読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

アメリカ史上最大の裏切者を描く、「アメリカを売った男」(アメリカ/2007年)

2009-01-28 08:24:05 | 映画;洋画
原題:BREACH
監督:ビリー・レイ
脚本:ビリー・レイ、アダム・メイザー、ウィリアム・ロッコ
音楽:マイケル・ダナ
撮影:タク・フジモト
出演:クリス・クーパー、ライアン・フィリップ、ローラ・リニー、デニス・ヘイスバード、カロリン・ダヴァーナ

~野心家の若きFBI訓練捜査官オニール(ライアン・フィリップ)は、ある日上司のバロウズ(ローラ・リニー)に呼び出される。彼はFBIのナンバーワン特別捜査官、ロバート・ハンセン(クリス・クーパー)とともに新設される“情報管理部”で仕事をするよう指令を受ける。だが、実際の彼の任務はハンセンの行動を逐一上司に報告することだった。(シネマトゥデイ)~

本作のモデルであるロバート・ハンセン。彼の逮捕は日本のメディアにも取上げられ、記憶に残っていました。22年間に渡って母国、FBIを欺き続けられたことに驚きます。原題のBREACHは漏洩の意。彼が売った仲間は50人余り。漏洩した機密内容は今も伏せられたまま。また、残念ながら、彼がスパイになった動機は何であったのかについて、本作では語られませんでした。

Hanssen was arrested on February 18, 2001, at Foxstone Park near his home in Vienna, Virginia, charged with selling American secrets to Moscow for more than $1.4 million in cash and diamonds over a 22-year period. On July 6, 2001, he pleaded guilty to 15 counts of espionage in federal court. He was subsequently sentenced to life in prison without parole. His activities have been described as "possibly the worst intelligence disaster in US history

この写真は本作でも印象的なシーンとして登場します。

<Robert Hanssen - Wikipedia>
http://en.wikipedia.org/wiki/Robert_Hanssen

本作を観て思い出すのはケヴィン・コスナー、ジーン・ハックマンが共演した1987年のロジャー・ドナルドソン監督の「追いつめれて」(原題;No Way Out)と2003年の篠田正浩監督の「スパイ・ゾルゲ」を思い起こします。それにしても、旧ソ連KGBのスパイたちは魅力的に描かれている人物が多いですね。

最後のどんでん返しに思わず唸る、インテリジェンスの名作「追いつめられて」(米/1987年)>(2008-01-18)

10月15日、時代を揺るがした三つの事件とその映画>(2008-10-15)

ちなみに。CIA史上最大と言われているスパイ事件の犯人と言われるのは、オルドリッチ・エイムズ。

<オルドリッチ・エイムズ - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%BA

「薔薇の素顔」(1994)、「ボルケーノ」(1997)、「ジャスティス」(2001)で脚本を担当し、「ニュースの天才」(2003)ではメガフォンを撮ったのが本作のビリー・レイ監督。作品以外のプロフィールについて詳細はわかりませんでした。

<Billy Ray (screenwriter) - Wikipedia>
http://en.wikipedia.org/wiki/Billy_Ray_(screenwriter)

撮影のクレジットに先日取上げたタク・フジモトさんの名を見つけました。最近では売れっ子のカメラマンのようですね。

ところどころに凄い、「ハプニング」(アメリカ/2008年)

さて、出演陣。主演のクリス・クーパーについては「キングダム/見えざる敵」で取上げましたので割愛します。

石油と国益が紡ぎだす皆殺しの連鎖、「キングダム/見えざる敵」(アメリカ/2007年)

FBI訓練捜査官エリック・オニールを演じたライアン・フィリップ。「ラストサマー」(1997年)で見た青年も今では34歳。エンディングで見せた結末は予想していましたが、その出処進退の理由についてはわかるような気がします。個人的にはライアン・フィリップとジョシュ・ハートネットがどうでぃても被ってしまいます。

ライアン・フィリップ(Ryan Phillippe、1974年9月10日 - )は、「アメリカ合衆国の俳優。デラウェア州ニューキャッスル出身。父親のリチャードはデュポン社に勤務する科学技術者、母親のスーザンは自宅で託児所を経営。テコンドーで黒帯を持っている。10代より俳優を志し、1992年にソープ・オペラ『One Life to Live』でデビュー。1995年に『クリムゾン・タイド』で映画デビュー。1997年公開の『Little Boy Blue』とホラー映画『ラストサマー』で主演し、後者の作品で知られるようになる」。

「ブレッキン・メイヤー、セス・グリーンと共にプロダクション・カンパニーを持っている。1999年6月に女優のリーズ・ウィザースプーンと結婚。1999年9月9日に長女(アヴァ・エリザベス)が、2003年10月23日に長男(ディーコン)が誕生。2006年11月に離婚を申請し、2007年10月に正式に離婚した。離婚の原因は『ストップ・ロス/戦火の逃亡者』(2008年公開)で共演したオーストラリア人女優アビー・コーニッシュとの交際とみられている」。

<アメリカ最大の屈辱"事件の張本人と出演者に電撃インタビュー>
http://cinematoday.jp/page/N0013009


「プロフェシー」(2002)、「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」(2003)での演技が印象的だったのが、今回ロバート・ハンセン逮捕の陣頭指揮にたったバロウズを演じたローラ・リニー。私の好きな女優の一人です。

ローラ・リニー(Laura Linney、本名:Laura Leggett Linney、1964年2月5日 - )は、「アメリカ合衆国の女優。ニューヨーク州ニューヨーク市出身。父親は劇作家。1995年にジュリアード音楽院で知り合ったデイヴィッド・アドキンスと結婚したが、2000年に離婚している。2007年にはMarc Schauerと婚約した」。

「ノースウェスタン大学とブラウン大学で学んだ後、ジュリアード音楽院で演技等を学ぶ。卒業後はブロードウェイやオフ・ブロードウェイの舞台で活躍していた。1992年に映画デビューし、クリント・イーストウッドの娘を演じた『目撃』や、ジム・キャリーが新境地を開いた『トゥルーマン・ショー』などで注目されるようになる。派手さはないものの、コメディからシリアスまでなんでもこなす実力派女優である」。

「2000年の『ユー・キャン・カウント・オン・ミー』と2004年の『愛についてのキンゼイ・レポート』と2007年の『The Savages』でアカデミー賞に、2002年には舞台『るつぼ』と2005年の『Sight Unseen』でトニー賞にノミネートされた。2001年放送のテレビ映画『アイリス』と2004年放送のテレビシリーズ『そりゃないぜ!? フレイジャー』、2008年放送の『John Adams』でエミー賞を受賞」。(以上、ウィキペディア)


<ローラ・リニー - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%8B%E3%83%BC


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