時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

労組としての役割を放棄した電機連合

2010年02月02日 | 経済問題
電機各社の労働組合でつくる電機連合は、中央委員会を開き、統一的な賃上げは要求せず、「現行の賃金体系(定期昇給)の維持に取り組む」とする2010年の春闘方針を提案した。
賃上げ要求については、電機産業を取り巻く環境の厳しさを踏まえ、「全体で取り組むことは困難」と判断したうえ、非正規労働者の問題では、派遣・請負労働者の人数や契約条件、法令順守状況などについて労使協議を徹底する、としている。
中村正武委員長は「定期昇給の維持・確保は至上命題。経営側がその見直しを主張することは、労使の信頼関係を揺るがす問題で到底容認できない」と話したというが、結局は、資本のてのひらの上で踊らされているだけである。
経営側が、「経営が苦しい」と言えば、「はい、そうですか」と納得する。そういう構図が見え見えである。
確かに不況は厳しいが、大手企業にはまだまだ雇用を確保し、賃金の値上げに応ずる体力があるはずである。
個々の企業の実態に配慮しながらも、全体としての日本企業の体力を分析したうえで、方針を決定すべきであろう。
別の記事では、「勤労者世帯のボーナスは11%減」となったと報じられている。
昨年12月の家計調査では、世帯主の賞与を中心に臨時収入が同11.1%減と、12月としては過去最大の減少幅を示し、配偶者や他の世帯員の収入も軒並み大幅減で、賞与の落ち込みが家計全体に影を落としている、という。
こういう、勤労者世帯の実態に目を向けて、経営者の報酬や株主への配当の削減にまで踏み込んで、資本家と対決するのが、労働組合の役目である。
今回の電機労連の方針は、労働組合の自殺行為ともいうべきである。

国会崩壊

2010年02月01日 | 政治問題
今年度の第2次補正予算の審議の過程は、学級崩壊ならぬ「国会崩壊」の様相を呈していた。
鳩山内閣は同日、臨時の閣僚懇談会を開き、官房長官が閣僚の委員会での不規則発言を注意したというが異例のことだ。
甚だしきは亀井金融相だ。閣僚席で強烈なヤジを飛ばし、自分がヤジられれば答弁中でも相手をどなりつける。「くだらん質問には答えられん」と前代未聞の答弁拒否も行った。
前原国土交通相は25日の衆院予算委で、質問者に反論しようと閣僚席を飛び出し、執拗に発言を求めるなど、かつての国会では見られない光景であった。
議場では与野党議員のヤジがひどかった。発言者の声さえ聞こえないほどだった。
衆参予算委員長の対応も問題があった。議場の乱れに申し訳程度の注意だけでは職責を果たしていない。簗瀬進参院予算委員長は、政治とカネの問題で全閣僚に見解をただそうとした野党議員の質問を「もういいでしょ」と遮ったが、理解できない行動だ。国会議員の質問の権利を封じる乱暴な委員会運営である。
過去にも閣僚の不適切な言動はあったし、ヤジもあった。しかし、今国会ほど乱れた議場は初めてであろう。政権交代間もないため与党慣れしていないではすまされない。まもなく2010年度予算案の審議が始まるが、先が思いやられる。
国会でのこのような審議拒否、混乱は、結局のところ、政府も自民も、国民のことなどは何も考えていないことの証左であろう。
民主党への支持率は急落し、最近の世論調査では、支持率と不支持率がとうとう逆転している。
「自公政権ノー」の国民の審判の後は、「民主党政権ノー」の国民の審判になる可能性が高い。
自民でも、民主でもない第三軸が求められているということだろう。

