[↑ ※《第三者は捜査機関の者である可能性が極めて高いと思われる》(『報道特集』、2023年03月18日[土])] (2023年05月21日[日])
死刑制度反対、裁判員制度反対。
大杉はるか記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/日弁連が「終身刑」創設を提言 今なぜ必要なのか?】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/251295?rct=tokuhou)によると、《◆デスクメモ 過去の任地で「裁判員裁判で初の死刑判決」になるかもしれないと目された裁判を担当した。判決日は傍聴席へ。緊張で体がこわばり、背中が汗ばんだ。裁く側に一般市民。その立場で誰かに死を求めるのか。あまりに重い判断。無期刑が言い渡された瞬間、力が抜けたのを覚えている。(榊)》
『●事件から五十七年。無実を訴え続けても、なぜこんなに歳月を費やしたのか。
刑事訴訟法の再審規定(再審法)が大きな欠陥を抱えつつ放置されているからだ』
『●袴田冤罪事件…袴田巖さんや袴田秀子さんらの人生をめちゃめちゃに
した《捜査機関による証拠捏造》に対して責任ある対応が求められる』
『●《捜査機関による証拠捏造》…無罪判決を勝ち取り《いまも、死刑囚の
まま》から脱却できても、「拘禁反応」に苦しめられ続ける袴田巖さん』
袴田冤罪事件、「無罪」判決の次は、《「…第三者がみそ漬けにした可能性がある」》《捜査機関による証拠捏造》《犯行着衣について捜査機関の捏造とまで…》の問題へ。検察や警察、《捜査機関による証拠捏造》に対する責任ある対応が求められる。裁判官やメディアの責任も免れない。
そして、飯塚事件。既に死刑執行してしまった…。山口正紀さんの記事《「飯塚事件」をご存知だろうか。1992年、福岡県飯塚市で起きた2女児殺害事件で逮捕され、無実を訴えていた久間三千年(くま・みちとし)さんが死刑判決を受け、2008年に死刑が執行された(当時70歳)。…オンライン集会は、この第2次再審請求の意義・内容を報告し、支援の輪を広げていこうと企画され、飯塚事件再審の実現に向けて尽力してきた九州大学の大出良知・名誉教授、再審法改正をめざす市民の会の木谷明代表(元裁判官)、布川事件の冤罪被害者・桜井昌司さんら幅広い支援者たちの呼びかけで開催された。…布川事件冤罪被害者・桜井昌司さん…「こんなことを優秀な裁判官がなぜわからないのか。日本の警察はこれまでも証拠を捏造してきました。そうして、どれだけの人が刑務所に入れられ、殺されてきたか。すべてが無責任です。冤罪事件で国家賠償しても、だれも懐が痛まない。そのお金も税金です。足利事件、布川事件、ゴビンダさんの事件(東電事件)、東住吉事件。だれもその責任を追及しない。再審法を改正しないといけない。税金で集めた証拠を法廷に出すのは当たり前じゃないですか。久間さんの無念は必ず果たせると確信しています。必ず勝ちます。一緒にがんばりましょう。無惨に殺された人の無念を晴らす。殺したのは誰か、検察庁です」》。
『●憲法《37条1項が保障する『公平な裁判所による裁判を受ける権利』が
侵害され》ている…飯塚事件、大崎事件の裁判に「公正らしさ」は?』
《根底には再審法(刑事訴訟法)の不備がある。冤罪(えんざい)から
無実の人を早期救済するため(1)証拠開示の制度化
(2)審理を長引かせる検察官抗告の禁止-などの法整備を
日本弁護士連合会や市民グループが求めている。加えて、
同一事件の審理を同じ裁判官が繰り返し担うことを、
再審請求審でも禁じると規定するべきではないか。》
『●《判決後、大西直樹裁判長は、捜査の問題点と刑事司法の改善の必要性
を説き、「西山さんの15年を無駄にしてはならない」と話している》』
《西山さんは担当刑事に「いろいろ言いたいこともある」と言う。
だが、過去を恨むのではなく「冤罪で苦しむ人を救済できる、
再審法の改正が進んでほしい」と冤罪支援を必要とする人には話を
しにいったりしている》
何度も引用しているが、何度でも。(斎藤貴男さん)《当時、「週刊文春」の記者だった私は、彼を殺人犯に仕立てた連中に、「今のお気持ちは」と尋ねて回る取材を仰せつかったのだが、凄まじい成果を得てしまった。「犯人は梅田だと上が言うから逮捕したまで。証拠なんかねえよ」と、元刑事は笑ったし、元裁判官は、「判決とは国家の意思なんだ。真犯人なんか誰でもいい。裁判所が死刑だと言えば吊るせばいい。無期だと言ったらつなげばいいんだ」と、力説してくれたものである》…。凄まじい。
『●《権力の横暴とそれに従属するマスコミの報道姿勢への問題意識を燃料に
書いてきた──。脚本家がそう明言するドラマが、地上波で放送…》』
『●【<土曜訪問>表現の幅、狭めない 冤罪事件から着想 ドラマ「エルピス」
で脚本 渡辺あやさん(脚本家)】(東京新聞・石原真樹記者)』
(斎藤貴男さん)《葉梨康弘氏は…③死刑執行は冗談のネタ……だと捉えている》。良い付け事件で《死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)》…何を考え《ハンを押した》のだろう。《当たり前だ。ざっと列挙するだけでも葉梨氏は、①法相なんてチョロいポスト、②大臣の立場は金儲けに使えるはず、③死刑執行は冗談のネタ……だと捉えている。そんな人間に、法秩序の維持や国民の権利擁護の重責を担わせておけるはずがない。さらにまた、東大法学部出の彼は、世襲政治家の娘婿になって政界入りする以前、警察庁のキャリア官僚だった。前述のような発想ないし確信は、つまり警察官としての職務と日常において培われたものではなかったか。》、《「梅田事件」を思い出す》。
『●ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員にとっては大チャンスなのに?
……まあ、やる気のある、自民党にそんな議員が居ればの話ですがね』
以前引用した室井佑月さんのコラム、最後の部分が重要。《話は変わって、2009年から裁判員制度がはじまった。当時から私は、市井の人に死刑を決めさせるのは荷が重すぎると大反対だった。いや、主語を大きくしてはいけない。あたしには無理だ。今回のことでそれを再認識した。もし裁判員として選ばれたら、堂々と拒否してこういおう。「できません。冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」》。
《人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので》。裁判員制度反対…「できません。冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」(室井佑月さん)。ブログ主も、「できません」「あたしは死刑制度に反対です」。『死刑のスイッチ』を押すのは、押させられるのは、まっぴら御免だ。
『●死刑存置を目指して、市民の意識のハードルを下げさせる制度』
「裁判員制度に乗せられて、「死刑のスイッチ」を押させられるなんて、
真っ平御免だ。ましてや、それが冤罪であったりすれば、二重三重の
意味でトラウマ必至だ。死刑存置をもくろむ国や官僚、政治家が、
死刑に対する市民の意識のハードルを下げさせるための制度が
裁判員制度であると思う。その片棒を担がされるなんて耐えられない。
敢えて重大犯罪の裁判にシロウト裁判員を参加させるところがその証左」
『●『つぶせ! 裁判員制度』読了』
『●『官僚とメディア』読了(3/3)』
『●『裁判員制度の正体』読了』
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
『●死刑という制度: 「吊るせ、吊るせ」の合唱で何か状況は変わるのか?』
『●「裁判員制度」の下での「死刑制度」存置支持』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●裁判員制度下で少年死刑判決』
『●裁判員の心を慮る・・・』
『●そのスイッチを押せない』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(1/2)』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(2/2)』
『●裁判員制度: 被告にとっても憲法違反』
『●裁判員制度を即刻中止に』
『●「死刑のスイッチ」を押すこと: 裁判員のストレス障害』
『●裁判員制度という不始末に最高裁はどのような落し前を?』
『●「死刑のスイッチ」を強制する裁判員制度:
「やった人でないと、この苦しみは分からない」』
『●裁判員制度反対…「冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対
です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/251295?rct=tokuhou】
こちら特報部
日弁連が「終身刑」創設を提言 今なぜ必要なのか?
2023年5月21日 12時00分
死刑の代替刑として終身刑を創設するよう、日弁連が提言している。具体像まで示しており、先月には超党派議連で話題に上がった。かつて国会でも終身刑は議論されたが、実現せずにきた。今なぜ終身刑が必要なのか。実現の課題は何か。(大杉はるか)
◆死刑は廃止すべきか 世論も考慮
超党派議連「日本の死刑制度の今後を考える議員の会」が先月開いた会合。日弁連が昨年11月に提言した終身刑創設について、取りまとめに携わった当時の日弁連副会長、伊井和彦弁護士らが説明した。
(「日本の死刑制度の今後を考える議員の会」が開いた
会合=東京都千代田区の衆院第二議員会館で)
提言では、殺人や強盗殺人罪といった現行の死刑適用罪の全てを対象とし、死刑を終身刑に置き換える。その上で、刑確定から15年か20年経過後に、地裁に「特別減刑」を申し立てられるようにする。地裁の裁判官は受刑状況や本人の心情、事件に関する世論などを踏まえ、減刑について判断。減刑が確定すれば、10年経過後から仮釈放の適用もある無期刑になる。終身刑とはいえ、通算25年か30年経過後に外に出られる道を残した。
日弁連は2002年から複数回、死刑制度の廃止に向けて提言しており、16年には終身刑制度の検討を提言。今回の提言で初めて特別減刑制度の導入を明確に訴え、具体像を示した。
なぜ終身刑創設なのか。
「あえて、死刑に代わる終身刑を提案しているのは世論の関係がある」
先の会合で伊井弁護士はそう切り出した。
19年の内閣府世論調査では「死刑もやむを得ない」との回答が約80%に上った。死刑存置が圧倒的に見えるが、うち「状況が変われば、将来的に廃止してよい」は約40%。「終身刑が導入されれば死刑を廃止する方がよい」は約35%あり、提言の意義を見いだした。
◆「冤罪で極刑」を回避
伊井氏は「こちら特報部」の取材に「死刑に代わる具体的な制度を示して議論していくことが重要だと考えた。重い罪を設ける一方で、冤罪(えんざい)で死刑になることは回避できる」と語った。
日弁連内も死刑の存廃で割れ、廃止に賛成でも終身刑は反対、提言行為自体に反対など、幅広い意見があったという。半年近い議論の末、ようやく昨年11月の理事会で、提言は全91人の8割の賛同を得た。
(日弁連の提言について説明する伊井和彦弁護士
=東京都新宿区で)
「刑罰は国家権力による人権抑制制度。そのあり方について人権の観点からものを言うのは弁護士会の使命だ」と伊井氏は語る。
もう一点、大きな変化がある。昨年6月に成立し、再来年までに施行される改正刑法だ。強制労働である懲役刑と、一部の罪に適用される労働のない禁錮刑は、拘禁刑に一本化される。拘禁刑での労働の目的は改善更生や社会復帰になり、健康などの問題で労働させることが適当でなければ労働は免除される。
これまでも受刑者の処遇は、改善更生の意欲喚起や社会生活への適応能力育成に重きが置かれてきたが、確定死刑囚となると「心情の安定に留意」としか定められていなかった。
では、死刑の代替刑として終身拘禁刑が設けられた場合、処遇はどうなるか。
「改善更生を目的にしないといけない」と伊井氏は話し、こう続ける。
「終身拘禁刑は30年経過後に仮釈放の可能性があり、将来の社会復帰を可能とする処遇にすべきだ。仮に社会復帰ができなくても凶悪な考えだった人が改善される形の処遇が必要だ」
◆無期刑は「事実上の終身刑」か
終身刑を設ける上で看過できない問題がある。
伊井氏は「前提として、無期刑を本来の趣旨に戻すべきだ」と主張する。
無期懲役は刑法上、受刑者に「改悛(かいしゅん)の状」があるときは、10年経過後から仮釈放を認めている。制定時に「在監期間を長くすると囚人を自暴自棄に陥らせる弊害がある」(法務省)と考えられたからだ。
だが無期刑は「事実上の終身刑」と指摘されてきた。2000年末の無期受刑者は1047人(全受刑者の2%)だったが、21年末には1725人(同4.4%)と大幅増加。新規で仮釈放された無期受刑者の平均在所期間も、00年の21年2カ月から、21年には32年10カ月に延びている。40年前の1981年の15年7カ月と比べると、倍の長さだ。
社会の高齢化に伴い、受刑者も高齢化しており、刑の長期化はその一因になるとも考えられる。
18年1月に八王子医療刑務所から移転開設された「東日本成人矯正医療センター」は、身体や精神疾患のある受刑者向けの医療専門施設。昨年の入所人員は307人で、健康な受刑者も補助作業をしている。
被収容者の平均年齢は身体疾患が62歳、精神疾患が51歳だが、最高齢は男性93歳、女性82歳という。
元裁判官の森炎弁護士は「仮釈放の総数は微増しているが、服役期間は長期化し、受刑中の死亡者も増加傾向にある」と指摘する。
仮釈放制度については、日弁連が10年、服役期間が15年に達するまでに初回の仮釈放の審理を開始、受刑者本人の審理参加などを求める意見書を提出。だが見直しは進んでいない。
◆終身刑の導入国では適用増加
その一方、終身刑の創設に伴い、適用例が多くならないかという懸念もある。
NGO「ペナル・リフォーム・インターナショナル」などの政策提言によると、世界216カ国中、183の国・地域で法律上の終身刑が設けられ、うち149カ国で終身刑を最高刑(極刑)としている。世界の終身刑受刑者は00年の26万1000人から14年の47万9000人に84%アップした。背景には、世界的な死刑の減少に加え、薬物犯罪などへの厳罰化、死刑適用罪より軽い犯罪にも適用されていることが考えられるという。
NPO監獄人権センター代表の海渡雄一弁護士は「終身刑と有期刑の間に、無期刑がある制度となれば、世界的にも極めて例外」と指摘する。「無期刑の言い渡しを受けている人が終身刑に移行しないかが心配だ」として、「終身刑には死刑適用基準をそのまま横滑りさせるべきだ」と話す。
そして最大の課題は、死刑の廃止だろう。
国会では08年、議連「量刑制度を考える超党派の会」(解散)が終身刑創設の法案化を進めたことがある。この時は死刑廃止を、前提とはしなかった。
現在活動するのが、冒頭の「日本の死刑制度の今後を考える議員の会」。平沢勝栄会長は「まずは死刑の実態を見て聞いてから存廃の議論をするべきで、とても判断できる段階ではない」と語るにとどまる。
前出の伊井氏はくぎを刺す。「先進国で死刑を廃止していないのは日本と米国だけ。米国は連邦レベルで執行を停止している。日本は国会でも死刑という刑罰制度を認めていいのか考えてもらわないといけない。死刑廃止がすぐにできないなら、まずは死刑執行停止法が必要だ」
龍谷大の福島至名誉教授(刑事法)も「死刑はなるべくやめて終身刑にしようという点を曖昧にするのは危うい。少なくとも廃止の方向性を示す必要がある」と訴えている。
◆デスクメモ
過去の任地で「裁判員裁判で初の死刑判決」になるかもしれないと目された裁判を担当した。判決日は傍聴席へ。緊張で体がこわばり、背中が汗ばんだ。裁く側に一般市民。その立場で誰かに死を求めるのか。あまりに重い判断。無期刑が言い渡された瞬間、力が抜けたのを覚えている。 (榊)
【関連記事】被告人や受刑者による「獄中者組合」ってどんな組織?なぜ活動は終了したのか?
