のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

1年ぶりのミスティア

2008-03-31 | 日記
 ミスティアを観に行きました。ショーの前、チケットの受け渡しで裏にいるときに「あ、ロスくん…。」と思いだしました。私としたことが、ここではすっかり彼のことを忘れていました。すると彼がすっと横切りました。「わあ、ロスくん…。」彼が戻ってきた時に思い切って声を掛けると、「あ、ノリコ。」とハグをして「次のショー観るんだね。」と、親指を上げました。今日のレッドバードは憧れのロスくんです。
 席は一番端でした。ミスティアの一番端の席というのは舞台の真横になります。それでも前から5列目で、憧れのレッドバードを観るには、特に彼のキューを観るにはいい席でした。
 そしてこれもすっかり忘れていたことですが、KAで働いていたリガーが、数ヶ月間の代役でハンドトゥハンドをしています。彼はアレグリアでアーティストとして活躍していましたが、家族を持ち、身体に危険な仕事を避けて裏方になりました。そしてまた、緊急事態を助けるために、数年のブランクの後、こうして舞台に立っています。彼の姿を観ると胸がじんとしました。
 ミスティアがこれだけ長くショーを続けているのは、観ると納得できます。誰もが笑顔で劇場を後にしていました。それでもあと数年でこのショー閉じることを決めたのは残念なことです。
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つながる気持ち

2008-03-30 | 日記
 モントリオールから、ルクソールの新しいショーのアーティストが昨晩到着しました。今日はラスベガスの街と生活の案内です。
 “O”のアーティストが来たときは車がなく、いろいろな情報をお伝えすることはできても、実際にご案内することができませんでした。でも、今回はできます。ダンサー二人と奥様一人と街を回りました。
 彼らには2週間の新生活準備期間があり、その後、クリエイションが再開されます。できればこの期間にアパートも決めたいところです。いくつかアパートも当たってみて、部屋を見せていただくこともしました。
 そして、私が案内人であったために、自転車生活にも自信を持ち、まずは“足”があった方がいいので自転車を買いに行きました。自転車三台は、とても車に載らないので、二回に分けて運びました。待っていて頂いたご夫婦の自転車を二台を載せて、車を走らせ始めると、
「今度新しい日本人のアーティストが来たら、私達も絶対にこういう風に助けようって話していたんだよね。」と。
 それが、私が感じて正に今していることでした。私はここに、ロスアンゼルスに住む友人と車で到着しました。彼女は3、4日滞在し、私の初めての一人暮らしの始まりを手伝ってくださいました。住む場所の決め方も、空き部屋の尋ね方も、部屋の見方も、彼女のお蔭で分かりました。自転車もその時に買えたので、その後一人で街を回って、アパートを探すこともできました。
 アパートを決めて引っ越す時には、彼女はまた車を走らせてここへ来て、友達から集めてきたというベットやテーブルや掃除機やお皿や鍋など、新しい生活を始めるにはお金が掛かるから、とりあえずは中古品でいいでしょうと、いろいろなものを積んで来てくれました。それらがどんなに有り難かったことか。
 同じことをその友人にお返しすることはできません。でも、彼女にして頂いたことを、同じことが必要な人にお返すことはできます。彼らの言葉を聞いて、今日はご案内できて本当に良かったと思いました。
 彼らのラスベガス生活第一日目が、今後のここでの生活に希望が光る、素敵な一日目になりましたように…。
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気分上向き

2008-03-29 | 日記
 病は気からと言いますが、何事もそうなのかもしれないと思った日。ほんの些細なことで、気持ちが大きく変わりました。愚かだなと思いながら、その変化を楽しみました。お蔭で楽しく最後のショーを終えました。

 フィジオの一人が最後の日。彼女はルクソールに新しく出来るショーに移ります。ショーが終わってからパーティがありましたが、行くのをためらていました。実際、その場所は遠くて自転車で行ける距離ではありませんが、自転車で仕事に行きました。でも、友人に声を掛けられて、自転車を車に積んでくれるというので、行くことにしました。
 ドアを開けてすぐに声を掛けられ、見たことある顔だけれども…と考えていると「ロンドだよ。」と。しばらくその人を見つめて、「ああ、Mr.67番?」
 アイスホッケーを観に行くと、いつも注目してしまう、憧れのMr.67番でした。それにしても、私は今までメガネをかけてアイスホッケーを観に行ったことはないのに、今日はよく見つけて下さいました。初めて少しお話が出来て少しドキドキしました。ロスアンゼルスから来ているという兄弟が、「彼は控えめだから言わなかったと思うけど、高校生の時にミネソタ州一番の選手に選ばれたんだよ。」と。なるほど見蕩れるわけです。
 ここにはクーンも来ていて、たくさん話ができました。グリーンカードの話には、彼に100ドル払った方がいいかしら、と思うほど。
 すぐに失礼するつもりが、今日は何となく居心地良く、長く居ました。