住宅ローン破たん急増の兆し

2010年01月28日 | 経済問題
景気悪化による失業、ボーナス削減などを受け、金融機関への住宅ローン返済に関する相談が急増しているという。住宅ローン利用者に対する貸し付け条件の見直しなどを金融機関に促す「中小企業等金融円滑化法」も施行され、メガバンクは窓口の担当者を増やすなど体制整備に乗り出したそうだ。
三菱東京UFJ銀行は昨年11月から、ローン返済の相談を呼びかける書面を、変動金利型の住宅ローン利用者に年2回送る通知に同封し始めた。7月までは延滞者への送付に限っていたが、通常の返済者にも対象を広げた。
返済条件の見直しなどの相談件数は昨年12月以降、1日平均100件を超え、11月の5倍に上ったという。
三菱東京UFJでは、相談に対応する本部内の専任窓口の担当者も、10月の約20人から今では70人に増やした。
三井住友銀行は昨年12月、本部に「ローン金融円滑化相談窓口」を新設。専用フリーダイヤルで相談に応じるほか、各支店に課長級の相談責任者を任命した。12月の相談件数は前月の3.5倍になったという。
12月からやはり専用フリーダイヤルを設けたみずほ銀行も、相談は「12月に急増し、1月も高い水準で推移している」そうだ。
国民生活センターによると、住宅ローンをめぐる相談件数は増える傾向にある。2009年度は1月21日時点で2810件と、前年同時期より38.4%多い。
以前にも書いたことだが、そもそも、頭金なしで、取得税などの税金さえローンで賄って自宅を購入する世帯が増えており、さらに、5年後、10年後から返済額が増えるステップ返済型のローンを組ませて、購入しているため、破たんは時間の問題という見方が多かった。これには、無理やり家を売りつけた不動産販売業者やローンを貸し付けた銀行の責任も重い。
こういう物件が多数出てくれば、土地や住宅価格も全体としてさらに下落し、デフレの悪循環に陥ることになるだろう。

図々しい御手洗の要求

2010年01月26日 | 経済問題
今年の春闘の課題について労使が意見を交わす経団連の「労使フォーラム」が25日、都内のホテルで2日間の日程で始まった。
この中で、御手洗冨士夫会長は基調講演で「賃金より雇用を優先した交渉・協議が求められる」と述べ、雇用確保に重点を置く経営側の基本姿勢を強調したという。
とんでもない詭弁である。
バブル崩壊後に、リストラ景気とも呼ばれるような首切りや、正社員の非正規雇用への置き換えで、多額の利潤をため込んできたのが大企業である。
キヤノンなどは、違法な偽装請負までしてがめつくため込んできたではないか。
そして、世間から雇用の安定を要求されたら、今度は、「雇用を守りたいのなら、賃金はがまんせよ」というわけだ。とんでもない主張である。
この間にため込んだ内部留保を取り崩せば、雇用も賃上げも、楽々とできるだけの力を日本の大企業は有している。
さらに 御手洗会長は「企業が雇用を大切にする方針を明確にすることは、従業員の生活面での安心や働く意欲の維持・向上をもたらす」と指摘し、時間外労働削減や無給休日の実施など経営実態に応じた雇用確保の取り組みを求めたという。はぁ?という感じだ。無給休日って一体なんだ?自宅待機と同じではないか。雇用を保証し、給料の確保によってこそ、生活面での安心や働く意欲が向上するということは、御手洗氏のぼけた頭で考えてもすぐにわかるはずである。
こういう無能な指導者が、日本の経済界をリードしているということは、日本の経済界にとっての不幸であるだけでなく、労働者、国民にとっても極めて不幸なことと言わなければならない。
御手洗氏も、いよいよ経団連の会長を降りるという。御手洗氏に合掌!

カレーライスとライスカレー

2010年01月25日 | 政治問題
民主党の金権体質に呆れて、鳩山や小沢のカネ問題について、記事を書くのもウンザリしている今日この頃である。
思い出してみると、民主党ができた頃、「自民党と民主党は、カレーライスとライスカレーくらいの差しかない。」といことがよく言われていた。
編集長もそのように思っていたので、この言葉は言い得て妙、と受け止めていた。
先の鳩山首相の贈与問題も、小沢の献金疑惑も、古い自民党体質をそのまま受け継いだものであり、それがたまたま表面化しただけのものだ。
読者諸兄も思い出してほしい。そもそも小沢が民主党の党首の座を追われたのは、西松建設からの献金疑惑だった。それがまったく解決しないまま、新体制の中で幹事長に就任したこと自体が、国民を愚弄するものだ。そして今度は、水谷建設など、賄賂の出所が変わっただけのことだ。
別に、珍しくもない話である。
自民党の古い体質を、民主党自身が脱ぎ捨てない限り、民主党に未来はないであろう。