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(2023年01月19日[木])
裁判員経験者は《◆想像以上につらかった審理、ストレスで過食に》。特別授業を受けた高校生から、《審理中、精神的につらくなった時のケア態勢が不十分なのは制度の欠陥だ》と言われる始末。《いずれも暴力をふるったり脅迫したりして性的暴行した》…十分に《精神的につらく》なるし、ましてや、酷い傷害や殺人などであれば、トラウマ必至だ。取り上げてくれるのは貴重なのだけれど、記事からは裁判員制度に前向きな印象を受けたが、本当にいいのだろうか…。漫画『イチケイのカラス』でも、比較的前向きに描かれていて複雑な気分だった。
中山岳記者による、東京新聞の記事【「10代裁判員」今年初誕生の見通し 準備は大丈夫? 経験者による特別授業で浮かび上がった課題とは】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/223466)によると、《裁判員選任年齢の引き下げで、今年は18、19歳の裁判員が初めて選ばれる見通しだ。法教育の必要性も高まっており、先月、横浜市内の高校で裁判員経験者らによる特別授業があった。参加に意欲的な生徒がいる一方で、不安の声も上がった。授業から見えてきた課題とは。(中山岳)》。
『●裁判員制度反対…「冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対
です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」』
室井佑月さんのコラムからもう一度。その最後の部分が重要。《話は変わって、2009年から裁判員制度がはじまった。当時から私は、市井の人に死刑を決めさせるのは荷が重すぎると大反対だった。いや、主語を大きくしてはいけない。あたしには無理だ。今回のことでそれを再認識した。もし裁判員として選ばれたら、堂々と拒否してこういおう。「できません。冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」》。
《人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので》。裁判員制度反対…「できません。冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」(室井佑月さん)。ブログ主も、「できません」「あたしは死刑制度に反対です」。『死刑のスイッチ』を押すのは、押させられるのは、まっぴら御免だ。
なぜに、素人裁判員に任せるのでしょうか? ストレスの対処法を心得、法を学んだプロの裁判官の怠慢ではないのか? 《いずれも暴力をふるったり脅迫したりして性的暴行した》事件や酷い傷害事件、ましてや殺人事件…《精神的につらく》なる刑事事件をなぜにアマチュア裁判員に裁かせるのか?
『●死刑存置を目指して、市民の意識のハードルを下げさせる制度』
「裁判員制度に乗せられて、「死刑のスイッチ」を押させられるなんて、
真っ平御免だ。ましてや、それが冤罪であったりすれば、二重三重の
意味でトラウマ必至だ。死刑存置をもくろむ国や官僚、政治家が、
死刑に対する市民の意識のハードルを下げさせるための制度が
裁判員制度であると思う。その片棒を担がされるなんて耐えられない。
敢えて重大犯罪の裁判にシロウト裁判員を参加させるところがその証左」
『●『つぶせ! 裁判員制度』読了』
『●『官僚とメディア』読了(3/3)』
『●『裁判員制度の正体』読了』
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
『●死刑という制度: 「吊るせ、吊るせ」の合唱で何か状況は変わるのか?』
『●「裁判員制度」の下での「死刑制度」存置支持』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●裁判員制度下で少年死刑判決』
『●裁判員の心を慮る・・・』
『●そのスイッチを押せない』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(1/2)』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(2/2)』
『●裁判員制度: 被告にとっても憲法違反』
『●裁判員制度を即刻中止に』
『●「死刑のスイッチ」を押すこと: 裁判員のストレス障害』
『●裁判員制度という不始末に最高裁はどのような落し前を?』
『●「死刑のスイッチ」を強制する裁判員制度:
「やった人でないと、この苦しみは分からない」』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/223466】
こちら特報部
「10代裁判員」今年初誕生の見通し 準備は大丈夫? 経験者による特別授業で浮かび上がった課題とは
2023年1月5日 11時30分
(特別授業で裁判員裁判の経験を話した
ペンネーム「裁判員6号」の男性(右)と、
牧野茂弁護士=横浜市の慶応高校で)
裁判員選任年齢の引き下げで、今年は18、19歳の裁判員が初めて選ばれる見通しだ。法教育の必要性も高まっており、先月、横浜市内の高校で裁判員経験者らによる特別授業があった。参加に意欲的な生徒がいる一方で、不安の声も上がった。授業から見えてきた課題とは。 (中山岳)
◆想像以上につらかった審理、ストレスで過食に
「裁判員裁判は、加害者と被害者の両方の立場に立って考えないといけなかった。物事をさまざまな面から見るくせがついた」。慶応高校(横浜市)で開かれた特別授業。裁判員を経験したライターの30代男性は、20人余の3年生たちに話しかけた。
男性は、2021年12月に東京地裁であった、強制性交などの罪に問われた男性被告の裁判員裁判に参加。「裁判員6号」のペンネームで書いた体験記を、ネットで公表している。
3週間の審理は、「想像以上につらかった」と話す。被告は元ホストで、マッチングアプリやナンパで知り合った女性4人をマンション自室に誘い、いずれも暴力をふるったり脅迫したりして性的暴行した。男性は、被害者たちから「本当に殺されるかと思った」などの証言を聞いた。精神的負担が重く、審理が進むにつれてだるさや耳鳴りがおきた。審理期間中はストレスから過食し、体重が5キロ増えた。
他の裁判員は40〜60代が多かった。男性は年配の裁判員と雑談した際、「アプリで男女が出会うことは信じられない」と聞いた。「私はそうした出会いの方法に抵抗感はなく、互いの常識の擦り合わせが大切だと感じた」。評議では、他の裁判員や裁判官と議論して懲役9年の判決を出した。「みんなで一つの事実を追い求め、議論を経て認定したのは有意義な経験だった」と話す。
◆「学業の遅れ取り戻せるか」「精神的ケアの態勢不十分」
生徒からは「幅広い世代の裁判員らとの議論に、高校生が参加するのは難しいか?」などの質問が出た。男性は「遠慮する必要はない。自分の意見を述べ、他の裁判員から異なる考えを聞いても理解しようとする姿勢が大切」と助言した。
授業後、生徒からは「裁判に参加して学校を休んだ場合、学業の遅れを取り戻せるかどうか不安」といった声も出た。3年の沢田遥大(はると)さん(18)は「参加したい気持ちはある。ただ、審理中、精神的につらくなった時のケア態勢が不十分なのは制度の欠陥だと感じた」。3年の大石学(がく)さん(17)は「知らない人たちと立場や職歴など関係なく議論できるのは良い。参加してみたい」と前向きだった。
◆学校での法教育が重要 守秘義務の緩和検討も必要
最高裁は22年11月、裁判員候補者に通知を発送。18、19歳は約3700人が対象になった。男性と一緒に講師を務めた、「裁判員経験者ネットワーク」共同代表世話人の牧野茂弁護士は「10代の裁判員が選ばれることに伴い、学校での法教育も重要になる。模擬評議や法廷傍聴とともに、裁判員経験者の話を聞くのも有効だ」と述べる。
ただ、経験者の話を聞く機会は、学生に限らず市民の間でまだ少ない。牧野氏は一因に、守秘義務の厳しさを挙げる。
裁判員法は、評議で誰がどんな意見を言ったかや、評決での多数決の数を「秘密」として、漏らすことを禁じ、「6月以下の懲役または50万円以下の罰金」などの罰則がある。裁判の感想は話してもいいが、牧野氏は「裁判員経験者は何も言えないと思っている人は、少なくない。経験が社会に共有されておらず、裁判員の意義も、評議でチームになって結論を出す充実感も伝わっていない。学生のためらいや不安につながっている面もある」と指摘。「評議で誰が何を言ったかを漏らすのは禁止しても、他は評議の内容も原則として話せるように守秘義務の緩和を検討することが必要だ」
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(2022年11月26日[土])
(斎藤貴男さん)《葉梨氏は…③死刑執行は冗談のネタ……だと捉えている》。《死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)》…何を考え《ハンを押した》のだろう。
(斎藤貴男さん)《当時、「週刊文春」の記者だった私は、彼を殺人犯に仕立てた連中に、「今のお気持ちは」と尋ねて回る取材を仰せつかったのだが、凄まじい成果を得てしまった。「犯人は梅田だと上が言うから逮捕したまで。証拠なんかねえよ」と、元刑事は笑ったし、元裁判官は、「判決とは国家の意思なんだ。真犯人なんか誰でもいい。裁判所が死刑だと言えば吊るせばいい。無期だと言ったらつなげばいいんだ」と、力説してくれたものである》…。凄まじい。
『●《権力の横暴とそれに従属するマスコミの報道姿勢への問題意識を燃料に
書いてきた──。脚本家がそう明言するドラマが、地上波で放送…》』
『●【<土曜訪問>表現の幅、狭めない 冤罪事件から着想 ドラマ「エルピス」
で脚本 渡辺あやさん(脚本家)】(東京新聞・石原真樹記者)』
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/この国の指導者層の性根は封建時代そのまま…歪んだ選民意識で戦争準備に躍起】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/314823)によると、《当たり前だ。ざっと列挙するだけでも葉梨氏は、①法相なんてチョロいポスト、②大臣の立場は金儲けに使えるはず、③死刑執行は冗談のネタ……だと捉えている。そんな人間に、法秩序の維持や国民の権利擁護の重責を担わせておけるはずがない。さらにまた、東大法学部出の彼は、世襲政治家の娘婿になって政界入りする以前、警察庁のキャリア官僚だった。前述のような発想ないし確信は、つまり警察官としての職務と日常において培われたものではなかったか。》、《「梅田事件」を思い出す》。
『●ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員にとっては大チャンスなのに?
