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●アベ様による血税4億円のトンチンカン・トンデモ「ミサイル避難CM広告」によるメディア買収!?

2017年07月19日 00時00分03秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月9日)↑]



日刊ゲンダイの記事【投じた税金4億円 安倍政権「ミサイル避難CM広告」の思惑】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208158)。
アサヒコムのコラム【室井佑月「信じたい」】(https://dot.asahi.com/wa/2017070500021.html)。

 《内容は「屋内や地下へ避難」「物陰に隠れる」などトンチンカン。ミサイルがどの方向から飛んでくるのか分からないのに「物陰」をどう判断するのか。相変わらず「竹やりでB―29を撃墜の発想だ》。
 《この国から倫理観が失われつつある。なにしろ、倫理観ゼロの安倍さんが総理だしな。…内容はミサイルが飛んで来たら「屋内に避難」「物陰に隠れる」というトンデモだ。そんなに緊急にミサイルの心配をしなくてはならないのなら、まず全国にある原発をどうにかしなくていいのか? が、そういうことじゃない、きっと。このCMには4億円もの金をかけている。…そんな中、メディアに4億円という金が配られる。それはいったい、どういうことを意味するのか?》。

   『●「人道なんてなかった」頃の「戦争できる国」の現実
    《靖国神社にある遊就館の片隅に奇妙な像がある。潜水服姿で
     頭には大きなかぶと。両手で長い棒を持ち、身構えている。
     先端に付けられているのは機雷である…▼敗戦直前に横須賀や
     呉などで部隊が編成され、三千人近くの若者が潜水訓練を受けた。
     上陸する米軍の舟艇を水中で待ち構え、竹ざおの先の機雷を
     突き上げて自爆する。「伏龍」と名付けられた水際特攻隊である
     ▼空を飛ぶ夢を失った予科練の少年兵たちは、ひたすら死に
     向かう訓練に明け暮れた。》

 《「屋内や地下へ避難」「物陰に隠れる」》…竹やりは要らないのですか?
 日刊ゲンダイの斎藤貴男さんコラム【二極化・格差社会の真相/今や宣伝機関 “スガ語”で反論した政権ベッタリ新聞の汚点】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207316)によると、《なんだか涙が止まらない学校法人加計学園の獣医学部新設問題をめぐる「総理のご意向」問題を暴露した前川喜平・前文部科学事務次官の“出会い系バー”通いを記事化した読売新聞が、その報道姿勢を問う世評に対する反論というか、弁明を6月3日付朝刊に、社会部長名で掲載した件だ》。
 こういうところに現れるのでしょう、マスコミによる忖度

   『●「政権批判を封じ込めるかのごとく…
     「政府広報予算」をドーンと弾んで」もらったマスコミ…最早「広報」
   『●アベ様の秋と『官僚たちの夏』: 「「総理のご意向」を
           理由に行政が歪められたことは紛れもない事実」
   『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
       「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ

   『●望月衣塑子東京新聞社会部記者
     「会見場は勝負しなければいけない場所、非常に重要な場所」

 《このCMには4億円もの金をかけている。…そんな中、メディアに4億円という金が配られる。それはいったい、どういうことを意味するのか?》。巨大なCM費、それは、第三、第四の「下足番」メディアのための賄賂。

   『●「一方で北朝鮮の危機を煽りながら、
     平然と大飯原発を再稼働を推し進める」…二人の「裸の王様」

 消費税増税のための賄賂…軽減税率という「お零れ」。構造はこれと同じだ。

   『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
          「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」



 また、裁判員制度を無理やり導入するために、最「低」裁がばら撒いたワイロも同様。

   『●『つぶせ! 裁判員制度』読了
    《政府は、タウンミーティング(TM)という企画を主催し、…この中で、
     司法制度改革をテーマにした七回のうち六回までがシナリオ通りの
     やらせだったといいます…。…ほとんど、「平成田舎芝居」…》。
    「サクラの動員も」。
    《産経新聞は、…「裁判員制度全国フォーラム」(最高裁、
     産経新聞等の主催)で、一人当たり三〇〇〇円から五〇〇〇円を
     支払うことで計二四四人をサクラとして動員したが、…魚住昭氏が
     「最高裁が手を染めた『27億円の癒着』」(『月刊現代』平成一九年
     四月号)という記事で詳細にレポートしています。…産経新聞としては、
     最高裁から出る広告料金でサクラの動員費用を支払って余りある
     という計算があるらしい。ここまで来ると最高裁とマスコミの癒着ぶり
     よくわかります》

   『●『官僚とメディア』読了(3/3)
    「「…産経新聞…が最高裁と共催した裁判員制度
     タウンミーティングでサクラを動員…」。保坂展人元議員
     (p.182、203)。「次々と明らかになる最高裁のデタラメな契約実態に、
     委員席からは驚きと失望のため息が漏れた。国民が「法の番人」として
     信頼を寄せてきた最高裁のエリート裁判官たちの正体は、こんなにも
     お粗末なものだったのか」。政治評論家の森田実さん。
     パックニュース方式。「…産経大阪本社には五段広告三回分の料金として、
     八百万円近いカネが入る。サクラに日当を払っても十分儲かる仕組み
     なのである」。
      「刑事裁判の迅速化と効率化だけが強調され、企業法務に携わる弁護士を
     大量に増やすという意図が明確だった。早い話が
     小泉政権時代に進められた規制緩和構造改革路線の司法版である。
     そのためか、被告が無罪を主張すると一年でも二年でも身柄を
     拘束され続ける「人質司法」や、冤罪の温床とされる代用監獄をなくそうとする
     姿勢はまったく見られなかった」」

   『●死刑判決よりも、違憲・合憲かを判断させよ
   『●そりゃぁ、東京電力原発人災以降を見ただけでも、
                「司法」にも絶望するよな
    「井戸謙一氏と海渡雄一氏がゲスト。
      国や電力会社に楯ついて反原発の判決を下した
     稀有な裁判官が井戸謙一氏。井戸氏以外の裁判官は、
     東京電力原発人災を目の当たりにして、どんな気持ちだろう。
     是非聞いてみたい。冷徹に何も感じないほど冷めているだろうか。
     無辜の被告に、かつて冤罪死刑判決を出したことで苦しみ抜いた
     熊本典道元裁判官のようなまともな感覚を持った裁判官が日本には
     どれほどいるのだろうか。市民感覚を取り入れるということで、
     最高裁がやらせタウンミーティングまで開いて導入した裁判員制度
     だけれども、そんなもので裁判官が変わるほど、司法はまともではない」

   『●マスコミと癒着する「司法・最高裁」の堕落ぶり
   『●「政権批判を封じ込めるかのごとく…
     「政府広報予算」をドーンと弾んで」もらったマスコミ…最早「広報」
    「報道・ジャーナリズムの自死。シロウト裁判官に「死刑のスイッチ」を
     無理強いし、「地獄」を味わわせる裁判員制度
     (『最高裁やらせタウンミーティング事件』)の際の最「低」裁と
     マスコミとの関係にも同様なことが言え、また、じわじわと復活しつつある、
     3.11核発電人災に至るまでの核発電「安全神話」キャンペーンと
     マスコミ等との関係にも言えます」

 コンナ「裸の王様」に負けたくない。

   『●斎藤貴男さん「人間が人間であるために、最後まで抗おう」
             と呼びかけ…コンナ「裸の王様」に負けたくない

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208158

投じた税金4億円 安倍政権「ミサイル避難CM広告」の思惑
2017年6月25日

     (ミサイルからの避難を呼びかけるテレビCM(上)と
      新聞広告/(C)日刊ゲンダイ)

 明らかに無駄な支出だろう。23日、全国の民放43局で「弾道ミサイル落下時の行動」の政府広報CMが始まり、新聞の朝刊各紙にも「Jアラートで緊急情報が流れたら、慌てずに行動を。」と題された広告が掲載された。

 やっと静かになった北朝鮮のミサイル危機をあらためて国民にあおってどうするのか。しかも、内容は「屋内や地下へ避難」「物陰に隠れる」などトンチンカン。ミサイルがどの方向から飛んでくるのか分からないのに「物陰」をどう判断するのか。相変わらず「竹やりでB―29を撃墜の発想だ。

 こんなバカバカしいCM・広告に一体いくらの税金を投じたのか。内閣府に問い合わせると、担当者はこう答えた。

   「CM制作費と放映費で1億4000万円新聞広告1億4000万円
    ウェブ広告で8000万円です」

 4億円近いカネをドブに捨てたようなもの。そもそもなぜ、このタイミングでCM・広告を打つ必要があるのか。森友・加計学園問題で内閣支持率の低下が著しい安倍政権が“メディア買収”に動いたとしか思えない。

   「政府がミサイル発射時の避難CMや広告を打ち始めたのは、
    世論を誘導し、国家予算を軍需産業に割く口実をつくるため
    隣国の脅威をあおることで、政府には自衛隊装備を強化する口実が
    できますから」(メディア関係に詳しいジャーナリストの黒薮哲哉氏)

 メディア買収か自衛隊装備強化のためか。いずれにしても国民の大事な血税が浪費されたのは間違いない。
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https://dot.asahi.com/wa/2017070500021.html

室井佑月「信じたい」
(更新 2017/7/6 11:30)

     (「メディアまで私物化されたら、日本の民主主義は死んでしまう。」
      (※写真はイメージ))

 先日はじまった「弾道ミサイル落下時の行動」という政府のCM。作家の室井佑月氏は、なぜ今それが流されるのか、理由を問う。

*  *  *

 このコラムがみなさんの目に触れる頃には、都議選の結果が出ている。あたしの周辺では、都議選なんて候補者の名前も知らないし興味ない、などといっていた人たちまで「今回は絶対いかなきゃ」といっている。

 みんなが口にするのは、このまま安倍一強のままでいたら、この国はどうなってしまうのか?という不安だ。

 投票できるのは都民だけだが、きっと全国の多くの人たちも固唾を呑んで見守っている。

 今回の結果が、なにかが大きく変わるきっかけになると、あたしは信じたい。

 この国から倫理観が失われつつある。なにしろ、倫理観ゼロの安倍さんが総理だしな

 6月23日、前川喜平・前文部科学事務次官が、日本記者クラブで会見をおこなった。

 彼は加計学園の獣医学部新設問題をふり返り、あらためて行政が歪められたと訴えた。そして、国家権力とメディアの関係にも踏み込んだ。

 読売新聞が、前川さんの出会い系バー出入りを報じたのは、どう考えてもおかしいし、あってはならないことだった。前川さんはすでに私人で、なんら犯罪性はなかった。

 前川さんは、国家権力による行政の歪みを告発した人である。

 その彼を、いかがわしい信用出来ない人間だと、新聞を使って印象操作したのだ。怖いことだ。

 前川さんも、

   「読売、官邸のアプローチが連動していると感じた」

 といっていた。そして、

   「これが私以外にも起きているとするならば、大変なこと
    監視社会化、警察国家化が進行していく危険性があるのではないか」

   「権力が私物化されて、第4の権力といわれるメディアまで
    私物化されたら、日本の民主主義は死んでしまう。その入り口に
    我々は立っているのではという危機意識を持ちました」

 と語っていた。

 おなじく23日、全国の民放各局で、「弾道ミサイル落下時の行動」という政府のCMがはじまった。なぜ、今、このCMを流す必要があるのだろうか?

 内容はミサイルが飛んで来たら「屋内に避難」「物陰に隠れる」というトンデモだ。そんなに緊急にミサイルの心配をしなくてはならないのなら、まず全国にある原発をどうにかしなくていいのか

 が、そういうことじゃない、きっと。このCMには4億円もの金をかけている

 森友・加計学園で、安倍政権の権力の私物化があらわになった。慌てた安倍さんは国会を卑怯な形で閉じる

 そして、国会ではなく一方的に語れる会見で、「指摘があればその都度、真摯に説明責任を果たす」と大嘘をこく。野党が臨時国会開会を要求するために求めた面会まで、拒否し逃げているのが事実である。

 そんな中、メディアに4億円という金が配られる。それはいったい、どういうことを意味するのか?

※週刊朝日  2017年7月14日号
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●「政権批判を封じ込めるかのごとく…「政府広報予算」をドーンと弾んで」もらったマスコミ…最早「広報」

2017年01月15日 00時00分33秒 | Weblog


日刊ゲンダイの記事【言論買収にメディア沈黙 始まった政府広報“大盤振る舞い”】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/197215)。

 《総選挙前の政権批判を封じ込めるかのごとく、対メディア向けの「政府広報予算をドーンと弾んでいるからだ》。

 日刊スポーツのコラムにも、軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」の喪失について触れられている。【政界地獄耳/新聞は公器でなければ…】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1763193.html)には、《これこそが来年から引き上げられる消費税で、新聞を非課税にする前の税金で行う新聞拡販といえよう…それによって行政批判をしなくなるのならば新聞はその使命を放棄したことになりかねない。税金で賄われる新聞は政府広報とか機関紙と呼ぶべきで、もう新聞は公器ではなくなってしまうのか》、とあります。
 《税金で行う新聞拡販》という鋭い指摘。《新聞はその使命を放棄…。税金で賄われる新聞は政府広報とか機関紙と呼ぶべき》と続く。本日刊ゲンダイの記事でも、《税金を投じた言論買収》と指摘。


 世も末です…室井佑月さんは、「政府が間違ったことをしていたら、間違ってると言えるのが愛国者」。「本土」マスコミこそが、非愛国者
 「政権批判を封じ込めるかのごとく…「政府広報予算をドーンと弾んで」もらったマスコミはアベ様の「広報」に堕した訳です。

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
     「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
   『●青木理さん: ジャーナリストの矜持
      「権力や権威の監視」「強者にこそ徹底した監視の目を」
   『●反骨の報道写真家・福島菊次郎さん亡くなる: 
      『証言と遺言』の最後に赤々と押印、「闘え」「菊」と
   『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
        権力にオネダリして、そうしていただいたのである」
   『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」: 
         「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」
   『●柴田鉄治さん「キナ臭さが一段と増した年」、
       マスコミから失われる「ジャーナリズムの義務」…な1年
   『●室井佑月さん、「政府が間違ったことをしていたら、
         間違ってると言えるのが愛国者だと思うけど。」
   『●アベ様広報官として、「「スゴイ、スゴイ」と安倍さんを
          ヨイショしながら食べるしゃぶしゃぶは旨」いか?


