歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

ポワロとマープル

2013年01月12日 | 演ずる人びと
10日木曜日の夜に名探偵ポワロ『オリエント急行の殺人』を、きょう12日の夕方にミス・マープル『殺人は容易だ』をBSプレミアムで見ました。再放送だったそうですがわたしは初めて見ました。ポワロのは、シリーズの始めのほうのはDVD買って見てるくらい気に入っていた。今度見た両作とも、よく作り込んである。映像もきれいだ。でも、わたしが年をとったせいなのかなあ、心ゆくまで楽しむ、というわけにはいかなかった。

ポワロのは、シリーズが始まってもう20年以上たったそうです。DVDで見る初期作品ののどかさが、わたしには懐かしい。ストーリーに引かれて、ということもあるだろうが、こんどのポワロは暗すぎた。そしてその暗さが、ポワロの──あるいはデイビッド・スーシェの──老いから来ているようにわたしには感じられてしまった。ヘイスティングスは健在だろうか…。

ミス・マープルのシリーズは、マープルもの以外の原作にもマープルを登場させていて、『殺人は容易だ』もその手のもののドラマ化。マープルが、汽車の中で偶然相席になった老女から「隠された殺人」の話を聞き、さらにその直後に当の老女が転落死したことを知って、殺人事件解決のために現場の村に出向いていく。でもこの発端では、ミス・マープルがあまりに出しゃばりに見えてしまう。感心しない。それに、登場人物が多すぎて、ついていけない。あれでは楽しめないよ。それにあのアメリカから来た娘の出生って、確か原作にはあんな話はなかったはずですが、あまりにもひどくないか。ついこないだ同じNHKで見かけたシャーロック・ホームズが、マープルとコンビを組む元警察官役で出てきました。