アグリコ日記

岩手の山里で自給自足的な暮らしをしています。

いのちを運ぶ風

2004-06-22 20:00:09 | 思い
ザンザン降りの雨上がり、水色の空気が気持ちいい。
空が大きく動いて往く。雲の間に時おり覗く青空。
私は屈んで田の草を取る。
乾いた風が身体中を撫でて、吹き過ぎる。

あぁ痛い! グゥッと腰を伸ばして空を見上げる。
重そうな雲の塊、今、目の前いっぱいに通り過ぎる。
その時私は空中に、輝くものを見た。

あれは何だろう チカチカ チカチカ
時おり空中に見えるんだ 輝く小さな光の点

私は眼が悪いから、
近視と乱視でよく見えないから見えるんだろうか。

チカチカ あちらこちらに
フィッ、スィッと 風に飛ばされるように

その光る点々が見えたのは、何も最近のことじゃない
そう、ずぅっと前から いつからだったかわからないほど前から
何かの拍子に見えていた

もしかしたらあれは
いのち じゃないだろうか
この強い風に乗っかって
生命が吹き寄せられて来たんじゃ なかろうか

そう言えば風の中には、花粉や胞子や、細かい種や、
それこそ無数の生命たちが、飛ばされているはず。
鳥も蝶ちょも虫たちも、あの風に乗って飛んでくる。

そうか風は生命を運んでくれる
南から 北から
山から 海から
あれは小さな命の光?

もしあれが百倍くらい大きければ、
ヒトダマみたく見えるかもしれないな。
生命って あんなふうに見えても、
おかしくはないよねえ。

だとすれば 風は生命で溢れていて
私たちは いのちの大渦の中で
生きていることになる


この大空は いのちの海
この大気には 生命が一杯
私たちの目には見えなくても
ちゃんと いのちは私たちを 包んでくれている

私たちは海から生まれたんじゃないよ。
海と同じ成分を持つこの土と、
いのちで溢れたこの大気の中から、生まれたんだ。

もし思い出したら、あなたも空を見上げてほしい。
その時チカチカ、チカチカと、
無数のいのちの輝きが、見えるかもしれない。
(見えたら教えてください。私の眼が悪いせいなんじゃないってことの証明になるから。)

もしかしたら最近流行の花粉症なんかも、いのちが「このままじゃ駄目だよ」って、私たちに教えてくれてるのかもしれないなあ。
病気や痛みって、みんなそんなふうなんでしょう?



【写真はスイバに留まる蝶。以前にも使った写真です。もう猫家の写真のストックが底を突いてしまったんです。】

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 (海猫)
2004-06-25 12:07:23
海猫亭とは、関係ないです。ところで、その海猫帝はどこにあるんですか、行ってみたいので教えていただけますか。



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見える方もいらっしゃるんですね。 (agrico)
2004-06-23 16:47:02
少し安心しました。私は子どもの頃からマンガばかり描いてたもので目がとても悪いのです。初めてこの光るものを意識した時には、あぁ、とうとう私の目もイカレてしまったのか、と不安になりました。

みようと思えばほとんどいつでも見えます。そう、小さなヒトダマのような感じで無数に飛び交っているのが見えます。青空や曇り空を背景にすると見やすいようです。

初めて意識した時ちょっと驚きましたが、同時に昔から見えていたような気がしました。

多分誰にも見えるんだと思うのです。ただあまりに身近なものだからそれと気がつかないだけなんじゃなかろうか、と思うのです。

目で見てるか心で見てるかは・・・今のところ自分でもよくわかりません。



ところで海猫さんって、失礼ながら検索させていただきましたが、海猫亭の海猫っ子さんですか?
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 (海猫)
2004-06-23 12:04:14
あなたが見た、チカチカの光はまさしく今から生まれてくる魂の光だと思います。普通には見えないものですが、ひょっとした時に見えます。私には、いつ、どのような時に見えるのかは分かりませんが、時々見えます。この光は、目で見ているのではなく、心が見ているのではないのか、と思いますけど、あなたは、どう思いますか。 
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