 日本でバトンの大会が行われている日。遅くに帰宅し、メールを開けると、思わず「ヒョー。」と声をあげました。日本にいた時に教えていたトワラーが、グランプリ戦に出たと。全日本初出場にしてグランプリ戦とは、正に『彗星の如く』というところでしょうか。去年も同じようにびっくりしたことがありましたが、子供の成長はすごいです。
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咳と涙

2008-03-28 | KA
 少し前まで、彼の代役の日に話し掛けると、自分の役をするよりもその他の演技をする方が断然楽そうに見えるところ、「僕は本来の役をした方が楽だし疲れない。」と言っていた彼が、今日は「うん、たまには違うことをするのも面白いし、楽だよ。」と。
 ショーに対する意欲をこの環境で持ち続けるのは大変なことだとは確かに思います。

 影絵のシーン、舞台から飛び降りて隠れていると、咳をしたくなりました。ビーチのシーンの砂を吸ってしまったようです。でも、お客様に近いところにいるので我慢をし、影絵を見、笑いながら声を出し、のどの調子を整えていました。ところがもう我慢が出来なくなり、咳をすると、我慢した分、涙も出てきました。でもそこは、彼が捕らわれて行くところでしたので、その涙も役に立ちました。

 バトルフィールドが終わると、次の舞台転換が遅れています。どうしたのかと思うと、アーティスト一人が上に捌け切れずに宙ぶらりなっていたようです。彼らは一人一人がコントローラーを持っています。それが停止してしまったようでした。あの位置で、あの時間の宙ぶらりんはかわいそうでした。
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クレベーフの花

2008-03-27 | KA
 グリーンカードの申請をお願いするにあたって、弁護士さんに電話で面談をして頂きました。何度か会社でセミナーを受けているのである程度の知識はありましたが、45分100ドルというこの面談では、もっと踏み込んだものが伺えるのかと思い期待していました。でも、実際にお願いすることにならないと、そいうことは教えて頂けないようでした。弁護士料も今まで聞いた中で一番高額なので、もう一度いろいろなことをよく考えて決める事にします。

 ショーの始まりを舞台袖で待っていると、クレベーフが森のシーンで使う紙ふぶきを花にして持って来てくれました。
「これをショーの間持ち歩いて、どこかで僕に渡してくれる?」
「じゃあ、スレイヴケイジで。」
 約束通り、スレイヴケイジが終わって舞台が下がるときに彼に渡すと、その花は手袋に隠しておいたのでションボリしてしまっていましたが、彼はとても喜んでくれました。
 いつものように走って階段を上がって行くと、近道をした彼はもう上に着いていて、ボールペンとその花を持って出てきました。
「この花にサインしてくれる?僕はこの花をずっと取っておくことに決めたから。」
 彼のかわいらしい優しさは、ショーの中でとても表れています。

 今日頂いたメールに、面白いな、と思うものがありました。最近、先の方で何かが動き始めているような感じです。
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一本の緊張

2008-03-26 | KA
 森閑とした劇場。私が歩く音さえ聞こえそうな静けさ。お客様の集中が空気を清らかに澄み渡らせ、その空気は私の中にピンときれいな一本の緊張を走らせました。冴える心身。
 気持ち良く動く身体と満ちる心。そう、幸せな時。
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久しぶりの裏方

2008-03-25 | KA
 身体の様子を見ながらトレーニングルームで練習をしていると、逆立ちの状態から腕立て伏せの足を床に着かない状態になる、“90度腕立て伏せ”の世界記録に挑戦しているボリがやってきました。
「今日は7回しようと思っている。」
 そう言いながら、精神統一を始め、今、という瞬間が見えたかのように“90度腕立て伏せ”を始めました。1、2、3…。
「8回!。それにしても、私には1回でもすごいと思えるけれど。」
 すると彼は、
「僕にはノリコがしていることのほうがすごいと思えるよ。」 
 と言いながら、ショーの中での私の成長を話してくれました。まだまだここには“毎日同じこと”をしている私のことを見守ってくれる仲間がいるのだと分かると嬉しくなりました。

 久しぶりにプロップスに就くことにしました。代役がいない時期があったり、代役が出来ても前のように毎週ではないので、時々顔を出すだけでは申し訳ないかと思ってしばらく遠慮していましたが、ジョンが「いつ戻ってくるの。」と声を掛けて下さったのをきっかけに、戻ることにしました。
 ジョンは、私がショーに出ないときにでも何かできることがしたくて、一回目のショー後のプリセットに何度かついていたら、本番中にもつけるように上の方にお願いして下さった方です。
 プロップスに就くのは本当に久しぶり、多分一年以上ぶりのことです。そのため、ショー本番中に足手まといになってはいけないので、ショーが始まる前のプリセットからジョンについて歩きました。
 紙吹雪を補充したり、バケツを定位置に置いたり、化粧のトレーを舞台に載せたり、櫂を運んだり…。
 ショー自体が変わっていることもあり、ショーの最中は裏にも以前とは違うことがいくつかありました。また、仕事が無駄なくやりやすくできるようにさらに工夫されたことが見られ、とても面白かったです。
 新しいステージテクニシャン達にとっては、私がプロップスをしているのを見るのは初めてのことなので、驚いているようでした。そんな様子を見るのも楽しかったです。
 さあ、いいリフレッシュができました。彼らの細かいところまでの配慮に感謝して、明日からまたショーに臨みます。
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チューンアップ