……まあ、やる気のある、自民党にそんな議員が居ればの話ですがね』
マトモで、ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員は居ない。断言する。
日刊ゲンダイのコラム【室井佑月「できない理由」】(https://dot.asahi.com/wa/2022112200037.html)によると、《自民党内では、こういった軽口がウケるのだろうか。それがあたしは恐ろしくてならない。いちばん問題なのは、そこだ。しかし、葉梨氏が辞任に追い込まれたのは、一連の発言の「外務省と法務省は票とお金に縁がない。儲からない」といった部分ではないか。外務省と法務省以外の大臣は儲けていることになってしまうから。他の大臣は、利権団体に予算を流し、キックバックをもらっているとか? 法外な値段でパーティー券を売りさばき、それで儲けているとか? なんなら、利権団体に融通を利かせれば、選挙でも助けてもらえたりってこともあるのだろう》。
室井佑月さんのこのコラム、最後の部分が重要。《話は変わって、2009年から裁判員制度がはじまった。当時から私は、市井の人に死刑を決めさせるのは荷が重すぎると大反対だった。いや、主語を大きくしてはいけない。あたしには無理だ。今回のことでそれを再認識した。もし裁判員として選ばれたら、堂々と拒否してこういおう。「できません。冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」》。
今日の主題はそれ。…《人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので》。裁判員制度反対…「できません。冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」(室井佑月さん)。ブログ主も、「できません」「あたしは死刑制度に反対です」。『死刑のスイッチ』を押すのは、押させられるのは、まっぴら御免だ。
『●死刑存置を目指して、市民の意識のハードルを下げさせる制度』
「裁判員制度に乗せられて、「死刑のスイッチ」を押させられるなんて、
真っ平御免だ。ましてや、それが冤罪であったりすれば、二重三重の
意味でトラウマ必至だ。死刑存置をもくろむ国や官僚、政治家が、
死刑に対する市民の意識のハードルを下げさせるための制度が
裁判員制度であると思う。その片棒を担がされるなんて耐えられない。
敢えて重大犯罪の裁判にシロウト裁判員を参加させるところがその証左」
『●『つぶせ! 裁判員制度』読了』
『●『官僚とメディア』読了(3/3)』
『●『裁判員制度の正体』読了』
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
『●死刑という制度: 「吊るせ、吊るせ」の合唱で何か状況は変わるのか?』
『●「裁判員制度」の下での「死刑制度」存置支持』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●裁判員制度下で少年死刑判決』
『●裁判員の心を慮る・・・』
『●そのスイッチを押せない』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(1/2)』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(2/2)』
『●裁判員制度: 被告にとっても憲法違反』
『●裁判員制度を即刻中止に』
『●「死刑のスイッチ」を押すこと: 裁判員のストレス障害』
『●裁判員制度という不始末に最高裁はどのような落し前を?』
『●「死刑のスイッチ」を強制する裁判員制度:
「やった人でないと、この苦しみは分からない」』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/314823】
斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。
二極化・格差社会の真相
この国の指導者層の性根は封建時代そのまま…歪んだ選民意識で戦争準備に躍起
公開日:2022/11/23 06:00 更新日:2022/11/23 06:00
今だけ無料
(どいつもこいつも往生際が悪すぎる(手前は岸田首相、
奥は右から山際大志郎前経済再生相、秋葉賢也復興相と
寺田稔前総務相)/(C)日刊ゲンダイ)
はたして寺田稔総務相もクビになった。大いに結構なことである。
政治資金に絡む疑惑の塊が晴れて更迭の運びと相成れば、前経済再生担当相の山際大志郎氏、前法相の葉梨康弘氏に続き、第2次岸田改造内閣で3人目の閣僚辞任だ。岸田首相の任命責任は重大に過ぎる。とっとと自らのクビも切るべきだろう。どいつもこいつも往生際が悪すぎる。何をどう勘違いしたら、ああまで歪んだ選民意識にとりつかれることができるのか。
辞めたらチャラ、で済ませてよい話では絶対にない。葉梨氏の場合だと、武井俊輔外務副大臣のパーティーで、「法相が昼のニュースのトップになるのは死刑のハンコを押した時だけという地味な仕事」「外務省も法務省も票とお金に縁がない。大臣になってもお金が儲からない」などと吐いたことが総スカンを食らった。
当たり前だ。ざっと列挙するだけでも葉梨氏は、①法相なんてチョロいポスト、②大臣の立場は金儲けに使えるはず、③死刑執行は冗談のネタ……だと捉えている。そんな人間に、法秩序の維持や国民の権利擁護の重責を担わせておけるはずがない。
さらにまた、東大法学部出の彼は、世襲政治家の娘婿になって政界入りする以前、警察庁のキャリア官僚だった。前述のような発想ないし確信は、つまり警察官としての職務と日常において培われたものではなかったか。
こういう人物が出世する。ということは、こういうのを引き立てた上役や、忖度したりマネしたりの部下どもがワンサカいるのが警察なのだと考えると、ゾッとしてくる。
「梅田事件」を思い出す。戦後間もない頃の北海道で逮捕され、無期懲役が確定した梅田義光さんが、再審請求を繰り返し、ようやく1986年、無罪を勝ち取った。
当時、「週刊文春」の記者だった私は、彼を殺人犯に仕立てた連中に、「今のお気持ちは」と尋ねて回る取材を仰せつかったのだが、凄まじい成果を得てしまった。「犯人は梅田だと上が言うから逮捕したまで。証拠なんかねえよ」と、元刑事は笑ったし、元裁判官は、「判決とは国家の意思なんだ。真犯人なんか誰でもいい。裁判所が死刑だと言えば吊るせばいい。無期だと言ったらつなげばいいんだ」と、力説してくれたものである。
この国の、いわゆる指導者層を自負する人々の性根は、封建時代とほとんど変わっていない。そんな連中が今、デジタル監視社会の完成を急ぎ、戦争の準備に躍起である。
あまりにも危険だ。
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【https://dot.asahi.com/wa/2022112200037.html】
室井佑月「できない理由」
しがみつく女
2022/11/24 06:00
作家・室井佑月氏は、「死刑はんこ」失言で更迭された葉梨康弘前法相の「外務省と法務省は票とお金に縁がない」という発言にも苦言を呈する。
* * *
死刑執行を命じる法相を「法務大臣というのは、朝、死刑のはんこを押して、それで、昼のニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職」などと発言した葉梨康弘法相が11月11日、発言の責任を問われ、大臣の職を辞した。
これは9日の自民党議員のパーティーでの挨拶(あいさつ)での発言だったという。
「外務省と法務省は票とお金に縁がない。外務副大臣になっても金が儲(もう)からない。法相になってもお金は集まらない」
ともいっていたという。
しかも発言は東京のパーティーで4回、地元のクローズドの場所では複数回おこなわれたらしい。
自民党内では、こういった軽口がウケるのだろうか。それがあたしは恐ろしくてならない。いちばん問題なのは、そこだ。
しかし、葉梨氏が辞任に追い込まれたのは、一連の発言の「外務省と法務省は票とお金に縁がない。儲からない」といった部分ではないか。外務省と法務省以外の大臣は儲けていることになってしまうから。
他の大臣は、利権団体に予算を流し、キックバックをもらっているとか? 法外な値段でパーティー券を売りさばき、それで儲けているとか? なんなら、利権団体に融通を利かせれば、選挙でも助けてもらえたりってこともあるのだろう。
11月11日の衆院法務委員会での立憲の米山隆一議員の質問で露(あら)わになったが、葉梨氏は大臣の年収2953万円に加えて、一議員であった昨年も政治資金パーティーで3293万円も集めている。儲からないといっても大臣に昇格したのだから、今年はもっと金を集められるはずだった。
自民党政治では利権の近い役所の大臣をやれば、もっと金を集められるってことなのか。けれど、それは収賄ではないのか。法務大臣はそういったことを取り締まらなくてはいけない立場なはず。辞任となったのは、軽口が報じられたことで「人の命を軽んじる法務大臣」と世間から悪印象を持たれることになったからか、それとも自民党内で決して触れてはいけない収賄の闇に結果、光を当ててしまうことになったからか。どっちにしろ、自民党からこの闇をなくしていこうという考えは出てこないに決まっている。
話は変わって、2009年から裁判員制度がはじまった。当時から私は、市井の人に死刑を決めさせるのは荷が重すぎると大反対だった。いや、主語を大きくしてはいけない。あたしには無理だ。今回のことでそれを再認識した。もし裁判員として選ばれたら、堂々と拒否してこういおう。
「できません。冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2022年12月2日号
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[※ 安田好弘さん 《「死刑反対。死刑をおかしい」と言うこと自体が、異端者になってくる》 (2018年7月28日 報道特集)↑]/
(2021年12月26日[日])
東京新聞の【<社説>死刑廃止論 世界の潮流を見据えて】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/126201?rct=editorial)。
《米国が連邦による死刑執行を一時停止すると表明した。死刑制度には普遍的な人権問題が潜み、その廃止・停止は、もはや世界の潮流となっている。日本でも廃止に向けた議論を進めるべきだ》。
なんでも《米国》に従うのにね。《バージニア州は今年三月に「死刑は不公平で効果がなく非人道的だ」として、南部の州として初の廃止州となった》。消費税制が無いことや死刑停止・廃止には従わないのね。ニッポンは、死刑存置でいいのですか? 《アムネスティ・インターナショナル…はこうした現状を「世界は死刑という残虐かつ非人道的で、品位をおとしめる究極の刑罰を過去の遺物に葬り去ろうとしている」と説明している》。
《普遍的な人権問題》としては、冤罪者を死刑にしてしまうこと。「飯塚事件」で死刑が執行された久間三千年さんが思い出される。罪なき人に対しての《国家による殺人》。政権が罪を認めるはずも無いし、最早責任の取りようもない、国家が無辜の人を殺したのですから。
『●冤罪で死刑執行、あってはならない!!』
『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行』
「2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず
……そう、足利事件で誤鑑定であることが分かった時には、既に、
久間さんの死刑が執行されていた。2008年10月16日に
DNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべき
だったのに…。なぜ、急いで死刑執行したのか?、大変に大きな疑問である」
『●NNNドキュメント’13:
『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』』
『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か?
廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン』
『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か?
廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン』
『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」』
「リテラの伊勢崎馨さんによる記事【飯塚事件、なぜ再審を行わない?
DNA鑑定の捏造、警察による見込み捜査の疑いも浮上…やっぱり冤罪だ!】」
《冤罪が強く疑われながら死刑が執行されてしまったのが、1992年に
福岡県で起こった「飯塚事件」である。そして、この飯塚事件にスポットをあて、
冤罪疑惑に切り込んだドキュメンタリー番組が放送され、ネット上で話題を
呼んだ。3日深夜に日本テレビで放送された
『死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻』だ》
『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の再鑑定で
死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行』
「西日本新聞の二つの記事【死刑下した裁判官が関与 飯塚事件の
再審請求審 識者「公正さ疑問」】…と、【飯塚事件再審認めず
福岡高裁 「目撃証言信用できる」】…」
『●飯塚事件…《しかしもっと恐ろしいのは、そんな誤りを認めず、
国家による殺人を無かった事にする国家の強引さだろう》(清水潔さん)』
別件ですが、…アクセスジャーナルの山岡俊介さんの記事【<主張>“生涯弁護人”は正義の味方か!?】(https://access-journal.jp/63465)によると、《弘中惇一郎弁護士(76)がつい最近出した書籍が話題を呼んでいる…。同じく著名な弁護士なら、弱者保護を主張し、死刑が求刑された事件の刑事弁護を数多く担当する安田好弘弁護士(74)の方がはるかに“正義の味方”と感じる。安田弁護士には、武富士に訴えられた記事で弁護してもらい、反訴して武富士側は認諾し本紙・山岡側は完全勝訴した》。
『●ドキュメンタリー『死刑弁護人』:
バッシングされ続ける「死刑弁護人」安田好弘さん』
『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(1/4)』
『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(2/4)』
『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(3/4)』
『●『死刑弁護人~生きるという権利~』読了(4/4)』
『●『特捜検察の闇』読了(1/3)』
『●『だまされることの責任』読了(1/3)』
『●木下昌明さん、『死刑弁護人』映画評』
小嶋麻友美・小澤慧一両記者による、東京新聞の記事【「探しましたが、いませんでした」再審請求中の死刑執行…世界では約7割が廃止か停止】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/150291)によると、《2年ぶりの死刑執行に、日弁連や人権団体などからは批判や落胆の声が上がった。日本政府はあくまで死刑制度存続の方針だが、世界では約7割の国が死刑を廃止か停止している。国際的な潮流に逆行する日本にさらに厳しい視線が集まるのは必至だ》。
『●『死刑』読了』
『●死刑廃止集会』
『●「死刑制度 国民的な議論を活発に」…
「死刑制度存置派驚異の8割の我国」では全くそんな気配なし』
『●「彼を赦したわけではない。
しかし死刑にして問題が解決するわけではない」』
『●NNNドキュメント「死刑囚の子 殺された母と、殺した父へ」』
『●和歌山毒カレー冤罪事件: 安田好弘弁護士と林眞須美被告』
『●「新宿西口バス放火事件」: ある被害者の心の軌跡』
『●「殺すなかれ…」…「彼らを処刑することが「社会正義」なのだろうか」?』
《赤坂自民亭》の酔いちくれぶりや、一部マスコミの異常なハシャギぶり、思い出すだけでも気分が悪い。《死刑を忠実に実行しているのは日本だけ》、本当に何もかも嫌になるニッポン。さらには、飯塚事件の久間三千年さんにどう責任をとるつもりなのか?
『●袴田冤罪事件を機に死刑制度の再考ができない我国』
『●善良な市民には関係ない??