 報道・ジャーナリズムの自死。
 シロウト裁判官に「死刑のスイッチ」を無理強いし、「地獄」を味わわせる裁判員制度最高裁やらせタウンミーティング事件』)の際の最「低」裁とマスコミとの関係にも同様なことが言え、また、じわじわと復活しつつある、3.11核発電人災に至るまでの核発電「安全神話」キャンペーンとマスコミ等との関係にも言えます。

   『●『つぶせ! 裁判員制度』読了
    「広報活動の内幕(p.162)。「政府は、タウンミーティング(TM)という
     企画を主催し、・・・この中で、司法制度改革をテーマにした七回のうち
     六回までがシナリオ通りのやらせだったといいます・・・。/・・・ほとんど、
     「平成田舎芝居」・・・」。サクラの動員も(p.164-165)。
     「産経新聞は、・・・「裁判員制度全国フォーラム」
     (最高裁、産経新聞等の主催)で、一人当たり三〇〇〇円から
     五〇〇〇円を支払うことで計二四四人をサクラとして動員したが、・・・
     氏が「最高裁が手を染めた『27億円の癒着』」(『月刊現代』
     平成一九年四月号)という記事で詳細にレポートしています。/
     ・・・産経新聞としては、最高裁から出る広告料金でサクラの動員費用を
     支払って余りあるという計算があるらしい。ここまで来ると
     最高裁とマスコミの癒着ぶりはよくわかります」」

   『●司法改革の暴走の流れを変えられるか?
   『●『官僚とメディア』読了(3/3)
    「「・・・産経新聞・・・が最高裁と共催した裁判員制度
     タウンミーティングでサクラを動員・・・」(p.180)。保坂展人元議員
     (p.182、203)。「次々と明らかになる最高裁のデタラメな契約実態に、
     委員席からは驚きと失望のため息が漏れた。国民が「法の番人」として
     信頼を寄せてきた最高裁のエリート裁判官たちの正体は、こんなにも
     お粗末なものだったのか」(p.203)。政治評論家の森田実さん(p.186)。
     パックニュース方式。「・・・産経大阪本社には五段広告三回分の料金として、
     八百万円近いカネが入る。サクラに日当を払っても十分儲かる仕組み
     なのである」(p.194)。
      「刑事裁判の迅速化と効率化だけが強調され、企業法務に携わる弁護士を
     大量に増やすという意図が明確だった。早い話が
     小泉政権時代に進められた規制緩和構造改革路線の司法版である。
     そのためか、被告が無罪を主張すると一年でも二年でも身柄を
     拘束され続ける「人質司法」や、冤罪の温床とされる代用監獄をなくそうとする
     姿勢はまったく見られなかった」(p.204)」

   『●死刑判決よりも、違憲・合憲かを判断させよ
   『●そりゃぁ、東京電力原発人災以降を見ただけでも、
                「司法」にも絶望するよな
    「井戸謙一氏と海渡雄一氏がゲスト。
      国や電力会社に楯ついて反原発の判決を下した
     稀有な裁判官が井戸謙一氏。井戸氏以外の裁判官は、
     東京電力原発人災を目の当たりにして、どんな気持ちだろう。
     是非聞いてみたい。冷徹に何も感じないほど冷めているだろうか。
     無辜の被告に、かつて冤罪死刑判決を出したことで苦しみ抜いた
     熊本典道元裁判官のようなまともな感覚を持った裁判官が日本には
     どれほどいるのだろうか。市民感覚を取り入れるということで、
     最高裁がやらせタウンミーティングまで開いて導入した裁判員制度
     だけれども、そんなもので裁判官が変わるほど、司法はまともではない」

   『●マスコミと癒着する「司法・最高裁」の堕落ぶり
   『●和歌山県警科学捜査研究所の鑑定結果捏造事件と
             和歌山毒カレー冤罪事件、そして死刑制度
   『●裁判員制度という不始末に最高裁はどのような落し前を?
   『●「絶望の裁判所」: 裁判所の頂点、最高裁からして・・・・・・
   『●シロウト裁判官の地獄…: 「裁判員の経験を
      話した親しい友人にこう問われた。「人を殺したのか?」」

   『●原子力推進とマスコミの震災・原発報道
   『●FUKUSIMAに何を想う原発タレント
   『●電力会社・原発との癒着と呼ばずして
   『●原発マネーに群がる ~読売が最悪~
   『●核・原子力汚染された雑誌群
   『●情けなき、お抱えメディア
      ~原発人災現場の非公開な取材公開、検閲・選別付~

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/197215

言論買収にメディア沈黙 始まった政府広報“大盤振る舞い”
2017年1月10日

     (マスコミ幹部からスリ寄り
      (右はフジテレビの日枝会長)(C)日刊ゲンダイ)

 「早期解散はない」「今年はまったく考えていない」「予算案成立に全力を尽くす。その間、解散の『か』の字も頭に浮かばない」――昨年末から取り沙汰されてきた解散・総選挙について、安倍首相が否定の仕方をコロコロ変えている。まるで「首相の専権事項」をもてあそんでいるようだが、17年度の予算案をみれば年内解散は一目瞭然だ。

 総選挙前の権批判を封じ込めるかのごとく、対メディア向けの政府広報予算をドーンと弾んでいるからだ。

 17年度の政府広報の予算額は3カ年度連続で過去最大規模の83億400万円に据え置き。民主党政権ラストイヤーとなった12年度の40億6900万円から実に2倍強という“高止まり”だけではない。

 「マイナンバー制度の周知・広報」と称して約3億5000万円を積み増すほか、▼子ども・子育て支援新制度の広報・啓発活動(1億7600万円)▼障害者差別解消法の趣旨及び内容の啓発・広報(1億2600万円)▼北方領土問題に関する若年層をターゲットにした効果的な広報(1億2400万円)――と別立ての広報予算もジャンジャン用意して、実質90億円超の大盤振る舞いだ。

   「スポンサー収入減に苦しむメディアの足元につけこむような
    政権側の姿勢で、さも『選挙イヤーの出血サービス』と言わんばかり
    ですが、原資は国民の税金です。批判報道がないところをみると、
    どのメディアも税金を投じた言論買収を唯々諾々と受け入れている
    のでしょう。メディアの惨状は実に嘆かわしい限りです」
    (政治評論家・本澤二郎氏)

 暴走首相がツケ上がるのも無理はない
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●素人に《人を裁くという経験を通じ、死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしいという『朝日』と大違い?

2016年11月13日 00時00分57秒 | Weblog


東京新聞の社説【死刑廃止宣言 日弁連はどう説得する】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016100802000182.html

 《死刑廃止を求める宣言を日弁連がした。冤罪(えんざい)なら取り返しがつかない刑罰だ。厳罰を望む犯罪被害者の声や80%を超す死刑存置の世論も無視はできない。日弁連はどう説得するか試される。…英政府は過ちを認め、六五年から死刑執行をやめ、六九年に制度そのものを廃止した。注目すべきは、当時の英国の世論の80%超が死刑を支持していたのだ》。

 『朝日新聞』では、素人に《人を裁くという経験を通じ、死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい…それと比較すると、『東京新聞』のこの社説は趣が随分と違う。冤罪という大問題に加えて、素人裁判官に「死刑のスイッチ」を押させる残酷さ。訓練を受けたであろうプロの裁判官でさえが、どう感じておられるのだろう? 例えば、熊本典道さん…。

   『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
               死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい
   『●シロウト裁判官の地獄…: 「裁判員の経験を
      話した親しい友人にこう問われた。「人を殺したのか?」」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016100802000182.html

【社説】
死刑廃止宣言 日弁連はどう説得する
2016年10月8日

 死刑廃止を求める宣言を日弁連がした。冤罪(えんざい)なら取り返しがつかない刑罰だ。厳罰を望む犯罪被害者の声や80%を超す死刑存置の世論無視はできない。日弁連はどう説得するか試される。

 英国で無実の人を絞首刑にしたことがある。一九四九年のエバンス事件だ。運転手のエバンスが妻と娘を殺したとされたが、死刑執行後に真犯人はアパートの階下の住人だったことが判明した。

 英政府は過ちを認め、六五年から死刑執行をやめ、六九年に制度そのものを廃止した。注目すべきは、当時の英国の世論の80%超が死刑を支持していたのだ

 英国ばかりでなく、どの国も世論は「死刑支持」が多数派だったが次々と政治が廃止へと導いていった

 二〇一五年末時点で、死刑を廃止・停止している国は百四十カ国にのぼる。世界の三分の二以上を占める。制度があっても、執行した国は二十五カ国しかない。アムネスティ・インターナショナルによれば、米国の五十州のうち十八州は廃止、存置州でも三州は停止している。執行されたのは一五年では六州だけだ。韓国は制度はあるが、十八年以上停止している。OECD(経済協力開発機構)加盟国で国家として統一して死刑執行するのは日本だけなのだ。

 その日本で八〇年代に四件の再審無罪があった。「死刑台からの帰還」である。一四年には袴田事件で再審決定があり、死刑確定者が四十八年ぶりに釈放された。もし彼らが絞首刑になっていたら…。裁判も人間が行う限り、誤りが起こる。それでも取り返しのつかない刑罰を持つべきだろうか

 死刑は犯罪を抑止するという考え方があるが、国内外の研究ではその効果を実証できてはいない。むしろ抑止効果を疑問視している。しかも、日本の刑事司法冤罪を生みやすい構造を持つ長期の身柄拘束自白偏重の取り調べが続いているし、証拠の全面開示もない欠陥だらけなのだ。

 米国では死刑確定後も、手続きが公正であったか、州と連邦レベルでそれぞれチェックされる。日本では決定的な新証拠がなければ、再審がほとんど認められない無実か、量刑を誤った死刑囚が存在することはないのか。再審の新たな仕組みが必要でないか。

 犯罪被害者が厳罰感情を持つのは当然であるし、理解できる。その一方で、誤判を心配する。死刑廃止という世界的な潮流に逆らえるか、悩ましさが募る。
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●シロウト裁判官の地獄…: 「裁判員の経験を話した親しい友人にこう問われた。「人を殺したのか?」」

2016年07月06日 00時00分41秒 | Weblog


asahi.comの大久保真紀編集委員の記事【死刑執行、浮かぶあの顔 元裁判員苦悩「殺人行為だ」】(http://www.asahi.com/articles/ASJ4P5GJSJ4PUTIL03F.html)。

 《まもなくして、裁判員の経験を話した親しい友人にこう問われた。「人を殺したのか?」》。

   『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
               死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい

 つくづく、残酷な裁判員制度だ。シロウト裁判官に《死刑のスイッチ》を無理強いして押させ、一体どうしようというのだろう? 最高裁までがグルになり、司法がこんな違憲な制度を推進している。『朝日』のようなマスコミまでが、《くじ引きで選ばれた国民たちが下した選択によって、命が絶たれる。死刑をめぐる状況は新たな局面を迎えた》ので、素人に《人を裁くという経験を通じ、死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい…無残な状況。

   『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~
   『●「裁判員制度」の下での「死刑制度」存置支持
   『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない
   『●裁判員制度下で少年死刑判決
   『●裁判員の心を慮る・・・
   『●そのスイッチを押せない
   『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(1/2)
   『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(2/2)
   『●裁判員制度: 被告にとっても憲法違反
   『●裁判員制度を即刻中止に
   『●「死刑のスイッチ」を押すこと: 裁判員のストレス障害
   『●裁判員制度という不始末に最高裁はどのような落し前を?
   『●死刑という制度:  
       「吊るせ、吊るせ」の合唱で何か状況は変わるのか?
   『●「彼を赦したわけではない。
      しかし死刑にして問題が解決するわけではない」

   『●「殺すなかれ・・・」 
       ・・・「彼らを処刑することが「社会正義」なのだろうか」?
   『●「死刑のスイッチ」を強制する裁判員制度: 
      「やった人でないと、この苦しみは分からない」

 この国の司法、正気じゃない、マトモじゃない。マスコミも相まって、裁判員制度についての『最高裁やらせタウンミーティング事件』。

   『●『つぶせ! 裁判員制度』読了
    「広報活動の内幕(p.162)。「政府は、タウンミーティング(TM)という
     企画を主催し、・・・この中で、司法制度改革をテーマにした七回のうち
     六回までがシナリオ通りのやらせだったといいます・・・。/・・・ほとんど、
     「平成田舎芝居」・・・」。サクラの動員も(p.164-165)。
     「産経新聞は、・・・「裁判員制度全国フォーラム」
     (最高裁、産経新聞等の主催)で、一人当たり三〇〇〇円から
     五〇〇〇円を支払うことで計二四四人をサクラとして動員したが、・・・
     魚住昭が「最高裁が手を染めた『27億円の癒着』」(『月刊現代』
     平成一九年四月号)という記事で詳細にレポートしています。/
     ・・・産経新聞としては、最高裁から出る広告料金でサクラの動員費用を
     支払って余りあるという計算があるらしい。ここまで来ると
     最高裁とマスコミの癒着ぶりはよくわかります」」

   『●司法改革の暴走の流れを変えられるか?
   『●『官僚とメディア』読了(3/3)
    「「・・・産経新聞・・・が最高裁と共催した裁判員制度
     タウンミーティングでサクラを動員・・・」(p.180)。保坂展人元議員
     (p.182、203)。「次々と明らかになる最高裁のデタラメな契約実態に、
     委員席からは驚きと失望のため息が漏れた。国民が「法の番人」として
     信頼を寄せてきた最高裁のエリート裁判官たちの正体は、こんなにも
     お粗末なものだったのか」(p.203)。政治評論家の森田実さん(p.186)。
     パックニュース方式。「・・・産経大阪本社には五段広告三回分の料金として、
     八百万円近いカネが入る。サクラに日当を払っても十分儲かる仕組み
     なのである」(p.194)。
      「刑事裁判の迅速化と効率化だけが強調され、企業法務に携わる弁護士
     大量に増やすという意図が明確だった。早い話が
     小泉政権時代に進められた規制緩和構造改革路線の司法である。
     そのためか、被告が無罪を主張すると一年でも二年でも身柄を
     拘束され続ける「人質司法」や、冤罪の温床とされる代用監獄をなくそうとする
     姿勢はまったく見られなかった」(p.204)」

   『●死刑判決よりも、違憲・合憲かを判断させよ
   『●そりゃぁ、東京電力原発人災以降を見ただけでも、
                       「司法」にも絶望するよな
    「井戸謙一氏と海渡雄一氏がゲスト。
      国や電力会社に楯ついて反原発の判決を下した
     稀有な裁判官が井戸謙一氏。井戸氏以外の裁判官は、
     東京電力原発人災を目の当たりにして、どんな気持ちだろう。
     是非聞いてみたい。冷徹に何も感じないほど冷めているだろうか。
     無辜の被告に、かつて冤罪死刑判決を出したことで苦しみ抜いた
     熊本典道元裁判官のようなまともな感覚を持った裁判官が日本には
     どれほどいるのだろうか。市民感覚を取り入れるということで、
     最高裁がやらせタウンミーティングまで開いて導入した裁判員制度
     だけれども、そんなもので裁判官が変わるほど、司法はまともではない」

   『●マスコミと癒着する「司法・最高裁」の堕落ぶり
    「堕落する司法と堕落するマスコミの癒着に関する興味深い記事。
      最高裁判事は、公正であろうとか、中立であろうとか、
     身綺麗であろうとか、そういう矜持はないものかね? 裁判員制度導入に
     際してのマスコミと共同してのタウンミーティングやらせ事件でも、
     恥じないその神経を疑う」

   『●和歌山県警科学捜査研究所の鑑定結果捏造事件と
             和歌山毒カレー冤罪事件、そして死刑制度
    「裁判員制度になって、我々(私は絶対に拒否します: コレコレを、
     ご参考まで)に死刑のスイッチ」を押させて、死刑への意識の
     ハードルを下げさせ、死刑存置に我々が貢献させられていることを
     意識する必要があるのじゃないか?
     最高裁がやらせタウンミーティングTM)までやって、
     裁判員制度導入を図った意図を我々は読み取った方がよい」

