時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

徴税能力のない政府-2009年度税収は37兆円程度

2009年11月30日 | 政治問題
2009年度の税収は当初見込みの46兆円から、37兆円程度に落ち込み、当初見通しから9兆円減となる見通しとなった。2010年度の税収も大幅な回復は見込めない。このため、仙谷由人行政刷新相は29日、2010年度予算編成で、埋蔵金などの「税外収入」について10兆円を目標に積み上げをはかる考えを明らかにした。
仙谷氏はテレビで2009年度の歳入について「税収が37、38兆円、借金が53、54兆円になり、税収をはるかに上回る借金をしている」と明言した。国の借金にあたる2009年度の新規国債発行額は1次補正後の見込みの44兆円から50兆円を突破して、過去最高だった1999年度の37.5兆円の1.4倍に膨らむ。1946年以来の借金が税収を上回る事態となる。
来年度の税収を計算する土台となる2009年度の税収が固まってきたことで、鳩山政権は2010年度予算の骨格づくりを本格化する。2010年度税収については、野田佳彦財務副大臣が28日、「40兆円を割るのは間違いない」と断言。各省庁の概算要求額は過去最大の95兆円に上っているのに対し、鳩山由紀夫首相は、国債発行の上限を44兆円とする目標を掲げている。
今後は「事業仕分け」を踏まえた歳出の圧縮や、政権公約に掲げた主要政策の見直しが焦点となる。また財務省は税外収入の確保のため、「霞が関埋蔵金」といわれる特別会計の剰余金や積立金を可能な限り活用する方向だという。
国民から税金を取らずに、あるいは、少しだけ税金を取り、足りない分は借金をしてばら撒けば、必ず国民の支持が得られるだろう。国民からすれば、払った税金以上のサービスが受けられれば、喜んで政権を支持する。要するに、自由にばら撒ける「カネ」さえあれば、どんなバカでも政権を担当できるということである。
自民党は、長年にわたって借金を積み重ね、建設、自動車などの各種業界にカネをばらまいて政権を維持してきた。その結果、国の借金は800兆円とも1000兆円とも言われている。
しかし、民主党もいざ政権についてみると、同じことをやり始めた。違うのは、業界団体だけでなく、直接に国民にばら撒くようになっただけだ。バラマキ先は異なるものの、やっていることは自民党政権時代と同じことである。
自民党にせよ、民主党にせよ、歴代の政権は、完全に徴税能力を失っている。
税金というのは、本来、カネのある者が多く納め、少ない者は少し納めるのが原則である。また、最低限度の生活費には、税金を掛けないのも常識である。
ところが、受益者負担などといって、サービスを受ける者は、等しく税金などを負担すべきだという歪んだ考えが広がった(自民党政権が広げた)ため、収入や資産の額に関わらず、同額の負担を行うことが常識のようになってしまった。消費税増税論議などは、「平等」を口実とした「金持ち優遇」論に他ならない。
改めて、税金のあり方について、政権としての基本的考えを確立し、資産や収入のあるところからガッポリと税金を取るシステムを構築すべきであろう。
巨大企業や資産家には、まだまだ税金の負担能力がある。ブリジストンのとある関係者は、息子に毎月1500万円も寄付していたそうだから、こういうところに、しっかりと増税することが重要であろう。