死刑制度存置派驚異の8割の我国では全く揺るがず!?』
『●《死刑を忠実に実行している》のはニッポンだけ…
飯塚事件でも、《十三人の死刑執行》でも揺るがず…』
《今年七月、オウム真理教の死刑囚十三人全員の刑が執行された。
世界で死刑廃止の流れが進む中、大量執行は国内外に大きな衝撃を
与えた。だが、国内ではその後、死刑制度の存廃を巡る大きな議論
にはつながっていない。このままでいいのか。関係者を訪ね歩き、
考えた》
『●「死刑のスイッチ」を強制する裁判員制度:
「やった人でないと、この苦しみは分からない」』
『●「7人に死刑を執行する前日に乾杯する総理大臣と法務大臣
…これがこの国のグロテスクな現状なのだ」』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/126201?rct=editorial】
<社説>死刑廃止論 世界の潮流を見据えて
2021年8月23日 07時47分
米国が連邦による死刑執行を一時停止すると表明した。死刑制度には普遍的な人権問題が潜み、その廃止・停止は、もはや世界の潮流となっている。日本でも廃止に向けた議論を進めるべきだ。
米国のガーランド司法長官が先月、連邦による死刑執行を停止し、死刑政策や執行方法を検証することを明らかにした。
バイデン大統領はもともと大統領選の公約に、連邦レベルでの死刑廃止を掲げていた。州をまたぐ犯罪など連邦法に違反する事件について、である。
連邦法以外に各州法による死刑もあるが、全米五十州のうち現在二十三州が廃止、三州が執行を停止している。バージニア州は今年三月に「死刑は不公平で効果がなく非人道的だ」として、南部の州として初の廃止州となった。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると今年四月現在、十年以上死刑執行のない国も含めると、世界百四十四カ国・地域が事実上、死刑を廃止している。死刑のない国は既に世界の三分の二以上を占めている。
先進国に限れば死刑制度を存続・執行しているのは日本と米国だけだが、米国内で存続しているのは二十四州で半数に満たない。アムネスティはこうした現状を「世界は死刑という残虐かつ非人道的で、品位をおとしめる究極の刑罰を過去の遺物に葬り去ろうとしている」と説明している。
日本は、国連の国際人権(自由権)規約委員会から、死刑制度の廃止を考慮するよう何度も勧告を受けている。確かに世論調査では死刑に肯定的な意見は多いが、情報開示の不十分さゆえに国民の議論が熟さないのではないか。
生命を奪う究極の刑罰でありながら、誤判や冤罪(えんざい)の恐れが排除できない。執行されれば取り返しがつかず、他の刑罰と本質的・決定的に異なる。二〇一八年の国連総会でも死刑の廃止・停止を求める決議が圧倒的多数の賛成を得た。
日本と外国との捜査協力・司法協力の壁ともなっている。日本が犯罪人引渡条約を締結している国は韓国と米国のみで、拡大しない理由は日本に死刑制度があるためとも考えられている。
死刑の存廃を巡り、日本では活発な議論が交わされてこなかったが、各国が人権尊重の観点から次々と死刑の廃止・停止に踏み切ってきた潮流を見据えたい。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/150291】
「探しましたが、いませんでした」再審請求中の死刑執行…世界では約7割が廃止か停止
2021年12月22日 06時00分
2年ぶりの死刑執行に、日弁連や人権団体などからは批判や落胆の声が上がった。日本政府はあくまで死刑制度存続の方針だが、世界では約7割の国が死刑を廃止か停止している。国際的な潮流に逆行する日本にさらに厳しい視線が集まるのは必至だ。
「小野川さんを探しましたが、いませんでした」。21日午前、東京拘置所で小野川元死刑囚への接見を申し込んだ弁護人の岩井信弁護士に、職員は淡々と告げたという。再審請求中の死刑執行に「裁判を受ける権利の侵害。裁判は『ない』ということだ」と怒りをあらわにした。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナル日本は「外交では人権を守り抜くとしながら、人権をないがしろにする岸田政権の姿勢の表れ」と批判。アムネスティによると、死刑を実質廃止した国は昨年までに約140に上り、存置する55カ国でも実際に執行しているのは中東、東アジアなど毎年20カ国程度にとどまる。
米バイデン政権は今年、連邦レベルの死刑執行の停止を発表。州レベルでも、2009年から今年までに計7州が死刑を廃止した。
国連人権理事会からも再三、死刑の廃止や停止を求める勧告を受ける中、古川法相はこの日の記者会見で、国内世論の支持をふまえ「死刑を廃止することは適当ではない」と明言した。日弁連の土井裕明副会長は「世論を言い訳に居直るべきではない。『死刑もやむを得ない』という質問文に賛否を尋ねる世論調査の手法にも問題がある」と指摘する。
8歳の次男をひき逃げ事件で亡くした「被害者と司法を考える会」代表の片山徒有さんは「人は反省し、立ち直ることができる。生身の人間の命を国が奪うことはあってはいけない」と主張。「遺族にとっては動機を知ることが永遠にできなくなる。対話の機会をつくらないまま『改善の余地なし』と執行するのはあまりに乱暴だ」と訴えた。(小嶋麻友美、小澤慧一)
【関連記事】米、連邦の死刑執行停止 執行方法などを検証 有色人種への偏り懸念
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(2021年04月25日[日])
時事通信の記事【飯塚事件、再審認めず 元死刑囚側の特別抗告棄却―最高裁】(https://www.jiji.com/jc/article?k=2021042300996&g=soc)。
《福岡県飯塚市で1992年、小学1年の女児2人が殺害された「飯塚事件」で、殺人罪などで死刑が執行された久間三千年元死刑囚=執行時(70)=の再審請求審で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は23日までに、元死刑囚側の特別抗告を棄却する決定をした。21日付。再審開始を認めない判断が確定した》。
『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行』
「2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず
……そう、足利事件で誤鑑定であることが分かった時には、既に、
久間さんの死刑が執行されていた。2008年10月16日に
DNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべき
だったのに…。なぜ、急いで死刑執行したのか?、大変に大きな疑問である」
『●NNNドキュメント’13:
『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』』
『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か?
廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン』
『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か?
廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン』
『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」』
「リテラの伊勢崎馨さんによる記事【飯塚事件、なぜ再審を行わない?
DNA鑑定の捏造、警察による見込み捜査の疑いも浮上…やっぱり冤罪だ!】」
《冤罪が強く疑われながら死刑が執行されてしまったのが、1992年に
福岡県で起こった「飯塚事件」である。そして、この飯塚事件にスポットをあて、
冤罪疑惑に切り込んだドキュメンタリー番組が放送され、ネット上で話題を
呼んだ。3日深夜に日本テレビで放送された
『死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻』だ》
『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の再鑑定で
死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行』
「西日本新聞の二つの記事【死刑下した裁判官が関与 飯塚事件の
再審請求審 識者「公正さ疑問」】…と、【飯塚事件再審認めず
福岡高裁 「目撃証言信用できる」】…」
酷いなぁ…。予想通り…(2018年06月18日)裁判官も含めて《司法》は意地でも非をを認めることはできないでしょうね、だって、「無罪の久間三千年さんを死刑」にしてしまっているのですから。「死刑のスイッチ」は既に押されてしまっています。いまや、取り返しようも無いのです。責任の取りようがない。最「低」裁というアタマも腐敗しきっています。《司法》が非を認めたとたんに、崩壊のスタートですから。決して認めないでしょうね。マスコミもダンマリ。
アベ様には寛大なるご判断、一般市民には《あまりにも横暴》、冷酷な小池裕最高裁判事は大崎事件でも…再審するかどうかを延々と議論し、三度にわたる再審開始決定をちゃぶ台返しした方。
『●大崎事件…再審するかどうかを延々と議論し、
三度にわたる再審開始決定を最「低」裁がちゃぶ台返し』
「まず、小池裕裁判長について。《小池裕氏は、NPO法人による
森友学園問題で国側が持つ交渉記録等の証拠保全の申し立てについて、
最高裁の裁判長として保全を認めなかった高裁判断を支持し、
抗告を棄却した》方です。アベ様には寛大なるご判断、一般市民には
《あまりにも横暴》、冷酷。「司法判断」としてもデタラメ」
現在の最高裁裁判官は、アベ様の息のかかった方々ばかりだ、と言われています。
『●アベ様のオトモダチのオトモダチを最高裁判事に任命?
「政治判断」乱発の最「低」裁からも忖度?』
『●あのアベ様のオトモダチのオトモダチ・木澤克之氏…
《2017年最高裁判所裁判官国民審査》を迎える!!』
「【2017年最高裁判所裁判官国民審査】によると、以下の7名だそうです。
①小池裕
②戸倉三郎
③山口厚
④菅野博之
⑤大谷直人
⑥木澤克之
⑦林景一
…最後にもう一度、思い出そう…《はたしてこれらは、単なる偶然なのか。
つまり、安倍首相は最高裁人事まで私物化し、“オトモダチのオトモダチ”
のために、ポストを用意してやったのではないか。そういう疑念が
頭をもたげてくるのである》」
『●「完全に司法に影響を与えようとする
露骨な圧力にほかならない…暴挙」…着々と司法を掌握した効果』
『●「上告断念は、最高裁への抗議と不信任「最高裁には
もはや何も期待できない」」…アベ様支配の最「低」裁』
『●《余ると分かっている電力を、なぜ原発で作り続けるのか?》
核発電「麻薬」中毒なアベ様に忖度する九電』
『●《第二次安倍政権以降、司法の独立は脅かされつづけている》…〝本土〟
マスコミの無関心も相まってソレが沖縄では如実に表れ続けている』
青木俊@AokiTonkoさんと清水潔@NOSUKE0607さんのつぶやき:
- - - - - - - - - - - - - - - - - - -
【https://twitter.com/AokiTonko/status/1385568659125334016】
青木 俊@AokiTonko
〔同小法廷は、鑑定結果を証拠から除いた場合でも、元死刑囚が犯人であることへの高度の立証がされており…〕←ウソ
福岡高裁の「車の目撃証言は信用できる」も、ウソ。
なぜウソかは事件について書かれた文献を読めばわかる。本でいえば、例えば「殺人犯はそこにいる」(清水潔)
午後9:18 2021年4月23日
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【https://twitter.com/AokiTonko/status/1385577215102910468】
青木 俊@AokiTonko
………
NNNドキュメントが実験をしている。目撃者の言うような状況で、車の側面のラインの色が識別できるか? 日大の教授が研究室のメンバーを率いて事件現場で科学的に実験した。結論は「不可能」。もちろん裁判所はこういう実験はしていない。
午後9:52 2021年4月23日
- - - - - - - - - - - - - - - - - - -
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【https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1385572625653526528】
清水 潔@NOSUKE0607
当時のDNA鑑定が証拠能力失い、残るあの一瞬の車両の目撃証言で、人一人が死刑になってしまったとすれば本当に恐ろしい。
しかしもっと恐ろしいのは、そんな誤りを認めず、国家による殺人を無かった事にする国家の強引さであろう。
午後9:33 2021年4月23日
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ついでと言っては何ですが…桜井昌司さんについて:
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【https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1382664962091339780】
清水 潔@NOSUKE0607
【放送告知】強盗殺人容疑で有罪判決を受け、罪を償わされてから冤罪が明らかになった男性をカメラが追いました。裁判の間違いを裁判所が認めるまでに38年。ようやく潔白を手に入れて今度は10年で末期がん宣告です。壮絶な人生を描くヒューマンドキュメンタリー。日曜日深夜です。
午後8:59 2021年4月15日
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【https://twitter.com/n_docu/status/1382622646618050561】
NNNドキュメント【公式】@n_docu
今度の #NNNドキュメント
「濡れ衣」
~闘い続けた余命一年~
制作:#日本テレビ
ナレーション:#石井康嗣
殺人の「濡れ衣」を着せられ「29年投獄」された男。闘い続け…ようやく「潔白」を手にした。しかし「がんで余命一年宣告」今度は病魔が男を襲う。
#布川事件 #桜井昌司 #冤罪 #清水潔
午後6:11 · 2021年4月15日
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免田栄さん《朝は「針一本落としても聞こえるくらい静か。今日も誰かが召されると思うと体がぎゅーっと緊張した」と目をつむった》そうだ。ましてや、飯塚事件の久間三千年さんは…。《森雅子法相…回答はにべもなかった。「個々の事項については答えを差し控える。慎重な検討を経て執行命令を発した」》。〝急いで〟久間さんの死刑を執行した、当時の法相は……「『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」: 無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」』…冤罪者を死刑! 警察・検察・裁判所はどう責任をとるつもりだろうかか? 「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)」、飯塚は麻生太郎氏の「地元」だ。冤罪死刑に係わった者たちは、何の贖罪の気持ちもわかないのだろうか?」
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【https://www.jiji.com/jc/article?k=2021042300996&g=soc】
飯塚事件、再審認めず 元死刑囚側の特別抗告棄却―最高裁
2021年04月23日17時26分
(最高裁判所=東京都千代田区)
福岡県飯塚市で1992年、小学1年の女児2人が殺害された「飯塚事件」で、殺人罪などで死刑が執行された久間三千年元死刑囚=執行時(70)=の再審請求審で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は23日までに、元死刑囚側の特別抗告を棄却する決定をした。21日付。再審開始を認めない判断が確定した。
久間元死刑囚は無罪を主張したが、遺体に付着した血液のDNA型鑑定や目撃証言などに基づき死刑が確定した。しかし、鑑定が再審無罪となった足利事件と同じ時期や手法で行われたことなどから、執行後の2009年、妻が「誤りがある」などと再審請求していた。
同小法廷は、鑑定結果を証拠から除いた場合でも、元死刑囚が犯人であることへの高度の立証がされており、「確定判決に合理的な疑いは生じない」と結論付けた。
福岡地裁は14年3月、鑑定について「単純に有罪認定の根拠にはできない」とする一方、試料が残っていないため再鑑定ができず、元死刑囚とDNA型が合致する可能性も十分にあると指摘。元死刑囚の車から女児と同じ血液型の血痕が検出されたことなどを理由に「高度の立証がされている」として請求を棄却した。
福岡高裁も18年2月、遺留品の発見現場付近で「元死刑囚の車と似た車を見た」とする目撃証言の信用性を認め、元死刑囚側の即時抗告を棄却した。
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(2021年01月03日[日])
一瀬圭司記者による、西日本新聞のコラム【ある朝、突然死刑台に 一瀬圭司】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/675748/)。
《改めて言うが、国がどんな基準でその順番を決めているのか、さっぱり分からない。冤罪(えんざい)の可能性を慎重に判断しているつもりかもしれないが、人選が正しいかは検証不可能である》。
免田栄さん《朝は「針一本落としても聞こえるくらい静か。今日も誰かが召されると思うと体がぎゅーっと緊張した」と目をつむった》そうだ。ましてや、飯塚事件の久間三千年さんは…。《森雅子法相…回答はにべもなかった。「個々の事項については答えを差し控える。慎重な検討を経て執行命令を発した」》。〝急いで〟久間さんの死刑を執行した、当時の法相は……「『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」: 無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」』…冤罪者を死刑! 警察・検察・裁判所はどう責任をとるつもりだろうかか? 「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)」、飯塚は麻生太郎氏の「地元」だ。冤罪死刑に係わった者たちは、何の贖罪の気持ちもわかないのだろうか?」
『●NNNドキュメント’13:
『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』』
『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か?
廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン』
『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か?
廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン』
『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」』
『●死刑存置賛成派と飯塚事件』
「死刑存置がこんなに多い国って他にあるのか?