2008-03-24 | 日記
 時間割りのあるスケジュール帳が欲しいようなスケジュール。ラスベガスへ来てこういう予定の詰まった休日は初めてかもしれません。
 ラスベガスの桜はもう葉桜です。どこへ出掛けても、淡いピンクは見られずに葡萄茶色になった桜の木々が見られました。
 予定3つ目は、カイロプラクティック。特に調子が悪いということではありませんが、少し整えておいた方がいいような感覚はありました。そして、明日出番がないことになったので、本日整えて頂いた身体を、明日に様子をみることもできます。
「特に悪いところもないのですが…。」
「ああ、チューンアップに来たのね。」
 そういうことが必要だと分かって下さっている方なので、話は早いです。いつものように私の身体に問いかけて、数か所を調整して下さいました。今日はぐっすり眠れそうです。
 その後銀行へ行って、カイロプラクティックが早く終わり、約束の時間より少し早目に着いてしまったことを言うと、ものすごく心配して下さいました。
「いや、本当に悪くなる前に整えておいた方がいいのですよ。」
 その感覚は分からないようで、最後に
「お身体早く良くなるといいですね。本当にお大事にして下さいね。」
 とおっしゃって下さいました。
 夜は本当にぐっすり眠れました。布団に入る前にぐっすりと…。
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あ、イースター

2008-03-23 | メディア
 ピラーティススタジオに着いた途端に「あ、イースター。」と気付きました。でも、もしかしたら、とかすかな期待を込めてスタジオのドアを押しましたが、やはり閉まっていました。その為、その後の予定も立て直さなくてはなりませんでした。 
 予定通りに戻ったのは、マリレンに頼まれた、ベーカリーにケーキを取りに行くところから。彼女は今、車を修理に出していて、オートバイを使っているのです。
 お店に着くと、マリレンがミスティアのアーティストとお昼を取っていました。私もそこに加わってフランスパンをかじってから、サミとリスリーのベイビーシャワーへ行きました。ベイビーシャワーは彼らのアパートの庭で行われました。青空の広がるとても良いお天気の下、彼らの赤ちゃんが生まれてくることを祝いました。
 それから用事を済ませながらアパートに向かうと、友人の誕生日の花を買っていないことに気付きました。彼女にいい花はあそこのお店かな、と思って向かったお店の駐車場がいつもより空いています。入り口には従業員の方が立っていて「あなたを最後のお客さんにしよう。」と言って私を入れるとドアのカギを締めました。イースターは宗教的な行事だから特に祝わない、と多くの人が言っていたのですが、やはりホリデイはホリデイのようです。さらに、いつもたくさん置いてある花が今日はほとんど売り切れていて、欲しいものが見付けられません。仕方なく違うお店に行ってみました。すると、イースター用の花束や白いユリの鉢植えが“イースターのユリ”として置いてありました。イースターは花を飾る日のようです。でもバレンタインデイには倍の値段になるバラの花は通常の値段で売られていました。
 アパートに戻って花束を作りました。花に限りがあったので、思い描いたものとは違う感じの花束になりましたが、これはこれで素敵です。
 誕生会は昨晩も行った居酒屋。お腹もそれほど空いていなかったこともあり、少しゆっくりと到着すると、お座敷風のテーブルにはぎゅうぎゅうに人が座り、はみ出しているくらいでした。花だけ渡して帰ろうと思うと、もう入れない中に無理矢理入れてくれました。お茶だけ頂いて、見ず知らずの方々と会話。思いがけずいろいろな話を聞く事が出来て、今日もまた、楽しいひとときでした。


 3月24日発売の『日経PC21』5月号に掲載して頂いています。
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ジョアン最後の日

2008-03-22 | KA
 昨晩の作業を完成させ、他にもう2つ荷物を作って、郵便局に行きました。何かを送るという作業はいつもわくわくします。日本へはエクスプレスメールにしたのに、確実と言えるのは31日と。でも、ギリギリで間に合いそうです。

 モンゴル出身のズラと話していると、今や使わなくなってしまった昔のモンゴルの字は、エジプトやイラクの字と似ていて、たまに読める文字があると。ズラのお祖母さんは、今使っているロシアの字を読めないというのに、面白いことだなと思いました。それにしても、あの素敵なモンゴルの文字を、国がもう使わないように決めたのは本当に残念なことです。

 今日は寝不足でしたが、今週の仕事が始まり3日目にして最終日なので、エネルギーを温存することなく、思い切りよく使い切れました。
 そして、ジョアンの最後の日。彼の優しい笑顔と声を思い出しながら踊りました。物静かで優しく温かなジョアンは、彼らしく静かに去っていった感じです。

 ショーが終わると先週中止になってしまった居酒屋での集まりがありました。あまり広く声を掛けなかったので丁度いい人数、いつもの仲間で、楽しいひとときでした。
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