詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

衝動

2016年06月01日 | 深い海 2016

壊したくなるのは子供の頃から
人生折り返した今もその衝動とは常時対峙している

治めることに数え切れない多くの時間を無益にただ眺め
治まったと思う尻からまたぶり返す

そうして詩を書くことが出来るあなたはまだいい
ある時知らない専門家に宣われた

いいですか何十年も人生を無駄にして
肥えた豚より痩せたソクラテスは生き様の魅力

あなたが看ているそのクライアントが羨ましかったよ
そんなに思ってもらえて

死ねる人が羨ましいなんてね
死んだように生きていく重労働をポイッと捨てられて

始まりさえ壊れて無かった
鍵もドアも部屋も人も

愛は人の御話
小さな箱の中のフィクション

荒漠に居て
寂寥だけを見ていたから。

2016.5.31 am11:26





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