読書と映画をめぐるプロムナード

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デ・パルマ監督の真骨頂、「ブラック・ダリア」(アメリカ/2006年)

2007-05-29 00:30:47 | 映画;洋画
監督:ブライアン・デ・パルマ
原作:ジェームズ・エルロイ
脚本:ジョシュ・フリードマン
音楽:マーク・アイシャム
出演:ジョシュ・ハートネット 、アーロン・エッカート、スカーレット・ヨハンソン、ヒラリー・スワンク、ミア・カーシュナー、マイク・スター、フィオナ・ショウ、パトリック・フィスクラー

「『L.A.コンフィデンシャル』の原作者としても知られるジェイムズ・エルロイの同名小説を『アンタッチャブル』の名匠ブライアン・デ・パルマが映画化。40年代のロサンゼルスを舞台に、女優志望の女性が惨殺された“ブラック・ダリア事件”を追う刑事ふたりの運命が描かれる。主演は『パール・ハーバー』のジョシュ・ハートネットと『アイランド』のスカーレット・ヨハンソン。残忍な事件の全ぼうが徐々に明らかになるサスペンスの醍醐味と、濃厚で艶めかしい人間ドラマが絶妙なバランスで絡み合う」。(シネマトゥデイ)

「世界一有名な死体、世界一忌まわしい謎」というキャッチ・コピーでそそられました。この「ブラック・ダリア事件」とはどんな事件だったのでしょうか?被害者の女性は黒い服を好んで着たことから、アラン・ラッドとヴェロニカ・レイクの主演映画『ブルーダリア』に準えて「ブラック・ダリア」と呼ばれていたといいます。

「1947年1月15日、黒い服を好んだことから『ブラック・ダリア』の通称で知られていた女優志願の女性の死体がロサンゼルスで発見された。死体には激しい損壊が加えられており、胴の部分で2つに切断されていた。死体は洗い清められており、犯人に繋がる証拠は発見されなかった」。

「また、事件発覚後に新聞社にブラック・ダリアの所持品が送りつけられてきたが、指紋は検出されなかった。事件は非常に耳目を集め、一ヶ月に渡ってロサンゼルス・エグザミナーのトップ記事を飾り、500人に及ぶ自称犯人やその関係者が出頭するほどだったが決め手に欠け、迷宮入りした」。(シネマトゥデイ)

登場人物の多さ、ストーリー展開の複雑さでこれは何度も見直したい作品の一つです。それにしても、なんとまぁ、喫煙シーンの多い映画です。最近の禁煙ブームで映画からも喫煙シーンがなくなるという話を聞いたことがあるだけに、愛煙家の私としては実に爽快でした。特に、アーロン・エッカートは「サンキュー・スモーキング」(2006年)で、タバコ業界のPRマンとして巧みな話術と情報操作でタバコを擁護し続ける主人公を演じているんですから、演出も洒落ていますね。

不動産で名を成したリンスコット家がハリウッドの家のセットを買取り移設して作った「ハリウッド・タウン」が、耐震強度不足でも問題視されたというのも事実かどうかわかりませんが、興味深いです話です。

原作者だけでなく、監督がブライアン・デ・パルマに他の出演者も豪華でジョシュア・ハートネット、「アイランド」(2005年)のスカーレット・ヨハンソン、「ミリオンダラー・ベイビー」(2004年)のヒラリー・スワンクと売れっ子揃いです。昨日取り上げた「CHAOS」より、細かなジクソーパズル仕立てに仕上がっています。この二作品のまた、若手刑事役のライアン・フィリップ(1974年9月10日生れ)とジョシュ・ハートネット(1978年7月21日生れ)の対比も見ものでしょう。


また、注目したいのが本作でエリザベス・ショート役のミア・カーシュナー(1975年1月25日生まれ、カナダ・」トロント出身)。彼女が「24 TWENTY FOUR」のSeason1、2、4で謎めいたテロリスト、マンディ役に出演したことには気づきませんでした。更に「CHAOS」に出演したジャスティン・ワデルとは「アンナ・カレーニナ」(1997年)で、ナターシャ・マルテとは「エキゾチカ」(1994年)で共演しています。


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