スタンダードの代表的な曲、ホーギー・カーマイケルが作曲した
"Stardust"を歌って録音しYou Tube にアップしました。
この曲は、時々歌っていますが、いざ録音するとなると
ものすごく難しかったです。
(著作権については、You Tube の審査をパスしています)
この曲は、昭和2年(1927年)にホーギー・カーマイケル
(Hoagy Carmichael)が作曲しています。今から、何と89年も
前の昔に作られた曲なんですが、現在も演奏され、歌い継がれて
いる永遠の名曲です。
当初は演奏だけのナンバーでしたが、2年後にミッチェル・パリッシュ
(Mitchell Parish)が、とても素敵な歌詞を付けました。
現在も、たくさんのアーティストが歌い、そして演奏しています。
日本では、かなり以前のTV番組、シャボン玉ホリデーのエンディング
テーマとして、ザ・ピーナッツが歌って有名になりました。
歌詞は、昔の恋人との楽しい日々の思い出を「星屑」に例えた
失恋ソングです。悲しい感じはなく、主人公は恋愛中の甘く素敵な
思い出に浸っていて、今も君の事を愛しているよと言っているような
内容です。
1927年(昭和2年)10月31日に Hoagy Carmichel and His Pals
(カーマイケルとドーシー兄弟が組んだバンド)がインディアナ州
リッチモンドのジェネット・レコード社でこの曲を初めて録音しました。
ミディアムテンポのインスト(歌なし)でした。
(ジミー・ドーシーとホーギー・カーマイケル)
1928年に、ホーギー・カーマイケルは自作の歌詞をつけて この曲を
再び吹き込みましたが、ジェネット社は、前年のレコードが売れ
なかったので、レコード化をこばみました。
1929年にミルズ・ミュージック社が、ミッチェル・パリッシュに
この曲に歌詞を付けてもらい Star Dust として出版しました。
それから、ミルズ・ミュージック社の経営者である
アービング・ミイルズは、歌手でもあったのでこの曲を1929年9月20日に
Brumswickレーベルに録音しリリースしました。そのレコードは1930年
ポップチャートで20位につけました。そのすぐ後にアイシャム・ジョーンズ
オーケストラがスローバラードにアレンジしてレコードを出し、
チャート1位、歴代売上トップを占めました。
上記は、私が持っている古いジャズ雑誌に載っていたホーギー・カーマイケル
の自叙伝から転記しました。
ホーギー・カーマイケルは、数々の名曲を残しています。
スターダスト の他には、Lazy River, Georgia on My Mind,
Rockin' Chair, The Nearness of You, Skylarkなど。
そして、テレビドラマの西部劇「ララミー牧場」に出演
していた事でも有名です。
では、スターダストと言えばこの人、
ナット・キング・コール。TVでの映像です。
カントリー・シンガーのウィリー・ネルソン。
ライブ映像です。
最後にホーギー・カーマイケル自身がピアノを
弾いて歌った録音を。
<歌詞>
歌詞の中で、ナイティンゲールが出てきますが、
これは、野鳥の名前で日本ではサヨナキ鳥(小夜啼鳥)の事です。
有名な英国の看護師さんではありません。
<Verse>
And now the purple dusk of twilight time
そして今 たそがれ時の紫色に染まる夕闇が
Steals across the meadows of my heart
僕の心の草原に静かに忍び込む
High up in the sky the little stars climb
小さな星たちが空高く昇る
Always reminding me that we're apart
僕達は 別れてしまった
会えない君をいつも僕に思い出させる
You wandered down the lane and far away
君は 星の小道をさまよい歩いて 遠くへ去って
しまった
Leaving me a song that will not die
永遠に生き続ける歌を僕に残して
Love is now the stardust of yesterday
そして 僕達の愛は今では 過ぎ去った日の星屑に
なってしまった
The music of the years gone by
過ぎ去った月日の調べに
<Chorus>
Sometimes I wonder
時々 僕は考えてしまう
Why I spend the lonely night
なぜ 一人で寂しい夜を過ごしているんだろう
Dreaming of a song
心に歌を夢みながら
The melody haunts my reverie
あのメロディが幻想を連れてやってきて
And I am once again with you
また 君と一緒にいるような気持になるんだ
When our love was new
僕らの愛が生まれたばかりの頃
And each kiss an inspiration
キスをするたびにときめきに満ちていた
But that was long ago
だけどそれは遠い昔のこと
Now my consolation
今 僕の安らぎは
Is in the stardust of a song
星屑の歌のなかにだけある
Beside a garden wall
庭の塀のそば
When stars are bright
星たちが輝くとき
You are in my arms
君は僕の腕の中にいる
The nightingale tells his fairy tale
サヨナキ鳥がさえずるのはおとぎ話
Of paradise where roses grew
薔薇が咲き乱れる楽園の
Though I dream in vain
見る夢は はかないけれど
In my heart it will remain
想い出は僕の心の中で生き続けていく
My stardust melody
星屑のメロディー
The memory of love's refrain
何度も繰り返し思い出す恋