草木染めというものがあります。身の回りの植物を染料として活用するものです。世界中にその方法は存在するようですが、日本のものが最も繊細な色合いとのこと。
なるほど、志村ふくみさん(人間国宝)のような方が現れるほどなのですから。やはり、季節の移ろいがある日本に根ざした植物を使い、その移ろいを感じて生きてきた日本人の感性のなせる技なのかもしれません。すなわち、四季それぞれの色を染め、自分自身や身の回りのものも四季に染まる。しかも、その方法は至って簡単。
①染材(材料にする草木)を集め、日陰で干す。
②染材をちぎってお湯で煮る。
③布巾で濾し、染液を作る。
④染めたい布を沸騰した染液に浸けて15分間煮る。
⑤媒染液に布を20分間浸ける。
⑥沸騰した染液で15分間煮る
⑦布を水洗いし乾かす。→→完成!!
ここで、注目したいのは媒染剤。媒染剤とは染色の媒介、つまり繊維と染料をしっかり結びつけるもので発色と色止めの効果があります。同じ染料でも媒染剤が異なると全く違う色に染まります。たとえば、「アカネ」は媒染剤が炭酸カリウムだと赤色、ミョウバンだと黄赤色に、「アイ」でも過酸化水素だと水色、銅だと青磁色、鉄なら銀鼠色に染まります。
発色効果としてはアルミニウム(酢酸アルミニウムなど)は黄色系の色に、銅(酢酸銅など)はグリーン系の色に、鉄(木酢酸鉄など)はグレー系の色になり、食酢は色止めの効果があると言われています。また、アルカリ媒染剤として分類される灰汁や石灰なども古くから使用されてきた発色・酸化剤のようです。
面白いのはタマネギの皮を使った染色で、煮出した液にそのまま浸けると、布は薄茶色にしか染まりません。しかし、媒染剤にミョウバンを使うと美しい黄金色に染まります。捨てるしかないタマネギの皮が、素晴らしい黄金色を作る染料に変わるのです。
媒染剤。それは、私たち塾の仕事に似ている気がします。素材(生徒)本来の色に作用し、化学変化を起こし、より以上に深みのある特徴的な色(学力・性格)を発すべく働きかける。そして、その色の定着を図る。「アカネ」には「アカネ」の、「アイ」には「アイ」の媒染剤が必要です。私たちは、一人ひとりの生徒たちの色に沿った媒染剤であるか、否か、常に問われているようです。
サクラの木を使った草木染めは不思議とのこと。二.三月頃の枝を切り、煮出して染色すると淡くほのかなピンク色になるようです。正に、四季に染まる。きっと、花開く春待つサクラのエネルギーが、枝の中に満ち満ちているのでしょう。生徒たちの持つ未来への限りない可能性のように…。
なるほど、志村ふくみさん(人間国宝)のような方が現れるほどなのですから。やはり、季節の移ろいがある日本に根ざした植物を使い、その移ろいを感じて生きてきた日本人の感性のなせる技なのかもしれません。すなわち、四季それぞれの色を染め、自分自身や身の回りのものも四季に染まる。しかも、その方法は至って簡単。
①染材(材料にする草木)を集め、日陰で干す。
②染材をちぎってお湯で煮る。
③布巾で濾し、染液を作る。
④染めたい布を沸騰した染液に浸けて15分間煮る。
⑤媒染液に布を20分間浸ける。
⑥沸騰した染液で15分間煮る
⑦布を水洗いし乾かす。→→完成!!
ここで、注目したいのは媒染剤。媒染剤とは染色の媒介、つまり繊維と染料をしっかり結びつけるもので発色と色止めの効果があります。同じ染料でも媒染剤が異なると全く違う色に染まります。たとえば、「アカネ」は媒染剤が炭酸カリウムだと赤色、ミョウバンだと黄赤色に、「アイ」でも過酸化水素だと水色、銅だと青磁色、鉄なら銀鼠色に染まります。
発色効果としてはアルミニウム(酢酸アルミニウムなど)は黄色系の色に、銅(酢酸銅など)はグリーン系の色に、鉄(木酢酸鉄など)はグレー系の色になり、食酢は色止めの効果があると言われています。また、アルカリ媒染剤として分類される灰汁や石灰なども古くから使用されてきた発色・酸化剤のようです。
面白いのはタマネギの皮を使った染色で、煮出した液にそのまま浸けると、布は薄茶色にしか染まりません。しかし、媒染剤にミョウバンを使うと美しい黄金色に染まります。捨てるしかないタマネギの皮が、素晴らしい黄金色を作る染料に変わるのです。
媒染剤。それは、私たち塾の仕事に似ている気がします。素材(生徒)本来の色に作用し、化学変化を起こし、より以上に深みのある特徴的な色(学力・性格)を発すべく働きかける。そして、その色の定着を図る。「アカネ」には「アカネ」の、「アイ」には「アイ」の媒染剤が必要です。私たちは、一人ひとりの生徒たちの色に沿った媒染剤であるか、否か、常に問われているようです。
サクラの木を使った草木染めは不思議とのこと。二.三月頃の枝を切り、煮出して染色すると淡くほのかなピンク色になるようです。正に、四季に染まる。きっと、花開く春待つサクラのエネルギーが、枝の中に満ち満ちているのでしょう。生徒たちの持つ未来への限りない可能性のように…。