またまた、楽しみなジェームズ・ボンド主演の復刻版DVD『007サンダーボール作戦』(1965年イギリス制作)の紹介です。このシリーズは、本当に楽しんで映像を観れる点が素晴らしい。ジェームズ・ボンド役のショーン・コネリーは、まさに歴代ボンドの中でも、ミスター・ボンドと言われるくらいに、この役を的確にこなしている。今回は、NATO軍のヴァルカン爆撃機に積まれた2発の原子爆弾が、爆撃機ごとテロ組織スペクターに奪われる物語。全「00(ダブルオー)」諜報部員に命じられたのが、原爆探査の「サンダーボール作戦」である。この作品では、海の中が舞台の中心である。多くのシーンが、水中での格闘シーンなのである。今回も多彩な新兵器が登場する。ロス五輪で使用されたベル社のジェット・パック(正式名称は、「ベル・エアロシステムズ・ロケットベルト」)は、ジェットボンベを背中に背負い、空中を時速100kmで飛行可能な優れもの。ボンドカーは、「アストンマーチン D85」で、可動式防弾壁を装備する。
主題歌には当初 “Mr. Kiss-Kiss Bang-Bang” という曲が用意されており、シャーリー・バッシーでこれを録音までしていた(後に同じ曲をディオンヌ・ワーウィックであらためて録音している)。ところが公開日が近づくにつれプロデューサーが「曲名が映画のタイトルと異なり、歌詞で映画のタイトルを一言も言わず、しかもボンドの色男ぶりが女性の視点から語られる」という歌に不安を抱くようになり、急遽 “Thunderball” を書かせてこれと差し替え、“Mr. Kiss-Kiss Bang-Bang” の方はインストゥルメンタルとして劇中に挿入した。
原子爆弾2発を搭載したNATO空軍のヴァルカン爆撃機が訓練中に消息を絶ち、その後犯罪組織「スペクター」が奪った原爆と引き換えにNATOに対して一億ポンド相当のダイヤモンドを要求してきた。英国情報部は00要員全員に調査指令「サンダーボール作戦」を発令。ボンドはバハマのナッソーへ飛び、そこで爆撃機に搭乗していたNATO空軍少佐の妹ドミノに接近する。ドミノの後見人ラルゴは、実はスペクターの幹部として爆撃機奪取を指揮した男だった。ボンドは命がけで核爆弾を捜索する…。多数の秘密兵器でラルゴに挑むボンドの活躍を描いた作品。
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