時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

ライブドア事件、堀江被告に1審の判決

2007年03月16日 | 社会問題
ライブドア事件の首謀者、堀江貴文に、懲役2年6ヵ月という1審の判決が下った。
悪い奴だったし、実刑は当然だなとの思いとともに、彼を「時代の寵児」などと持ち上げてきた政治家やマスコミ連中、また儲けに目がくらんでライブドア株に飛びついた国民のバカさ加減にもウンザリした事件だった。
事件が発覚するや否や、政治家連中は知らんぷり。マスコミも掌を返したように、堀江批判を開始する始末で、例によって、ワイドショーなどでおもしろおかしく取り上げるだけであった。報道機関としての信念や節操がないために、捜査や世論の動向を見ながら、右往左往する姿が目立った。
また、ライブドア株で大損をした一般投資家は、被害者の会などを作って、民事訴訟で投資したお金を取り返そうとしているようだが、いろいろと不正が絡んでいるとはいえ、やはり、投資は自己責任だろう。というのも、不正な情報であったかもしれないが、実際にライブドア株に投資し、事件発覚前にうまく売り抜けて大もうけをした人物は無罪放免ではないか。これらの大もうけした人たちに対して「不正に儲けたお金だから返還しろ」などと言えるだろうか。たまたま「もっと値上がりするぞ」などと欲深いことを考えて、結果的に損をしたから騒いでいる。ただそれだけのことではないか。
株をはじめ、投資というのはそういうものだ。損をした人間の陰には、必ず儲けた人間も存在するのだ。堀江被告やライブドアは、粉飾や自社株の分割や売り抜けなどの不正な行為を行っていたわけだから、これに対して返金を要求することは極めて常識的な行為ではあるが、果たしてどの程度のお金が戻ってくるのだろうか。そんな悠長なことに時間やお金を使わずに、ろくに調査もせずにこの胡散臭い株に投資した自分の愚かさを真摯に反省し、まじめに働いて稼ぐことを考えたほうがよほど有益だと思うがいかがだろうか。
現代日本人の拝金主義、ご都合主義、浅ましさ、卑しさ、愚かさ、汚さ、・・・ を改めて思い起こさせてくれた象徴的な事件だった。