阿久根市長の暴走

2010年01月12日 | 政治問題
本当に久々の記事である。
古い話であるが、どうしてもこれだけは書いておきたい。
阿久根市長が、昨年からまた暴走を始めている。
言うことを聞かない職員を放逐するわ、障害者への差別発言を繰り返すわ、やりたい放題である。新年早々にも、訓示で職員を脅し、挙句の果てには、防災無線を使ってマスコミ批判を行ったという。
もうどうしようもない感じである。
こういう件について、主権者たる市民はどう考えているのだろうか?
こういう人物を市長として選んだ責任は、市民にある。したがって、市長のレベルは、そのまま市民のレベルと言えないことはない。
市民の中には、良心的で常識を持った人間もいるだろうが、結局は、市民の多数が公務員バッシングを支持しているということだろう。また、障害者へのバッシングも、自分には関係ないと、多くの市民が知らぬ顔の半兵衛を決め込んでいるのが実情ではないだろうか?誠に残念な限りである。
市議会や市民の良識を示すべき時期に来ているのではなかろうか。
あらゆる可能な手段を講じて、市長の退陣を求めるべきであろう。

迷走する民主党政権

2009年12月24日 | 政治問題
民主党新政権が発足して3ヵ月以上が過ぎた。
国民の評価はどうだろうか?
一言で言えば、「期待はずれ」というのが、実感ではなかろうか。
政治とカネの問題も、小沢氏から鳩山首相に飛び火し、未だに解決どころか、泥沼化しつつある。
普天間基地問題では迷走を続けている。政権が変わったのだから、前の政権の合意を一旦白紙に戻して、一から合意を形成すべきだが、その点をアイマイにしたままで、話をしようとするので、結局、交渉は暗礁に乗り上げてしまう。国同士の合意は無視できないという意見もあるが、状況が変わったのだから、話し合って、改めて合意すれば良いだけである。これができないというのなら、未だに日米和親条約は有効だ、ということになってしまう。
ダム問題も暗礁に乗り上げたままの越年になる。
後期高齢者医療制度も、旧制度に戻すと言いながらほったらかしである。
労働者派遣法の改正も棚上げしたままである。
民主党が内閣に対して、高速道路建設や港湾整備などの大型公共事業を要求するようになっている。これでは、大型公共事業を進めてきた自公政権と何の変わりもない。
マニフェストで掲げたその他の公約も、次々と棚上げ、見直しになり、結局はポーズだけだったのかと、国民の失望が広がり、支持率低下につながっている。
事業仕分けもまったくデタラメで、「採算」が取れるか取れないかが、判断基準になっている。これでは企業と変わらない。国や自治体などは、国民の税金で、企業など民間が行わない、ある意味では不採算な事業を率先して行うところに存在意義があるはずだ。だから、教育関係や科学技術振興などの予算削減について、異論が続出したのである。
しかし、国民から見れば、自民・公明のデタラメな政治の時代に比べれば、少しはマシなことも行われるようになってきた。
新自由主義の名の下に、各分野で格差を広げてきた政策の見直しが少しずつではあるが進んでいる。
最近も、郵政民営化の下で犠牲になってきた地方との公聴会が行われた。コンビにでもどこでもお金がおろせる都会と違って、地方では、郵便局が唯一の金融機関というところも少なくない。こういう不採算な地方でこそ、郵便局の果たす役割があるはずである。
民主党の議員たちも、今のままでは、次の選挙でしっぺ返しを受けるということを肝に銘じておくべきだろう。

