のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

ホイール・オブ・デスとテント

2009-06-30 | KA
 日本のテレビ報道が元なのでしょうか、こちらが先なのでしょうか、新聞にまた噂話が載っていることを知らされました。使用されている写真も、どこで手に入れたのだろうというもの。恐ろしい世の中です。
 明日からと思っていると、今日、振付家のジャック・ハイムさんをお見掛けしました。今回はデュエットのためにいらしていますが、いつものようにみなにいいエネルギーを送って下さることでしょう。楽しみです。
 一回目のショーには、韓国のテレビドラマのためにカメラが5台入っていました。ところが、KAの目玉でもあるホイール・オブ・デスが出来ませんでした。エピローグでは、ミュージシャンと、カメなどのパペットが舞台にのらず、とても淋しいものでした。
 二回目、私はいつものように舞台裏でフルートを回しながら出番を待っていました。しかし、様子が違います。どうやらまた何か上手くいかないことがあるようです。そして、次のシーンへの舞台転換にしばらく時間が掛かることを告げられました。ステージマネージメントは、数分で再開されると言いますが、これはアーティスト達に待機をしていてもらいたいからなのでしょう、モニターで見ている限りもっと時間は掛かりそうでした。
 私は一番良い状態で舞台に立ちたいので、この時点ではいつでも舞台に立てるようなところまで身体の調子を上げています。あとどれぐらい待たなくてはいけないのかが分からないのは、あまり嬉しいことではありません。様子を見ながら動いていたのですが、その時間はあまりにも長く、残念ながらピークの状態を保てませんでした。そうなってしまったのなら、この状態でどう舞台に立つか。
 客席から拍手が聞こえたり、声が聞こえるのでモニターを見ると、隠れていたバックステージテクニシャン達がテントに現れ、身動きが取れなくなってしまったアーティスト達を助ける作業に取り掛かっていました。そのうちに、テントはクリフデッキから離れ、空中に浮いているような状態になり、リフト5にはたくさんのバックステージテクニシャン達が立ち、テントが下りてくるのを待ち構えていました。お客様は、作業の一つ一つに反応して、それをも楽しんで下さっているようで、温かでした。
 この場面でショーが中断されるのは、私にとっては一番大変なことです。緊張の持続は身体にも影響を与えます。でも、随分と長い時間待たなくてはいけなかったのは私だけではありません。この時間を埋め、お客様がKAの世界に再び自然に戻っていけるように願いながら、優しく舞うようにしました。
 踊り終え、時計を見ると30分の遅れ。でも、長い中断の後で、お客様は残りのショーを十分に楽しんで下さったようでした。
 今晩は、カウンセラーの息子役のミロの誕生会がありました。ショーが長引いたので、丁度日付が変わり、彼の誕生日となってから、みなで集まりました。その後、カラオケに行く人がいて、私はビックリ。誘われましたが、まだ火曜日なので私は行きませんでした。週の初めからみなさん積極的です。
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サソリだ!

2009-06-29 | ラスベガス
 久しぶりにマウントチャールストンへ行きました。ハイウエイから山への道を入ると、暑さが和らぎ、標高2000メートルを超えると、とても気持ちの良い気温になりました。
 車を止めると山を登って行きました。トレイルとなっている道ではないので、時々低木を掻き分けて進んで行きました。30分ぐらい歩いた頃でしょうか、後ろを振り返ると、大きく緑が広がっていました。気持ちの良いこと。
 そこから急斜面を少し登り、見晴らしのいいところで少し休憩。と思ったところに「サソリだ!」。生まれて初めて見る本物のサソリでした。ラスベガスは砂漠なので、一階に住んでいるとサソリを見ることもあるようですが、私は上階に住んでいるので、今まで見たことがありませんでした。サソリは思っていたよりもおとなしく、サソリの横で休憩が出来るほどでした。
 山を下りながら、花の写真を撮りました。レッドロックとはまた違った花が咲いていて、たくさんの写真を撮ることができました。
 車まで戻ると涼しくなっている気がします。一時間ほど山を歩いたのでしょうか。それでも汗をかかないほど、気持ちの良い気温でした。
 それから、町に向かって車を走らせると、気温の変わり目の急なこと。車内に入る気持ちの良い風は、あっという間に熱風となりました。街中に入り、暑いなと思って温度計を見ると、華氏111度。摂氏で43度ぐらいです。今は夜10時を過ぎましたが、まだ34度あります。夜も暑いラスベガスの夏となりました。
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ただ一つ確実なこと