「死刑容認85%って本当?」 フランスかどこかでは1件の無実者の死刑で、
死刑廃止を決断した、と聞いた。我国は、飯塚事件の久間三千年さんに
どう責任を?」
『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の
再鑑定で死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行』
『●《死刑を忠実に実行している》のはニッポンだけ…
飯塚事件でも、《十三人の死刑執行》でも揺るがず…』
《◆世論の過半は死刑賛成 時の法相だったロベール・バダンテール
弁護士の回想録「そして、死刑は廃止された」(藤田真利子訳、
作品社)が、その経緯を教えてくれます。…逆に、ミッテラン氏は
「世論の過半は死刑に賛成ですが、私は良心に基づいて死刑に
反対します」と、姿勢を鮮明にしたのです》
《裁判員として市民が死刑判断に加わる時代》…《死刑のスイッチ》を押させられる恐ろしい時代に。
『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい』
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
『●「裁判員制度」の下での「死刑制度」存置支持』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●裁判員制度下で少年死刑判決』
『●裁判員の心を慮る・・・』
『●そのスイッチを押せない』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(1/2)』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(2/2)』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●なぜ〝素人〟裁判官に「死刑のスイッチ」を押させる
必要があるのか、さっぱり理解不能…国は一体何を意図?』
『●死刑で何か解決しますか? なぜ〝素人〟裁判官に「死刑のスイッチ」を
押させる必要が? 「鏡」に映る姿を見なくていいの?』
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【https://www.nishinippon.co.jp/item/n/675748/】
ある朝、突然死刑台に
一瀬圭司
2020/12/22 11:00
クリスマスソングが街にあふれるこの時期、法務省の担当記者は毎朝身構える。近年、歳末の死刑執行が恒例となりつつあるからだ。昨年は仕事納めの前日、福岡一家4人殺害事件(2003年)の中国人死刑囚の刑を執行した。
なぜこの時期なのか。中国人死刑囚の刑死を発表する森雅子法相の記者会見に出席したが、回答はにべもなかった。「個々の事項については答えを差し控える。慎重な検討を経て執行命令を発した」
そもそも国は死刑制度自体の情報開示に消極的だ。「死刑囚の心情の安定」が理由とされる。10年に東京拘置所の刑場を報道機関に公開したものの、執行する死刑囚の選び方や処遇の実態はベールに包まれたままである。
一端を知りたいと数年前、免田栄さん=5日死去、享年95=を福岡県大牟田市の自宅に訪ねた。獄中で34年を過ごし、死刑囚として戦後初めて「死刑再審」で無罪を勝ち取って30年が経過していた。
当時87歳、かつては険しかったであろう眼光が柔和になる一方、拘置所での記憶は鮮明だった。執行は朝、突然告知されるのが通例。だから朝は「針一本落としても聞こえるくらい静か。今日も誰かが召されると思うと体がぎゅーっと緊張した」と目をつむった。
「刑務官も人間。死刑囚を連れて行くときの表情は真っ青で、ろう人形みたいやった」。前日までに執行を告知していた時代があり、1975年に隣の舎房にいた死刑囚が執行前日に自殺したことで当日朝の告知に変更された、とも。「生き証人」の体験から、ともすれば無機質に遂行されているようにも感じられる執行の現実を垣間見た。
現在、執行は法定の「6カ月以内」をはるかに超えることが常態化。人選は官僚の起案とされるが、特定の人物について検討するよう指示したと証言する法相経験者もいた。
改めて言うが、国がどんな基準でその順番を決めているのか、さっぱり分からない。冤罪(えんざい)の可能性を慎重に判断しているつもりかもしれないが、人選が正しいかは検証不可能である。
社会に戻り37年、免田さんは裁判には誤判がつきまとうことを講演会や著書で訴えた。その間、幾度も司法制度は改革され、裁判員として市民が死刑判断に加わる時代になった。死刑に対する立場は種々あるにしても、市民間で議論するには情報があまりに乏しい。「人権だ、民主主義だと言いながら、取り残された最大の問題が死刑制度ではないか」。遺(のこ)した言葉は、変わらぬ国の「秘密主義」を問い続ける。 (社会部)
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[斎藤貴男著『決定版 消費税のカラクリ』(ちくま文庫) 筑摩書房↑]
リテラの記事【「安楽死」の名を借りてALS患者を殺害した元厚労省医系技官らのグロテスクな優生思想! 麻生財務相や古市憲寿も同類】(https://lite-ra.com/2020/07/post-5538.html)。
東京新聞の社説【ALS嘱託殺人 安楽死の事件ではない】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/45271?rct=editorial)。
リテラの記事【ALS患者殺害の容疑者を石原慎太郎が差別丸出しで擁護! 松井市長ら維新も優生思想を批判せず“医療費削減の安楽死”推進に利用】(https://lite-ra.com/2020/07/post-5546.html)。
週刊朝日のコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/「業病ALS」に武士の美徳…石原慎太郎氏のセンスに呆れる】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276667)。
《全身の筋肉が徐々に動かなくなっていく神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症した京都市の女性に薬物を投与して殺害したとして、2人の医師、大久保愉一容疑者と山本直樹容疑者が京都府警に逮捕された。大久保容疑者は厚労省で医系技官を約7年半務めており、妻は2012年の総選挙で自民党から出馬し当選(比例復活)、衆院議員を1期務めた元“安倍チルドレン”議員だった。一体こんなエリート医師がなぜ?……。いや、問題はそれ以前だろう》。
《筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者の依頼で薬物を投与して殺害したとして嘱託殺人容疑で医師二人が逮捕された。過去の事例と比べ特異な要素が多く、安楽死議論との直結には無理がある》。
《メディアではこの事件を当初「安楽死」などと報じているが、「安楽死」や「尊厳死」と呼べるようなものではなく、容疑者たちのグロテスクな優生思想に基づいた命の選別にほかならない。いまの日本社会にはこうした容疑者たちとそっくりな主張をしている連中がほかにも多数いる。ネトウヨだけでなく、政治家や学者、メディア関係者までが平気で…そう危惧していたら、案の定、石原慎太郎が27日、ツイッターで容疑者たちをこう擁護した》。
《この人、東北大震災の時も『天罰』っていってた。浅はかで愚かしいのは石原氏だろ。こんな人が長々と政治家でいられる国ってどういうの? 石原氏のこのTweetに『いいね』を押す人が、2万3千人(7月28日現在)もいるってさぁ~》。
何を書けばいいのか…。新自由主義イデオロギーと自己責任論。相模原事件からさへも、何も変わらないニッポン社会。2016年のリテラの記事【障がい者抹殺思想は相模原事件の容疑者だけじゃない! 石原慎太郎も「安楽死」発言、ネットでは「障がい者不要論」が跋扈】(http://lite-ra.com/2016/07/post-2449.html)、《容疑者の“弱者を排除すべし”という主張は現在の日本社会において決して特殊なものではない。…教育行政にかかわる人物が公然と「金のかかる障がい児は産むべきではない」という見解を開陳するなどおぞましいが、それを容認してしまう空気がいまの日本社会にはある。石原慎太郎は、都知事に就任したばかりの1999年9月に障がい者施設を訪れ、こんな発言をした。…絶望的な気持ちにさせられる事態》。…こういった「世界観」や「個人・民族間の平等,民主主義,議会主義,人道主義,国際平和を否認」する深層心理はアベ様ら多くの自公議員や癒着党の議員に共通するもの。《「安楽死」や「尊厳死」と呼べるようなものではなく、容疑者たちのグロテスクな優生思想に基づいた命の選別にほかならない。いまの日本社会にはこうした容疑者たちとそっくりな主張をしている連中がほかにも多数いる》。
そしてまたしても石原慎太郎元「ト」知事の暴言ツイート《業病》。一方、舩後靖彦参院議員議員の貴重なメッセージ。
『●「容疑者の“弱者を排除すべし”という主張は現在の
日本社会において決して特殊なものではない」』
『●阿部岳さん《私にも誰にも、きっと大小の刃が潜んでいる。植松被告
という鏡に映っているのは今の日本社会の姿ではないか》』
『●死刑で何か解決しますか? なぜ〝素人〟裁判官に「死刑のスイッチ」を
押させる必要が? 「鏡」に映る姿を見なくていいの?』
【斎藤貴男/この政権の企みは消費税のさらなる大増税か安楽死の推進か】?
沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]筋肉が徐々に衰え、歩くことや呼吸ができなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)…】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/607275)によると、《2016年の米映画「ギフト 僕がきみに残せるもの」は発症した元アメフト選手のスティーブ・グリーソンさんと家族をありのままに映す▼病を公表し「白旗は揚げない」と決意》。
『●痴れ者(しれもの)=「常軌を逸した愚か者」な
ウルトラ差別主義者は未だに副総理・財務相…誰が支持?』
『●悍ましき《大増税か安楽死の推進か…「尊厳死」の議論の本質が、
社会保障費の削減に他ならない》(斎藤貴男さん)』
「鏡」に映る姿に変化なし…。
東京新聞の記事【「19人の命忘れない」障害者権利条約の理念を伝える絵本の英訳版を発行 やまゆり園事件4年】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/45297)によると、《障害者への差別禁止や社会参加を保障する「障害者権利条約」をテーマにした絵本の英訳版が、26日に全世界に向け発刊された。この日は2016年に相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害された日。絵本の作者は「新型コロナウイルス感染拡大の影響で、事件を考える企画が思うように進められない中、『忘れない』との気持ちを込めた」と話す。 (出口有紀)》。
琉球新報【<社説>相模原殺傷4年 共生社会へ課題克服を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1164320.html)によると、《事件を通して命の価値を線引きする発想が社会に衝撃を与えた。障がいの有無によって分け隔てられることのない共生社会(インクルーシブ)の実現に向け私たち一人一人に重い課題を突き付けた。課題を克服するために、事件を過去のものとせず差別の芽を摘む不断の努力が求められる》。
西日本新聞の社説【ALS嘱託殺人 生きる権利の議論が先だ】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/630750/)によると、/《16年7月に起きた相模原障害者施設殺傷事件で死刑が確定した被告は公判で「意思疎通できない方を安楽死させるべきだ」と主張した。安易に安楽死を容認することは、難病患者や重度身体障害者を排除する優生思想にもつながりかねない。一方で、終わりが見えない心身の苦痛を抱えて生きる人々は「自分は家族や社会の負担になっている」と考えてしまい、その追い詰められた気持ちが安楽死に向かう懸念は拭えない。まずはこうした人々の「生きる権利」を十分に支える医療・介護の拡充を議論すべきだ》。
斎藤貴男さん《現実の動きも急だ。患者の“意向”だとして透析を中止し、死に至らしめて騒がれた公立福生病院(東京都)の院長…》。《「尊厳死」の議論の本質が、社会保障費の削減に他ならない》。《その真意…。下々の病人など皆殺しにしてしまえば、権力と巨大資本に守られた層だけは財政の不安に苛まれることもなく、存分に長寿を堪能できるという筋書き》。悍ましくて吐き気がする。
マガジン9のコラム【雨宮処凛がゆく! 第528回:福生病院人工透析中止死亡事件の裁判、始まる。の巻】(https://maga9.jp/200729-1/)によると、《この言葉は、2018年8月、当時44歳の妻を亡くした男性のものである(公立福生病院透析中止死亡事件 第1回民事裁判報告の集い 資料集「原告メッセージ」より)。妻が亡くなったのは、公立福生病院。腎臓病だった妻は、その5年前ほどから人工透析をしていた。が、亡くなる一週間前の8月9日、シャント(針を入れる分路)が閉塞して透析できなくなったため、ふだん透析をしていた診療所に紹介されたのが福生病院だった》。
『●〝腰ぬけ〟で結構、害悪老人よりは!!』
〝腰ぬけ〟小皇帝…何の進歩も無し。
サイゾーの記事【「ALSは業病」で大炎上の石原慎太郎!「IQが低い」「ババア」「更年期」ほか、過去の暴言リスト】(https://www.cyzo.com/2020/07/post_248448_entry.html)によると、《「それ、本気で言ってるの?」──そう言いたくなるような発言が、東京の元・首長によって発せられ、物議を醸している。先週、多くの人に重い問いを投げかけたのが、難病のALSを…》。
お維ときたら…。