早期退職者を募る企業

2009年12月21日 | 経済問題
慌しい毎日が続いていて、記事の更新もままならなかったため、久しぶりの更新である。
明るいニュースがなく、記事を書く気力も失せそうな毎日である。
企業情報調査会社の東京商工リサーチによると、2009年に入って希望・早期退職者を募った上場企業が少なくとも186社に達し、募集または応募の人数は22,713人にのぼった。2万人の大台を超えたのは7年ぶりだそうだ。
12月4日までに募集を発表し、具体的な内容を確認できる上場企業について集計した。2008年は68社、8979人で、2009年の人数はすでにその2.5倍以上になっているという。
募集が最も多かったのは、9月に私的整理手続きに入った消費者金融大手アイフル(単体)と、音響・映像メーカーのパイオニアのそれぞれ1,300人。186社を業種別に見ると、電機が最多の27社。卸売り、機械、サービス、不動産が続いた。
人員削減を発表しない企業や募集人数を定めない企業もあるため、実際の退職者数はさらに多いはずである。大手百貨店の三越が募った早期退職には正社員の2割超の約1,500人が応募したが、上場持ち株会社の子会社扱いなので、今回の集計からは漏れている。アイフルの子会社ライフも700人の退職を募り、グループ正社員はほぼ半減する。こういう企業を加えれば、実際はもっと多いということだろう。
バブル崩壊後、日本でも欧米並みのリストラの嵐が吹きあれ、企業は人件費を徹底的に切り詰めて、収益を確保してきた。
その後、やや景気が持ち直してきた時、この景気は「リストラ景気」とさえ呼ばれた。
リストラで収益を確保し、これに味をしめた企業は、ここぞとばかりに、再びリストラを敢行しようとしている。
しかし、こういう動きが、企業の質の低下を招き、結果的には体力を奪うことになりかねない。また、リストラされた社員だけでなく、リストラと関係のない社員も消費を控え、デフレはますます深刻になり、景気の底が抜けかねない。
日本全体にカネがないわけではない。富が偏在していることが問題であろう。
カネのある者からカネのない者へおカネを流すことが、不況を克服する最短の道であることは間違いない。

まるで属国:米軍が、米兵の子の引渡しに応じず。

2009年12月03日 | 政治問題
東京都武蔵村山市で8月、故意に張られたロープでバイクの女性(23)が転倒し重傷を負った事件で、警視庁が立件する方針を固めている米兵の子4人の身柄の引き渡しについて、米軍側から協力が得られていないことが捜査関係者への取材でわかった。同庁は11月24日に殺人未遂容疑で4人の逮捕状を取ったが、12月1日に有効期限が切れたため更新した。
組織犯罪対策2課や捜査関係者によると、4人は在日米軍横田基地所属の米兵の子で、15~18歳の少年少女で、うち2人が基地内に住んでいるため、同庁は日米地位協定に基づいて米軍側に身柄の引き渡しを求めていた。同庁は引き続き米軍側に協力を求めていく。
事件は8月13日午後11時半ごろ、武蔵村山市の市道で発生。同市内に住む会社員の女性がバイクを運転中、道路を横切って張られたロープにバイクが引っかかり、転倒した。現場周辺の防犯カメラの映像などから、4人が現場にいたことが判明。同庁は故意にロープを張った疑いがあると判断した。
ひどい話ではないか。
しかも、こういう事件は氷山の一角で、米兵の犯罪者を逮捕さえできない原因は、日米安保条約と地位協定にある。
果たしてこのような国が独立国と言えるのだろうか。
普天間基地移設しかり、米兵による強盗、殺人、交通事故、婦女暴行などは後を絶たない。
民主党政権には、米軍に対する断固たる交渉、処置を求めたい。

子供手当、3割が貯蓄か借金返済に

2009年12月02日 | 政治問題
関西社会経済研究所が発表した子ども手当に関するアンケート調査結果によると、支給対象となる中学卒業までの子どもがいる世帯の3割以上が、手当を貯蓄や借金返済に充てると答えたことがわかったという。
景気浮揚も狙った民主党政権の主要政策だが、同研究所は「経済効果は期待ほど高くない」と結論付けている。使い道については対象世帯の32.5%が「すべて貯蓄か、借金返済に回す」と回答したという。
子供手当というのは、子育て世代への支援とはいうものの、子供と遊びに行ったり、おもちゃを買ったりするために支給されるわけではなかろう。
したがって、すぐに子供のために支出せず、比較的にお金のかからない中学卒業までの手当は貯蓄しておき、お金がかかるようになる高校、大学への進学のために貯蓄しておこうという考え方は当たり前である。むしろ、支給される側の良識を示すものと言えよう。
また、景気が低迷し、子供の両親もいつ会社の倒産やリストラにあうかもしれないという経済情勢である。とすれば、余裕のあるお金で借金を返済して、少しでも身軽になっておこうという考えも常識である。
この調査結果での3割の世帯の健全さを物語るものである。
一方、残りの7割の世帯は、手当をどのように使うつもりなのだろうか。もちろん、子供の生活必需品を購入するために使うというのがもっとも望ましいことだが、生活費の穴埋めに使用されたり、ギャンブルなどに浪費されることもあるだろう。そういう使途の方がよほど問題である。
また、生活費や教育費にもまったく困ることがないような富裕層では、手当をもらっても意味はないだろう。
税収が落ち込み、財政赤字がますます深刻になっている時期である。富裕層にまで手当を支給するのならば、この層からもっと税金を取り立てるべきであろう。
民主党のやることはどうも中途半端で、片手落ちと言わざるを得ない。