2009-06-28 | 日記
 金魚を飼っている器に花瓶をぶつけ、ひびが入ってしまい、金魚くん達は新しい入れ物に移ることになりました。入れ替えた時は元気だったのですが、しばらくして気付くと、元気にえさを食べていた方の小さい金魚が底に横たわっているように見えました。「大丈夫…。」金魚を見つめながら何度もつぶやきました。この暑さのことを考えると金魚だって休まないといけないだろうとも思ったのですが、こういう休み方をしているところは見たことがありません。汲み置きした水が悪かったのかもしれないと、水道の水を調整する薬を入れてみました。あとはもう出来ることはなく、時々様子を見に行っては話し掛けていました。そして、しばらくして様子を見ると、元気を取り戻して泳いでいました。ほっとしました。

 日本では、あるテレビ番組で私の事が取り上げられたそうで、たくさんの方にご連絡を頂きました。どの時点の新聞をご覧になってそう話されたのか分かりませんが、実際にご覧になった新聞からさらに想像を膨らませてみなさまにお伝えしていると思われます。
 私はマイケル・ジャクソンさんをお客様にお迎えしたショーに出演できた、幸運なバトントワラーであります。そしてその後、彼にお会いすることが出来るかもしれないというチャンスにも恵まれ、お目に掛かれる日を夢見ておりましたが、残念なことに、その日を迎えることが出来ませんでした。
 お会いできなかったので、どうして彼が私に会いたいとおっしゃって下さったのかは、分からないままです。分からないまま夢のような話は夢となりました。
 ただ一つ確実なのは、私の演技をご覧頂いて、何かを感じて下さったということ。偉大な方のお心に留めて頂いたことは、それだけで私にはもったいない賜り物です。
 お亡くなりになった日は、不思議な日であり、頭だけが働いて心が空虚でした。翌日になるとようやく心が働くようになり、頭で理解したものに感情が伴いました。
 マイケル・ジャクソンさんのような方ともなると、私には想像もつかないほどの緊張と向かい合いながら生き続けていたのだと思います。その緊張から解放され、安らかに眠る今、しばらくは静かに偲んで差し上げることも、彼が私達に残して下さった偉業を称えることになるのではないでしょうか。
 『スリラー』を歌い踊る姿を、テレビを通して何度も拝見していた頃、マイケル・ジャクソンさんはその存在をも感じられないほど遠い遠いところにいる方でした。KAをご覧頂いた時も、実際に立っている位置こそ、その頃には考えられないほど近づきましたが、まだまだ遠い遠い存在でした。でもその後、「あのバトントワラーに会いたい。」とご連絡頂き、光栄に思うと共に、私のようなちっぽけな人間の演技に目を留めて下さるほど、彼は繊細な心をお持ちなのだと感じました。そして、ほんの少しだけ身近な存在となりました。
 今はまた、遠い遠いところへいってしまいましたが、私の心には計り知れないものを残して下さいました。偉大なアーティストが残して下さったものを糧に、私はこれからも一歩ずつ歩んで行きたいと思います。
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Tyra Banks & Lindsay Lohan

2009-06-27 | セレブリティ
 始まりは朝の4時ぐらいだったのでしょうか。それからずっと嬉しいことがあり、頬の筋肉が疲れてしまう位でした。
 ラスベガスは再び暑くなり、切り花がしおれてしまうようになりました。しばらくは部屋に花のない生活になります。
 モデルのタイラ・バンクスさんと、子役スターから始まり、女優、歌手となったリンジー・ローハンさんがいらして下さいました。彼女達はバックステージにはいらっしゃいませんでしたが、お楽しみ頂けていますように。
 夜は少し残念なことがありましたが、朝からのことを考えれば嬉しい一日でした。
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電柱が倒れて