業仕分けで、自衛官の増員認めず

2009年11月27日 | 政治問題
来年度予算要求の無駄を洗い出す行政刷新会議の「事業仕分け」で、防衛省が求めている第一線部隊に配置する自衛官の増員要求(概算要求額72億円)について、予算要求を見送るよう求めた。海外派遣の拡大などに対応するため約3500人の増員を要求しているが、仕分け人は「実際に需要があるのかがわからない」などと指摘した。
防衛省によると、第一線部隊に配置する陸上、海上、航空各自衛隊の隊員数は約22万9千人(今年3月末)で、充足率は92%。防衛省は増員の理由を「ソマリア沖の海賊対処活動や大規模災害などに対応するため」と説明した。
仕分け人は「コスト削減の努力が足りない」などと指摘。増員要求は「認められない」として、予算計上は「見送り」と判断した。
米軍基地などの用地を国が借り上げる際に定める防衛施設の用地借料(同1190億円)も議論された。仕分け人からは「全国的に地価が下がるなかで借料水準は高い」との指摘も出たが、とりまとめ役の枝野幸男・民主党衆院議員が「(基地問題を抱える)沖縄などの事情を配慮する必要がある」として、最終的に「予算要求通り」としたという。
在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)関連で基地労働者の給与水準などの減額も求めている。
さて、自衛官の増員などはもってのほかである。国民の中で「公務員」への風当りは強いが、自衛官ほど役立たない公務員はない。何年かに一度の災害の際に、そのごくごく一部分の隊員が救援活動などに参加するぐらいで、これとて、自衛隊の本来の任務ではない。公務員削減を言うのなら、真っ先に自衛官の全員解雇を行うべきであり、増員などはとんでもない。日本の穀潰しとも言うべき自衛隊員、防衛省職員に、貴重な税金は一円たりとも費やすべきではない。自衛隊の存在そのものは、個々の隊員や職員の責任ではないとはいえ、やはり、大幅削減すべきであろう。
また、在日米軍駐留経費は、その名が示すように「思いやり」で支出しているものであり、日本の負担義務はない。全額をカットして当然であろう。
用地借地料も基地を返還してもらえば、払わなくて済むことである。そこまで踏み込んだ「仕分け」を提案すべきであろう。
一方、ノーベル賞受賞者などが、科学技術予算の削減に抗議し、鳩山首相に直談判に及んだ。世界的な発見や発明は、一朝一夕になしうるものではない。本来、単年度で成果を出せる性格のものではないのだ。思い切って予算をつぎ込み、日本の基礎研究、応用研究をバックアップすべきである。
政府(民主党)による事業仕分けには、思想がない。
その場の思いつきで、人件費を削れとか、赤字だから経費削減の努力をしろとか、成果が上がっていないから削減するとか、ただ単に、経営効率の点からナタを振るっているだけである。
ナタを振るわれた方はたまったものではない。

やっぱり民主党もカネまみれだな

2009年11月25日 | 政治問題
鳩山首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」をめぐる偽装献金問題で、鳩山氏の母親(87)が鳩山氏側に、昨年までの5年間で年間約1億8000万円、計約9億円に上る資金提供をしていたことがわかったという。東京地検はこのうちの一部が総額3億円前後に上る偽装献金の原資に充てられていたとみて、実態解明を進めている。鳩山氏は国会などで、一貫して原資は自己資金と説明しており、主張と矛盾する実態が浮かんだ。
関係者によると、資金提供を受けていたのは同会の会計事務担当だった鳩山氏の元公設第一秘書で、特捜部の任意の事情聴取にも同様の説明をしているとみられる。
元秘書は平成14年ごろ、「政治資金が足りない」と鳩山氏の母親側に相談。母親側は鳩山氏側に資金提供することを決め、昨年までの5年間に年間約1億8000万円、計約9億円を提供したという。
資金提供が仮りに母親から鳩山氏への贈与なら、鳩山氏に贈与税の支払い義務が生じる。寄付なら、個人が一つの政治団体に献金できる上限額を年間150万円と定めた政治資金規正法の量的制限に違反する可能性がある。ただ、資金提供は鳩山氏側への貸付金として処理されているという。
しかし、子供も子供だが、親も親だな。カネまみれで、1億m2億などという金額は、彼らにとっては、はした金なんだろうな。
小沢も、鳩山も、元を正せば自民党の本流に未を置いていた人物だ。叩けば埃が出るどころか、たいして叩かなくとも、カネまみれの実態が明るみに出るようだ。
野党時代には、自民党の政治資金問題などを徹底的に追及してきたのだから、ここは、首相として、自ら襟を正すべきであろう。