   『●裁判員制度という不始末に最高裁はどのような落し前を?
   『●「絶望の裁判所」: 裁判所の頂点、最高裁からして・・・・・・
    「「元最高裁調査官で明大法科大学院教授の瀬木比呂志氏の著書
     「絶望の裁判所」(講談社)が話題だ。本書では、キャリア33年の
     ベテラン裁判官だった瀬木氏が、3月末での退官を発表した
     最高裁判所長官の竹崎博允氏が主導した司法制度改革の利権
     バクロ・・・・・・だが、瀬木氏は、「制度によって刑事裁判が脚光を浴び、
     刑事系の裁判官や書記官の増員につながったことにも注目すべきだ」」
     ・・・・・・裁判員制度についての『最高裁やらせタウンミーティング事件』を
     挙げるまでもなく、司法制度改革どころか、司法の腐敗」

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http://www.asahi.com/articles/ASJ4P5GJSJ4PUTIL03F.html

死刑執行、浮かぶあの顔 元裁判員苦悩「殺人行為だ」
編集委員・大久保真紀 2016年4月22日09時12分

    (「名前と顔を出して話すのは、僕の苦しみも含めて
      知ってもらいたいから。裁判員裁判初めて死刑が執行された
      判決にかかわった裁判員としても、責任があるかなと思う」。
      米澤敏靖さんはよく足を運ぶという自宅近くの海を見ながら言った
      =神奈川県横須賀市、大久保真紀撮影)


 「執行されたことは、いまでも信じたくない」――。川崎市でアパートの大家ら3人を刺殺した津田寿美年(すみとし)・元死刑囚(当時63)に昨年暮れ、死刑が執行された。2009年に始まった裁判員制度の対象事件では、初めての執行。5年前、死刑の判断に加わった元裁判員が執行後初めて、重い口を開いた。

 「死刑がひとごとではなくなってしまった。一般市民が人の命を奪う判決にかかわるのはきつい」。神奈川県横須賀市在住の元裁判員、米澤敏靖さん(27)は心の内を明かした。

 思い出したくないのに、フラッシュバックのようによみがえってくる。4カ月前に東京拘置所で刑を執行された津田元死刑囚の顔だ。「法廷での無表情な顔が、浮かぶんです。最期はどんなことを思ったのだろうかと考えてしまう」

 津田元死刑囚に、検察の求刑通り死刑が言い渡されたのは、11年6月17日。米澤さんは当時、大学4年生だった。

 「判決は遺族感情や被告の生い立ちを十分に考慮した結果。自分のやったことを反省し、真摯(しんし)に刑を受けてもらいたい」。判決後の会見でそう話した。死刑制度はあった方がいいし、死刑にせざるを得ないケースもあると思っていた

 翌月、津田元死刑囚が控訴を取り下げ、判決が確定。「悩んで出した結果を受け入れてくれた」と感じて、ほっとした。

 まもなくして、裁判員の経験を話した親しい友人にこう問われた。

   「人を殺したのか?

………。
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●「ブラジルW杯の表と裏」 『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号)についてのつぶやき

2014年06月24日 00時00分09秒 | Weblog


週刊金曜日』(2014年6月20日、996号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、【佐々木実の経済私考パソナを潤す「仁風林」接待 田村厚労大臣の弁明に沈黙する大メディア】。

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■①『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 「ブラジルW杯の表と裏」。小石勝朗氏【原発事故の真相解明に高まる期待 「吉田調書の開示を政府へ請求」】、「「原発事故の原因究明と対策に不可欠な文書。公有財産です」・・海渡雄一弁護士は・・こう評した」。犯人捜しなんてやっている場合か!?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8f54483debb819b2912fe0374ce94054

■②『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 柳田真氏【多彩な行動でアピール 川内原発の再稼働阻止へ】。松下竜一さん「風船による死の灰実験!・・川内原発・・「この風船が届くところには、確実に死の灰が届きます」。風船は宮崎や熊本まで。「・・原発を撃つ風船爆弾」」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d0f61521885730597733975b4dae7b6f

■③『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 【西川伸一の政治時評/集団的自衛権行使への大転換 一政権限りの憲法解釈変更を内閣法制局が認めていいのか】、「法の番人から権力の待女へ」。アベ様の暴走人事で「法の番人」も破壊し、壊憲へ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a5da5f4aa6d60a32ca0d977fac41ea64

■④『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 横田一さん【自公選挙協力にも影響は必至 集団的自衛権をめぐる公明党の決断は】、「影響が注目される7月の滋賀県知事選」。「平和を愛する党」どころか「積極的平和主義を愛する公明党」に最早一体何が期待できるでしょうか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/567fa94c6c538566335b121febb4b7d9

■⑤『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / ぺ淵弘氏【使用済み核燃料の再処理を競う日本と韓国 韓米原子力協定を大義名分に原発再稼働を狙う安倍政権】、「供給過剰の再処理市場・・次世代原発の利権・・安全を度外視する両国の風土・・いずれ取り返しがつかない事故が起きる」

■⑥『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 二宮清純さん【伏魔殿FIFAの処方箋】、「高まる中東資本依存・・FIFA版ODAの真価・・一方では「不正の温床になっている」・・FIFAにつける薬はあるのか・不正や腐敗を防止したいのなら・・FIFAの自浄能力は、またしても示されなかった」

■⑦『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 小川匡則氏【農業従事者不在の産業競争力会議 民間議員主導で進む農業への市場原理導入】、「大規模化して競争原理を導入するという・・ローソンや楽天から選出された民間議員の声は大きく、国民から選べれた国会議員の声が小さい現実はどこかおかしい」

■⑧『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 鈴木宣弘氏【国家戦略特区を許すな! 「対等な競争条件」は名目 農業特区の真のねらいは企業の参入だ】、「「10年で農業所得倍増」などと大言壮語するアベノミクス・・1%の企業的農業跋扈の裏で99%の農民の豊かな地域社会と自然を荒廃させていく」

■⑨『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 【佐々木実の経済私考ソナを潤す「仁風林」接待 田村厚労大臣の弁明に沈黙する大メディア】、「パソナ・・人材派遣業界を所管する厚生労働省の田村典久大臣が「仁風林」に招かれていたことを認めた・・むしろ問題は、田村大臣が・・」

■⑩『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 【佐々木実の経済私考パソナを潤す「仁風林」接待 田村厚労大臣の弁明に沈黙する大メディア】、「パソナ・・田村大臣が・・2週間後、安倍政権が新設したばかりの産業競争力会議で、人材派遣会社への助成金について重要な提案をしていることだ・・」

■⑪『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 【佐々木実の経済私考パソナを潤す「仁風林」接待 田村厚労大臣の弁明に沈黙する大メディア】、「もうひとり、この日の議論をリードした人物がいた。産業競争力会議の民間議員で・・竹中平蔵氏だ。パソナ・・代表取締役会長」。偶然ではない利権(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/3a4c1d097d705c0221c5935167bc1671

■⑫『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 【佐々木実の経済私考パソナを潤す「仁風林」接待 田村厚労大臣の弁明に沈黙する大メディア】、「なぜ大手メディアは問題にしないのだろうか・・訪れた日、その場には「大手メディアの方々もいた」。そう田村大臣は暴露した・・」。呆れた!!

■⑬『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 【『DAYS JAPAN』次期編集長の丸井春さんに抱負を聞く 「尊厳」という言葉を大切にしたい】、「広河隆一氏が編集長引退を電撃表明した。その後の一般公募で次期編集長に決まったのは、32歳の若き丸井春さん」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/166146cd879a9411ca5bc308da52abf1

■⑭『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 小石勝朗氏【肉眼で判定可能な色の違いに着目 袴田事件に再審をもたらした静岡市民の「味噌漬け実験」】、「決め手はDNA鑑定だったが、もう一つ、静岡地裁が「無罪を言い渡すべき新規・明白な証拠」と認定したのが・・地道な実験を担ったのは普通の市民だった」

■⑮『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) /  青木理さん【司法を正す第9回 冤罪・袴田事件弁護団秋山賢三弁護士 警察・検察・裁判官の保身の集積による冤罪】、「大きな力が働いた!?・・熊本典道氏・・が意に反する死刑判決を書かされた・・この国の刑事司法の悪弊が凝縮」。イヌだらけ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/43f859ccdf69ce50e5288f6be383cc38

■⑯『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 矢崎泰久さん【発言2014】、「・・それくらい安倍首相を憎んでも憎み足りない・・時の内閣が好き勝手に憲法解釈をやることが可能ならば、そもそも憲法の存在理由なんて、無に等しい。・・どうして日本のメディアはそれを徹底的に論破しようとしないのか

■⑰『週刊金曜日』(2014年6月20日、996号) / 矢崎泰久さん【発言2014】、「経済大国に成長したのは、戦後69年間平和だったからである・・まもなくこの国は終わるだろう。平和を手放すことで孤立することになるからだ」。「世界一のタワケ者は安倍一味」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/bb3e7535282c7f38766edd7e3a9f5014
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●死刑制度存置: 袴田事件にどう責任?、そして、飯塚事件の絶望感

2014年05月06日 00時00分31秒 | Weblog


マガジン9』(http://www.magazine9.jp/)に出ていた小石勝朗氏による記事【法浪記第26回 改めて、袴田事件の再審開始決定を受けてなすべきこと】(http://www.magazine9.jp/article/hourouki/12282/)。

   『●袴田事件、そして死刑執行後の『飯塚事件』再審:
                         司法の良心を示せるか?
   『●袴田事件・釈放!: 「捜査機関が重要な証拠を捏造した疑い」
                 「拘置の続行は耐え難いほど正義に反する」
   『●袴田事件、48年間のそれぞれの苦難・・・・・・
               袴田巌さんと秀子さん、そして、熊本典道さん
   『●袴田冤罪事件を機に死刑制度の再考ができない我国
   『●「疑わしきは罰せず」「疑わしきは被告人の利益に」:
              今ごろそれを裁判所に訴えねばならないとは・・・
   『●鎌田慧さんインタビュー: 「一人の人間として勇気をふるった名判決」
   『●映画「ザ・ハリケーン」と袴田事件: 
                        「冤罪事件を「絶対に忘れるな」」

 「袴田さんが即日釈放になるとは、弁護団も予想していなかった。袴田さんが無実であり、再審開始が必ずや認められると信じていた人たちでさえ、そうだった。これまで捜査機関や裁判所に、ことごとく主張を跳ね返されてきただけに、なおさらだった。だから、これが現実の出来事なのかどうか、いまだに実感が湧かないのだと思う。解放を心から喜びたい」。

 裁判で「捜査機関による証拠捏造の疑い」が指摘された袴田事件。警察・検察はまだ悪あがきを続けるようだ。
 「東京高裁の大島隆明判長は弁護団に「検察、弁護団双方の意見を聞きながら、速やかに審理を進める」と答えたという」 大島隆明裁判官は、

   『
●『冤罪File(2009年12月号)』読了(2/2)
    「池添徳明氏「横浜事件再審で免訴 葛飾ビラ配布に無罪 
     大島隆明裁判長ってどんな人?」(pp.112-119)。良識派の珍しい、
     貴重な裁判官という評価。「「疑わしきは被告人の利益に」という
     刑事裁判の基本原則を、忠実に実践しているように見える」
     数少ない裁判官」 

という方。 

 当ブログでも指摘したし、この記事でも指摘されている様に・・・・・・「政府の世論調査(2009年)では85.6%が「場合によっては死刑もやむを得ない」と答えていることは承知のうえで、では袴田さんのような事態が現実に起きていることに対する死刑存置論者の意見を聞きたい」。全く同感だ。

 「それにしても国は、釈放すればあとは姉や弁護団、支援者に任せて知らんふりで良いのか。袴田さんの体調をここまで悪化させた原因は、すべて国家機関や警察にあるのだから、無罪確定前とはいえ可能な限りの支援策を講じるべきだろう。1人の人間の人生をめちゃめちゃにした側の、最低限の対応だと思う」・・・・・・袴田巌さんの「人生をめちゃめちゃにした」警察や検察、裁判官、国家は「最低限の対応」さえ出来ていない。「場合によっては死刑もやむを得ない」とする「85.6%」の人々は、冤罪で死刑にされた久間三千年さん、「飯塚事件」をどう考えているのだろうか? 警察や検察、裁判官、国家の威信にかけて「飯塚事件」をもみ消し冤罪は決して晴れることはないのだろうか・・・・・・、大変に悔しいけれども絶望的じゃないかな・・・・・・。何とかならないものか! 「85.6%」の死刑制度存置派がいるわが国ではますます絶望的か・・・・・・。

 最後に、袴田巌さんについての『BOX袴田事件 命とは』(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/992be37bb74661549a9c7343d2143341http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9f1d0b1a666a16759c240cbeccd37e90) を漸く見た。フィクションとノンフィクションが混ざってはいるが、本当に恐ろしい中身。映画が出来て約4年。高橋伴明監督の大力作。

==============================================================================
http://www.magazine9.jp/article/hourouki/12282/

小石勝朗 「法浪記」第26回 
改めて、袴田事件の再審開始決定を受けてなすべきこと
2014年4月16日up

 目の前にいるのが本当にご本人なのか、にわかには信じられない気持ちだった。死刑判決が確定しながら身柄拘束48年目にして自由の身になった元プロボクサー・袴田巖さん(78歳)が、再審開始決定~即日釈放から18日ぶりに公の場に姿を見せた。4月14日に東京で開かれた日本弁護士連合会(日弁連)主催の報告集会である。

 袴田さんが即日釈放になるとは、弁護団も予想していなかった。袴田さんが無実であり、再審開始が必ずや認められると信じていた人たちでさえ、そうだった。これまで捜査機関や裁判所に、ことごとく主張を跳ね返されてきただけに、なおさらだった。だから、これが現実の出来事なのかどうか、いまだに実感が湧かないのだと思う。解放を心から喜びたい

 袴田さんの様子は後述するとして、この集会には受けとめるべき材料が多かった。

 率直に記すと集会の会場では、マスコミへのPRに過剰なまでに注力する主催者の姿勢と、マスコミの厚顔無恥な取材態度がどうにも胡散臭く感じられて、「誰に向けた集会なの?」とやや白ける部分もあった。ただ、日弁連は、袴田さんが最初の再審請求をした直後の1981年から継続して支援してきただけに、これから取り組むべきことについてもポイントをきちんと押さえていた。

 静岡地方裁判所(村山浩昭裁判長)の再審開始決定の内容については、前回の拙稿を読んでいただくとして、袴田さんの様子に大騒ぎしているだけのマスコミが報じない部分を報告しておきたい。

 最初の関心事は、再審請求の今後の動向だろう。ご存じの通り、検察は静岡地裁の再審開始決定を不服として、東京高等裁判所に即時抗告したからだ。

 袴田さん弁護団の小川秀世事務局長は強気だった。根拠に挙げたのは、再審開始決定が指摘した「捜査機関による証拠捏造の疑い」である。警察が捏造なんてするはずはないという「偏見」を打ち破り、事実と証拠を素直な目で見ることに加えて、捜査機関の行動を全体的に判断することによって導き出された「必然の結果」だからこそ、「決して動かないものになった」と評価した。

 小川弁護士によると、袴田さんの犯行着衣とされてきた「5点の衣類」には、そもそも犯行着衣である証拠は何もなかったそうだ。犯行現場の近くで発見されたことや血が付いていること、損傷があることなどだけで、犯行着衣と断定されてしまった。それが、再審請求審で実施された血痕のDNA鑑定で完全に否定されたわけで、高裁の即時抗告審に向けても「盤石だ」と、やや興奮気味に語っていた。