2009-06-24 | 日記
 前回の代役の日は、マッサージを受けても仕方のなさそうな身体でしたので、折角受けられる機会でしたが、やめておきました。今日は身体も回復し、マッサージにも反応してくれそうな身体でしたので、受けておきました。でも、明日揉み返しがありそうで、少し怖いです。
 今晩は少し早く帰ることが出来るので、先日の山芋の残りで、またまたおそばを食べようと決めていました。ところがです。アパート全体が停電との連絡。連絡をしてくれた友達に感謝。
 ろうそくで過ごすことはいいのですが、台所はガスではなく、電気です。また、当然のことながら電子レンジも使えませんし、調理が出来ません。どうしようかな、と思いながらお化粧を落としていると、夕食に誘ってくれる友達がいました。
 停電の原因は、日中の嵐のような天気で電柱が倒れてしまっての事のようです。でもそのお蔭で、楽しくおいしいひとときを思いがけず過ごせました。
 アパートに帰ると、灯りが点いていました。そして、恐る恐る冷凍庫を開けてみると、氷は形をとどめていました。でも冷凍バナナはフニョフニョ。なるべく早く、この中にあるものは食べてしまおうと思います。
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来年は2%

2009-06-23 | KA
 仲良くしていたアーティストが辞めていくことが分かりました。彼の言い分はとても良く分かりました。そのことを考えていたこともあり、私も去年は辞めようかと思ったぐらいです。ショーのことを良く知っているアーティストがまたいなくなってしまうのは残念ですが、“自由”を得た彼の伸び伸びとした姿を見ていると、新しいことに向かう彼を応援する気持ちになります。
 ミーティングで、来年の昇給のことが話されました。2%。年々昇給率は下がっておりますが、新しいショーもどんどんと創っていることですし、ギーさんも宇宙に行かなくてはいけないことですし、そしてこの時代、昇給があるだけでもいいと思うべきなのでしょう。
 今日は久しぶりに双子の男の子役が代役でした。なんとタイミングの違うこと。本役と違うのは分かっていたのですが、今までの彼とも違い、戸惑いそうになるぐらいでした。何とかお客様に話しの流れを分かって頂けるように演技したのですが、どうなっていたことでしょう。一回目で学習したので、二回目は少し良く出来たと思います。時々代役が出る機会を作らなくてはいけないというのはこういうことなのか、と思うと同時に、私にもいい刺激だったかもしれません。
 身体がしっかりしてきた気がします。夏に向けてさらに力強い身体にしていきたいと思います。
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ようやく、いろいろと

2009-06-22 | メディア
 ようやく冬物のブーツを磨いて、仕舞う事が出来ました。また、先日のパーティで着たものもきれいにして、仕舞う事が出来、ほっとしました。
 パーティのあった週に出ていた週刊誌の表紙も、ようやく写真に収めることが出来ました。シルクデュソレイユの25周年にちなんで、各ショーの写真でまとめていましたが、KAは私のキャラクターの写真を使って下さっていました。
 夜、少しの時間訪れた公園は気持ち良かったです。まだ夜は涼しいので有り難いです。
 今日は山芋を見付けたので、だしをとって冷やし山かけそばにしました。とてもおいしかったです。そして、久しぶりにカヌレの種を仕込みました。今は冷蔵庫で就寝中。焼き上げるのが楽しみです。
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太鼓を見られず

2009-06-21 | 日記
 日本の文化に触れようかと太鼓の演奏会に行くと、チケットが売り切れていました。他にもチケットを買えずに仕方なく帰る人々に溢れ、太鼓の人気を思い知らされました。
 さて、と考えて、それなら、とレッドドックへ行くことにしました。久しぶりのレッドロック、今日は青空に少し強めの風が吹いていました。でもカラッとしていて気持ちの良いこと。いつもの場所でゆっくりと休むと、ゾウの岩を見に行き、滝にも行ってみることにしました。ところが滝は私が発見した時に予想していた通り、枯れていました。残念でしたが、確認が出来て良かったです。今日は時間を気にせずゆっくりと過ごし、のんびり出来ました。
 のんびりとしている途中から、もうお腹がペコペコで、友人曰く「ガッツガッツ食べられる」韓国料理屋さんに行くことにしました。そこは最近食べ放題を始めたらしく、私達は焼き肉の食べ放題に豆腐の辛いスープを頼んで、ペコペコのお腹をじっくりと時間を掛けて満たしました。
 それからもう一人友人を誘って、ボバティのお店に。私は肉を食べて熱くなっていたので、ボバティではなく、マンゴーのかき氷を注文。この夏初のかき氷はとてもおいしかったです。そして、友達との楽しい会話。今日は一日中、休日を休日として満喫。とても楽しい一日となりました。
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洗濯するの?