徴税能力のない政府-2009年度税収は37兆円程度

2009年11月30日 | 政治問題
2009年度の税収は当初見込みの46兆円から、37兆円程度に落ち込み、当初見通しから9兆円減となる見通しとなった。2010年度の税収も大幅な回復は見込めない。このため、仙谷由人行政刷新相は29日、2010年度予算編成で、埋蔵金などの「税外収入」について10兆円を目標に積み上げをはかる考えを明らかにした。
仙谷氏はテレビで2009年度の歳入について「税収が37、38兆円、借金が53、54兆円になり、税収をはるかに上回る借金をしている」と明言した。国の借金にあたる2009年度の新規国債発行額は1次補正後の見込みの44兆円から50兆円を突破して、過去最高だった1999年度の37.5兆円の1.4倍に膨らむ。1946年以来の借金が税収を上回る事態となる。
来年度の税収を計算する土台となる2009年度の税収が固まってきたことで、鳩山政権は2010年度予算の骨格づくりを本格化する。2010年度税収については、野田佳彦財務副大臣が28日、「40兆円を割るのは間違いない」と断言。各省庁の概算要求額は過去最大の95兆円に上っているのに対し、鳩山由紀夫首相は、国債発行の上限を44兆円とする目標を掲げている。
今後は「事業仕分け」を踏まえた歳出の圧縮や、政権公約に掲げた主要政策の見直しが焦点となる。また財務省は税外収入の確保のため、「霞が関埋蔵金」といわれる特別会計の剰余金や積立金を可能な限り活用する方向だという。
国民から税金を取らずに、あるいは、少しだけ税金を取り、足りない分は借金をしてばら撒けば、必ず国民の支持が得られるだろう。国民からすれば、払った税金以上のサービスが受けられれば、喜んで政権を支持する。要するに、自由にばら撒ける「カネ」さえあれば、どんなバカでも政権を担当できるということである。
自民党は、長年にわたって借金を積み重ね、建設、自動車などの各種業界にカネをばらまいて政権を維持してきた。その結果、国の借金は800兆円とも1000兆円とも言われている。
しかし、民主党もいざ政権についてみると、同じことをやり始めた。違うのは、業界団体だけでなく、直接に国民にばら撒くようになっただけだ。バラマキ先は異なるものの、やっていることは自民党政権時代と同じことである。
自民党にせよ、民主党にせよ、歴代の政権は、完全に徴税能力を失っている。
税金というのは、本来、カネのある者が多く納め、少ない者は少し納めるのが原則である。また、最低限度の生活費には、税金を掛けないのも常識である。
ところが、受益者負担などといって、サービスを受ける者は、等しく税金などを負担すべきだという歪んだ考えが広がった(自民党政権が広げた)ため、収入や資産の額に関わらず、同額の負担を行うことが常識のようになってしまった。消費税増税論議などは、「平等」を口実とした「金持ち優遇」論に他ならない。
改めて、税金のあり方について、政権としての基本的考えを確立し、資産や収入のあるところからガッポリと税金を取るシステムを構築すべきであろう。
巨大企業や資産家には、まだまだ税金の負担能力がある。ブリジストンのとある関係者は、息子に毎月1500万円も寄付していたそうだから、こういうところに、しっかりと増税することが重要であろう。

