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ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

 『記憶に残る学習』

2011年07月17日 | 中学受験 合格力随想

幼稚園や小学校低学年のころの記憶がたくさんあるお子さんは、そのころに愛情のある楽しい生活をしていたと考えられます。このような愛情のある生活は、保護者の方が意図的に小学校低中学年の時期に取り組み、習慣としていたことが大切です。つまり、『記憶に残る経験』。

このことは、学習の上でも同じと考えられます。叱られながらあるいは強圧的に100点を取るような学習をさせられた場合、半年後にその知識は50点ぐらいまで下がっているのではないでしょうか。逆に、笑いながら80点取るという学習をした子は、半年後もその80点の知識が生きていると思います。これこそ正に、『記憶に残る学習』です。

暗唱のような小さな努力を必要とする学習習慣が身につくのは、小学校低学年のころまでです。小学校3年生以降になると単純な学習はなかなか定着させにくくなります。 しかし、これは、もっぱらお子さんのせいではなく、保護者の方の子育ての習慣が固定化していくためのようです。

よくだらだら長い時間をかけて学習するお子さんがいます。このようになる一因は、早く終わると次の学習させられるという心理がはたらくからです。保護者の方が学習量を内容ではなく時間で決めているため、集中して学習するメリットがお子さんに感じられないのです。余分の労力を要する学習習慣が一旦身についたまま小学校3年生以上になっていくと、保護者の方自身ではなかなか修正できにくくなります。したがって、計算演習や暗唱の自習など毎日の積み重ねを必要とする学習が、定着させにくくなっていきます。

しかし、それでも改善を図る必要性は日々高まります。そんな時こんな風に取り組んでみることをお勧めします。暗唱・計算・漢字演習などの毎日短時間取り組む学習は、朝ご飯の前行うのです。こうすると本当に続けやすくなります。食事の前は、頭の回転がいいので学習に対するストレスが少ないのがその理由と考えられます。逆に、食後の暗唱・作文などはなかなか進まないので、効率的ではありません。 

また、 読書は、疲れていても、食後でも、いつでもできるものです。さらに、読書はいつまでも続けることがたやすいという特徴があります。したがって、学習の最後に読書の時間をあて、その読書量50ページ以上終わればそのあと自由にしていいことにします。学習の前や学習の途中に読書入れるというのは、いいやり方ではありません。この約束はなかなか保護者の方にとって安心できるものになっていきますし、慣れてくればお子さんにとっても、魅力的なものになります。



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