2009-06-20 | KA
 今日は金曜日のような身体。頑張って動かさないといけない身体です。ここ二日間、二回目が力強くなってしまう事が続いていて、なんとかそこから抜け出したいと思っていました。昨晩の楽しい食事が幸いしたのか、身体は頑張って動かせ、動かせばいい動きとなりました。そして、ようやく二回目に優しく踊ることが出来ました。気持ち良く週末を迎えられます。
 嬉しい気持ちに勇気付けられ、来週は新しい手袋をデビューさせることに決めました。ところが、そうした途端に衣装部屋の方がいらして、「洗濯するから。」と手袋を持って行ってしまいました。今まで、手袋を洗濯したことなどないのに、「新しい素材をテストする。」などと言って持って行ってしまいました。洗濯後の手袋の状態はきっと変わってしまっていることでしょう。また手袋のデビューまで時間が掛かりそうです。
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それぞれの評価

2009-06-19 | KA
 踊り終えてトレーニングルームにいると、一人アーティストが入ってきました。私の顔を見るなり親指を上げて、満面の笑顔。でも、私が冴えない顔をしていたからか、彼も少し口角を下げました。そして、
「わざと落としたんじゃないの。」
 と。落としてしまったことを告げると、彼はまた笑顔になり
「サーカスっていろいろなことが起きるじゃない。そして何かが起きた時どうするか。何かをする人もいれば、何も出来ない人もいる。いや、本当に良かったよ。」
 と言い、また満面の笑顔に戻して去って行きました。
 長年シルクデュソレイユに携わる彼にそう言われ、私は少しほっとしたものの、まだ落ち込んでいました。昨日の二回目で出来なかったこと、今日は優しく踊ろうと思っていたことは出来たように思いますが、つい先週できなかった同じことがまた出来ませんでした。手袋が古くなっているのに、新しものに替える勇気がないのも一つの原因です。でも、落ち込むだけ、ある部分は回復しているのかな、と後になって思いました。
 二回目はお客様を迎えていました。彼はショーを観るプロなので、久しぶりのKAをどうご覧になるのか楽しみでした。でも、その一部である私のフルート回しは、あまりきれいにいきませんでした。全体を考えると、一回目の方が上手くいっていた気がします。
 ショーが終わるとすぐに、アーティストが一人声を掛けてくれました。
「今日は観ることが出来たのだけれども、きれいだったわよ。」
 私は一回目の事を話し、そして二回目の事も話すと、
「一回目は観られなかったからどうだったか分からないけれど、二回目は上手くいっていたわよ。あなたは自分のことを分かり過ぎているから、そう感じるだけじゃないの。」
 それを聞き、私は世界大会の規定演技、コンパルソリーのことを思い出しました。あの練習で、微妙な違いを感じ取る感覚は随分と鍛えられたように思います。今日のそれは、それほど微妙なことではなかったと思うのですが、モニターで見る限り、それほど悪くもなかったようです。でも、今日も一回目の方が滑らかにフルートが回り、二回目は少し力強くなり過ぎていたはずです。また、明日の目標ができました。
 彼の評価は、ショーは良くなっているとのことでした。デュエットも、今日は元々のアーティスト達が偶然行うことになり、熟練しているものをご覧頂けたのですが、それも良い評価でした。ピラーズがなくなってしまったのは、やはり良いシーンであっただけに残念ということです。あとは、彼の書く記事を楽しみに待つことにします。
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