リテラの記事【“優生思想”政党・維新の馬場幹事長がれいわ舩後議員の「生きる権利」発言を「旗振り役が議論封じ」と否定! 松井市長もトンデモ論理を】(https://lite-ra.com/2020/07/post-5551.html)によると、《日本維新の会が、そのグロテスクな優生思想を全開にしている。先日、京都でALS患者の女性が元厚労省医系技官ら2名の医師によって殺害された事件。容疑者2名が優生思想の持ち主だったこともわかっており、当初「安楽死」などとも報じられていたが、この事件は、容疑者の優生思想に基づいた「命の選別」そのものだ。ところが、維新はこのような事件に乗じて「尊厳死の議論をしよう」などと前のめりになっているのだ》。
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【https://lite-ra.com/2020/07/post-5538.html】
「安楽死」の名を借りてALS患者を殺害した元厚労省医系技官らのグロテスクな優生思想! 麻生財務相や古市憲寿も同類
2020.07.24 07:33
(大久保愉一容疑者(自身のブログより))
全身の筋肉が徐々に動かなくなっていく神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症した京都市の女性に薬物を投与して殺害したとして、2人の医師、大久保愉一容疑者と山本直樹容疑者が京都府警に逮捕された。
大久保容疑者は厚労省で医系技官を約7年半務めており、妻は2012年の総選挙で自民党から出馬し当選(比例復活)、衆院議員を1期務めた元“安倍チルドレン”議員だった。一体こんなエリート医師がなぜ?……。いや、問題はそれ以前だろう。
メディアではこの事件を「安楽死」と報じているが、そもそもこれは「安楽死」と呼べるようなものなのか。彼らは殺害したALSの女性とSNSで知り合った関係で、担当医師でもなんでもなかった。被害者本人の明確な意思表示に基づき他にとれる手段がなく安楽死に協力したのではなく、むしろ自分たちの殺人欲求が先にあり、安楽死をのぞむ人間を積極的に探していた可能性も考えられる。
しかも、2人は高齢者や障害者は死んだほうがいいと主張する典型的な優生思想の持ち主だった。
それがよくわかるのが、2人が『扱いに困った高齢者を「枯らす」技術:誰も教えなかった、病院での枯らし方』なるとんでもないタイトルの電子書籍を共著で出版していたことだ。Amazonには同書のこんな紹介文が掲載されていた。
〈認知症で家族を長年泣かせてきた老人、ギャンブルで借金を重ねて妻や子供を不幸に陥れた老人。そんな「今すぐ死んでほしい」といわれる老人を、証拠を残さず、共犯者もいらず、スコップや大掛かりな設備もなしに消せる方法がある。医療に紛れて人を死なせることだ。病室に普通にあるものを使えば、急変とか病気の自然経過に見せかけて患者を死なせることができてしまう。違和感のない病死を演出できれば警察の出る幕はないし、臨場した検視官ですら犯罪かどうかを見抜けないこともある。荼毘に付されれば完全犯罪だ。〉
さらに、大久保容疑者のものとされる厚労省の英語の略称である「mhlw」をもじったアカウント名のツイッターにも、グロテスクな思想が露骨に表れていた。
大久保容疑者のツイッターをめぐっては、「ドクター・キリコになりたい」と投稿していたことが話題になっているが、他のツイートを読むと、大久保容疑者が安楽死にこだわる理由が、患者を苦しみから解放するという目的ではないことがよくわかる。
■ツイッターで老人を「ゾンビ」と表現し、財政のために切り捨てを主張していた大久保容疑者
〈つぶれそうな会社に税金突っ込んで延命を図ってもなんにもなってないわけでしょ。もう市場から消えたらいい会社もゴロゴロある。おんなじで、老人に公費つっこんでゾンビにして、事業者におもねて、吸血鬼よろしく国民から吸い取ってますます国を貧しくしてな〉(2019年12月22日)
〈議員定数を若干減らすよりも、尊厳死法とか安楽死法を通した方が財政は持ち直すと思うけど。〉(2016年2月21日)
〈医療って贅沢品だと思うんですよね。なんでも「国の責任ガー」って云ってたら国も落ち目で財政赤字でハイパーインフレ待ったなしなので、支払い能力に応じたサービスでしかたないのかなと。〉(2019年5月3日)
〈第XX回24時間テレビ「愛は財政を救う」 ①国に頼らない老々介護、②決して入所者を病院に連れて行かない特養、③高い抗がん剤を使う治療を拒否した90歳をジャニーズで再現ドラマ、④ヘイトスピーチと村八分で生活保護者ゼロを実現した村、⑤救急車有料化で保険料爆安の町ほか〉(2014年3月1日)
〈アベノミクスで、食えない老人への食事介助やら経腸栄養、高カロリー輸液などへの公費支出を止めてくれんかな。老人介護や医療費が減って消費税上げなくて済むかもよ。「最後は金目」なんで石原大臣よろしく。〉(2016年1月30日)
〈高度医療に当たる人よりも、適当なタイミングで死なせる医者が求められてるんだよ。自治体なんて後期高齢だの介護や障害福祉でまじカネないからね。〉(2019年9月26日)
〈納税者的には、老人に掛け金以上の年金をくれてやるのも費用対効果的にムダでしょうし、排泄物と汚れたリネンしか生産しない生き物は簿価1円でしょうし、まあ人権で味付けすればプライスレスなんで〉(2020年6月3日)
〈コロナで介護が滅んで老人の死屍累々になっても、別に驚かない。若い人の負担が減ればよいではないか〉(2020年4月2日)
〈老人が自粛せずに徘徊してて、てめえらが延命するために社会で犠牲をかぶってんだクソが。〉(2020年4月25日)
ようするに、大久保容疑者は、高齢者や障害者、生活困窮者にかかる医療や福祉の費用は社会資源の無駄であり、日本国の財政を逼迫させるだけ、早く殺してしまったほうがいいと主張しているのだ。
つまり、大久保容疑者らによるALSの女性殺害は、安楽死への協力などではなく、命を選別し、高齢者や障害者、病人は殺しても構わないという優生思想にもとづいたものであり、そのグロテスクさは相模原障害者殺傷事件の植松聖死刑囚と同レベルといっていいだろう。
■大久保容疑者の優生思想は、麻生財務相、古市憲寿、長谷川豊らにも共通
しかも、恐ろしいのは、いまの日本社会にはその犯罪者たちとそっくりな主張をしている連中がほかにも多数いることだ。ネトウヨだけでなく、政治家や学者、メディア関係者までが平気で「老人は安楽死させたほうがいい」「障害者を生かしておくのは無駄だ」「税金を使っているのを申し訳なく思え」などといった暴論を叫んでいる。
2013年には麻生太郎財務相が政府の社会保障制度改革国民会議で、余命わずかな高齢者の終末期の医療費について「死にたいと思っても生きられる。政府の金で(高額医療を)やっていると思うと寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらうなど、いろいろと考えないと解決しない」などと発言した。
2016年には、元フジテレビアナウンサーの長谷川豊が〈「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ! 無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」〉と透析患者の殺害まで持ち出した。
2019年には、人気若手論客の古市憲寿と落合陽一が文芸誌の対談で、高齢者の終末期医療は金の無駄、社会保障費削減のために即刻やめるべきだと主張し、猛烈な批判を浴びた。ちなみに、古市はこの終末期治療打ち切り論について〈財務省の友だちと、社会保障費について細かく検討した〉ときに教えられたと語っており、実際、財務省は過去にそのもととなるような「一年間にかかる終末期医療費=約9000億円」なる資料を公表したこともある。
そういう意味では、今回の事件を起こした大久保容疑者が厚労省の医系技官だったというのも偶然ではない。実際に犯行に及ぶかどうかは別にして、「高齢者や障害者なんて殺してしまえ」というのは、この国の官僚と安倍政権の政治家たちの本音でもあるのだ。
相模原事件が起きたとき、本サイトは事件が2000年代から始まった、弱肉強食の新自由主義政策と安倍政権下でエスカレートする差別主義が合体した結果、起きたと評した。この厚労省元医系技官らによる「安楽死」の名を借りた殺人事件も、まさに同根と考えるべきだろう。
(編集部)
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/45271?rct=editorial】
社説
ALS嘱託殺人 安楽死の事件ではない
2020年7月28日 08時16分
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者の依頼で薬物を投与して殺害したとして嘱託殺人容疑で医師二人が逮捕された。過去の事例と比べ特異な要素が多く、安楽死議論との直結には無理がある。
京都府警によると、ツイッターで殺害を依頼された医師二人は昨年十一月、自宅を訪ねて女性と初めて会い、薬物を投与し殺害に及んだという。主治医でもなく女性の診察経験もゼロ。「医師と患者」の関係はなかったことになる。
女性からは、医師の口座に現金百三十万円が振り込まれていたとされる。事実ならこれは「殺人の報酬」ではないか。
一九九五年、横浜地裁は医師による安楽死が許される要件として(1)耐え難い肉体的苦痛がある(2)死期が迫っている(3)苦痛緩和の方法を尽くし、他に手段がない(4)本人の意思表示がある−を示したが、今回のケースはこれらの要件を満たしているとは考えにくい。
特異な点は他にも。医師のものとみられる「高齢者を『枯らす』技術」と題したブログや電子書籍の紹介欄には「一服盛るなり、注射一発してあげて、楽になってもらったらいいと思っています」「『今すぐ死んでほしい』といわれる老人を大掛かりな設備もなしに消せる方法がある」などと記されていた。容疑者の一人には医師免許不正取得の疑いもあるという。
モラル以前の問題だろう。難病で苦しむ人や高齢者らを「生き続ける価値がない」と軽視する傾向さえうかがわれ、相模原市の知的障害者施設で入所者十九人が殺害された事件も想起させる。
安楽死には大きく二種類ある。一つは、薬物投与で死期を早める「積極的安楽死」。日本では認められていない。過去には医師が殺人罪に問われ、有罪判決が確定した例がある。オランダなどでは容認されているが、同国では「法定のかかりつけ医が判断する」など厳しい条件がある。
もう一つは、延命治療を中止する「消極的安楽死」。富山県などでは、人工呼吸器を外した医師が殺人容疑で書類送検されたが不起訴になっている。一方、ALS患者の長男の人工呼吸器を止めて死なせた母親に嘱託殺人罪での有罪判決が確定した例もある。
今回、ALS患者の舩後(ふなご)靖彦参院議員は「『死ぬ権利』よりも『生きる権利』を守る社会に」と訴えた。事件を安楽死の議論に結び付けるよりは、難病の人や高齢者が生きやすくする社会をどう構築するかを考える手掛かりとしたい。
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【https://lite-ra.com/2020/07/post-5546.html】
ALS 患者殺害の容疑者を石原慎太郎が差別丸出しで擁護! 松井市長ら維新も優生思想を批判せず“医療費削減の安楽死”推進に利用
2020.07.28 08:35
(松井一郎(大阪市長)Twitterより)
元厚労省医系技官である大久保愉一容疑者と山本直樹容疑者の2名の医師が、ALS患者の女性に薬物を投与し殺害した事件。容疑者らは殺害した女性とSNSを通じて知り合っただけで担当医でもなく、さらにツイッターや電子書籍で「高齢者や障害者は死んだほうがいい」という主張を繰り返す典型的な優生思想の持ち主だった(詳しくは既報参照→https://lite-ra.com/2020/07/post-5538.html)。
メディアではこの事件を当初「安楽死」などと報じているが、「安楽死」や「尊厳死」と呼べるようなものではなく、容疑者たちのグロテスクな優生思想に基づいた命の選別にほかならない。
いまの日本社会にはこうした容疑者たちとそっくりな主張をしている連中がほかにも多数いる。ネトウヨだけでなく、政治家や学者、メディア関係者までが平気で「老人は安楽死させたほうがいい」「障害者を生かしておくのは無駄だ」「税金を使っているのを申し訳なく思え」などといった暴論を叫んでいる──。
そう危惧していたら、案の定、石原慎太郎が27日、ツイッターで容疑者たちをこう擁護した。
〈業病のALSに侵され自殺のための身動きも出来ぬ女性が尊厳死を願って相談した二人の医師が薬を与え手助けした事で「殺害」容疑で起訴された。武士道の切腹の際の苦しみを救うための介錯の美徳も知らぬ検察の愚かしさに腹が立つ。裁判の折り私は是非とも医師たちの弁護人として法廷に立ちたい。〉
石原慎太郎といえば、都知事に就任したばかりの1999年9月に障害者施設を訪れ、「ああいう人ってのは人格があるのかね」「ああいう問題って安楽死なんかにつながるんじゃないかという気がする」と発言したり、相模原障害者殺傷事件についも「この間の、障害者を十九人殺した相模原の事件。あれは僕、ある意味で分かるんですよ」と理解を示すなど(詳しくは既報参照→ https://lite-ra.com/2016/09/post-2583.html)、これまで日本社会に広がる“障害者排斥論”をさんざん煽ってきた。
今回も、ALSを前世の悪行の報いでかかる病気という意味で、ハンセン病差別などにも使われてきた「業病」と表現し、殺人を「介錯の美徳」などと持ち上げるなど、差別性を全開したわけだ。
しかし、今回の事件では、石原のような差別主義者の暴論よりもっと深刻な状況が起きている。それは、現役の政治家たちが今回の事件に乗じて、「尊厳死の議論をしよう」などと言い出していることだ。
ほかでもない、「維新」の連中である。はじまりは、日本維新の会代表である松井一郎・大阪市長が、24日正午すぎ、「ALS患者を安楽死か 医師逮捕」というこの事件の一報をリツイートしたうえで、こうツイートしたことだった。
〈維新の会国会議員のみなさんへ、非常に難しい問題ですが、尊厳死について真正面から受け止め国会で議論しましょう。〉(7月23日 午後0時50分)
この時点では容疑者が優生思想の持ち主であることがわかっていなかったとはいえ、すでに「主治医ではなくSNSで知り合った」ことは報じられており、多くの人が疑問を抱いていた。詳細もわかってないのに、こんな事件に乗じて前のめりで「議論しましょう」というのはあまりに軽率だろう。
■容疑者が優生思想ゆえの犯行だったことを知っても松井市長や維新議員は開き直り
いや、松井市長にとっては、この容疑者たちが優生思想をもっていることを知っていても、同じだったのかもしれない。