 一橋大大学院の葛野尋之教授(刑事法)は、やはり検察の即時抗告に批判的な立場から、もう少し冷静に見通しを分析していた。

 葛野教授によると、高裁の審理では少なくとも、5点の衣類に付着した血痕のDNA型が「袴田さんと一致する」という結果が示されない限り、5点の衣類が袴田さんの犯行着衣とした死刑判決の認定には合理的な疑いが残る。しかし現実的には、高裁でDNAの再鑑定をしたとしても、一致するという結果が得られる可能性は限りなく低い。だから、高裁は「再鑑定を実施しても意味がない」と判断するのではないか、と見立てていた。

 袴田さんの弁護団は3月31日、検察の即時抗告に対して「きわめて不当」との声明を出している。地裁の重い判断を無視して、いたずらに再審開始決定の確定を先延ばしさせるうえ、袴田さんに無用の負担を負わせることを理由に挙げ、「国家機関の不正義により作り出してしまった現状を全く顧みようとしていない」と強く批判した。4月10日には東京高裁に、検察の即時抗告を棄却するよう求める意見書を出している。

 袴田さんの年齢や体調を考えた時、一刻も早く再審を開始し、無罪判決を確定させるべきだろう。東京高裁の大島隆明判長は弁護団に「検察、弁護団双方の意見を聞きながら、速やかに審理を進める」と答えたという。訴訟指揮に期待したい。

 もう一つの大きなテーマは、冤罪を生んだ原因を究明し、同じ被害者を絶対に出さないための対策をしっかり取ることだ。前回の拙稿でも触れたが、「袴田さんが釈放されて良かった」で終わりにしてはいけない制度の改革が不可避である。

 集会で葛野教授は、取り調べの全過程の可視化、検察が持つ証拠の全面開示、DNA再鑑定の機会保障を求めていた。西嶋勝彦・弁護団長も、取り調べの全面可視化、証拠の全面開示、冤罪の原因を究明する公的な第三者機関の設置などを冤罪防止策として挙げた。

 袴田さんは逮捕直後、犯行を否認していたがゆえに、猛暑の中、1日平均12時間、日によっては午前2時まで16時間を超える長時間の取り調べを受けた。取調室に持ち込まれた便器で用を足すように指示されたり、暴行されたりもしたらしい。その結果、逮捕から20日目で「嘘の自白」に追い込まれる。こうした経緯を振り返れば、取り調べの可視化は冤罪の防止に欠かせまい

 今回の再審請求審では、静岡地裁の訴訟指揮で検察が持つ約600点の証拠が新たに開示され、再審開始決定の支えになった。例えば、5点の衣類のズボンはタグに記された「B」をもとに、もともと袴田さんがはけた大きなサイズが味噌に漬かって縮んだとされてきたが、実は「B」は色を示しており、ズボンはY体だったことが明らかになった。検察が自分たちに都合の悪い証拠を出さなくても良い仕組みになっているからこそ、袴田さんの冤罪を証明するのにこれほどの時間がかかったと言える。

 また、袴田さんを有罪にした証拠が否定された最大の要因が48年前の血痕のDNA鑑定だったことを振り返れば、どんなに昔の事件であっても後に再鑑定ができるように、試料の保存・適正管理をする仕組みも必要だろう。袴田事件の再審開始決定が出た4日後に、死刑執行後の再審請求が棄却された「飯塚事件」では、試料が使い切られていてDNA再鑑定ができなくなっている

 葛野、西嶋両氏は「死刑制度の再考」にも触れていた。「死刑事件でも捜査や裁判の誤りが現実にある」ことが明らかになってしまったわけだから、誤判が取り返しのつかないことになる死刑のあり方について、改めて議論する機会にするべきだろう。政府の世論調査(2009年)では85.6%が「場合によっては死刑もやむを得ない」と答えていることは承知のうえで、では袴田さんのような事態が現実に起きていることに対する死刑存置論者の意見を聞きたい。

 最後に、袴田さん本人の様子に触れておこう。

 姉の秀子さん(81歳)とともに会場に入って来る時に、客席に向かってVサイン。やや猫背で、飄々と歩いて演壇へ。イスに座ってからも右手でVサインを繰り返し、やがて両手でVを掲げた。穏やかだが、フラッシュの放射を浴びても表情は変わらない。

 秀子さんの挨拶の途中でマイクを握ると、「西郷隆盛」「改革」「完全平和」「権力一本化」といった単語を織り交ぜて語るが、脈絡はない。秀子さんによると、「ピントが狂ったことを言うが、まともな時もある」そうだ。逮捕から48年近くに及ぶ身柄拘束による拘禁反応と認知症の影響である。秀子さんは「何年かかっても、せめて半分くらいは(もとの)自分に戻ってほしい」と願っていた。ぜひそうなってほしい。

 解放されてから袴田さんと面会した支援者が、集会の前に記者会見した。

 一緒に散歩をした日本プロボクシング協会事務局長の新田渉世さんは「ボクシングの会話がかみ合わずに、ちょっと残念でした」と話した。袴田さんは常に持ち歩いている紙袋にちり紙の束を入れていて、いろいろな物をきれいに拭くほか、念入りに手を洗ったり歯磨きをしたりしていたそうだ。病棟の外出届にはしっかりと自分の名前を書いていた。

 長年の支援者で3回面会した寺澤暢紘さんは「今も自分の世界に閉じこもったまま、まだ自由を実感していない」と印象を語り、その原因となった冤罪の問題性を強調した。「のんびりと自分のしたいことができる時間を確保でき、必要な時に支えてくれる人のいる場所で過ごしてほしい」と望む。現在は東京都内の病院にいるが、郷里の静岡県への転院を検討しているようだ。

 袴田さんの弁護団は、当面の生活費や医療費に充てるため「袴田救済ファンド」と名づけた基金を設け、募金を呼びかけている。無罪が確定すれば刑事補償を受けられるが、それまでには時間がかかりそうだからだ。

 それにしても国は、釈放すればあとは姉や弁護団、支援者に任せて知らんふりで良いのか。袴田さんの体調をここまで悪化させた原因は、すべて国家機関や警察にあるのだから、無罪確定前とはいえ可能な限りの支援策を講じるべきだろう。1人の人間の人生をめちゃめちゃにした側の、最低限の対応だと思う。

   (客席に向かってVサインをする袴田巖さん。右隣は姉の秀子さん。)
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●映画「ザ・ハリケーン」と袴田事件: 「冤罪事件を「絶対に忘れるな」」

2014年05月04日 00時00分38秒 | Weblog


東京新聞コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014042202000152.html)。

   『●袴田事件、そして死刑執行後の『飯塚事件』再審:
                         司法の良心を示せるか?
   『●袴田事件・釈放!: 「捜査機関が重要な証拠を捏造した疑い」
                 「拘置の続行は耐え難いほど正義に反する」
   『●袴田事件、48年間のそれぞれの苦難・・・・・・
               袴田巌さんと秀子さん、そして、熊本典道さん
   『●袴田冤罪事件を機に死刑制度の再考ができない我国
   『●「疑わしきは罰せず」「疑わしきは被告人の利益に」:
              今ごろそれを裁判所に訴えねばならないとは・・・
   『●鎌田慧さんインタビュー: 「一人の人間として勇気をふるった名判決」

 「不思議なめぐり合わせに日本人が考えるべき「メッセージ」があるとすれば袴田事件を、冤罪事件を「絶対に忘れるな」に決まっている」・・・・・・すぐに忘れてしまう日本人、ですものね。警察と検察は証拠を捏造し、冤罪を隠蔽し、裁判所がそれを見てみぬ振りする我国の司法。マスコミも掌返しだし。またしても忘れ去られる、闇に葬られる「飯塚事件」。

   『●真の司法改革とは?、そして「イヌのイヌのイヌのイヌ」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014042202000152.html

【コラム】
筆洗
2014年4月22日

 奇妙な一致や偶然を目の前にすると、人は考え込むものだ。天が何かを告げようとしているのではないか。ルビン・カーターさんが二十日亡くなった。七十六歳▼黒人の元ボクサー。冤罪(えんざい)事件を描いたデンゼル・ワシントン主演の映画「ザ・ハリケーン」のモデルといえば、思い出すだろうか▼一九六六年六月、米ニュージャージー州のバーで三人が殺された。現場近くを車で走っていたカーターさんが逮捕された。無実を訴えたが、有罪の評決が下り、八五年に釈放されるまで十九年間服役した。冤罪事件の背景には人種差別もあった袴田事件も同じ年同じ六月だった。同じ元ボクサー。獄中にあった袴田巌さん(78)は境遇の似たカーターさんが釈放された時、手紙を書いたという。「万歳万歳と叫びたい」。カーターさんの返事は「決してあきらめてはならない」だった▼<生き地獄の無実の男 それがハリケーンの物語 彼に時間を返してやってくれ。世界チャンプにもなれたのに>。カーターさんの悲劇を歌手のボブ・ディランさん(72)は七五年の「ハリケーン」でこう歌った▼この一カ月の間に袴田さんが釈放され、カーターさんがこの世を去る。現在ディランさんは来日中である。不思議なめぐり合わせに日本人が考えるべき「メッセージ」があるとすれば袴田事件を、冤罪事件を「絶対に忘れるな」に決まっている。
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●鎌田慧さんインタビュー: 「一人の人間として勇気をふるった名判決」

2014年04月21日 00時00分20秒 | Weblog


ポット出版http://www.pot.co.jp/)のWPに出ていた及川健二さんの記事【えん罪事件を告発してきた反骨のルポライター・鎌田慧さんが袴田えん罪事件を斬る ~無罪と思いながら死刑判決を下した元裁判官の懺悔~】(http://www.pot.co.jp/oikenparis/kamata.html)。

 財田川事件狭山事件など冤罪事件についてのルポも多い「鎌田さんは静岡地裁で死刑判決を下した熊本典道・元裁判官さんにインタビューしている(『絶望社会 痛憤の現場を歩くⅡ』【金曜日】)。無罪と思いながらなぜ死刑判決を下してしまったのか」?・・・・・・。熊本典道さんの苦しみと、袴田事件についての「一人の人間として勇気をふるった名判決」。そういった判決を出せる裁判官が少なすぎる。

   『●袴田事件、そして死刑執行後の『飯塚事件』再審:
                         司法の良心を示せるか?

   『●袴田事件・釈放!: 「捜査機関が重要な証拠を捏造した疑い」
                 「拘置の続行は耐え難いほど正義に反する」

   『●袴田事件、48年間のそれぞれの苦難・・・・・・
               袴田巌さんと秀子さん、そして、熊本典道さん

   『●袴田冤罪事件を機に死刑制度の再考ができない我国
   『●「疑わしきは罰せず」「疑わしきは被告人の利益に」:
              今ごろそれを裁判所に訴えねばならないとは・・・


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http://www.pot.co.jp/oikenparis/kamata.html

及川健二のパリ修行日記

えん罪事件を告発してきた反骨のルポライター・鎌田慧さんが
袴田えん罪事件を斬る
 ~無罪と思いながら死刑判決を下した元裁判官の懺悔~

死刑台からの生還―無実!財田川事件の三十三年』、『弘前大学教授夫人殺人事件』、『狭山事件 ― 石川一雄、四十一年目の真実』などの御著書で長年えん罪事件を告発してきたルポライター・鎌田慧さんに2014年4月10日、連合会館(千代田区)にて、France10は袴田えん罪事件について話を伺った。

鎌田さんは静岡地裁で死刑判決を下した熊本典道・元裁判官さんにインタビューしている(『絶望社会 痛憤の現場を歩くⅡ』【金曜日】)。無罪と思いながらなぜ死刑判決を下してしまったのか

背景にはマスコミ犯罪報道による過剰な圧力があったという。

2007年に熊本さんが真実を明きらかにしたとき、一部メディアは「評議の秘密を暴露するのは裁判所法に違反する」と熊本さんを非難した

えん罪事件を生み出す警察&検察&マスメディアの負のトライアングルに鎌田慧さんが鋭く切り込む。


●インデックス
「弘前大学教授夫人殺人事件・財田川事件・狭山事件」というえん罪事件を取材してきた(0:30-)
鎌田さんが袴田えん罪事件を取材したキッカケ(1:33-)
袴田巌さんは死刑確定から神・宇宙を口に現実逃避を始めた(2:42-)
静岡地裁で死刑判決を下した熊本典道さんの懺悔(4:29-)
袴田さんの取り調べは「デュープロセスに反している(5:18-)
無罪判決文を書き始めていた熊本さんへの圧力(6:05-)
冤罪被害者・遺族・裁いた人がみな悲劇(7:30-)
死刑判決を下した熊本さんは裁判官を辞し自殺を模索(8:05-)
2007年に懺悔の告白をした元裁判官をメディアは批判(9:12-)
「財田川事件」矢野伊吉・裁判官や熊本・裁判官は(9:42-)
袴田さん釈放の東京地裁・決定は「人間性の声が響いている」(11:15-)
一人の人間として勇気をふるった名判決(12:55-)
砂川事件の名判決に匹敵する(13:45-)
えん罪事件を生む構造は変わっていない(15:00-)

https://www.youtube.com/watch?v=jrx3vepcb7M
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●「疑わしきは罰せず」「疑わしきは被告人の利益に」: 今ごろそれを裁判所に訴えねばならないとは・・・

2014年04月19日 00時00分51秒 | Weblog


東京新聞の社説【週のはじめに考える 冤罪はだれが防ぐ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014041302000150.html)。

 「疑わしきは罰せず、の鉄則をまず裁判所がしっかり守るしかありません」・・・・・・今頃それを裁判所に言わねばならない酷い状況。「疑わしきは罰せず」「疑わしきは被告人の利益に」どころか、「疑わしきは有罪に」「疑わしきは警察・検察の利益に」。それで「死刑」にされたのではたまらない。裁判員として「死刑のスイッチ」を強制されたのではたまらない。「飯塚事件」では久間三千年さんは一貫して否認し、足利事件と同じDNA鑑定で証拠が捏造され、しかも、わずか数年で森英介法相の命令の下で死刑にされている。

   『●「情況証拠のみ」によって「高度に立証」?:
       飯塚事件の再審請求棄却と冤罪下での死刑執行と裁判員制度


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014041302000150.html

【社説】
週のはじめに考える 冤罪はだれが防ぐ
2014年4月13日

 冤罪(えんざい)にかかわるニュースを聞くと、少なからぬ人がこう思うでしょう。一体、裁判所は何をやっていたのか。ましてや今は裁判員時代であるのに、と。

 先日の袴田事件の再審決定では、決定理由が捜査機関の証拠の捏造(ねつぞう)にまで言及していたことに、多くの人が驚いたでしょう。

 しかしながら、この事件の裁判のもう一つの驚きとは、最初に死刑を言い渡した一審・静岡地裁判決の裁判官三人のうちの一人、熊本典道さんがのちになって、判決は誤りだった、自分は無罪を主張していた、と公表したことでしょう。自責の念からです。


