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ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

絶滅危惧種

2009年02月19日 | 中学受験 行雲流水録
上野動物園のジャイアントパンダのリンリンが死んでだいぶ経ちます。パンダといえば「絶滅危惧種」。最近よく耳にする言葉。具体的にはどういうことなのでしょう。調べてみました。「絶滅危惧種」、文字通り「絶滅の恐れのある野生動物」ということです。

この動物たちを調査しているIUCN(国際自然保護連合)という団体が、その調査結果を「レッドリスト」にまとめているのですが、このレッドリストにはなんと5000種以上の動物たちが掲載されているそうです。このリストでは、絶滅の危険度に応じてランク設定(ランク設定には諸説あるようで……。下記は、色々調べてみて一番わかりやすかったものです)がされています。


■絶滅種(EX)… 最後の個体が死亡した種

■野生下絶滅種(EW) …本来の生息地以外で飼育により生き残っている種

■絶滅臨海種(CR)… ごく近い将来、絶滅する恐れのある種(成体の生息数が50~250頭、もしくは生息域が100キロ平方メートル以下で、 ここ10年間あるいは3世代が交代する間に少なくとも80%のものが減少したもの)

■絶滅危惧種(EN)… 近い将来、野生下絶滅のおそれのある種(成体の個体数が250~2500頭、あるいは生息域が5000キロ平方メートル以下で、 ここ10年間あるいは3世代が交代する間に少なくとも50%のものが減少したもの)

■危急種(VU)… 近い将来絶滅の危機に瀕する種(成体の生息数が1000~1万頭、もしくは生息域が2万キロ平方メートル以下で、 ここ10年間あるいは3世代が交代する間に少なくとも20%のものが減少したもの)

■希少種(LRc)… 保護の必要な種

■希少種(LRn)… やがて絶滅に瀕するであろう種

■不確定種(DD)… 分類する上でさらなるデーターが必要な種  (出典 月刊パンダ)


その中で、ジャイアントパンダは「EN」にあたります。……と言っても、あまり具体的にイメージできなかったので、野生のパンダの生息数を調べてみました。答えは「1600頭」。もちろん、この危機的状況を回避するために様々な対策がとられています。実際に、1980年代には1000頭とも言われていたのですから、2004年の1600頭という数字は微増とはいえ、喜ばしいことです。

しかし、この危機的状況はパンダに限ったことではありません。上にも述べたように、絶滅危惧種は5000種以上。そして、問題はその原因が自然淘汰ではなく、人為的要因が大きく影響しているということでしょう。森林伐採・埋め立てなどによる開発、毛皮や牙を売買するために起こる乱獲、農薬による汚染……、人間が人間のためだけを考えて行ってきた行為が、今、多くの野生動物たちを危機的状況に陥れているのです。

ついつい必要以上にエアコンの設定温度を下げてしまうこと。ほんの少しだから、とキッチンの排水溝に油を流してしまうこと。リサイクルできるものなのに、ついつい面倒で分別せずに捨ててしまうこと。どれも小さなことのように思えますが、その一つ一つの行為が、今、野生動物を死に追いやっています。

こんなことを続けていると、近い将来私たち人類が「希少種(LRn)」になるはずです。いや、もう現在「絶滅危惧種(EN)」 なのかもしれませれん。


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