文藝春秋のサイト内に、丸谷才一全集の特設ページができています。全十二巻で、前半六巻が小説、後半六巻が評論。エッセイは入らないのね。後半六巻はいつか買うかも。
丸谷才一エッセイ全集、が出たら買うかも。それから、丸谷才一対談鼎談全集、なんてのも出るかも。
丸谷さんにはいくつか、口癖みたいによく使う言い回しがあって、あれはあまりぞっとしませんでした。「なになにによりかかつて言ふのだが」とか、「だれそれの翻訳は舌を巻くしかない出来栄え」とか。丸谷さんに「舌を巻く」なんて言われると、童顔のおぢいさんが長い舌を出して、カメレオンみたいにくるくるその舌を巻いているイラストが頭の中に浮かんでしまって、わたしはいつもかすかに気持ち悪かった。
しかし丸谷さんのいない世の中というのはこんなにさびしいものなのか、という気はします。晩年のエッセイはあきらかに力が落ちていたけど、それでも、快活さを失わない丸谷さん流のスタイルはさいごまで貫かれた。古典文学の世界にあんなにづかづかと入ってきて言いたいことを言う作家も、もう現れないでしょう。
丸谷才一エッセイ全集、が出たら買うかも。それから、丸谷才一対談鼎談全集、なんてのも出るかも。
丸谷さんにはいくつか、口癖みたいによく使う言い回しがあって、あれはあまりぞっとしませんでした。「なになにによりかかつて言ふのだが」とか、「だれそれの翻訳は舌を巻くしかない出来栄え」とか。丸谷さんに「舌を巻く」なんて言われると、童顔のおぢいさんが長い舌を出して、カメレオンみたいにくるくるその舌を巻いているイラストが頭の中に浮かんでしまって、わたしはいつもかすかに気持ち悪かった。
しかし丸谷さんのいない世の中というのはこんなにさびしいものなのか、という気はします。晩年のエッセイはあきらかに力が落ちていたけど、それでも、快活さを失わない丸谷さん流のスタイルはさいごまで貫かれた。古典文学の世界にあんなにづかづかと入ってきて言いたいことを言う作家も、もう現れないでしょう。
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