◆一審判決の強い疑念

 本来なら裁判の評議の秘密は漏らしてはならないとむろん知りつつも、判事を辞めたあと、長い沈黙を破って胸の内を明かしたのでした。

 一審判決を振り返ると、特別な付言のあることに気づきます。

 こう述べます。

   …自白を得ようと極めて長時間にわたり取り調べ、物的証拠に
     関する捜査を怠ったため、結局は「犯行時着用していた衣類」
     という重要な部分について、虚偽の自白を得、これを基にした公訴の
     提起がなされ…。

 要するに、証拠の捏造は当初から強く疑われていたのです

 それにもかかわらず有罪とされたのはなぜか。大多数の証拠を退けつつ、検察官作成のたった一通の「自白」調書を採用したからです。もし冤罪であるのなら、その「有罪」は被告側から見れば、警察、検察、裁判所の共同的な作業の結果ということになるでしょう。

 中でも、刑事裁判の大原則、疑わしきは被告人の利益に、を実行すべき裁判所の役割は一体どこへ行ってしまったのか

 同じような体験は、日本刑法学の泰斗で、二年前に亡くなった元最高裁判事団藤重光さんもしています。


◆団藤氏の一抹の不安

 余談のようになりますが、団藤さんは、旧制の小中校で二年の飛び級をして通常より若く東京帝国大学法学部を首席で卒業。二十三歳で助教授、三十三歳で教授となった人物。教え子でのちに作家となる三島由紀夫は団藤講義の論理性に魅せられた一人です。

 団藤さんの体験とは、最高裁判事の時のもので、著書「死刑廃止論」に書いています。

 大要は以下のよう。

   …ある田舎町で起こった毒殺事件で、被告人は捜査段階では
     自白していたかとも思いますが、少なくとも公判では一貫して否認
     よくある型の事件です。しかし状況証拠はかなりそろっており、
     おそらく間違いないだろうと、心証はとれるのです。
      しかしながら、被告人、弁護人の言い分を聞いてみますと
     (捜査の不十分から)一抹の不安がどうしても払拭(ふっしょく)
     できなかった。そして死刑を言い渡した時、傍聴席から罵声
     (「人殺しっ」)が飛んだ。たまたま私の主任事件ではなかったが、
     胸に突き刺さった…。

 著書は事件名を明かしてはいませんが、それといわれる事件は状況証拠しかなく、毒物の入手先や所持の事実すらはっきりしないということでした。この被告、元死刑囚は獄死しています。

 団藤さんはこの裁判を機に死刑廃止論者となります。もともと誤判の恐れを抱いていたのです。

 しかし、以上の告白は、日本刑法学の巨人であり、戦後、新刑事訴訟法をつくりあげ、のちに文化勲章を受章した人物ですら、疑わしきは罰せず、という裁判の鉄則を守り切れなかったという、一つの事実でもあります。

 最近、足利事件などDNA鑑定の進歩による冤罪の証明がいくつか出てきています。

 米国ではもっと早く死刑囚の釈放が続々と現れました。過去の科学鑑定の誤りや隠された証拠が見つかったのです。陪審のある国ですから、市民が誤った有罪を言い渡した事例もあるでしょう。

 米国の民間団体「死刑情報センター」(DPIC)の調査では、一九七〇年代半ばからこれまでに百人を超す死刑囚の無実が判明し釈放されている。その理由とされた、拷問による自白、証拠の不開示、警察の不正は残念ながら日本でも繰り返されてきたことです。


◆「裁判員」時代だから

 日本は裁判員時代にあります。

 市民裁判員が、もしも熊本さんや団藤さんのような立場になった場合、一抹の不安は果たして生かされるのか。一抹の不安を生じさせないための、取り調べの可視化や証拠の開示など捜査側の改革はまさに急務です。

 誤判の根絶は難しいかもしれない。しかし、なくすためには、繰り返すようですが、疑わしきは罰せず、の鉄則をまず裁判所がしっかり守るしかありません。
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●袴田事件、48年間のそれぞれの苦難・・・・・・袴田巌さんと秀子さん、そして、熊本典道さん

2014年03月29日 00時00分47秒 | Weblog


asahi.comの二つの記事【袴田死刑囚の姉ら拘置所到着 「どうしても会いたい」】(http://www.asahi.com/articles/ASG3W552KG3WUTIL01V.html)と、
【袴田巌さん、東京拘置所から釈放 再審開始決定受け】(http://www.asahi.com/articles/ASG3W56BSG3WUTPB019.html?iref=comtop_6_01)。
東京新聞の記事【袴田事件再審決定 「証拠捏造の疑い」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014032702000264.html)。
asahi.comの社説【死刑囚の再審―過ちはすみやかに正せ】(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p)。
東京新聞の社説【袴田事件再審決定 冤罪は国家の犯罪】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014032802000164.html)。
最後に、袴田事件をずっと支援されてきた保坂展人さんのasahi.comのコラム【袴田さん釈放に万感 問われる国の責任】(http://www.asahi.com/and_w/life/SDI2014032835581.html?iref=comtop_fbox_d2_03)。

   ●『DAYS JAPAN 2007年12月号』読了 (1/2)
    「森達也氏の本にも出てきた保坂展人氏や亀井静香氏の
     「~まだ間に合うのなら⑨~ 死刑大国・日本」。
     元ボクサー袴田さんの冤罪の件も。保坂議員のメモから起こした
     図が生々しい(森さんの「死刑」にも同様の図有り)。」

   『●『創 (12月号)』読了 (2/2)
   『●『冤罪File No.2 (6月号)』読了
   『●『月刊誌3冊』読了(2/4)
   『●『冤罪File(No.06、2009年6月号)』
   『●冤罪事件映画化: 袴田事件
   『●冤罪が増幅されはしまいか?
   『●冤罪によるアリ地獄
   『●名張毒ぶどう酒事件という冤罪
   『●『美談の男』読了
    「『美談の男/冤罪 袴田事件を裁いた元主任裁判官・熊本典道の秘密』、
     7月に読了。尾形誠規著。鉄人社。2010年6月刊、第1刷。
      本の帯、「私は無罪を確信しながら死刑判決を言い渡した―――。
     39年前の過ちを自ら告白した元エリート判事の転落と再生/
     酒……家族崩壊……自殺未遂……放浪……そして―――。
     逃れたくとも逃れられない袴田事件の呪縛」。
      「裁判員制度が始まろうとしているいま、いつ誰が熊本と
     同じ立場になってもおかしくない」・・・」

   『●『創(2010年7月号)』
   『●袴田事件: いい加減に誤まりを認めるべき
   『●『冤罪File(No.10)』読了
   『●冤罪デモ
   『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない
   『●『検察に、殺される』読了
   『●強大な氷山の一角としての冤罪発覚
   『●「前川さんの身になってほしい!」: 「福井事件」という明々白な冤罪
   『●作られた袴田冤罪事件、理不尽極まる漸くの初の証拠開示
   『●死刑という制度: 「吊るせ、吊るせ」の合唱で何か状況は変わるのか?
   『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~
   『●PC遠隔操作冤罪事件: やはり捏造しようとしていないか?
   『●「どうなるのニッポン」『週刊金曜日』
       (2013年7月26日、953号)についてのつぶやき
   『●飯塚事件の久間三千年さんと福岡事件の西武雄さん
   『●袴田事件: 静岡地裁は「疑わしきは被告人の利益に」を
   『●「曽野綾子とは何か」 『週刊金曜日』
          (2014年1月24日号、976号)についてのつぶやき
   『●袴田事件、そして死刑執行後の『飯塚事件』再審:
                         司法の良心を示せるか?
   『
●袴田事件・釈放!: 「捜査機関が重要な証拠を捏造した疑い」
                 「拘置の続行は耐え難いほど正義に反する」


以下は、昨日の「つぶやき」。

***********
■報道ステーションで袴田さんのインタビュー。思っていたより、遥かにしっっかりとしておられる。実感がわかない印象だ。お姉さんの秀子さんが本当に嬉しそうだ。本当に良かった。いま晩酌をしておられる頃か?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/049357a4c458aa9a0094191c2b363e56 …

■報道ステーションでトップニュース。裁判長の言葉「正義に反する」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/049357a4c458aa9a0094191c2b363e56 …)。証拠の捏造まで厳しく断罪。裁判時に、衣類という証拠の変更を申し立ててまで捏造。熊本典道元裁判長のコメントを聞いてみたい(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/1ce91952c0e77c5dc55b877bf1632238 …

■意に反して袴田事件の死刑判決を書いた元裁判官・熊本典道さん(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/1ce91952c0e77c5dc55b877bf1632238 …)のインタビュー。贖罪の言葉。熊本さん自身も大変に苦しかった事と思う。また、元刑事のコメントに怒りがわく。何の反省の言葉もないとは

■どう責任をとるつもりか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/049357a4c458aa9a0094191c2b363e56) 『袴田さんを祝福、捜査批判』(http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20140327-1276329.html)/「ゴビンダ・プラサド・マイナリさん・・足利事件で再審無罪が確定した菅家利和さん・・名張毒ぶどう酒事件で1972年に死刑が確定し、昨年11月に第8次再審請求を申し立てた奥西勝死刑囚(88)の鈴木泉弁護団長は「私たち弁護団にとって、再審開始決定が出たことは何よりの励ましになる」とコメント」
***********

 東京新聞社説「真犯人を取り逃がした上、ぬれぎぬを着せられた人物の一生を破滅に追い込む」・・・・・・ましてや飯塚事件。既に久間三千年さんは、麻生内閣の森英介法務大臣のゴーサインの下、死刑執行。どう責任をとるのだろうか? 責任など、とれる訳もないのだが・・・・・・。「真犯人を取り逃がした上」、死刑執行・・・・・・暗澹たる思いだ。「冤罪であれば、警察、検察庁、裁判所、すべてが誤りを犯したことになる」、取り返しようのない「不可逆な誤り」である。
 最後に、保坂展人さんのコラム。全く同感。「永遠の沈黙」を待つ残酷な司法・・・・・・「捜査をした警察・検察、死刑判決を続けた司法の責任をうやむやにするには、袴田さんの生命が尽きることが、国にとって一番都合がよかったのではないでしょうか。再審の扉を閉じたまま袴田さんが亡くなれば、真相を闇の中へ葬ることができるからです。この間、袴田さんを担当した検察官も裁判官も次々と交代していきました。ただ、時がすぎるのを待っているかのように。しかし、「永遠の沈黙」に陥ることはありませんでした」

   『●冤罪死刑囚の死を待ち、責任を逃れようとする冷酷な人々

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http://www.asahi.com/articles/ASG3W552KG3WUTIL01V.html

袴田死刑囚の姉ら拘置所到着 「どうしても会いたい」
2014年3月27日16時26分

 静岡地裁の再審開始決定を受け、袴田巌死刑囚(78)の姉ひで子さん(81)が27日午後3時ごろ、支援者らとともに、袴田死刑囚がいる東京・小菅の東京拘置所に到着した。ひで子さんは「ただ、ただ、うれしいだけです。巌の拘置を一日も早く解いてあげたい」と改めて喜びを語った。

 袴田元被告は精神を病んでおり、ひで子さんが毎月面会に出向いても、会えない状態が3年半続いている。ひで子さんは「いつもなら、会いたくないと言われたらすぐに帰るんですが、今日はどうしても会いたい。いい知らせがあるからどうしても出てこいと言って、頑張るつもりです」と話した。

 最初にかけてあげたい言葉は何かと聞かれると、「本人が分からなくても、『元気か?再審開始になった』と言ってみようと思います」と答えた。
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http://www.asahi.com/articles/ASG3W56BSG3WUTPB019.html?iref=comtop_6_01

袴田巌さん、東京拘置所から釈放 再審開始決定受け
2014年3月27日17時26分

 静岡地裁の再審開始決定を受け、袴田巌死刑囚(78)が27日午後5時20分すぎ、東京・小菅の東京拘置所から釈放された。逮捕から48年ぶり。姉ひで子さん(81)らと一緒に車に乗り、拘置所を出た。

 支援者によると、袴田元被告には決定文を見せて再審開始について伝えたが、「ウソだ」と信じられない様子だったという。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014032702000264.html

袴田事件再審決定 「証拠捏造の疑い」
2014年3月27日 夕刊

 静岡県清水市(現静岡市清水区)で一九六六年にみそ製造会社の専務一家四人が殺害された袴田事件の第二次再審請求で、静岡地裁は二十七日、強盗殺人罪などで死刑判決が確定した袴田巌(はかまだいわお)元被告(78)の再審開始と刑の執行、拘置の停止を決定した。村山浩昭裁判長は、確定判決で犯行時の着衣と認定された「五点の衣類」について「後日捏造(ねつぞう)された疑いがある」と結論付けた。事件発生から約四十八年、死刑確定から約三十四年で裁判がやり直され、死刑判決が取り消される可能性がある。 

 法務省によると、死刑囚の再審が決定したケースで、拘置の執行停止が認められたのは初めて。死刑囚の再審開始決定は財田川、免田、松山、島田と、後に決定が取り消された名張毒ぶどう酒事件に続き戦後六例目で九年ぶり。名張以外の四人は再審無罪となった。静岡地検が即時抗告すれば、再審を認めるか否かの判断は東京高裁に委ねられる。弁護団は即時抗告しないよう地検に申し入れた。

 第二次請求審の最大の争点は、五点の衣類が袴田元被告のものかどうかだった。検察、弁護側双方の推薦した専門家二人がDNA型鑑定を実施。ともに、白半袖シャツの右肩の血痕が袴田元被告のDNA型と完全には一致しないとの見解を示した。弁護団が「五点の衣類は何者かが捏造した証拠」とした一方、検察側は「試料が古く、信用性が低い」と主張してきた。

 決定は、鑑定から「五点の衣類の血痕は、袴田元被告のものでも犯行着衣でもない可能性が相当程度認められる」と指摘。鑑定結果は「無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たる」と判断した。

 五点の衣類は事件から一年二カ月後、同社のみそタンク内から見つかった。決定は「実験結果からみても、衣類の染まり具合はみその色に比べて薄く、血痕の赤みも強すぎる。長時間みその中に隠されていたにしては不自然」と指摘。

 弁護側は、衣類のうちズボンはサイズが合わず袴田元被告のものでもないと主張。決定は確定判決の認定を否定し「ズボンが袴田元被告のものではなかったとの疑いに整合する」と認定した。

 再審開始決定を受け、袴田元被告の姉の秀子さん(81)は二十七日午後、東京拘置所へ面会に向かう。

 <静岡地検・西谷隆次席検事> 予想外の決定であり、本庁の主張が認められなかったのは、誠に遺憾。上級庁と協議し、速やかに対応したい。
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p

死刑囚の再審―過ちはすみやかに正せ
2014年3月28日(金)付

 無実の人を罪におとし、長年にわたり、死刑台の縁に立たせる。許されないことが起きたおそれが強い。

 静岡県で48年前、一家4人が殺害された。犯人として死刑を宣告された袴田巌さんの再審の開始を静岡地裁が決定した。

 検察側は抗告によって手続きを長引かせるべきではない。すみやかに再審すべきである。

 80年代、免田栄さんら死刑が確定した4人が相次いで再審で無罪になった。自白の強要、とりわけ死刑の取り返しのつかなさを考えさせたはずだった。

 袴田さんの死刑確定や第1次再審請求審はそうした動きと並行していたのだが、判決は今日まで維持されている。あの教訓ははたして生かされたのか。司法界は猛省せねばなるまい。

