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ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

柔軟な思考

2007年06月12日 | 中学受験 行雲流水録
私は中学生のころ、美術部でしたが、例えば木を描くとすると、皆さんはどうやって色を塗りますか。何色を使いますか。木=茶色と思うかもしれません。でも、よーく見てください。木は茶色だけではないのです。赤い色も青い色も黄色い色も緑の色も含まれている。いろいろな色が微妙に溶け合って、木の色を作り出しているのです。色の割合によって、その木だけが持つ表情が作り出せます。木だけではありません。自然界にある物全てがいろいろな色によって構成されていると思います。そして、その一つ一つが違い、それぞれが違う表情を持っているのです。

物事に対して、□=□ととらえなければいけない時もありますが、□=○と考えることも必要になる時があります。□=△かもしれないし、□=☆かもしれません。もしかしたら、□=△+○かもしれないし、□=☆-△+◎かもしれません。これはどうなのかなと考える時に、多方面から考えられる柔軟な思考を持つことは必要です。その志向性は想像することにもつながります。確かではないかもしれないけれど、もしかしたらあり得るかもしれない。そうやって考えていくと、世界も広がります。

絵の世界も、ある意味で想像の世界ともい言えます。じっと目を凝らして見ていると、いろいろな色が見えてくるのは想像なのかもしれませんが、その想像が実際に存在しうる一つの世界を作り上げていくわけです。私が大学でレポートや論文を書いた時、絵を描いてきたことが役に立ったと思っています。一つのことを一方面からとらえるのではなく、多方面からとらえようとすることを、絵を通して自然に身につけていたのかもしれません。

なにも、絵を描かなければいけないというわけではありません。ふだんから、自分の中で心がけていればできることです。難しいことでもないでしょう。作文や感想文を書く時にも、一つの例に対してこれはこうだと決めつけるのではなく、もしかしたらこういうことかもしれないと考えられたら、話が広がって楽しい文章が書けると思います。頭を柔軟にしていれば様々なことも素直に受け入れられるでしょうし、会話も弾み、複雑な人間関係だってうまく対応できることでしょう。

今から柔軟に考えられる頭を持つことは可能なことです。電車の中でよく見かける日能研の「四角い頭をまあるく」という広告ではありませんが、多方面から物事をとらえられるやわらか~い頭を持つことは真の財産です。

澪標
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