天皇陛下が、本日76歳を迎えられた。そして、現天皇が即位した1989年1月8日にそれまでの元号「昭和」に変って、新元号『平成』の時代となった。後数日で平成も21年が終了しようとしている。時の官房長官・小渕恵三が、毛筆で書かれた「平成」の文字を掲げながら、新元号を発表した時が、昨日のように思い出される。今は、その小渕氏も故人となってしまった。
「平成」の名前の由来は、『史記』五帝本紀の「内平外成(内平かに外成る)」、『書経』大禹謨の「地平天成(地平かに天成る)」からで「内外、天地とも平和が達成される」という意味。元号に「成」が付くのは初めてであるが、「大成」「成化」など外国の年号や13代成務天皇の諡号にも使用されており、「平成」は慣例に即した古典的な元号と言えるのである。
この「平成」の時代は、いつまで続くのであろうか?また、昭和と比較して、「平成」とは、どんな時代と位置付けられるのであろうか?
「昭和」は、激動の時代だった。そして、日本が奇跡の高度経済成長を為し遂げた時代でもあった。第二次世界大戦を敗戦国として向かい入れ、恐ろしく窮屈な戦後を経験した日本。その後、重厚長大産業を中心に、飛躍的な経済発展を遂げた日本。多くの国民の力が結集された時代であった「昭和」。しかし、高度経済成長の名の下に、多くの負の遺産も背負い込んだのも事実。そのほころびが、「平成」の時代に露見してきているのである。これまで当たり前と思われたことも、根底から見直されなければならない場面も多い。これからの時代は、どのような価値観によって動いていくのかも、はっきり分からないのである。昭和を激動の時代と位置付けるなら、平成はどんな時代なのだろうか?
<!-- 中島みゆき「時代」 -->
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます