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ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

たやすき故に…

2009年04月23日 | 中学受験 行雲流水録
◆一ヶ月に読んだ本…雑誌・漫画を除く
  小学生高学年 5.6冊
     中学生 1.9冊
     高校生 1.3冊

このデータを見ると、小学生までは読書を習慣にしている人が多いのに、中学生以上になると、読書量がぐんと減ってしまうことがわかります。読書についての世論調査の結果によると、国民の「本離れ」が深刻な状況が、相変わらず続いているということです。1か月間に1冊も本を読まなかった人の割合は、以前よりも増加し、20代以上の大人の世代で「本離れ」がいっそう進んでいます。データによると、特に30代の働き盛りの年代で、本を読まない人が増え、その理由は「時間がなかった」というのが最も多かったようです。

中学生、高校生は、部活動や塾、テスト勉強に追われて、確かに小学生よりも自由な時間が減っていることでしょう。また、働き盛りの大人は仕事に追われて、ゆったり読書をする時間がなくなっているのかもしれません。しかし、読書は歯磨きに似て、習慣の問題が大きいように思います。みなさんは、朝晩の歯磨きに合計何分使いますか?丁寧に磨く人で10分から15分ぐらいはかかるかもしれません。しかし、時間がないから今日から歯磨きをやめようという人はいないでしょう。

読書も、毎日多くの時間を割かなければならないということは内のです。まずは歯磨きと同じぐらいの時間、10分か15分を読書に充ててみる。歯磨き同様、たまにではなく毎日です! 寝る前の時間が一番良いかもしれません。仕事に追われる大人は、通勤時間を読書に充てられるかもしれません。それだけで、1か月に1冊も本を読まない人から、1か月に2~3冊読む人に変身でます。これを1年間続けたら、何十冊にもなります。

私が小さいのころは、読みたい本を探すのがたいへんでした。図書館では、五十音順に並んだ沢山のカードの中から、目的の本を探すのですが、題名をうろ覚えだと探すことができません。また書店でも、題名と出版社名がはっきりわからないと注文ができないことがありました、第一、本は高価な物だったのです。

今は、図書館備え付けのコンピュータを使い、題名があやふやでも検索をかけることができます。さらに嬉しいことには、インターネットを使って自宅にいながらにして図書を検索し、予約を入れることができ、用意ができるとメールで連絡をもらえます。また、書店でも図書の検索が簡単にできるのはもちろん、ネット通販も実に便利なものです。ネット通販では、内容の紹介や読んだ人の感想を参考にすることができ、読みたい本の手配が、自宅で簡単にできる夢のような時代になったのです。

しかし、皮肉なことに「本離れ」が進んでいます。たやすく手に入れられるものは、そのたやすさ故に大切にされないのでしょうか。ものぐさな人も時間がない人も、好きな本を簡単に手にできる時代に私たちがいることを、もう一度再認識しなければ行けません。


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