「この国のかたち」的こころ

敬愛する司馬遼太郎さんと小沢昭一さんに少しでも近づきたくて、書きなぐってます。

お国柄について考える。 四川省大地震

2008年05月14日 23時49分07秒 | 文化論
 温家宝首相が、苛ついているようで、転んで怪我しちゃうし、血は出るし、救援物資は届かないしで、電話で怒鳴っているそうです。NHKの「クローズアップ現代」で映し出された映像は、真ん中に温家宝さんで、彼の両脇には震災にあった子供が虚ろな表情を浮かべていて、横一線に並んだ大人達を少し高い位置から慈愛に満ちた視線を送っていた。カメラはその姿を正面ややしたから撮っていた。
 うーむ、いかにも中国的だねえ。

 そのまま何処かの広場に掲げる看板になりそうな構図だねえ。

 両脇に子供を抱えるってのも、日本の首相じゃあり得ない演出だと思うよ。国内的に見てどう思われるのか知らないけど、ちょっとやりすぎじゃないのって感じがして国際的なパフォーマンスにはならないだろうなと思うのです。

 じゃあおまえら日本人はどうなんだっていわれると甚だ自信がなくなるわけで、僕らのやってるパフォーマンスもたいしたことなくて、つなぎの服にヘルメット被って、安全な場所を頷きながら歩いている。
 でもこれは日本的風土とは全く関係なくて、極めて官僚的な演出に自民党やら何やらが、伝統的なスタイルに定着させてしまったと言うべきで、そんな姿見て感動してる人は、さすがに国内でも少ないんじゃないかと思うのです。じゃあどんな恰好をすれば良いんだて話になると、スーツにノーネクタイじゃアフターファイブのサラリーマンだし、かといって迷彩服じゃまずいでしょってことになる。あれこれ考えるとあの「災害現場視察用制服」ってのは、まあ官僚の一人が考え出したんでしょうけども、それなりに際どい線を狙ったのかなと思えてくるのです。

 そんなことよりも、「クローズアップ現代」の中国で流れた映像のコメントで、「ぶん(さんずいに文)川州」では多くの死傷者が出ており、治安の悪化も懸念されています。」という翻訳がついていた。
 これって怖くないですか。
 ぶん川州ってチベット族が沢山住んでいる街でしょ。あらかじめ治安の悪化に懸念させてどうしようっていうんでしょうね。