娘は1月に入ると、急激に弱っていった。
ある朝、こめかみの「くぼみ」に驚き、涙が溢れてきた。
娘の前で、涙を流したのは、あとにも先にもこの時だけだった。
涙がこぼれ落ちる前に、顔をそらして何とかごまかした
この頃から娘はお見舞いに来てくれる人を拒むようになった。
メールで「病院に来ないでって言ってくれる?体が辛いから笑ったり話したりできない。不機嫌な顔を見せてしまうから。」と送ってきた。
せっかくお見舞いに来てくれても、不機嫌な顔しか見せられなくて申し訳ない。元気になるまで待っていてほしい。
病人がそんな気遣いしなくてよかったのに…