 今回の決定が特に重いのは、袴田さん有罪の重要証拠で、犯行時に着ていたとされた衣服5点について、捜査機関が捏造(ねつぞう)した疑いがあるとさえ言及していることだ。

 死刑を決定づけた証拠がでっち上げだったとしたら、かつてない深刻な事態である。

 捜査・検察当局に求められるのは、この指摘を真摯(しんし)に受けとめ、何が起きたのか徹底調査することではないか。

 袴田さんは78歳。いつ執行されるか分からない死刑の恐怖と向き合う拘置所暮らしで精神の病が進み、姉や弁護人による面会でさえ難しくなった。

 死刑の確定から34年である。むだにしていい時間はない。

 再審を開くかどうかの判断にここまで時間を要している裁判のあり方も検討すべきだ。

 衣服の血痕に用いたDNA鑑定の新しい技術が今回の決定を後押ししたのは確かだろう。ただし、衣服は一審が始まった後に現場近くで突然見つかったとされ、その不自然さのほか、袴田さんには小さすぎる問題などがかねて指摘されていた。

 「疑わしきは被告人の利益に」の理念は尊重されていたのか、問い直すべきだ。

 27年かかって棄却に終わった第1次再審請求審と比べ、第2次審では証拠の開示が大きく進んだ。裁判所が検察に強く促した結果、当初は調べられていなかった証拠が多く出された。

 袴田さんに有利なのに、弁護側が存在さえ知らなかった証言もあった。それもなぜ、もっと早くできなかったのか、と思わざるをえない。

 今回の再審開始決定は、釈放にもあえて踏み込んだ。裁判長が、これ以上の拘束は「耐え難いほど正義に反する」とまで断じた意味はあまりに重い。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014032802000164.html

【社説】
袴田事件再審決定 冤罪は国家の犯罪
2014年3月28日

 裁判所が自ら言及した通り、「耐え難いほど正義に反する状況」である。捏造(ねつぞう)された証拠で死刑判決が確定したのか。速やかに裁判をやり直すべきだ。

 事件発生から一年二カ月後に工場のみそタンクから見つかった血痕の付いた衣類五点は、確定判決が、袴田巌さんを犯人と認定する上で最も重視した証拠だった。

 その衣類について、今回の静岡地裁決定は「後日捏造された疑いがある」と述べた。

 検察庁も裁判所も証拠の捏造を見抜けないまま死刑を宣告していたのであろうか。


◆「こちらが犯行着衣」

 絶対にあってはならないことであるが、死刑を言い渡した当の裁判所が、その疑いが極めて高くなったと認めたのである。ただならぬ事態と言わざるを得ない。

 そもそも、起訴の段階で犯行着衣とされたのは、血痕と油の付着したパジャマだった。

 ところが、一審公判の中でパジャマに関する鑑定の信用性に疑いがもたれるや、問題の衣類五点がみそタンクの中から突然見つかり、検察官は「こちらが真の犯行着衣である」と主張を変更した。

 袴田さんは、公判では起訴内容を否認したが、捜査段階で四十五通の自白調書が作られていた。毎日十二時間以上に及んだという厳しい取り調べの末に追い込まれた自白で、その内容は、日替わりで変遷していた。

 一審判決は、そのうち四十四通を、信用性も任意性もないとして証拠から排斥したが、残り一通の検察官作成の自白調書だけを証拠として採用し、問題の衣類五点を犯行着衣と認定して死刑を言い渡した。判決はそのまま高裁、最高裁を経て一九八〇年に確定した。この間、どれほどの吟味がなされたのか。

 この確定判決をおかしいと考えていたのは、再審を請求した弁護側だけではなかった。


◆新証拠の開示が鍵に

 一審で死刑判決を書いた元裁判官の熊本典道さん(76)は二〇〇七年、「自白に疑問を抱き無罪を主張したが、裁判官三人の合議で死刑が決まった」と告白している。

 「評議の秘密」を破ることは裁判官の職業倫理に反する暴挙だと批判されたが、この一件で、袴田事件に対する市民の疑念も決定的に深まったのではないか。

 第二次再審請求審では、弁護団の開示請求を受けて、裁判所が検察側に幾度も証拠開示を勧告。静岡地検は、これまで法廷に提出していなかった五点の衣類の発見時のカラー写真、その衣類のズボンを販売した会社の役員の供述調書、取り調べの録音テープなど六百点の新証拠を開示した。その一部が再審の扉を開く鍵になった。

 これまでの再審請求事件では、捜査当局が集めた証拠の開示、非開示は検察の判断に委ねられたままで、言い換えれば、検察側は自分たちに都合のよい証拠しか出してこなかったともいえる。弁護側から見れば、隠されたことと同じだ。今回の請求審では、証拠開示の重要性があらためて証明されたといっていい。

 そもそもが、公権力が公費を使って集めた証拠である。真相解明には、検察側の手持ち証拠が全面開示されてしかるべきだろう。

 柔道二段で体格もよい被害者を襲う腕力があるのは、元プロボクサーの彼以外にない…。従業員だから給料支給日で現金があることを知っている…。袴田さんは、いわゆる見込み捜査で犯人に仕立てられた。一カ月余り尾行され、逮捕後は、時に水も与えられない取り調べで「自白」に追い込まれる。典型的な冤罪(えんざい)の構図である。無理な捜査は証拠捏造につながりやすい。

 冤罪であれば、警察、検察庁、裁判所、すべてが誤りを犯したことになる。真犯人を取り逃がした上、ぬれぎぬを着せられた人物の一生を破滅に追い込む。被害者側は真相を知り得ない。冤罪とは国家の犯罪である。

 市民の常識、良識を事実認定や量刑に反映させる裁判員裁判の時代にある。誤判につながるような制度の欠陥、弱点は皆無にする必要がある。


◆検察は即時抗告やめよ

 司法の判断が二転三転した名張毒ぶどう酒事件を含め、日弁連が再審請求を支援している重要事件だけでも袴田事件以外に八件。証拠開示を徹底するなら、有罪認定が揺らぐケースはほかにもあるのではないか。

 冤罪は、古い事件に限らない。今も起きうることは、やはり証拠捏造が明らかになった村木厚子さんの事件などが示している。

 袴田さんの拘置停止にまで踏み込んだ今決定は、地裁が無罪を確信したことを意味している。

 検察は即時抗告することなく、速やかに再審は開始されるべきである。
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http://www.asahi.com/and_w/life/SDI2014032835581.html?iref=comtop_fbox_d2_03

袴田さん釈放に万感 問われる国の責任
<太陽のまちから> 特別寄稿
保坂展人
2014年3月28日

 無実の死刑囚として拘置されていた元プロボクサーの袴田巌さん(78)が、48年ぶりに釈放されました。3月27日午後5時、東京拘置所から出てくる映像を見て、万感こみあげるものがありました。
 私が袴田さんの置かれている立場を知ったのは、衆議院法務委員会に属して活動していた1998年のことでした。人権問題をたびたび法務委員会で取り上げていることを知って、姉のひで子さんが支援者の方々と議員会館に訪ねてこられたのです。
 当時、すでに30年を超える長期の拘置が続き、しかも確定死刑囚として20年あまりも「死刑執行の恐怖」にさらされていた袴田さんは次第に心の変調をきたすようになっていました。90年代半ばには、弟の無実を信じて励ましてきた唯一の理解者であるひで子さんの面会も拒絶するようになった、と聞きました。
 私の仕事は、拘置所での袴田さんの身体や精神の状況をできるだけ詳細に聞き取り、ひで子さんや弁護団、支援者に伝えることでした。袴田さんは裁判の中で、「神さま―。僕は犯人ではありません。僕は毎日叫んでいます」(母親にあてた手紙)などと大量の手紙を記して、無実を訴えていました。司法の場で自らの潔白が証明されることを信じていたのです。
 ところが、68年、静岡地裁で死刑判決。76年、東京高裁で控訴棄却、80年に最高裁で上告が棄却され、死刑が確定します。
 しかし、一審で死刑判決を出した静岡地裁は、警察・検察による連日12時間に及ぶ取り調べによって作成された45通の供述調書のうち、じつに44通を「違法な取り調べ」によるものとして棄却しました。長時間にわたり自白を迫る強引な調書作成過程の信用性を認めませんでした。それでも、残る1通を採用して死刑判決を出したのです。
 94年、一縷の望みをかけた再審請求が静岡地裁で棄却されると、袴田さんは裁判関係書類の差し入れを拒否し、弁護士とも面会しなくなりました。
 誰とも会わなくなって3年半以上続いた袴田さんの様子をみるために、私は半年ががりで法務省矯正局と交渉して、東京拘置所での面会にこぎつけました。2003年3月10日、私は姉のひで子さんと弁護士と一緒に袴田さんと会い、言葉をかわしました。
 しかし、袴田さんは、空想の世界の住人になっていました。このときの様子は、「塀の中に閉じ込められた『秘密』の闇」として、このコラム(2013年11月19日)で触れましたが、あらためて記します。

 保坂 「元気ですか」

 袴田 「元気ですよ」

 保坂 「今日はあなたの誕生日ですが、分かります? 67歳ですね」

 袴田 「そんなことを言われても困るんだよ。もういないんだから、ムゲンサイサイネンゲツ(無限歳歳年月?)歳はない。地球がないときに生まれてきた。地球を作った人……」

 保坂 「ご両親についてお話したい」

 袴田 「困るんだなー。全てに勝利したんだから」

     「無罪で勝利した。袴田巌の名において……」

     「神の国の儀式があって、袴田巌は勝った。日本国家に対して5億円の損害賠償を取って……」

 保坂 「5億円はどうしたんですか」

 袴田 「神の国で使っている」

 保坂 「袴田巌さんはどこに行ったのですか?」

 袴田 「袴田巌は、智恵の一つ。私が中心になった。昨年儀式があった」 

 長年の拘置によって精神に変調をきたす拘禁反応が強く出ていて、すぐにでも治療が必要な状態でしたが、何の治療もなされませんでした。
 07年、私は、国会内に、ひとりの法律家を招いた勉強会をセットしました。一審の死刑判決に関与したことを悔いて、号泣しながら袴田さんに謝罪した元裁判官の熊本典道さん。多数のメディアの前で、「自分は無罪を確信していたが、他のふたりの裁判官に押し切られて死刑判決を書いてしまった。悔やんでも悔やみきれない」と告白したのです。
 再審への期待が高まったのは、いまから10年も前のことでした。
 04年8月。四谷の中華料理店で私はひで子さんや弁護士の皆さんと、東京拘置所にいる袴田さんに、どのように「再審開始」という朗報を伝えるかの案を練っていました。東京高裁に対する期待は大きく、「きっと始まる、大丈夫だ」という声がありました。しかし、東京高裁は再審を求める訴え(即時抗告)を棄却しました。
 それでも、ひで子さんをはじめ、支援者も弁護団もあきらめませんでした。ボクシング界からも支援の輪は広がりました。私が09年に国会を去った後も、袴田さんを支援する国会議員連盟がつくられました。ただ、弁護士をはじめ熱心な支援者のなかにはすでに他界された方もいます。
 思い出すのは、無実を訴えながら03年に獄中で亡くなった波崎事件の冨山常喜さん(享年86)のことです。
 亡くなる半年前、私は東京拘置所と交渉して、所内にある集中治療室で民間の医師の立ち会いのもとに冨山さんの健康状態をチェックする機会を設けました。

   「このままじゃ死ねないよ。無実を認めてもらわないと」

 病床の冨山さんはそうつぶやきました。人工透析と中心静脈栄養のチューブがつながっている状態を見て、医師は言いました。

   「このままでは、必ず感染症で亡くなります。うちの病院でリハビリをしましょう」

 しかし、その提案は認められませんでした。そして、医師の言葉通り、冨山さんは半年後、感染症のため息を引き取りました。
 それだけに、48年という歳月をへて、袴田さんが生きて東京拘置所を出ることができたことは幸いです。
 この間に、ずさんな捜査による冤罪(えんざい)である、との認識は広がっていました。再審開始決定を下した静岡地裁が今回、「証拠の捏造」と断罪するよりはるか前に、冤罪を訴える元プロボクサー「Hakamada」の名は世界に知れ渡り、EU各国の大使館をはじめ注目を集めていました。そのため、袴田さんに死刑が執行される可能性はありませんでした。
 そうしたなか、捜査をした警察・検察、死刑判決を続けた司法の責任をうやむやにするには、袴田さんの生命が尽きることが、国にとって一番都合がよかったのではないでしょうか。再審の扉を閉じたまま袴田さんが亡くなれば、真相を闇の中へ葬ることができるからです。この間、袴田さんを担当した検察官も裁判官も次々と交代していきました。ただ、時がすぎるのを待っているかのように。
 しかし、「永遠の沈黙」に陥ることはありませんでした。私は袴田さんが生還した喜びをかみしめながら、この不条理を半世紀続けた国家の責任を強く問うべきだと考えています。
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●袴田事件・釈放!: 「捜査機関が重要な証拠を捏造した疑い」「拘置の続行は耐え難いほど正義に反する」

2014年03月28日 00時00分46秒 | Weblog


東京新聞の記事【袴田事件の再審開始決定 静岡地裁「無罪の可能性」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014032701000806.html)。
asahi.comの二つの記事【袴田事件の再審開始決定、釈放へ 証拠「捏造の疑い」】(http://www.asahi.com/articles/ASG3K6R2XG3KUTPB01C.html?iref=comtop_6_01)と、
【無実の叫び48年、支え続けた姉「うれしい」 袴田事件』(http://www.asahi.com/articles/ASG3T5QVHG3TUTPB015.html?iref=comtop_6_02)。

 出張先で知った衝撃的なニュース。素晴らしい判断、画期的な判決である(当然の判断で、あまりに遅い)。しかも、釈放である。「村山浩昭裁判長は、犯人が事件時に着ていたとされる「5点の衣類」に付いた血液のDNA型が袴田元被告とは一致しないとする鑑定結果を認定。衣類は「無罪を言い渡すべき明らかな証拠に該当する」と判断」「村山浩昭裁判長・・は「捜査機関が重要な証拠を捏造(ねつぞう)した疑いがあり、犯人と認めるには合理的疑いが残る」と判断。「拘置の続行は耐え難いほど正義に反する」と刑の執行停止(釈放)も決めた」。「犬」や「ヒラメ」でないことが証明。

 「無実の叫びが半世紀を経て、ようやく司法に届いた。事件から48年、確定死刑囚となってから33年。27日、静岡地裁が袴田巌(いわお)死刑囚(78)の再審開始を決定した。支援を続けてきた姉は支援者と抱き合い、喜びを分かち合った。だが、死刑囚本人は、その意味を理解できるのかすらわからない」・・・・・・取り返しのつかない48年。死刑囚として精神的に大変な苦痛だったはずであり、これまで袴田事件に関わった警察、検察、裁判所はどう対処する心算だろうか? 「だが死刑囚は長い拘置所生活で精神を病んでおり、その意味を理解できるのかすらわからない」・・・・・・なんて残酷なんだろう・・・・・・激しい怒りがわいてくる。足利事件菅家さんの怒りのコメントと『噂の真相』で有名な宗像紀夫元検事の司法擁護コメントが対照的で、後者のコメントに心底呆れた。
 次は飯塚事件、こちらは既に死刑執行・・・・・・。

   『●袴田事件、そして死刑執行後の『飯塚事件』再審
                           司法の良心を示せるか?

