以前から歌ってみたいと思っていた曲
『Blame It On My Youth(若さゆえ)』の音源が
海外で制作された生演奏によるものがあるとお聞きし、
録音させて頂きました。
ムードを出すのが、たいへん難しい曲ですがチャレンジしました。
『Blame It On My Youth』と云う曲について少し。
この曲は、ピアニストでミュージカル映画などにも俳優としても出演
していたオスカー・レヴァントが1934年に作曲し、エドワード・ヘイマンが
作詞しています。
とても、綺麗な旋律とせつない歌詞とがマッチした素晴らしい曲です。
今まで、そして現在でも多くの歌手が録音していますが、私は
ナット・キング・コールのあたたかみのある低音ヴォイスの歌唱で、
若い頃より魅了され続けています。
フランク・シナトラやエラ・フィッツジュラルド、カーメン・マックレイ
なども、もちろん歌っている名曲です。
ナット・コールの録音は、「After Midnight」というアルバムに収録
されています。このアルバムは、1956年8月15日~同年9月24日までの
間の4日間で録音されました。
ナット・コール トリオ解散後にスモールコンボのセッション形式で
スタジオで録音されたもので、ナット・コール自身がピアノを弾いて歌って、
豪華なミュージッシャンをゲストに招いて行われました。
ナット・コールをお好きな人なら知らない人がいないくらいに有名な
名盤であります。全17曲録音され、オリジナルのLPアルバムには、
この内の12曲が収録されていました。CD時代になって全17曲が収録された
アルバムもリリースされています。
私は、アメリカを旅行した時に、このLPレコードの初版製造盤(オリジナル盤)を
あちこちで探して手に入れた思い出もあります。
このアルバムでの『Blame It On My Youth』は、ナット・コールが原曲の
美しいメロディをくずさず、深いエモーションで歌っていて、ゲストの
ファン・ティゾール(ヴァイヴ・トロンボーン)のメローなオブリガードが
出色であります。
この曲のセッション・パーソネルは、ナット・コールがヴォーカルとピアノ、
ジョン・コリンズがギター、チャーリー・ハリスがベース、リー・ヤングが
ドラムスのクアルテットにファン・ティゾールのヴァイヴ・トロンボーンです。
では、ナット・コールのその録音を聴いてください。下記に記載した歌詞を
読んで頂くと、その味わい深いヴォーカルが更によくわかります。
< Blame It On My Youth の歌詞とその和訳 >
If I expected love,
When first we kissed,
Blame it on my youth.
If only just for you,
I did exist,
Blame it on my youth.
I believed in everything,
Like a child of three.
You meant more than everything,
All the world to me.
If you were on my mind,
All night and day,
Blame it on my youth.
If I forgot to eat and sleep and pray,
Blame it on my youth.
If I cried a little bit,
When first I learned the truth
Don't blame it on my heart,
Blame it on my youth.
初めてキスをした時
愛を期待したのは
若かったせいなんだ
もし、君のためだけに
僕が生きていると思っていたとしも
未熟だった僕のせい
なにもかもすぐに信じてしまった
まるで三歳の子供の頃のように
僕にとって、君は何よりも大事な人
僕にとって君は世界のすべてだった
もし、夜も昼も
君が心の中にいたとしてもそれも
僕の若さのせい
もし、食事も寝ることも祈ることさえも忘れたとしても
若かった僕のせい
もし、僕が初めて本当の事を知ったとき
ちょっと涙したとしても
僕の心を責めないでほしい
未熟だった僕のせい