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迫力あるCG『インクレディブル・ハルク』

2009年11月28日 22時54分28秒 | Weblog
   
 さすがに、CGのは迫力ある映像は、アメリカ映画が本家であろうと感じる。スター・チャンネルで、超人ハルクの活躍を描く『インクレディブル・ハルク』(2008年アメリカ制作)を観た。アメリカン・コミック誌「マーヴェル・コミック」のスーパー・ヒーローの一人が、この超人ハルクなのである。強大な緑色の筋骨体で、恐ろしいほどのパワーを見せ付ける超人なのである。
 研究実験の事故で心拍数が200を超えるとと緑色のモンスター“ハルク”に変身してしまう、科学者のブルース。彼はその体質の軍事利用を狙うロス将軍から逃れながら、ミスター・ブルーなる謎の科学者と連絡を取り、元の身体に戻る方法を模索していた。潜伏していたブラジルからアメリカに戻ったブルースは、最愛の女性ベティと再会。しかしロス将軍とその部下のブロンスキーが再び彼の捕獲作戦を実行し……。
          インクレディブル・ハルク
 マーヴェル・コミックの代表作であり、アメコミ界の人気キャラクター「ハルク」。かつてアン・リー監督によって実写映画化がされたが、今回はルイ・レテリエ監督の手によってそれがなされた。超人的な力を手にしてしまった男の苦悩と、彼を支える女性との絆を描いていくアクション作品だ。主人公のブルースを演じるのは名優エドワード・ノートン。憂いの雰囲気を漂わせつつも力強い演技をみせ、悩める科学者を見事に表現した。その周囲を固めるリヴ・タイラー、ティム・ロス、ウィリアム・ハートら豪華演技派俳優陣の演技にも注目だ。変身後のハルクは全てCGで描かれ、激しいアクションを披露。ラストには迫力バトルを見せてくれる。
 

緑の巨人ハルクの正体

『スパイダーマン』や『X-MEN』シリーズなどで有名なマーベル・コミック。彼らがこれまでに生んだ数々のヒーローたちの中でも、ハルクは異色のヒーローだ。怒りが頂点に達すると目の色が変わり、筋肉が盛り上がって制御不能な超人へと変貌を遂げるハルクは、自分のパワーを嫌い、誰も本当の自分を理解してくれない。深い悲しみを抱えた孤高のヒーローは、1962年の原作出版以来、多くのファンに愛されてきた。そんな悲劇のヒーローも、これまで何度かの映像化が試みられた。しかしながら、それらの作品群においてダントツの最高傑作と評されるのが、本作『インクレディブル・ハルク』である。そして、その最大の原因だと広く言われているのが、ハルクを演じたエドワード・ノートンという俳優の存在だ。

演技派俳優が体現する、ハルクの悲しみ  
 近年のハリウッド映画界において一つの大きな潮流と言われているのが、アクション映画への演技派俳優出演。『スパイダーマン』のトビー・マグワイアや『ダークナイト』のクリスチャン・ベイル、ヒース・レジャーといった繊細な演技力と大きな存在感の持ち主が、こぞってアクション映画に出演を始めているのだ。それはつまり、革新的に進歩し続けるド派手な映像を散々見せられた観客は、アクション映画にも優れたキャラクターとドラマを求めたということ。エドワード・ノートンも、そんな近年の潮流の中で本作に抜擢された一人なのだ。映画デビュー作となった『真実の行方』で、多重人格者を演じていきなりオスカーにノミネートされた演技派は、本作への出演を一度は断ったのだという。しかし、マーベルから脚本を書き直す許可をもらうという条件で出演を決めたノートンは、脚本はおろか編集作業さえも自ら行い、影のプロデューサーだと自ら断言する程、作品のすべてに濃密に関わっていった。そんな経緯の果てに生まれた本作『インクレディブル・ハルク』は、超人ハルクの壮絶なパワーを見事に映像化した一級品のアクション映画と同時に、ハルクという怪物が深い悲しみの果てに生まれた悲劇のヒーローであることを雄弁に物語る濃密な名作ドラマとして、高らかに産声をあげた。


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