業仕分けで、自衛官の増員認めず

2009年11月27日 | 政治問題
来年度予算要求の無駄を洗い出す行政刷新会議の「事業仕分け」で、防衛省が求めている第一線部隊に配置する自衛官の増員要求(概算要求額72億円)について、予算要求を見送るよう求めた。海外派遣の拡大などに対応するため約3500人の増員を要求しているが、仕分け人は「実際に需要があるのかがわからない」などと指摘した。
防衛省によると、第一線部隊に配置する陸上、海上、航空各自衛隊の隊員数は約22万9千人(今年3月末)で、充足率は92%。防衛省は増員の理由を「ソマリア沖の海賊対処活動や大規模災害などに対応するため」と説明した。
仕分け人は「コスト削減の努力が足りない」などと指摘。増員要求は「認められない」として、予算計上は「見送り」と判断した。
米軍基地などの用地を国が借り上げる際に定める防衛施設の用地借料(同1190億円)も議論された。仕分け人からは「全国的に地価が下がるなかで借料水準は高い」との指摘も出たが、とりまとめ役の枝野幸男・民主党衆院議員が「(基地問題を抱える)沖縄などの事情を配慮する必要がある」として、最終的に「予算要求通り」としたという。
在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)関連で基地労働者の給与水準などの減額も求めている。
さて、自衛官の増員などはもってのほかである。国民の中で「公務員」への風当りは強いが、自衛官ほど役立たない公務員はない。何年かに一度の災害の際に、そのごくごく一部分の隊員が救援活動などに参加するぐらいで、これとて、自衛隊の本来の任務ではない。公務員削減を言うのなら、真っ先に自衛官の全員解雇を行うべきであり、増員などはとんでもない。日本の穀潰しとも言うべき自衛隊員、防衛省職員に、貴重な税金は一円たりとも費やすべきではない。自衛隊の存在そのものは、個々の隊員や職員の責任ではないとはいえ、やはり、大幅削減すべきであろう。
また、在日米軍駐留経費は、その名が示すように「思いやり」で支出しているものであり、日本の負担義務はない。全額をカットして当然であろう。
用地借地料も基地を返還してもらえば、払わなくて済むことである。そこまで踏み込んだ「仕分け」を提案すべきであろう。
一方、ノーベル賞受賞者などが、科学技術予算の削減に抗議し、鳩山首相に直談判に及んだ。世界的な発見や発明は、一朝一夕になしうるものではない。本来、単年度で成果を出せる性格のものではないのだ。思い切って予算をつぎ込み、日本の基礎研究、応用研究をバックアップすべきである。
政府(民主党)による事業仕分けには、思想がない。
その場の思いつきで、人件費を削れとか、赤字だから経費削減の努力をしろとか、成果が上がっていないから削減するとか、ただ単に、経営効率の点からナタを振るっているだけである。
ナタを振るわれた方はたまったものではない。

やっぱり民主党もカネまみれだな

2009年11月25日 | 政治問題
鳩山首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」をめぐる偽装献金問題で、鳩山氏の母親(87)が鳩山氏側に、昨年までの5年間で年間約1億8000万円、計約9億円に上る資金提供をしていたことがわかったという。東京地検はこのうちの一部が総額3億円前後に上る偽装献金の原資に充てられていたとみて、実態解明を進めている。鳩山氏は国会などで、一貫して原資は自己資金と説明しており、主張と矛盾する実態が浮かんだ。
関係者によると、資金提供を受けていたのは同会の会計事務担当だった鳩山氏の元公設第一秘書で、特捜部の任意の事情聴取にも同様の説明をしているとみられる。
元秘書は平成14年ごろ、「政治資金が足りない」と鳩山氏の母親側に相談。母親側は鳩山氏側に資金提供することを決め、昨年までの5年間に年間約1億8000万円、計約9億円を提供したという。
資金提供が仮りに母親から鳩山氏への贈与なら、鳩山氏に贈与税の支払い義務が生じる。寄付なら、個人が一つの政治団体に献金できる上限額を年間150万円と定めた政治資金規正法の量的制限に違反する可能性がある。ただ、資金提供は鳩山氏側への貸付金として処理されているという。
しかし、子供も子供だが、親も親だな。カネまみれで、1億m2億などという金額は、彼らにとっては、はした金なんだろうな。
小沢も、鳩山も、元を正せば自民党の本流に未を置いていた人物だ。叩けば埃が出るどころか、たいして叩かなくとも、カネまみれの実態が明るみに出るようだ。
野党時代には、自民党の政治資金問題などを徹底的に追及してきたのだから、ここは、首相として、自ら襟を正すべきであろう。

