バジル 4
バジル( It.Basilico、Ocimum basilicum )シソ科メボウキ属。別名メボウキ、sweetbasil。インド、熱帯アジア原産。日本名の “ メボウキ ” は水に浸しておいたバジルの種で目に入ったごみを取っていたためこの名が付きました。イタリア語の “ Basilico ” はラテン語の basilicum由来。さらに遡ると「王」を意味するギリシャ語の basileus ( king ) に行き着きます。しかしバジルの香りが王の住まいに相応しい、或いは王様に相応しい薬、軟膏をこれで作ったからであると言われていますがその語源は明らかではありません。
この時代、1300-1700年ごろは、「緑色」に対する、イメージは「悪魔」を思わせる色だったようです。何故かというと、緑色は若葉や青春を思わせる生き生きとした色なのですが、季節か移ろえばやがて変色し枯れて地面に落ち、しばらくすれば、朽ちて腐る、「死」を思わせる色であったからです。非常に目まぐるしい変化を思わせる色でした。
しかも「緑色」は、黄色と青の染料を混ぜると生じる、「神の行為である、新たな存在をこの世に生ぜしむる行為を、われわれ人間に誤って行わせる、悪魔に導かれた行いでもあったからです。」事実ミラノなどの染色工房では、長い間青の染色場所と黄色の染色場所は離れた作業場(異なった工房)でなされていたのです。それでは緑色に染めるにはどうしたかというと、サフランなどの植物系染料を用いたか、または青と黄色の重ね塗りをしたのです。
ユダの接吻 イスカリオテのユダは黄色のトーガを着ています。1304–06画。ジョット・ディ・ボンドーネ( Giotto di Bondone、1267-1/8/1337、イタリア人画家、建築家)
色は時代によって扱われようが変化します。この時代は、「黄色」は残念ながらあまりいい取り扱いをされていませんでした。
つづく。
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