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014032701000806.html

袴田事件の再審開始決定 静岡地裁「無罪の可能性」
2014年3月27日 13時13分

    (袴田事件で再審を認める決定が出され、喜びを語る袴田巌元被告の
     姉秀子さん=27日午前、静岡地裁前

 1966年6月に静岡県清水市(現静岡市清水区)で一家4人を殺害したとして、80年に死刑が確定した元プロボクサー袴田巌元被告(78)=東京拘置所収監中=の第2次再審請求審で、静岡地裁は27日、裁判のやり直しを決定するとともに、死刑の執行を停止、元被告の釈放を認めた

 法務省によると、死刑囚の再審開始決定で、拘置の執行停止が認められたのは初めて。 村山浩昭裁判長は、犯人が事件時に着ていたとされる「5点の衣類」に付いた血液のDNA型が袴田元被告とは一致しないとする鑑定結果を認定。衣類は「無罪を言い渡すべき明らかな証拠に該当する」と判断した。

(共同)
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http://www.asahi.com/articles/ASG3K6R2XG3KUTPB01C.html?iref=comtop_6_01

袴田事件の再審開始決定、釈放へ 証拠「捏造の疑い」
2014年3月27日10時55分

    (再審開始が決まり、感想を述べる姉の袴田ひで子さん。
     左は西嶋勝彦弁護団長=27日午前10時3分、静岡市葵区、
     山本壮一郎撮影)

 1966年に静岡県の一家4人が殺害、放火された「袴田事件」で死刑が確定した元プロボクサー袴田巌(いわお)死刑囚(78)=東京拘置所在監=の第2次再審請求審で、静岡地裁(村山浩昭裁判長)は27日、再審開始を認める決定をした。村山裁判長は「捜査機関が重要な証拠を捏造(ねつぞう)した疑いがあり、犯人と認めるには合理的疑いが残る」と判断。「拘置の続行は耐え難いほど正義に反する」と刑の執行停止(釈放)も決めた。

 死刑囚の再審開始決定は免田財田川松山島田無罪確定4事件と、後に覆された2005年の名張毒ブドウ酒事件の名古屋高裁決定に次いで6件目。

 静岡地検の西谷隆次席検事は「予想外の決定。上級庁と協議して速やかに対応する」と語った。刑の執行停止に対しては即日、不服申し立てをする方針。再審開始の判断については、不服申し立てを28日以降に行う方向とみられる。

 事件は66年6月30日に発生。同年8月、みそ工場従業員だった袴田元被告が強盗殺人や放火などの容疑で逮捕され、捜査段階で犯行を認める自白調書が作られたが、公判では一貫して否認。静岡地裁は68年9月、自白調書1通と間接証拠から元被告の犯行と断定して死刑を宣告し、80年11月に最高裁で確定した。

 08年4月に始まった第2次再審請求の最大の争点は、犯行時の着衣の一つとされる白半袖シャツに付いていた血痕のDNA型鑑定だった。確定判決は、シャツの右肩についた血痕の血液型が同じB型だとして、元被告のものと認定。第1次再審請求でもDNA型鑑定が行われたが、「鑑定不能」だった。

 第2次請求で再鑑定された結果、検察、弁護側双方の鑑定ともシャツの血と元被告のDNA型が「一致しない」とする結果が出た。検察側は「鑑定したDNAが劣化しており、汚染された可能性がある」と主張。弁護側と鑑定結果の信用性を巡って争っていた。

 この日の静岡地裁決定は弁護側鑑定について、「検査方法に再現性もあり、より信頼性の高い方法を用いている」と指摘。「検察側主張によっても信用性は失われない」と判断した。そのうえで、犯行時に元被告が着ていたとされる着衣は「後日捏造された疑いがぬぐえない」と指摘。DNA型鑑定の証拠が過去の裁判で提出されていれば、「死刑囚が有罪との判断に到達しなかった」と述べ、刑事訴訟法上の「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」にあたると結論づけた。

 さらに「捏造された疑いがある重要な証拠で有罪とされ、極めて長期間死刑の恐怖の下で身柄拘束されてきた」として、「再審を開始する以上、死刑の執行停止は当然」とも指摘した。

 事件では起訴から1年後の一審公判中、現場近くのみそ工場のタンクから血染めの白半袖シャツやズボンなどが見つかり、検察側は犯行時の着衣を、パジャマから変更。静岡地裁判決は自白偏重の捜査を批判し、45通のうち44通の自白調書を違法な取り調べによるものとして証拠排除したが、5点の衣類を始めとする間接証拠類と自白調書1通で、死刑を選択した。

     ◇

 〈袴田事件〉 1966年6月30日未明、静岡県清水市(現・静岡市清水区)のみそ製造会社専務(当時41)宅から出火。焼け跡から専務、妻(同39)、次女(同17)、長男(同14)の遺体が見つかった。全員、胸や背中に多数の刺し傷があった。県警は同年8月、従業員の袴田巌元被告(同30)を強盗殺人などの疑いで逮捕。一審で死刑判決を書いた熊本典道・元裁判官は2007年、「捜査段階での自白に疑問を抱き、無罪を主張したが、裁判官3人の合議で死刑が決まった」と評議の経緯を明かし、再審開始を求めていた。
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http://www.asahi.com/articles/ASG3T5QVHG3TUTPB015.html?iref=comtop_6_02

無実の叫び48年、支え続けた姉「うれしい」 袴田事件
2014年3月27日12時43分

     (再審開始が決まり、会見で喜ぶ姉の袴田ひで子さん=
      27日午前11時33分、静岡市葵区、福留庸友撮影)

 無実の叫びが半世紀を経て、ようやく司法に届いた。事件から48年確定死刑囚となってから33年。27日、静岡地裁が袴田巌(いわお)死刑囚(78)の再審開始を決定した。支援を続けてきた姉は支援者と抱き合い、喜びを分かち合った。だが死刑囚は長い拘置所生活で精神を病んでおり、その意味を理解できるのかすらわからない。

 再審開始の知らせを手に静岡地裁を出た袴田巌元被告の姉、ひで子さん(81)は、笑顔でくしゃくしゃになっていた。「うれしい。それだけです」。目には涙が浮かんでいた。

 弟を支えるため、一身を捧げてきた48年だった。

・・・・・・・・・。
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●袴田事件、そして死刑執行後の『飯塚事件』再審: 司法の良心を示せるか?

2014年03月25日 00時00分12秒 | Weblog


mainichi.jpの記事【飯塚事件:再審可否31日に決定 福岡地裁】(http://mainichi.jp/select/news/20140318k0000m040026000c.html)。
asahi.comの記事【袴田事件の再審開始可否、27日に決定 静岡地裁】(http://www.asahi.com/articles/ASG3N3PJ4G3NUTIL013.html?iref=comtop_list_nat_n04)と、
tocana.jpの記事【【死刑囚】元・プロボクサー袴田巌、無罪は明確? 議員が“異例の総会”を開く】(http://tocana.jp/2014/03/post_3829.html】。

   『●袴田事件: 静岡地裁は「疑わしきは被告人の利益に」を
   『●死刑存置賛成派と飯塚事件
   『●NNNドキュメント’13:
          死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』

   『●飯塚事件の久間三千年さんと福岡事件の西武雄さん
   『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
               飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行

   『●「官僚司法とその提灯持ちは改革を拒否し続けている」
                         ・・・冷たい司法が続くわけだ

   『●「飯塚事件」「福岡事件」「大崎事件」
        ・・・・・・に係わる弁護士たちで『九州再審弁護連絡会』発足

   『●足利事件と飯塚事件と、そして「国家は人を殺す」:
              谷垣禎一法相「死刑制度は国民から支持」


 飯塚事件、そして、袴田事件、冤罪を晴らす扉は開くだろうか? 警察や検察を「気遣った」この異常に重い扉。証拠の捏造も疑われる両事件、もうすぐ再審の可否が明らかにされる。罪の重い裁判所・・・・・・、「ひらめヒラメ)裁判官」とならずに勇気を持って司法の良心を示すことはできるだろうか? 福岡地裁平塚浩司裁判長、静岡地裁村山浩昭裁判長は「ヒラメ」や「」でなければいいのですが・・・・・・。

   ●〝犬〟になれなかった裁判官
   『●『冤罪ファイル(2010年10月号)』読了


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http://mainichi.jp/select/news/20140318k0000m040026000c.html

飯塚事件:再審可否31日に決定 福岡地裁
毎日新聞 2014年03月17日 18時40分

 福岡県飯塚市で女児2人が殺害された「飯塚事件」で死刑執行された久間三千年(くまみちとし)元死刑囚(当時70歳)の再審請求審で、福岡地裁(平塚浩司裁判長)は17日、再審を開始するかどうかの決定を31日に出すと弁護団、検察に通知した。再審開始が決まれば死刑執行後では初めてのケースになるため、地裁の判断に注目が集まる。

 久間元死刑囚は1992年2月、飯塚市で小学1年の女児2人を殺害し、同県甘木市(現・朝倉市)の山中に遺棄したとして、起訴された。一貫して無罪を主張したが、裁判所は被害者の遺体などから採取された血液のDNA型と久間元死刑囚のものが一致したなどとして有罪と判断。2008年10月に刑が執行された。

 久間元死刑囚の妻が09年10月に再審請求し、弁護団、地検、地裁による非公開の協議が行われてきた。弁護団はDNA型に使われたネガフィルムの解析で「真犯人とみられる異なるDNA型がある」とする鑑定結果を提出している。【山本太一】
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http://www.asahi.com/articles/ASG3N3PJ4G3NUTIL013.html?iref=comtop_list_nat_n04

袴田事件の再審開始可否、27日に決定 静岡地裁
2014年3月20日13時05分

 静岡県で1966年に一家4人が殺害、放火された「袴田事件」で死刑が確定した元プロボクサー袴田巌(いわお)死刑囚(78)の第2次再審請求審で、静岡地裁は20日、再審開始の可否の決定を27日午前に出すと、弁護団と検察側に通知した。

袴田事件の48年

 事件発生は66年6月30日未明。当時の静岡県清水市(現・静岡市清水区)でみそ会社専務の一家4人が殺害、放火され、従業員だった袴田死刑囚が強盗殺人、放火などの容疑で逮捕、起訴された。死刑判決は80年に最高裁で確定。2008年3月には第1次の再審請求を最高裁が棄却した。

 08年4月に静岡地裁へ申し立てられた第2次再審請求審では、事件から1年2カ月後にみそタンクの中から見つかり、犯行時の着衣とされた血染めの衣類5点のうち、白い半袖シャツの右肩についていた血痕のDNA型を再鑑定。検察、弁護側双方が推薦した鑑定人とも、付着していた血痕と袴田死刑囚のDNA型が「一致しない」という判定を出したが、検察側は鑑定資料の劣化などから「鑑定結果には信用性が認められない」と主張している。

・・・・・・・・・。
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http://tocana.jp/2014/03/post_3829.html

【死刑囚】元・プロボクサー袴田巌、無罪は明確? 議員が“異例の総会”を開く
2014.03.21

 3月18日、「袴田巌死刑囚救援議員連盟」総会が、衆議院第2議員会館で行われた。 1966年6月30日、静岡県清水市の味噌製造会社の専務宅が全焼、現場からは刃物による多数の傷を受けた一家4人の死体が発見された。その事件で逮捕されたのが、近くの味噌工場の住み込み授業員であった、元プロボクサーの袴田巌であった。1980年に最高裁で死刑が確定したが、証拠の不自然さなどから、冤罪であるという声が高まり、現在、第2次再審請求が行われている。

 総会で演壇に並んだのは、会長の塩谷立を初めとして、逢沢一郎、大口善徳、生方幸夫、谷畑考、仁比聡平、松浪健太、鈴木貴子、と超党派の議員。そして袴田死刑囚の姉である袴田秀子、弁護団長の西嶋勝彦である。100名ほどの聴衆にも、議員が多く見られる。

 立法府にある議員が、司法の領域に意見をするのは、三権分立の原則からきわめて異例だ。それほどまでに、袴田死刑囚の冤罪の疑いは濃く、人道の立場から救い出さなければならないという気運が高まっている。

 仁比聡平議員は、冤罪が生まれる構造的問題を指摘した。捜査官による証拠のねつ造が行われていたり、被告に有利であるはずの証拠が隠されていることから、冤罪が発生することが多い。検察は手持ちの証拠を全面開示すべきだ、と強く訴えた。

 総合格闘技の選手だったこともある、松浪健太議員は自身の経験から、「リングで殴られているとき怖くないのは、アドレナリンが出ているからだ」と、日本フェザー級6位のプロボクサーだった袴田さんでも、死刑に恐怖を感じていないはずはない、と言及した。袴田死刑囚の収監は45年で世界最長。ギネスにも認定されている。「ギネス記録が伸びるのは、恥ずかしいことだ」と付け加えた。

 「嬉しいはずの朝が来ることが、袴田さんにはどれほどつらいか。半世紀近くもそれを強いているのは自分たちだ」と、鈴木貴子議員は語った。

 西嶋勝彦弁護士から、第2次再審の内容が説明される。それは多岐に渡ったが、主な点は以下の通りである。

 袴田さんを有罪とする最大の証拠は、現場近くの味噌醸造タンクから麻袋に入って発見された、鉄紺色ズボン、ねずみ色スポーツシャツ、白ステテコ、白半袖シャツ、緑色ブリーフ、5点の衣類である。袴田さんが緑色の似たブリーフを穿いていたこと、ズボンの端切れが袴田さんの実家から見つかったことから、犯人である証拠とされた。

 控訴審で、その衣類の装着実験が行われた。なんと、ズボンは小さすぎて、袴田さんの太ももにつかえて、穿くことができなかった他にも様々な不審な点があるが、決定的なのは、2011年に静岡地裁で行われたDNA鑑定だ。衣類には血液がついていたが、いずれの被害者の血液ともDNAが一致しなかった衣類が発見されたのは、事件から11年2カ月後直後の捜索では出ていなかったものだ事件の後に、無関係な衣類が、証拠とするために入れられた可能性が大きい。他の冤罪事件でも、捜査当局が証拠をねつ造していたことがままある。

 また、隠されていた事件直後の関係者の供述が、裁判所の勧告によって、日の目を見ている。火事に気づいた袴田さんは、同僚と一緒に消火活動を行っていたことを、同僚たちは供述している。袴田さんが犯人だと疑われた一つは、左手中指にあった切り傷だったが、それは消火活動の際に負ったものだった。同僚たちも、怪我をしていた。消火活動の時にはパジャマ姿だった。犯行を行い、部屋に戻って5点の衣類からパジャマに着替えて消火に携わるには、時間的にまったく不自然である。だからこそ、検察官は最後まで開示に抵抗したのだった。

 刑の執行停止、再審開始を求めていくことが、満場の拍手で総会の総意として確認される。姉の袴田秀子さんが、強い決意を述べて総会は締めくくられた。

 静岡地裁で袴田事件を担当した熊本典道元裁判官は、無罪であることを確信しながら、3人の裁判官の合議の結果、死刑判決を書かなければならなかった事実を、2007年に告白している。

 袴田さんが、無実である可能性は高いだろう。再審が実現し、無罪が言い渡される日もくるかもしれない。

■深笛義也(ふかぶえ・よしなり)
1959年東京生まれ。横浜市内で育つ。18歳から29歳まで革命運動に明け暮れ、30代でライターになる。書籍には『エロか? 革命か? それが問題だ!』『女性死刑囚』『労働貴族』(すべて鹿砦社)がある。ほか、著書はコチラ。
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●小沢一郎氏陸山会事件: 採用された証拠は一つでオッケー!?