平野官房長官:官房機密費を公表せず

2009年11月16日 | 政治問題
ちょっと古い話で恐縮であるが、民主党のアラが目立つようになってきた。
平野博文官房長官は記者会見で、首相や官房長官の判断に基づき領収書なしで自由に使えるとされる内閣官房報償費(官房機密費)について「オープンにしていくことは考えていない」と使途や金額を公表しない方針を明らかにした。鳩山由紀夫首相もこれに同調したという。民主党は、野党時代には機密費の透明化を求めてきたわけだが、与党になったとたんに、これを否定したことになる。
平野氏は政権発足翌日の記者会見で機密費について「そんなのあるんですか」などと述べていたが、今回の会見では、麻生政権の河村建夫前官房長官から引き継ぎを受けたことを認めた。
「過去の民主党が透明化を言ってきたのは事実だが、報償費という性格上、相手のあることだ」。平野氏は機密費を「内閣にとって重要な情報収集の対価」との認識を示し、支出の適正さについては「私が責任を持って判断する。信頼いただきたい」と述べた。
鳩山首相も、記者団に「官房機密費があるのかどうかも存じていない。官房長官から『任せてもらいたい』と言われているので私は一切触らない」と述べたと言う。
まったくおかしな話ではないか。『(官房機密費の取り扱いは)任せてもらいたい』と言われているのに、『官房機密費があるのかどうかも存じていない。』というのは、まったくの矛盾である。秘書に任せていたという政治資金の会計処理で偽装献金が発覚した首相だが、「官房長官は信頼できる人物だ」と強調した。
民主党は野党時代の2001年に、機密費に支払記録書の作成を義務づけ、機密性に応じて10~25年後に公表させる機密費改革法案を国会に提出した経緯がある。しかも、連立政権を組む2党も「コメントは今は適当でない」(社民党幹事長)、「機密費は否定しない」(国民新党幹事長)とアイマイな態度を取り続けている。
権力を手に入れると、金を握りたくなるのだろうか。腐った政権与党と言わざるを得ない。

鳩山家には資産管理会社があるらしい

2009年11月11日 | 政治問題
鳩山由紀夫首相は、自身の個人献金の虚偽記載問題に関連し、鳩山家の資産管理会社「六幸商会」(東京・港)の資産を献金に充てていた事実を認めたと報じられている。資産を政治献金に流用する際、元秘書からの要請に応じて手続きに必要な関係書類に署名していたことも明らかにしたという。
首相は自身の署名に関して「元秘書から『口座からこれだけ貸してください』と言われ、私が署名しているのは事実」と語った。
これまでは資金流用を「私がしたわけではない。秘書がなぜこういうことを行ったのか、必ずしも本心が見えていないところがある」などと説明していたが、この説明がまったくのデタラメであることも告白した形だ。
しかし、驚いたのは、鳩山家の資産の管理をする会社が存在することだ。
資産管理にあたり、税理士や弁護士などを雇うことはあるだろうが、会社組織で資産を管理しているということには、正直驚いた。
そもそも、金を儲けるということはどういうことだろうか?
普通の人間が汗水流して働いて、一生に残せる資産というのは、せいぜい1億か2億くらいだろう。
多少うまく立ち回っても、せいぜい、5億円だろう。
だから、世間で10億、20億もの資産を残している人がいたら、何か、普通でないことをしてきた証拠と見て間違いはない。
金持ちが罪を犯して逮捕されると、世間の人は「あんなに金持ちの人が、悪いことをするはずがない」というようなことを口にするが、それはとんでもない勘違いである。
普通でないことをやった、あるいは、やっているからこそ、それほどの金持ちになったのである。
企業の創業者などには、それなりの努力や工夫があったに違いない。しかし。何百億、何千億というような資産を残した陰には、他人の労働を搾取したからに他ならない。現在、大企業を中心に行われている派遣切りなどは、その典型である。
スポーツ選手のように、自分の実力だけで資産を築いている人もいるが(昨今のスポーツ選手の年俸は、編集長には、法外な報酬のような気がするが、)、一般に、自分の能力だけで稼ぐだけでは、たいした財産は築けないのである。
さて、鳩山家は、どのようにして、他人を搾取し、収奪して、会社を作ってまで管理しなければならない資産を築いたのであろうか。
代々、政治家という立場を利用した株取引などは、常識だったに違いない。
身辺をもう少し身ぎれいにしなければ、一般国民からの支持を失うことになるだろう。