平野官房長官:官房機密費を公表せず

2009年11月16日 | 政治問題
ちょっと古い話で恐縮であるが、民主党のアラが目立つようになってきた。
平野博文官房長官は記者会見で、首相や官房長官の判断に基づき領収書なしで自由に使えるとされる内閣官房報償費(官房機密費)について「オープンにしていくことは考えていない」と使途や金額を公表しない方針を明らかにした。鳩山由紀夫首相もこれに同調したという。民主党は、野党時代には機密費の透明化を求めてきたわけだが、与党になったとたんに、これを否定したことになる。
平野氏は政権発足翌日の記者会見で機密費について「そんなのあるんですか」などと述べていたが、今回の会見では、麻生政権の河村建夫前官房長官から引き継ぎを受けたことを認めた。
「過去の民主党が透明化を言ってきたのは事実だが、報償費という性格上、相手のあることだ」。平野氏は機密費を「内閣にとって重要な情報収集の対価」との認識を示し、支出の適正さについては「私が責任を持って判断する。信頼いただきたい」と述べた。
鳩山首相も、記者団に「官房機密費があるのかどうかも存じていない。官房長官から『任せてもらいたい』と言われているので私は一切触らない」と述べたと言う。
まったくおかしな話ではないか。『(官房機密費の取り扱いは)任せてもらいたい』と言われているのに、『官房機密費があるのかどうかも存じていない。』というのは、まったくの矛盾である。秘書に任せていたという政治資金の会計処理で偽装献金が発覚した首相だが、「官房長官は信頼できる人物だ」と強調した。
民主党は野党時代の2001年に、機密費に支払記録書の作成を義務づけ、機密性に応じて10~25年後に公表させる機密費改革法案を国会に提出した経緯がある。しかも、連立政権を組む2党も「コメントは今は適当でない」(社民党幹事長)、「機密費は否定しない」(国民新党幹事長)とアイマイな態度を取り続けている。
権力を手に入れると、金を握りたくなるのだろうか。腐った政権与党と言わざるを得ない。

鳩山家には資産管理会社があるらしい

2009年11月11日 | 政治問題
鳩山由紀夫首相は、自身の個人献金の虚偽記載問題に関連し、鳩山家の資産管理会社「六幸商会」(東京・港)の資産を献金に充てていた事実を認めたと報じられている。資産を政治献金に流用する際、元秘書からの要請に応じて手続きに必要な関係書類に署名していたことも明らかにしたという。
首相は自身の署名に関して「元秘書から『口座からこれだけ貸してください』と言われ、私が署名しているのは事実」と語った。
これまでは資金流用を「私がしたわけではない。秘書がなぜこういうことを行ったのか、必ずしも本心が見えていないところがある」などと説明していたが、この説明がまったくのデタラメであることも告白した形だ。
しかし、驚いたのは、鳩山家の資産の管理をする会社が存在することだ。
資産管理にあたり、税理士や弁護士などを雇うことはあるだろうが、会社組織で資産を管理しているということには、正直驚いた。
そもそも、金を儲けるということはどういうことだろうか?
普通の人間が汗水流して働いて、一生に残せる資産というのは、せいぜい1億か2億くらいだろう。
多少うまく立ち回っても、せいぜい、5億円だろう。
だから、世間で10億、20億もの資産を残している人がいたら、何か、普通でないことをしてきた証拠と見て間違いはない。
金持ちが罪を犯して逮捕されると、世間の人は「あんなに金持ちの人が、悪いことをするはずがない」というようなことを口にするが、それはとんでもない勘違いである。
普通でないことをやった、あるいは、やっているからこそ、それほどの金持ちになったのである。
企業の創業者などには、それなりの努力や工夫があったに違いない。しかし。何百億、何千億というような資産を残した陰には、他人の労働を搾取したからに他ならない。現在、大企業を中心に行われている派遣切りなどは、その典型である。
スポーツ選手のように、自分の実力だけで資産を築いている人もいるが(昨今のスポーツ選手の年俸は、編集長には、法外な報酬のような気がするが、)、一般に、自分の能力だけで稼ぐだけでは、たいした財産は築けないのである。
さて、鳩山家は、どのようにして、他人を搾取し、収奪して、会社を作ってまで管理しなければならない資産を築いたのであろうか。
代々、政治家という立場を利用した株取引などは、常識だったに違いない。
身辺をもう少し身ぎれいにしなければ、一般国民からの支持を失うことになるだろう。

衆院選敗北の責任を取って、宗教団体幹部が辞任?