2012年03月18日 00時14分45秒 | Weblog


来栖宥子★午後のアダージォ/さながら水面に浮かぶうたかた、手すさびのようなもの』の記事(http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/4a8db56c40e17e6c28d5755d081a15a5)のうち、「〈来栖の独白2012/02/19 Sun.〉」の部分を引用させていただきます。

 私も、すんなり無罪になるようには思えない。

   『●魚の目: 陸山会事件、魚住昭さんの〝目〟
   『●続報=水谷建設裏金問題、小沢一郎氏でなく自民党議員だった!?
   『●水谷建設裏金問題、小沢一郎氏でなく自民党議員だった!?
   『●推認裁判官よりはまともか?
   『●小沢一郎氏関連冤罪事件、推認に推認を重ねた裁判長

 「被告人を有罪とするに証拠は多くは要らぬ。1つあればよい」の部分にひどく唸らされた。全く仰る通りである。やはり、先行き厳しいと見ておくべきで、東京地裁大善文男裁判長の判決後、またしても、マスコミのバッシングが見えるようだ。はたして大善文男裁判長は〝犬〟か、それとも、〝犬〟になれない裁判官だろうか? 死刑判決が出るような裁判ではないけれども、小沢氏の〝政治的抹殺〟へと導くものであり、熊本典道さんの苦しみを感じ取れる裁判官であろうか?

   『●〝犬〟になれなかった裁判官
   『●『美談の男』読了
   『●マスコミと癒着する「司法・最高裁」の堕落ぶり
   『●原発裁判はどれも完敗: 井戸謙一元裁判官と小出裕章さんの対話
   『●そりゃぁ、東京電力原発人災以降を見ただけでも、「司法」にも絶望するよな
   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
   『●井戸謙一元裁判官再び: 最高裁は常に国側に、そして、努力は無駄に
   『●金沢地裁原発差し止め判決: 井戸謙一元裁判官

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http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/4a8db56c40e17e6c28d5755d081a15a5

小沢一郎氏裁判/有罪とするには、採用された池田光智被告の1つがあればよい/小沢氏の政治生命は断てる

・・・・・・。

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〈来栖の独白2012/02/19 Sun.
 裁判とは、怖いものだ。石川知裕議員の披露宴に出席している鈴木宗男氏の顔(画像)を見ていて、ふと小沢一郎氏の裁判、裁判長大善氏の目論みを思った。
 そもそも小沢氏の強制起訴は、愚かな市民(委員)を操って、国と検察、そして政界が既得権益を守らんがために小沢氏を葬ろうとでっち上げたもので、メディアを走狗としてフルに使った。
 今月17日金曜日、東京地裁大善裁判長は、検察側証拠書類の大半を信用できないとして却下。しかし、楽観できない。小沢無罪を言い渡すことは、検審会の存在意義が問われることであるし、司法官僚の受けも決してよいはずはない。大善氏の将来(出世)を考えれば、氏の得点になるとは考えにくい
 いや、そのようなことよりも何よりも気になってならないのは、証拠却下されたのが「大半」であって、「全部」ではないということだ。池田光智被告の調書は採用されている。被告人を有罪とするに証拠は多くは要らぬ。1つあればよい。池田光智被告の1つによって有罪になれば(微罪で執行猶予でも)、その瞬間に(確定の瞬間に)小沢一郎さんの政治生命は断たれる選挙権及び被選権が停止される。鈴木宗男氏がそうだ。「微罪でよい。執行猶予も付けてやろう」、大善氏は有罪の青写真を描いたうえで---小沢氏の息の根を止める手はずを整えて---大半の証拠を却下、身内同然の検察に「これからは気をつけなさいよ」と余裕で、たしなめて見せたか。
 振り返ってみれば、このようにして(特捜)事件は造られ、権力の側に好いように判決されてきた。小沢排除を狙って、このこと(~強制起訴)を仕掛けた検察が、最後の矢を外すとは思えない。小沢無罪は奇跡に近い。胸が騒ぐ。騒いでならない。

・・・・・・。
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●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~

2012年03月02日 00時00分03秒 | Weblog


asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0301/SEB201203010007.html)と東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012030101001224.html)。

 飯塚事件袴田事件
 死刑存置派の方々は、例えば、この飯塚事件に対する評価はどうなっているのだろう? 久間三千年さんは既に死刑にされている。冤罪にもかかわらず。警察・検察、判決を下した裁判官、ゴーサインを出した法務大臣(『●『冤罪File(2009年12月号)』読了(1/2)』)、何も感じないのだろうか? 今回、当時のDNA鑑定が、足利事件同様、如何にいい加減で、恣意的なものであったことが明らかになったとして、手遅れじゃないですか!?

    「陶山博生氏(p.43)は飯塚事件で一審担当。久間三千年さんの
    「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)である。
    大臣任命後1か月後に、死刑判決からたった2年足らず死刑囚
    執行命令を下すのは極めて異例である。・・・再申請求の準備・・・
    なぜ久間氏の死刑が先に執行されたのか、全く理解に苦しむ


 一方、人生を無茶苦茶にされた袴田さん。せめてすぐに釈放すべきだ関係者は「手遅れ」になることを待っているとしか思えない。まったく、残酷な人たちである。熊本典道さんの訴えに、なぜ耳を傾けないのか?

   『●『美談の男』読了

 裁判員制度で、市民に「死刑のスイッチ」を押させようとしている。そんなものに、絶対に手を貸すつもりはない。

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http://www.asahi.com/national/update/0301/SEB201203010007.html

2012311546
福岡地裁、DNA資料を入手 飯塚事件・再審請求

 福岡県飯塚市で1992年に女児2人が殺害された「飯塚事件」で、殺人などの罪で死刑が確定し2008年に執行された久間三千年(くま・みちとし)元死刑囚(執行時70)の再審請求を巡り、福岡地裁が2月、DNA型の鑑定資料を警察庁科学警察研究所から取り寄せていたことがわかった。再審請求の関係者が1日、明らかにした。
 関係者によると、地裁が入手したのはDNA型を撮影した写真のネガ2枚。遺体発見現場に残された犯人のものとみられる血痕から採取されたDNAと、元死刑囚の毛髪から採ったもので、99年に死刑判決を出した一審・福岡地裁が証拠採用し、裁判後は科警研が保管していた。
 09年10月に始まった再審請求で、福岡地裁が資料を取り寄せたのは初めて。弁護団は「少しずつではあるが、ようやく動き出した」と評価。今後、DNA鑑定の詳しい経緯が分かるような証拠を開示するよう地裁が検察側に勧告すれば、再審開始に向けた大きな動きになるとみている。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012030101001224.html

袴田死刑囚のDNA採取へ 今月中旬までに、静岡地裁
201231 1406

 強盗殺人罪などで死刑判決を受け、無実を訴えている袴田巌死刑囚(75)の第2次再審請求で、有罪の証拠となったシャツに付着した血痕が袴田死刑囚のものかどうか調べるDNAの追加鑑定に向け、静岡地裁は1日、鑑定人と協議し、今月中旬までに本人の同意を得た上で、袴田死刑囚の検体を採取することを決めた。
 1日の尋問、協議に出席した鑑定人は、検察、弁護側の双方がそれぞれ推薦し、昨年のDNA鑑定も実施した2人。あらためて地裁から正式委嘱されたことを受け、袴田死刑囚が収容されている東京拘置所に出向いて検体を採取する。
(共同)
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●そりゃぁ、東京電力原発人災以降を見ただけでも、「司法」にも絶望するよな

2012年01月25日 00時00分31秒 | Weblog


THE JOURNALの記事(http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2012/01/post_137.html)。videonews.comの神保哲生さん。

 井戸謙一氏と海渡雄一氏がゲスト。
 国や電力会社に楯ついて反原発の判決を下した稀有な裁判官が井戸謙一氏。井戸氏以外の裁判官は、東京電力原発人災を目の当たりにして、どんな気持ちだろう。是非聞いてみたい。冷徹に何も感じないほど冷めているだろうか。無辜の被告に、かつて冤罪死刑判決を出したことで苦しみ抜いた熊本典道元裁判官のようなまともな感覚を持った裁判官が日本にはどれほどいるのだろうか。市民感覚を取り入れるということで、最高裁がやらせタウンミーティングまで開いて導入した裁判員制度だけれども、そんなもので裁判官が変わるほど、司法はまともではない。

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http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2012/01/post_137.html

原発事故の裁判所の責任を問う

マル激トーク・オン・ディマンド
561回(20120114日)
原発事故の裁判所の責任を問う
ゲスト:井戸謙一氏(弁護士・元裁判官)、海渡雄一氏(弁護士)

被告は志賀原発2号機を運転してはならない

 
2006324日、金沢地裁の井戸謙一裁判長は、被告北陸電力に対し、地震対策の不備などを理由に、志賀原発2号機の運転停止を命じる判決を下した。しかし、日本で裁判所が原発の停止を命じる判決は、後にも先にもこの判決と20031月の高速増殖炉もんじゅの再戻控訴審の2しかない。それ以外の裁判では裁判所はことごとく原告の申し立てを退け、原発の継続運転を認める判決を下してきた。また、歴史的な判決となったこの2つの裁判でも、その後の上級審で原告は逆転敗訴している、つまり、原告がどんなに危険性を主張しても、日本の裁判所が最終的に原発を止めるべきだと判断したことは、これまで唯の一度もなかったのだ。
 水掛け論になるが、もしこれまでに裁判所が一度でも、原発に「待った」の判断を下していれば、日本の原発政策はまったく違うものになっていたにちがいない。その意味で日本では裁判所こそが、原発政策推進の最大の功労者だったと言っても過言ではないだろう。

 それにしても、なぜ日本の裁判所はそこまで原発を擁護してきたのだろうか。
 原発訴訟を数多く担当してきた弁護士の海渡雄一氏は、過去の原発訴訟でいずれも「専門技術的裁量」と呼ばれる裁判所の判断が、原告の前に立ちはだかった壁となったと指摘する。
 専門技術的裁量とは、原発のように高度に専門的な分野では、裁判官は技術的な問題を正確に判断する能力はない。そのため、裁判所は基本的には専門家の助言に基づいて行われている政府の施策を尊重し、そこに手続き上、著しい過誤があった場合にのみ、差し止めを命じることができるというもの。過去の裁判で、原発の耐震性や多重事故の可能性などが争点にのぼっても、裁判所は常にこの専門技術的裁量に逃げ込むことで、原発の本当の危険性を直視することから逃れてきた。
 また、女川原発訴訟の最高裁判決で、原発に関する情報を国や電力会社側が独占しているとの理由から、原発の安全性の立証責任は国や電力会社側にあるとの判断が示されているにもかかわらず、それ以降も裁判所はその判断基準を無視して、常に危険性の証明を原告側に求めてきた。
 要するに、裁判所としては基本的に政府や電力会社の言い分を信じるしかないので、もし原告がどうしても原発が危険だというのであれば、それを具体的に証明して見せるか、もしくは行政の手続きに著しい不正や落ち度があったことのいずれかを証明しない限り、原告には一分の勝ち目もないというのだ。
 その基準が唯一逆転したのが、冒頭で紹介した2006年の志賀原発差し止め訴訟だった。この裁判で裁判長を務めた井戸氏は、原告が提示した原発の耐震性に対する懸念に対して、被告の北陸電力が十分な安全性の証明ができていないとの理由から、原発を止める歴史的な判決を下している。しかし、この訴訟も上級審では原告の逆転敗訴に終わり、結果的に原発訴訟での原告の連敗記録をまた一つ更新してしまった。
 その後弁護士に転じた井戸氏は、過去の原発訴訟で最高裁が原発の停止につながるような判断を政策的な配慮からことごとく避けてきたため、それが下級審にも影響していると指摘する。国策でもある原発政策に、裁判所は介入すべきではないとの立場からなのか、原告が有利に見える場合でも、裁判所は専門技術的裁量だの危険性の立証責任を原告側に課すなどして、最終的には原告の申し立てを退け、原発の運転継続を後押ししてきた。
 その集大成とでも言うべき浜岡原発訴訟では、裁判所自ら原子炉が断層の真上にあることや、近い将来この地域で大規模な地震が起きる可能性が高まっていることを認めておきながら、「抽象的な可能性の域を出ない巨大地震を国の施策上むやみに考慮することはさけなければならない」として、あくまで国の政策に変更を求めることを拒否する姿勢を裁判所は見せている。
 ちなみにこの裁判で原告側が、地震によって2台の非常用ディーゼル発電機が同時に故障する可能性や、複数の冷却用配管が同時に破断する可能性などを指摘したことに対し、中部電力側の証人として出廷した斑目春樹東京大学教授(当時)は、「非常用ディーゼル二個の破断も考えましょう、こう考えましょうと言っていると、設計ができなくなっちゃうんですよ」「ちょっと可能性がある、そういうものを全部組み合わせていったら、ものなんて絶対に造れません」と証言している。そして、その後原子力安全の総責任者である原子力安全委員長に就いた斑目氏のもとで、2011311日、福島の第一原子力発電所でまさに複数の非常用ディーゼルが故障し、複数の冷却用配管の同時破断が起きたことで、メルトダウンに至っているのだ。
 「原発訴訟では原告側の証人を見つけることが常に最も困難な作業だった」と過去の原発訴訟を振り返る海渡氏は、311の事故以降、原発訴訟に対する裁判官の態度が変わってきたという。これまで原告が主張するような重大な事故はまず起こらないだろうと高を括っていた裁判官も、福島の惨状を目の当たりにして、ようやく目が覚めたのかもしれない。
 しかし、これまで原発を裁判所が後押ししてきたことの責任は重い。なぜ日本の裁判所は政府の政策を覆すような判決から逃げるのか。歴史的な原発停止判決を下した元判事の井戸氏と数々の原発訴訟の代理人を務めてきた海渡氏と、原発事故の裁判所の責任とは何かを考えた。
・・・・・・・・・。

<ゲスト プロフィール>
海渡 雄一(かいど ゆういち)弁護士
1955
年兵庫県生まれ。79年東京大学法学部卒業。81年弁護士登録。日本弁護士連合会(日弁連)刑事拘禁改革実現本部事務局長、国際刑事立法対策委員会副委員長、共謀罪立法対策ワーキンググループ事務局長などを歴任。2010年より日弁連事務総長。著書に『原発訴訟』、『監獄と人権』など。

井戸 謙一(いど けんいち)弁護士・元裁判官
1954
年大阪府生まれ。79年東京大学教育学部卒業。同年、神戸地裁判事補、甲府地裁、福岡家裁、大津地裁、金沢地裁、京都地裁、大阪高裁などで判事を歴任。2011年退官、同年より現職。

投稿者: 神保哲生 日時: 2012114 23:52 |

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