実際、容疑者の優生思想が発覚した後、批判を受けても、松井市長はツイートを訂正も撤回もしていない。それどころか、共産党の山本のりこ・大阪市議が〈今回の事件で殺害を犯した医師は優生思想を主張する人物で、そこに人間の命に対しての尊厳はありません。この事件を受けて尊厳死の議論を喚起するというのは優生思想、安楽死、尊厳死などの区別もついておらず、非常に危険であり首長の発言として問題だと思います〉と批判したことに対し、こう開き直ったのだ。
〈結局、共産党は難しい問題からは逃げる政党です。現実に難病患者の方が他人の手で命を絶ったのです。この様な悲惨な事案はこれまでもありましたが、国会でまともな議論がなされていません。政治家が難題課題を議論する当然の事です。〉
維新のほかの国会議員たちも、同じような言動をしている。れいわ新選組の舩後靖彦参院議員がコロナ感染防止のため国会を欠席したことに対して歳費返納を要求したことで、障害者差別思想を露呈した音喜多駿参院議員がすぐに〈まさに避けて通れない問題です。まず議論を重ね、方向性と提言を出したいと存じます〉と松井市長に賛同。ネトウヨ・足立康史衆院議員は、松井市長の発言を批判した津田大介氏に対して、こうかみついた。
〈実際、今回の事件を契機に生きる権利/死ぬ権利、安楽死/尊厳死についての議論が活発になっています。私は良いことだと思いますよ。にもかかわらず津田さんは「今回の事件を機に」議論を深めようとする政治の取り組みを不適切不適格と断じる。津田さんのレッドラインを教えていただけると有難いです。〉
いずれにしても、彼らの発言をみていると、今回の事件をとにかく安楽死正当化に利用したい気持ちだけがダダ漏れで、事件を生み出した優生思想そのものをまったく批判していない。
あらためて説明しておくが、今回の事件は、ALS患者の生に寄り添い真剣に考えた上で止むに止まれず本人の意思を尊重したようなものではなく、優生思想の持ち主が「安楽死」の名を借りて殺人を犯しただけの可能性が高い。
「安楽死」「自己決定」の名のもとに、障害者や難病患者、高齢者が犠牲となってきた例は歴史上いくつもある。あのナチスが障害者を虐殺した「T4作戦」も、「安楽死」「自己決定」の名のもとに行われた。今回の事件はそうした危険な排外思想の延長線上にあるのだ。
■健常者の立場の「安楽死」の価値観を押し付け、障害者に延命を拒否させる維新の姿勢
しかも、維新の連中が恐ろしいのは、ALS患者をはじめとする難病患者や障害者が置かれている状況への想像力をまったく欠いていることだ。
自身もALS患者であるれいわ新選組の舩後議員が事件を受け、オフィシャルサイトにこう声明を出していた。
〈報道を受け、インターネット上などで、「自分だったら同じように考える」「安楽死を法的に認めて欲しい」「苦しみながら生かされるのは本当につらいと思う」というような反応が出ていますが、人工呼吸器をつけ、ALSという進行性難病とともに生きている当事者の立場から、強い懸念を抱いております。なぜなら、こうした考え方が、難病患者や重度障害者に「生きたい」と言いにくくさせ、当事者を生きづらくさせる社会的圧力を形成していくことを危惧するからです。〉
〈私も、ALSを宣告された当初は、出来ないことが段々と増えていき、全介助で生きるということがどうしても受け入れられず、「死にたい、死にたい」と2年もの間、思っていました。しかし、患者同士が支えあうピアサポートなどを通じ、自分の経験が他の患者さんたちの役に立つことを知りました。死に直面して自分の使命を知り、人工呼吸器をつけて生きることを決心したのです。その時、呼吸器装着を選ばなければ、今の私はなかったのです。〉
〈「死ぬ権利」よりも、「生きる権利」を守る社会にしていくことが、何よりも大切です。どんなに障害が重くても、重篤な病でも、自らの人生を生きたいと思える社会をつくることが、ALSの国会議員としての私の使命と確信しています。〉
また、自身もALS患者である日本ALS協会副会長・近畿ブロック会長の増田英明氏も、患者の「死にたい」を鵜呑みにしないでとこう訴える。
「私たちの団体には、彼女のように生きることに迷う人たちがたくさんいます。そういう人を前にして苦悩する家族や支援者もいます。生きることよりもそうじゃない方が楽なのかもしれないと傾きそうになりながら、必死に生きています。彼女を死に追いやった医師を私は許せません。私たちが生きることや私たちが直面している問題や苦悩を、尊厳死や安楽死という形では解決できません。生きてほしい、生きようと当たり前に言い合える社会が必要」(京都新聞24日付)
舩後議員や増田副会長も語っているように、仮に患者が「死にたい」と口にしたからといって、「死にたい」というのが本当に患者の希望と言えるのかどうか、それが時間や環境の変化で変わらないものなのかどうか、簡単に判別できるものではない。
仮にその時点で「死にたい」というのが本心であったとしても、友人や家族に「死にたい」と相談されて、じゃあ死ぬ方法を一緒に考えよう・手伝おうなどという人はほとんどいないだろう。なぜ死にたいと感じているのか、その苦しみを取り除くにはどうすればいいか、考えるだろう。
だが、維新の連中には、そういう視点はまったくない。まさに健常者が想像上で考えているだけの「苦しみながら生かされるのは本当につらい」という価値観を押し付けて、障害者や高齢者に死を選ぶよう圧力をかけているのだ。
■「透析患者は殺せ」の長谷川豊を公認し、大阪万博にも「医療費削減」思想
しかし、考えてみれば、維新がこんな事件に乗じて「尊厳死の議論を」などというのは、ある意味、当然なのかもしれない。
維新は、橋下徹・元大阪市長の時代から財政健全化のための福祉切り捨てを推し進めてきたが、その底流には、人間を経済効率でしかみない、新自由主義的な弱肉強食思想がある。
実際、2017年の衆院選では、元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏を党の候補として公認。長谷川氏はその少し前に、〈「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ! 無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」〉と透析患者の殺害まで口にし、批判を浴びていたが、維新はまったく問題にしなかったのである。
それどころか、2017年当時、長谷川氏の擁立を決めたことについて、維新の幹部は「維新の政策と長谷川氏の主張は近い」(産経ニュースより)などと語っていた。ようするに、長谷川氏の「透析患者は殺せ」発言が、維新の思想と大差ないということだ。
たとえば、維新が推進する大阪万博にもその思想はあらわれている。大阪万博では「いのち輝く未来社会のデザイン」をキャッチコピーに、当初「健康」や「長寿」をテーマとし、「健康寿命の延伸」を訴えていたが、大阪府の基本構想案では開催効果のひとつとして〈寿命の延伸による健康・長寿社会の実現、その結果として社会保障費の増加抑制〉をあげていた。また同万博について経産省が取りまとめた資料でも、健康寿命について〈我が国の医療費は、高齢者向けが約半分であり、入院関係が多くを占めている〉〈健康寿命が伸びれば、高齢者向け医療費が節約できる可能性〉などと書かれている。健康寿命が伸びることで、個々人がどのような豊かな生活を送ることができるかということではなく、医療費削減のことしか考えていないのだ。
厚労省医系技官だった大久保容疑者は、ツイッターなどで、高齢者や障害者、生活困窮者にかかる医療や福祉の費用は社会資源の無駄であり、日本国の財政を逼迫させるだけ、早く殺してしまったほうがいいという主張を繰り返していた。
■コロナ禍で広がる「老人より若者の命を優先せよ」の命の選別論との合体
本サイトは先日の記事で、大久保容疑者たちが語っていた高齢者排斥の優生思想は、この国の官僚と安倍政権の政治家たちの本音でもあると指摘したが、維新の政治家たちもまさに同じなのである。
しかし、維新のこうした姿勢は批判されるどころか、今後、さらに勢いを増していくだろう。
コロナ感染が拡大して以降、日本社会では、ICU病床や人工呼吸器、人工肺(ECMO)などの医療資源が限られた場合、高齢者より若者を優先すべき、高齢者は若者に譲るべきなどという意見が平気で語られるようになっているからだ。
また、「高齢者しか死なない病気のために、若者の経済活動が制限されなくてはいけないのか」という意見も、ネットだけでなくワイドショーなどでもかなり普通に語られている。
これらの議論について、災害現場などで行われる医療トリアージと同じようなものと勘違いしている向きも多いが、トリアージは、重症度や治癒の可能性に基づいて医療的に客観的に判断されるものであり、命の価値をはかるものではない。「高齢者より若者を優先すべき」などというのは、明らかに「命の選別」「優生思想」につながるものだ。
今回の非道な事件をきっかけに、「尊厳死の議論をしよう」などと発言している維新政治家が次に叫び始めるのはおそらく、この「若者の命を優先しろ」という「命の選別」政策だろう。こんなファシストたちをこれ以上のさばらしてはならない。
(編集部)
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276667】
室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。
室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
「業病ALS」に武士の美徳…石原慎太郎氏のセンスに呆れる
2020/07/31 06:00
(石原慎太郎氏のツイッターより)
「業病のALSに侵され自殺のための身動きも出来ぬ女性が尊厳死を願って相談した二人の医師が薬を与え手助けした事で『殺害』容疑で起訴された。武士道の切腹の際の苦しみを救うための介錯の美徳も知らぬ検察の愚かしさに腹が立つ。」(石原慎太郎元都知事)
これは石原元都知事の7月27日のTwitter。ALSを難病ではなく、業病だって。前世の報いで病になったってか。
この人、東北大震災の時も『天罰』っていってた。浅はかで愚かしいのは石原氏だろ。こんな人が長々と政治家でいられる国ってどういうの? 石原氏のこのTweetに『いいね』を押す人が、2万3千人(7月28日現在)もいるってさぁ~。
まず、石原氏がTweetしたのは、医師2名がALS筋萎縮性側索硬化症の女性の依頼で薬物を投与し殺害した嘱託殺人事件に関してだ。
この医師たちは女性の担当医で、身近にいて女性の辛さに同情してしまった、とかではない。SNSでやり取りをしただけで、金で雇われ、殺しをしたのだ。報道によれば、彼らが信じる歪んだ正義とやらをSNSなどで発信し、一定の賛同を得られることに酔ってたという。それが石原風にいえば、『武士の美徳』になるわけだ。
あ、いるいる、そういう人。人の命は重いというのは綺麗事、俺は現実的だ、といってマウント取りたがる社会の秩序を乱す人(綺麗事がなきゃ社会は成り立たないでしょう?)。そういう人間が前出の石原氏の発言に『いいね』をし、殺人者の背中を押したわけである。恐ろしい。
石原氏はTwitterでこうつづける。
『裁判の折り私は是非とも医師たちの弁護人として法廷に立ちたい。』
はあ? あなた3年前、豊洲市場の移転問題で証人喚問され、ヨボヨボで登場し、
「平仮名さえ忘れました」
と苦しい言い訳をし、逃げたんだけどな。こんな人を応援する人の気が知れない。
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日刊ゲンダイのコラム【中村敦夫 怒りん坊の閻魔堂会議/生産性が殺人の動機?こうした考えの終着駅は戦争しかない】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/270827)。
《これはヒトラーの優生学の思想であり、ユダヤ人ばかりでなく、障害者の大量虐殺へとエスカレートした根拠になった。おぞましい考えじゃが、これが実際に思想として力を持ち、民を、軍を、政治家を動かし、世界を悲惨な状況に追い込んだ》。
『●「容疑者の“弱者を排除すべし”という主張は現在の
日本社会において決して特殊なものではない」』
『●阿部岳さん《私にも誰にも、きっと大小の刃が潜んでいる。
植松被告という鏡に映っているのは今の日本社会の姿ではないか》』
《人ごとでない記者の省察は、自らの内面にも及ぶ。長男に障がいが
なければ、と願ったのは差別の表れだったと告白する ▼事件自体も
特殊な例ではないと言う。植松被告自身、役に立つかどうかで人の
価値を判断する社会の病弊に縛られていた》
「…こういった「世界観」や「個人・民族間の平等,民主主義,議会主義,
人道主義,国際平和を否認」する深層心理はアベ様ら多くの自公議員や
癒着党の議員に共通するもの。沖縄イジメが典型で、
「本土」マスコミもそれに悪乗りする始末」
《…鏡に映っているのは今の日本社会の姿》。
横浜地裁で、死刑判決が出ました。被告は控訴せず、死刑判決が確定しました。[1]~[3]の三つの感想を持ちました。
[1] 死刑で何か解決しますか? 死刑にしてしまえば「お終い」でいいのでしょうか?
東京新聞の記事【相模原殺傷、植松被告に死刑判決 責任能力認定、横浜地裁】(https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020031601001352.html)によると、《相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、入所者19人が殺害され、職員を含む26人が重軽傷を負った事件の裁判員裁判で、横浜地裁(青沼潔裁判長)は16日、「19人もの人命が奪われ、ほかの事件と比較できないほど結果は甚大」として、殺人罪などに問われた元職員植松聖被告(30)に求刑通り死刑判決を言い渡した》。
『●なぜ〝素人〟裁判官に「死刑のスイッチ」を押させる
必要があるのか、さっぱり理解不能…国は一体何を意図?』
[2] コラムで述べられていない点ですが、なぜ〝素人〟裁判官に「死刑のスイッチ」を押させる必要があるのでしょうか?
《相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」…事件の裁判員裁判で、横浜地裁(青沼潔裁判長)は…求刑通り死刑判決を言い渡した》。
[3] 《容疑者の“弱者を排除すべし”という主張は現在の日本社会において決して特殊なものではない》…「鏡」に映る姿を見なくていいのでしょうか?