2009年11月09日 | 政治問題
少々古い記事になるが、書いておこう。
公明党の支持母体である創価学会の関西組織を統括してきた西口良三・総関西長が退任したことがわかったという。後任の総関西長は置かず、池田大作名誉会長の長男、博正副理事長を関西トップの関西最高参与に、原田稔会長に次ぐ立場の正木正明理事長を関西ナンバー2の関西総合長とする。いずれも東京を本拠地にしたまま関西をまとめるという。
関西の創価学会は選挙での集票力の大きさから「常勝関西」といわれてきたが、8月の衆院選で全敗した8小選挙区のうち6つを関西が占めていた。来年は創価学会の創立80周年で、夏には参院選を控えていることから、衆院選の敗北を受けて人事を刷新し、体制を立て直す狙いがあるという。
公明党と創価学会、この政教一体、政教合一ともいうべき実態は、否定のしようがないが、それにしても、選挙の責任をとって辞任というのは、あまりにも露骨であろう。
いまや、国会はもちろん、地方議会においても、公明党の存在意義はなくなった。
これは、宗教団体の衣をかぶって、悪事の数々を行ってきた創価学会そのものの存在意義がなくなったことを意味している。
宗教団体を自称するなら、宗教行為にのみ専念し、会員の政党支持の自由を保障し、政治活動から一切身を引くべきであろう。
ところで、今回のこの学会人事を見ると、池田大作の長男を、関西のトップに据えるなど、世襲に向けたレールをさりげなく敷いている。学会が催すあのマスゲームや今回の世襲人事をみると、北朝鮮との類似性には驚くばかりである。国家も、宗教も、独裁政権というものは、こういうものかもしれない。

江戸時代へのタイムスリップ

2009年11月05日 | その他
「JIN-仁」というテレビドラマが放映されている。
原作はコミックだそうだが、なかなか面白い。
江戸時代へのタイムスリップという手法は、使い古された手法であり、下手をすると、著作権侵害で訴えられても文句が言えないような、ありふれた設定であるが、物語の展開は軽妙である。
しかし、現代人がもし江戸時代に迷い込んだら、果たして普通に生きていけるだろうか?
さまざまな科学技術や社会思想の知識を有していても、当時の技術水準の下では、ほとんど役立つものはないだろう。そもそも、理論はわかっていても、実際に、何一つ製造することはできないだろう。現代社会では、それほど社会的な分業が進んでいる。
石川英輔氏の小説に、江戸時代に「転時」するという一連の作品があるが、医薬品一つ作ろうと思っても、ほとんど不可能に近い。氏の小説では、脚気の治療のために、米ぬかからビタミンB1(含有液)を抽出するが、なるほどこの程度のことしかできないのではなかろうか。
「JIN」では、時代設定が幕末であるため、点滴に用いるゴム管なども手に入るようだが、テレビにあったような伸縮に優れた白いゴム管は、当時は手に入らなかったのではなかろうか。衛生的に見ても、ゴム管を点滴に使うと、雑菌を血管内に送り込むような代物だったのではなかろうか。
いずれにせよ、現代の我々が江戸時代に迷い込んでも、ほとんど役に立たないし、生きてゆくことさえ、できないと思われる。
自然科学の知識は役立てられないかもしれないが、社会科学の知識なら大丈夫と思うかもしれないが、これもまったくダメであろう。
社会思想的に見れば、封建の江戸時代とは異なり、現代人はかなり先進的で、民主的な考えを持っているかもしれないが、江戸時代では、「異端視」されるだけであろう。
そもそも、人間の平等などを訴えて、誰が理解してくれるだろう?江戸には将軍様がおり、各地方には領主様がおり、士農工商の身分制度があることが常識の社会だったから、そこで平等を主張しても、変人扱いされ、危険思想の持ち主として、牢屋に送りこまれるのがオチである。
しかし、そのように考えてくると、歴史における人間の認識というのは、なかなか面白い。
現代では当たり前になっている民主主義や平等などの考えは、江戸時代では到底受け入れられないだろう。一部の人間を除けば、ほとんどの人間は理解できないに違いない。
このことは、何を意味するだろうか?
現代に生きる我々は、今の資本主義社会こそ、歴史上でもっともすばらしく、未来永劫に続く社会体制(正確には、経済体制であるが)であると思って生きており、資本家が富の多くを抱え込み、格差があるのも当然であり、努力が足りないから貧乏でもしかたがないなどという考えが当たり前に受け入れられている。このような体制をおかしいと感じ、その社会の変革をめざす人間は、現代ではまだ少数派である。
「JIN」を通じて、そんなことを考えてみた。

