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ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

「国語力あればしか」

2010年06月03日 | 中学受験 合格力随想
「素粒子物理」の功績によりノーベル物理学賞受賞の南部陽一郎氏、小林誠氏、益川敏英氏。この三人の子供時代の話を伝え聞くなかで、共通することがありました。それは三人とも子どものころ「国語の成績がよかった」ということです。物理、化学というコテコテの「理数系」の先生方。さぞや国語は苦手だろうと思いきや、そのさまざまなコメントから伝わるのは確かな国語力をお持ちということ。輻輳する高度な論理を展開していく源には国語の力がありました。

「子どものころから、とんでもないことを考えるのが好きでした(南部氏)」
「あれ?と思ったことをそのままにしないで、本を読んでいろんな答えを探しました(小林氏)」
というように、彼らは「好奇心」旺盛で知ることに貪欲でした。また、

「議論が好き。一人で考えても限界があります。多くの人と話し意見を聞くと、こんなにもいろんな意見があると驚きます。そこから新しいアイディアが浮かびます。子どものころから、いろんなことを友と議論してきました(益川氏)」
というように、自らの意見を持ち、展開し、「話すこと」に積極的で反対意見にも耳を傾けてきました。さらに、

「考えついたこと、思ったことは必ず書いてまとめておきます。証しとして残しておくことが大事です(益川氏)」
というように、「書くこと」により成果の再確認をしてきたとのこと。

三人に共通するキーワードは、「好奇心」「話すこと」「書くこと」です。知りたいことを本を読むことで、百科事典やインターネットで調べることで手にすることは自己研鑽の第一歩です。ここにも、いわゆる国語力が要求されます。自分の意見を述べるためには、しっかり要点を整理し、聞く人に伝わりやすくまとめる力が必要です。書く力がどれだけ大事なことかは言うまでもありません。

まさに、ノーベル賞への道は「国語力あればしか」だったのです。


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