時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

地球の年齢

2008年02月14日 | 環境・食料問題
1月に、「見ごたえがあった1秒の世界」という記事を書いたら、ご丁寧にコメントを残して下さった方があった。
この記事の中で、編集長は「地球ができて46億年」と書いたのだが、この方のコメントによると、「地球・人類が誕生して(創造されて)からまだ6000年くらいしかたっていないはずですが。両者の間には大きな開きがありますね。」というご意見だった。
誰も地球の誕生を見たものはなく、推定方法にもいろいろあると思うので、さまざまな説があることは間違いないだろうが、改めて、地球が誕生して46億年という理論の根拠を調べてみたくなった。
改めて調べて見ると、コメントを下さった方のように、地球は若くて、形成されてからわずか6000年しか経っていないという説がネットに掲載されていた。これによると、超新星の観測から、宇宙ができたのが6000年前、ほぼ同時に地球ができ、人類をはじめさまざまな生物ができたということである。要するに、「神」が6000年前に宇宙の誕生とともに、人類をはじめとする各種の動物などを作ったということらしい。唐突に神が登場するとちょっと興ざめしてしまうし、なぜ、神は、もっと早く宇宙を作らなかったのだろうかと、新たな疑問を感じてしまう。
確かに、地球の誕生からの長い歴史の中で、一説のように人類の誕生は何百万年前ではないかもしれないが、今から6000年前というと紀元前4000年頃であり、エジプトや中国などで文明(文字を持つということを基準に考えることとする)が存在していた頃であり、特定の人物について言えば、相当詳しい記録が残っている時代である。少なくとも、その同じ頃に、宇宙や地球が誕生し、人類も誕生したという説はいただけない。この説に従うと、恐竜などはいつ発生し、いつ絶滅したのだろうか。
さて、地球の歴史を遡る事は容易ではない。諸説があるということは、ただ一つの方法のみを用いて、地球の歴史を解明しようとする試みは危険であることを物語っている。
天文学、地質学、(古)生物学、考古学など、さまざまな情報から、それらの矛盾を補い合いながら推測するしか方法がない。
編集長が採用した46億年という地球の歴史は同位元素や地球に飛来する隕石の分析などから得られたものだということだが、この方法もとんでもない誤差を持っているかもしれない。
地球の誕生、人類の誕生という、現在の人間が誰も見たことがないからこそ、それを解明し、歴史の空白を1つ1つ埋めてゆく作業にロマンを感じるのではなかろうか。
そして、そのロマンに満ちた地球の歴史、人類の歴史の中で、我々は、ここ数百年の間にその環境を破壊し、人類があと1世紀を生き長らえないかもしれないという時点に至っているということに率直に目を向ける必要があるだろう。