詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

泣く女

2004年08月20日 | 哀系
自分の悲しみのことでこんなに泣けるなんて知らなかった
このわたしが
在りもしない幻想の想いの中であるにせよ
こんなに らしい 反応するなんて知らなかった

生まれて初めて悲しくて泣いた
生まれて初めて寂しくて泣いた
生まれて初めて会えない辛さに耐えかねて泣いた

面影をいとおしんでは泣き
今までの一こま一こまを思い出しては泣き
今まであったことがもう無いことへの身を切られる心の痛さに
体を振るわせて泣いた

あなたに会えないなんて
あんな風にあの場所でお話しできないなんて
あなたとタバコ吸って
コーヒー飲んで
ただ、お話しするだけだったのに

全て 持ってかれてしまった
全て 切断されてしまった
誰に?
神様に?
どうして?
許されない?
そんなことさえ

あなたがいないなんて
あなたがもう二度と、来ないなんて
もう二度と、今までの様にできないなんて
ただ ひとりの 人なのに

わたしにはただひとりの人なのに
大切な 一番大切な 心の人なのに
石のようなわたしの心があんなに自由になれるただひとりの人なのに
会話の楽しさ教えてくれた、ただひとりの人
人と話すのがこんなに楽しくて嬉しくて喜びに感じる
ただ、ひとりの人
また話したいと思える、ただひとりの人、なのに
わたしにとってのたったひとりの人
唯一無二の、存在だったのに

持ってかれてしまった
一番大事なものを
奪われてしまった

もう誰とも話しなんかしたくない
楽しい会話なんかできない
あなた以外の人となんか


嫌!!
あなたと話す喜び知ってしまった今
もう元には戻れない
あなたがいないなんて
ここから消えてしまうなんて
もう二度と、ここには来られないなんて
もう二度と、あんな風におしゃべりできないなんて
信じられない
心が受け入れることを拒絶する

あなたのいない日常
あなたのいない生活
あなたとのつながりが限りなくゼロに近い関係
何も言える立場じゃないわたしに
どうしろっていうの

あなたがいないなんて
もう二度とここに来ないなんて
あんな風におしゃべりできないなんて
わたしの胸は
死んでしまうよ。
                 19XX.4.3 am4:00




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