ムカデとことこ

 ひとが幸福になること・意識の成りたち・物理と心理を繋ぐ道
       ・・そんなこと探りたい

まだわからない ③

2012-06-28 16:41:05 | 本を読んで
情報は止まっているので、本を読む、ということが出来る。

その本を読む度に言葉が変わってしまっていたら、

読んでわかるということにならない。わけがわからない。

困ってしまう。読めない。小説にも論文にもならない。

養老先生の対談での発言がどういうことなのか、わからない・・という現象が

わたしに起こると、

わかりたいと思って、何度も読んだり、他のページを読んだりする。

いつ開いても141ページは141ページだし、

同じ活字が並んでいるし、情報は止まっているので、

それを読み、考えられる。

本の活字と違って話し言葉はすぐに消えてしまう。

話した当人ですら忘れてしまうこともある。

話す方も聞く方も動いている最中なので瞬時に言葉は消える。

聞いた方も確か相手はそう言ったなぁ・・程度なのかもしれない。

テレビのバラエティなんか見ていると、発言にだいたいはすぐ反応している感じ。

相手が何を云っているのか、を聞くより早く反応しているみたい。

ネットで養老先生はめちゃくちゃ言われてると福岡先生が本で言ってたけど、

養老先生の言葉は私なんかにはすぐにわからないものも多い。

すぐごっくんと飲み込めない文章が多い。

何を云っているのだろう?とじっくり読まなきゃ読めない。

その言葉がわかるという感じで読めるのは、さっきも書いたけど、

書いた人のその意識の在りようを在りのまま受け取ることだ。

その言葉を発した時の著者になるくらいの意識になったときに、

あ、そうなのかとわかるのかと思う。

言葉は意識だから。

ネットでめちゃくちゃ言われているそうだけど、

何をそんなに言われるのだろう?と不思議に思う。

会っての感想なのかしらん。

本自体はひどく非難されるような文章は無いと感じる。

いろいろ言う人は本当に読んでいるのかなぁ。

顔が気にいらないとか、そんなのもあるのかな。


そうそう、話し言葉のことを書いていたんだっけ。

話し言葉はすぐに消えてしまう。

意識は流れだから、川のようにどんどん流れて行く。

意識は止まったものしかとらえられない、と養老先生が言ったけど、

話し言葉に関しては、止まらず流れているから、

パッパッと反応してしまうだけのことが多いのかもしれない。

それに止まった文章なら、その言葉の前後や本の全体からも読み取るのに必要な情報はある。

前のページに戻ったり、後ろのページに何度も行ったりして、

全体が見える。そういう発言になったプロセスも感じられたりする。

謂わば低速思考で読もうと思えば本は読める。

止まらないで流れている話し言葉は、

その瞬間をまるで止まっているもののように、

スローモーションで見られるような意識、観察力があれば、

反応ではなく、(聴くこと)が出来るのかもしれない。

その在りのままをわかりたいとなっていて、聴くなら、

自分が口を挟む暇なんかないのかもしれない。

ひとの意識は一瞬という時に二つのことは出来ないのだから。

すぐ反応する、ということは聴いてない・・ということなんだな。

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