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ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

時代に求められるために

2014年04月05日 | 中学受験 行雲流水録

何かの分野で一人前になるには、そのことに時間をかけなければなりません。その時間は、3000時間とか4000時間とかいう単位です。理屈だけで考えると、物事は理解できればすぐに身につくような気がしますが、その理解できたことが本当に自分の手足のように自由に使えるようになるにはそれだけの時間がかかるのです。

ところで、今メジャーな音楽やスポーツの分野は、先人からの蓄積の長い伝統があります。すると、その分野をマスターし、そこで一人前になるためには更に長い時間がかかります。だから、どんなに運動神経のいい人でも、サッカーも超一流、野球も超一流、バスケットボールも、水泳も、ゴルフも超一流というわけにはいかないのです。どの分野でも優れたプレーをすることはできるかもしれませんが、超一流になるのは、ひとつの人生でひとつの分野に限られるのが普通です。

個性の大切さということは誰でもわかっていますが、いざ実際に自分や自分の子供のことを考えると、つい大勢に従ってしまいがちです。つまり、寄らば大樹の陰。それは、これまでの教育がそうだったからです。これからは、意識的に、自分の好きなこと、ほかの人のあまりしていないことに時間を使うようにしていくことが、かなり勇気の要ることですが大事だと思います。

これからは、個性の時代です。今は、スポーツの種目にしても、音楽の楽器の種類にしても、勉強の教科にしても、メジャーなものの占める割合が多すぎる気がします。その人気にはそれなりの理由があるのですが、その理由のひとつは、たぶんメジャーなものの方がいざというとき「食べていける」可能性が高いということでしょう。(学ぶ機会が多いということもあるかも知れませんが)

しかし、そういう分野は競争相手も多いので脚光を浴びるのは一握りだけで、長時間の練習を余儀なくされる割に、ほとんどが「一応できる」というところにとどまってしまい、超一流まで至らないのが普通です。確かに、今の時代、普通志向の若者が増えていることも事実ですが、同じように時間をかけるなら、すぐに第一人者になれるような特殊な分野を目指すことが、これからの傾向になっていきます。なぜなら、人は自己の存在意義を必ず示そうとする種だからです。

時短くして第一人者になれる分野を目指すためには、好きなことをたっぷりする時間を確保し、自己の内面を見つめておくことです。そうすれば、時代が貴方をきっと欲します。


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