前にも書きましたが
給料日には
一万円札が
アーサー王物語に例えると
サー・ランスロットや
ガウェイン卿やライオネル
ヘクターといった
立派な肩幅の騎士たちが
帰ってきて
ちょうどみんな一緒に
車に乗ってるような感じ
楽しい
嬉しいし
心強い
◇
でも一旦
ガソリンスタンドに
立ち寄ろうものなら
ランスロット卿が
「じゃあオレが」
と言って
クルマを降りて行ってしまう
行くなよ!
と言ってみても
そういう訳には行かない
それを聞いたライオネルが
「オレが代わるよ」
と降りていくが
ライオネルお前だからいいと
言う訳じゃない
ああこんな思いをするなら
会社に
いいから
直接
「玉ガソリン商会」/ほんとにあるんです
村にほんとに有るんです
ほんとうに「玉」に縁があって
「玉ガソリンスタンド」と
「ゴッドブレスユー自動車」に
直接給料を振り込んでください
と
言いたくなる
こんな思いをするのなら
どうせ
全給与ガゾリンと修理に
消えるのだから
◇
でも
やっぱり
つらいかなあ
ランスロットが
玉ガソリン商会で
案外楽しそうに
働いているのを
見たりするのは
とりわけ大事な
パーシバルも
ハツラツと
つるやのレジで
働いているのを
見たりするのはねえ
◇