日本の財政悪化、先進国で突出

2009年11月04日 | 国家破綻
国際通貨基金(IMF)は、日米欧や中国、インドなど世界20か国・地域(G20)の債務残高見通しを公表した。
これによると、日本については、金融危機対応の景気対策に加え、社会保障費の伸びなど「財政出動圧力が特に強い」と指摘し、2014年には国内総生産(GDP)の約2.5倍に拡大するとした。G20全体は約0.9倍、G20内の先進国は約1.2倍で、日本の財政悪化が世界で突出していることを裏付けた。
IMFが7月に公表した見通しの第1弾と比べると、日本の債務残高の対GDP比%は6.4ポイント上昇し、上昇幅はG20内で最大だった。
IMFは、金融危機対応による国債増発などで長期金利が2%押し上げられると試算。危機対応の政策を平時に戻す「出口戦略」を「すぐに策定すべきだ」と警告している。
さて、現在の日本の借金は約800兆円、GDPは約500兆円といわれている(本当かどうかは定かではないが)から、GDP比で160%の借金を背負っていることになる。
国の借金を家計の借金にたとえて、借金そのものを批判する輩もあるが、経済効果や将来への投資の意味で、借金をしてさまざまな施策を進めることは別に悪いことではない。
しかし。長い自民党政権下で、土建屋に金をばら撒くために、まったく役に経たない橋や道路、港湾や空港を作って借金を重ねてきたことが、今日の状態を生んでいる。
しかし、借金がこれほどまで増大しても、政府や財務省に危機感がないのは、国債金利が異常なほど低いことにあるのではなかろうか?
バブル崩壊以降、大した投資先もないため、結局、余ったお金は国債に集まってくる。
企業や国民は、景気を回復して欲しいと言うが、もし景気が回復すれば、国債の長期金利が上昇し、国の財政が破綻に見舞われるというリスクもある。痛し痒しというところではあるまいか。
国の借金について、いくら発行しても財政は破綻しないと主張する人がいるが、それはあり得ない。もしそうなら、無税国家が実現できるはずである。
国債も(地方債も)、無限に発行できるわけではない。
鳩山首相は、先日「国債発行は44兆円まで」と述べたと伝えられるが、この数字に何の根拠があるのだろうか。まったく意味のない数字である。
こんなことを続けていたら、いつか財政破綻が起きそうな気がするが、まぁ、国民が政府を信用し、円を信用している限りは、破綻はないだろう。しかし、いつか信用不安を招く危険性も否定はできない。
このIMFの忠告を真摯に受け止めるか、無視するか、読者の皆さんはどう思われるだろうか。

500円玉の更新基準緩和で、数億円削減?

2009年11月01日 | 政治問題
財務省は、2010年度から、500円硬貨の偽造防止対策予算を段階的に削減する方向で検討に入ったという。最近は、500円硬貨の偽造が大幅に減っているためで、年間の削減幅は最大で数億円程度になる可能性があるそうだ。
財務省は、2010年度予算の概算要求で、更新費を含めた硬貨の発行費157億円を計上しているが、国の財政状況の悪化を受け、今後の査定作業で切り込みたい考えだ。
硬貨は金融機関を経由して日本銀行に集められ、変形したり極端に汚れたりしたものは独立行政法人・造幣局が作り直している。
500円硬貨は、見る角度を変えると「500」の二つの「0」の中に「500円」の文字が浮かび上がる偽造防止がなされている。しかし、表面が摩耗するなどして浮き上がる文字が見にくくなると、偽造硬貨と誤解され、取引の現場などで混乱が生じかねないため、他の硬貨に比べ作り直す基準が厳しく、更新費がかさんでいた。
しかし、500円硬貨の偽造硬貨は、2005年度に約1万4000枚が見つかった以降は激減し、2008年度は約500枚だったという。
このため、財務省は更新費を削減しても問題はないとの考えで、500円硬貨の偽造防止対策で連携している金融庁、警察庁の間で議論を進めるという。
1円といえども国民の税金である。無駄を省こうという新政権の心意気を見たような気がする。しかし、あまりにもセコイ話だ。確かに、数億円の削減は、一般庶民からすれば大きな金額には違いない。
しかし、こんなことを議論しているくらいなら、年間300億円の政党助成金を即刻廃止し、年間5兆円の軍事費の1%を削るだけで、500億円である。
こういったことに、大ナタを振るうことこそ必要なのではなかろうか。
民主党政権というのは、自民党政権ほど無駄使いはしないが、所詮はこの程度の節約しかできない政権だということなのだろう。
どうも、ガッカリすることの多い政権である。