ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

ワシントンDC探訪

2020-11-07 05:44:55 | 生活
 ワシントンDCとは言わずと知れたアメリカ合衆国の首都である。実はにわかに筆者のニュー・イングランド生活が終わるとのニュースが舞い込んできており、のんびりと地味なトレイルを歩いていると、“もっと訪れておくべき場所があるのでは・・”という現金な心配が心を包むようになってきた。ワシントンDCはハートフォード市から5時間程度のドライブで行けるので、完全週休二日の恵まれた生活をしている30代独身日本式駐米サラリーマンであれば小旅行ができる。これを敢行したのだ。


この旅行の詳細は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。



①ワシントンDC
ワシントンDCの“DC”とは、“District of Columbia コロンビア特別区”のことであり、この特別地区は合衆国のどこの州にも属さず連邦政府が管轄する。いつも感じていた『なぜコロンビア? 南米?』という疑問を、本ブログ執筆を機会にウィキで調べて解決した。何のことはない、アメリカ大陸に到達したイタリア人のコロンブスさんに因んでいるだけで、南米コロンビアとは関係がなかった。というより南米コロンビアもまた、卵のコロンブス由来の国名なのだという。その響きや、コカインやコーヒーやイギータ選手らの所為でいつの間にか“コロンビア”の方が“コロンブス”よりパワーワードになってしまっており、コロンビア→コロンブスの連想が脳に働かなかった。



⓶旅の計画
ワシントンDCの見どころは偉大な大統領の像やアーリントン墓地などが挙げられていたが、あまり面白そうでない。筆者の気を惹いたのはやはりナショナルモールにあるスミソニアンミュージアム群だった。特にアメリカインディアンミュージアムやアフリカン・アメリカンミュージアムは、米国でしか味わえない雰囲気があるに違いないと思い、それらを訪ねることにしていた。それにせっかくだからホワイトハウスも見ておこうと思った。2020年10月現在ホワイトハウスには、一期目を終えようとしているドナルド・トランプ大統領が住んでいるが、選挙活動に忙しく、コロナ渦に関わらず全米を飛び回っているようだ。そのコロナ渦の影響で州を越える旅行も下調べが難儀だ。というのも行政区(州・区)によって規制内容が異なり、いちいち関係各所のホームページを訪ねないといけないのだ。筆者の読解力によればコネチカットからDCへの旅は問題なさそうだったが、小心者の筆者は出発前にガソリンを満タンにし、途中のペンシルべニア州やニューヨーク州で下りなくてもよいようにしておいた。『あんた、コネチカットから来たのか?』などと役人などに詰問されたくなかったからだ。


③ジョージタウン
二泊三日の弾丸旅行なので、中心部へのアクセスがよさそうで、それに雰囲気が良いとされるジョージタウン・エリアに宿をとったが、宿に駐車場がなく、周囲の交通は混雑のうえ一方通行や三叉路など複雑で、初見者の車での来訪の場合はもっと郊外の宿でもよかったと後悔した。さらにホテルのカードキーが機能せず、何度もフロントに下りて黒人コンシェルジュに再設定してもらう羽目になったのもイライラが募った。再設定の度に『次は行ける!』と強気な発言をする黒人コンシェルジュにしびれを切らし、『こいつでも開くの?』とスマホがキーになるアプリを見せると、『イッツ ザ ベスト!』とノリノリで対応してきたときに、さらに後悔したのだった。そして覚悟はしていたものの、辺りは小洒落たレストランばかりで30代独身日本式サラリーマン向けの小料理屋が見当たらなかったのも、ジョージタウンを宿泊地に選んだことを後悔させた。だが前を向くしかない、タパスでワインを楽しんだ。



④ワシントン探索
確かミュージアムの開場は11時だったので、それまでは周辺を散策することにした。ホテルからナショナルモール方面へ南東方向に向かう。歩きながら地図を見ていて、前日に車で難儀した三叉路が異常に多い理由が、主要道路がホワイトハウスから放射状に延びているためだと気が付いた。碁盤状の都市では見られない三角の空白地帯には必ず綺麗に植栽が整備されて緑が多く、歩く分には心地よい。ところどころにある主要な交差点は回転式になっていて中央の円形の空き地も公園になっている。小ぎれいな住宅街にあるにも関わらず、その円形状の公園には立派なテントを立てたホームレスが暮らしているのだが、特に住民から恐れられている様子がないのはワシントンDCの人々の民度の高さだろうか。並ぶ家々は小ぢんまりして可愛らしく、普通の民家にマイナーな国の領事館が入っていたりするのも面白い。そんなことを考えているうちにホワイトハウス近くまですぐに着いた。



 BLM運動で怒れる人々が押し寄せたホワイトハウス周辺は警官だらけの物々しい雰囲気で、裏手の広場の柵にはBLM関係の貼り紙が無数に貼られている。それでも高速道路の測量基準点がある場所から遠く建屋を見ることができた。快晴のナショナルモールは広々と気持ちよく、ジョギングや犬の散歩をする人々で賑わう。筆者は木陰のベンチに腰を下ろし、ミュージアムのホームページで開館時間を確認したところ、どこもコロナで事前予約が必要であることが判明し、当日券はどこも売り切れていた。しかし実際にミュージアムに行ってみると開いている様子もない。どの美術館も数週間分の予約が埋まっていたので、もしかしたら選挙間際の政情不安の影響で営業を止めていたのかも知れない。筆者は事前に調べておかなくてよかったと思った。調べていたら来ていなかっただろうから。

コメントを投稿