ディック・フランシス/菊池光訳『混戦』(ハヤカワ文庫)読了。1970年に書かれた第9作目。この作者は騎手以外にパイロットの経験もあったんですね。今回は空のタクシー(というかハイヤー)みたいな小型旅客機のパイロットが主人公。マット・ショア。37歳。もとはより大型機の機長をしてたのに、陥れられて、離婚もして、いまはうらぶれている。でも好男子。主人公のキャラクターの魅力は相変わらず。そしていつも同様、危機一髪のシチュエーションを乗り切っていくカタルシス。今回はフーダニット、ホワイダニットとしての楽しみもありました。
ただ人間関係の組み上げ方は、フランシスにしてはややあっさりめ。今回、主人公の庇護者の役割を担うのはだれかなあ。チャンピオン騎手のコリン・ロスか。このコリン・ロスの妹のナンシイがヒロインです。本作に登場する富豪の公爵は、フランシスのほかの作品に出てくる貴族とちがって、やや間が抜けてるのが異色。人柄はとてもいいけど頭の回転は遅いの。洞察力もない。そしてその後継者であるまだ子どもの甥のほうが人を見る目がある、というのも皮肉なもの。
ただ人間関係の組み上げ方は、フランシスにしてはややあっさりめ。今回、主人公の庇護者の役割を担うのはだれかなあ。チャンピオン騎手のコリン・ロスか。このコリン・ロスの妹のナンシイがヒロインです。本作に登場する富豪の公爵は、フランシスのほかの作品に出てくる貴族とちがって、やや間が抜けてるのが異色。人柄はとてもいいけど頭の回転は遅いの。洞察力もない。そしてその後継者であるまだ子どもの甥のほうが人を見る目がある、というのも皮肉なもの。
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