リテラの記事【相模原障害者殺傷事件で死刑判決──植松被告の思想と、安倍自民党の障害者切り捨て・差別排外主義との関係を改めて問う】(https://lite-ra.com/2020/03/post-5314.html)によると、《本日横浜地裁で、死刑判決が言い渡された。本サイトでは事件当時から度々指摘してきたように、この事件は障害者差別に基づいたヘイトクライムだ。裁判では、この事件の本質である植松被告の差別思想がいかにして生まれたかなど、十分解明されたとは言えない》
『●麻生太郎氏「ナチス発言」、やはり有耶無耶に』
『●「恥」の三重塗り: 高市早苗氏・稲田朋美氏の
「ネオナチ」写真問題・「在特会」機関紙執筆問題』
『●日本社会は歪んでる: ネオナチやヘイトスピーチ集団に
「信奉」される議員が取り巻くアベ様』
『●アベ様に白紙委任を勘違いさせてはいけない:
「A君が毎日、一人で掃除当番をする」という案が過半数に…』
『●差別主義者を東京「ト」知事にできる、
そんなニッポンの社会そのものが歪んでいる』
『●「あとの祭り」: 「自民党きっての極右議員」「極右思想」大臣
…こんな防衛相が誕生しちゃいました』
『●朝鮮人虐殺…黒澤明監督「何をかくそう、その変な記号
というのは、私が書いた落書きだったからである」』
『●3人がそろいもそろって「外交音痴も甚だしい」、
「3人の発言で日本外交の程度の低さが際立った」』
『●《極右のタニマチ》達の悍ましさ…アノ「安晋会」副会長・
アパホテル元谷外志雄代表とアベ様の深~い関係』
『●《安倍政権がやりたいのはただひとつ「差別」ではないのか》
…《政府が仕掛けた日韓問題は日本の文化に影響》…』
『●《トランプ大統領の移民への差別的な発言が白人至上主義者の
憎悪感情を助長させてはいないか》?』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/270827】
中村敦夫 怒りん坊の閻魔堂会議
生産性が殺人の動機?こうした考えの終着駅は戦争しかない
2020/03/24 06:00
(津久井やまゆり園(C)日刊ゲンダイ)
障害という字は使いたくないのだが、代わりとなる簡潔な用語が見つからないので、失礼つかまつる。
重度障害者19人を殺した犯人に、死刑が宣告された。罪の報いと言って済めば簡単だが、問題は根深い。これで一件落着と思う人は少ないのではないか。何か割り切れないモヤモヤが残る。閻魔堂会議では、この殺人に関するさまざまなテーマが議論された。
その中のひとつは、殺人の動機である。
犯人の主張では、「生産性のない命には価値がない」そうじゃ。
これはヒトラーの優生学の思想であり、ユダヤ人ばかりでなく、障害者の大量虐殺へとエスカレートした根拠になった。おぞましい考えじゃが、これが実際に思想として力を持ち、民を、軍を、政治家を動かし、世界を悲惨な状況に追い込んだ。
こんな見方もある。経済成長を神と仰ぎ、経常利益だけに一喜一憂してる経営者たちの中には、腹の中じゃこう思ってる人も少なくないのじゃなかろうか。
「障害者なんか死んじまえ。会社が傾いたら、社員も労働者も切っちまえ!」
かつて都知事時代の石原慎太郎は、「この人たちに人格はあるのか」と言って物議をかもした。とすれば、これは必ずしも少数派の意見ではなく、この犯人やヒトラーの主張とどこかでつながっているのではなかろうか? こうした考え方の終着駅は、「戦争」に辿り着く。短期間で最大の生産性を生み出すからである。
チャプリンは、「殺人狂時代」という映画の中で、「1人殺せば殺人者だが、100万人殺せば英雄だ」と戦争を皮肉った。この表現は、戦争ビジネスで太り続けていたアメリカを怒らせ、国外追放となった。本当のことを言う表現者が弾圧されるのは、いつの世にも共通するようだの。
それはともかく、今回の機械的な死刑判決、司法の判断能力の貧しさを露呈しただけじゃった。その点では、結局わけが分からぬまま終局したオウム真理教裁判と同じである。
何としても、「生産性のない命には価値がない」という根拠を引き出し、その非人道性を裁くべきだった。そうではないと、この言葉が思想として生き続け、犯人を英雄化するバカが、続々と登場する危険性がある。
(筆者は2016年に出家得度)
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マガジン9の記事【伊藤塾 明日の法律家講座レポート/国会に告ぐ 講師:岡口基一氏】(https://maga9.jp/190828-2/)。
《国民、とりわけ社会的マイノリティの人の人権を保障するためには、裁判が公正に行われる必要があり、判断を下す裁判官が外部から圧力や干渉を受けないようしっかりと身分が保障されている必要があります。とくに政治的権力からの干渉については、三権分立や司法権独立の観点からより一層慎重にチェックされなければなりません。今年3月、仙台高等裁判所判事の岡口基一氏は、ツイッターへの「不適切投稿」を理由に国会の裁判官訴追委員会から聴取されました。そこに至る一連の流れの中には、三権分立や司法権独立の観点から見たときに、憲法上問題となりうる点が多数存在していた、と岡口裁判官は指摘します》。
「国民の信頼を傷付けた」のは岡口基一さんの方なのか? 最「低」裁の方ではないのか?
『●「最低裁」のコールが聞こえる…沖縄負担軽減担当相らの
「辺野古が唯一の解決策」をオウム返しでしょう…』
《▼20年前の代理署名訴訟の最高裁判決の法廷で県側敗訴を
言い渡したとき、傍聴席からは「最低裁」のコールがわき起こった。
最高裁は再び同じ罵声を浴びることないよう沖縄の訴えに
真摯(しんし)に向き合うべきだ》
『●《人権を軽々に扱っている…。合憲違憲が争われた
戦後の重要な民事裁判の記録多数を全国の裁判所が既に廃棄処分》』
いまやアベ様ご指名の最「低」裁の全判事15人も岡口裁判官の訴追に賛成した模様。一人ぐらい、反対する判事はいないのかね? 絶望的だね。そりゃぁ、《傍聴席からは「最低裁」のコールがわき起こ》るのも、当然。
『●木谷明さん《冤罪を回避するために法曹三者…
無実の者を処罰しないという強い意志、意欲をもって仕事にあたること》』
木谷明さんは、《冤罪を回避するために法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)に共通して言えることは、無実の者を処罰しないという強い意志、意欲をもって仕事にあたることです》とは仰るが、裁判官こそが冤罪を見逃し、再審の扉を重くしている元凶になっていはいまいか。最「低」裁が《人権を軽々に扱っている》元凶。
『●なぜ〝素人〟裁判官に「死刑のスイッチ」を
押させる必要があるのか、さっぱり理解不能…国は一体何を意図?』
「どこの社説も、裁判員制度に前向き過ぎて、不思議過ぎる。
御用広報紙を使い、最高裁がやらせタウンミーティングまで開いて
導入した裁判員制度だから?」
司法判断することなく、アベ様らに忖度した政治判断を乱発。《法の支配》から《人の支配へ》と逆行。《裁判所は政治部門からずっと「いちゃもん」をつけられてきました》…《三権分立や司法権独立》を守ろうとしない最「低」裁。「御用広報紙を使い、最高裁がやらせタウンミーティング」で、自民党や行政に弱みを握られた?
岡口基一裁判官の締めのメッセージ…《日本中に法の支配を浸透させるためには、いろいろな場所に法の支配を理解している人が必要になります。法の支配がこの国に定着していけば、日本国憲法にも少しは魂が入っていくかもしれません》。
『●『つぶせ! 裁判員制度』読了』
『●「国民の信頼を傷付け」ているのは?
…「米軍基地という面倒な施設は沖縄に…。そして日本本土は…」』
《岡口基一裁判官…は謝罪したが…。「米軍基地という面倒な施設は
沖縄にもっていく。そして日本本土は平和と繁栄を維持した」と
言及したことも。公平な視線は信頼に値しそうだ》
「《国民の信頼を傷付け》ている「司法」は岡口裁判官でしょうか、
それとも、沖縄で辺野古破壊や高江破壊に貢献している司法関係者
でしょうか? まさか、沖縄の市民の皆さんはこの《国民》には
含まれていない、とでも思っているの?」
『●《余ると分かっている電力を、なぜ原発で作り続けるのか?》
核発電「麻薬」中毒なアベ様に忖度する九電』
《最高裁判事は十五人いるが、戸倉三郎裁判官は岡口裁判官が厳重注意
された当時、東京高裁長官だったため今回の審理から外れた》
《ツイッターへの不適切な投稿問題で東京高裁の岡口基一裁判官が
戒告となった。「品位を辱めた」が理由だ。
だが、さまざまな社会事象への裁判官の考えは、
個人として発信していいのではないか》
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【https://maga9.jp/190828-2/】
伊藤塾 明日の法律家講座レポート
国会に告ぐ 講師:岡口基一氏
By マガジン9編集部 2019年8月28日
国民、とりわけ社会的マイノリティの人の人権を保障するためには、裁判が公正に行われる必要があり、判断を下す裁判官が外部から圧力や干渉を受けないようしっかりと身分が保障されている必要があります。とくに政治的権力からの干渉については、三権分立や司法権独立の観点からより一層慎重にチェックされなければなりません。
今年3月、仙台高等裁判所判事の岡口基一氏は、ツイッターへの「不適切投稿」を理由に国会の裁判官訴追委員会から聴取されました。そこに至る一連の流れの中には、三権分立や司法権独立の観点から見たときに、憲法上問題となりうる点が多数存在していた、と岡口裁判官は指摘します。今回の講演では、具体的な経緯にふれながら、裁判所と政治敵権力の歴史的な緊張関係や近年の裁判所が抱える問題点などについてお聞きしました。
ツイッターをやっていただけで国会に呼び出された
私はもともと自分を落とす「芸風」でして、下ネタや自分の変な格好などをツイッターに投稿して法律家の仲間たちと楽しんでいました。すると、裁判官が下品な投稿をするのはけしからんと思った人から裁判所当局や国会へクレームを出され、訴追の申立てをされてしまいました。
そういうときに裁判所や国会が「大人の対応」をしてくれたら何も問題にならなかったのですが、裁判所当局は大問題だと思っちゃったんですね。とにかく私に投稿を止めさせようと、当時7万件ほどあった私のツイートを全部調べて、とびきりお下品なツイート3つを理由に「厳重注意」をしました。厳重注意というのは割と毎年多くの裁判官へなされていて、裁判所も注意を受けた本人も公表しないので絶対に表に出ません。しかし今回は私がツイッターに投稿したため大問題となりました。
他方、国会の訴追委員会は非常に冷静な対応で一度は処分なしに済ませようとしていました。プライベートなツイッターでおちゃらけているという理由だけで裁判官が罷免になるわけがないからです。ところが、報道により私のツイッターアカウントが有名になったことで、これを問題視する議員が出てきて、最高裁の人事局局長が法務委員会に呼ばれ「どういうことだ」と詰め寄られました。そこで最高裁は私を戒告処分にすることで組織の自浄能力を示し国会を黙らせようとしたのですが、これが逆に野党議員を勢いづかせてしまった。そこに与党議員までが手を組み、挙げ句の果ては私を国会に呼び出すというところまで問題が大きくなってしまいました。
私はこの4月に東京高裁から仙台高裁に異動したのですが、その異動自体がニュースとして全国紙で一斉に報道されました。ただ楽しくツイッターをやっていただけで全く想定外のことが起きています。
日本国憲法と名ばかりの三権分立
中学校や高校で三権分立を習ったみなさんは、裁判所は国会や内閣と同等の関係にあると思っているかと思います。ところが実情はそうではありません。戦前、裁判所には司法行政をする権限はなく、司法省の外局くらいの二流官庁的な扱いでした。戦後に日本国憲法ができたことで、裁判所はようやく司法省の支配を離れ独立した組織になりました。しかし、それまでの霞ヶ関の序列が一気に変わるわけもありません。
欧米で裁判所の地位が高いのは、国民が自分たちで人の支配から法の支配へと、変化を勝ち取ってきた歴史があるからです。しかし、日本の若い人たちは小さい頃から教育によって多数決民主主義が絶対的に正しいと思い込まされています。よって、選挙で選ばれた国会議員こそが最も正当な権力者であり、裁判所が政治に口を出すのはよろしくないと思っている人がほとんどです。
戦前戦中に多くの人々が国家権力によってひどい目に遭わされたという記憶は時代とともに風化し、現代を生きるみなさんは国家権力に対する警戒感をほとんど持っていません。しかし、日本国憲法の根底に流れているのは、国家権力は信用してはならないという教訓です。国民があのとき学んだ教訓が新しい世代に受け継がれていかなければ、犠牲になった人たちが全く浮かばれません。
裁判所は歴史的に二流官庁的な役割であったうえ、裁判所の地位を高くするはずの日本国憲法が国民の間で定着してこなかったばかりか、むしろ裁判所が一定の権力をもつことさえ疑問視する国民もいる。よって、日本の裁判所は非常に弱い。このような力関係のもとで、裁判所は政治部門からずっと「いちゃもん」をつけられてきました。その舞台として使われてきたのが裁判官訴追委員会です。
結局、なぜ訴追委員会に呼ばれたのか?
私が訴追委員会から呼び出されたことについて、一橋大学の渡辺康行教授は「戦後初期ならいざ知らず、表現の自由や司法の独立の意味を学んできたはずの裁判官訴追委員らによる岡口判事の招致は、大変に疑問である」と痛烈に批判しています。
当然私には訴追委員会からの喚問を拒否するという選択肢もありましたが、自分がどういう理由で呼び出されたのか、訴追委員のみなさんがどういうレベルの人たちなのかを確認したかったので出頭しました。私がやったのはツイッターだけです。これは民法上の不法行為でもなければ、もちろん犯罪でもありません。しかも既に最高裁から戒告処分を受けているので、一事不再理の原則(いったん判決が確定した事件については、再び審理することは許されないという原則)にも抵触します。そういう裁判官を国会に呼び出すからにはよほどの理由があるはずです。
ちなみに、司法権の独立侵害の可能性がある場面なので、裁判所当局としては本人とともに対策を講じるべき事案だと思うのですが、東京高裁長官や事務局長、私の部長までもが私とこの話をすることは一切ありませんでした。これは組織の危機管理の見地からも、国会から不当な圧力を受けている職員を守るという見地からも問題だと思います。
さて、実際に国会に出頭してみて分かりましたが、20人いた訴追委員の人たちの多くは「司法権の独立」という論点があることすら知らないようでした。3時間以上続いた委員会では重複質問がとても多く、あら探しをしようと私の過去のツイートを何度も読み上げて質問をする委員もいました。しまいには委員同士で言い合いが始まり、私はその様子をぽかんと見ていました。
司法権の独立すらよく分かっていない人たちが、権力の重みも分からずに裁判官を国会に招致するという、憲法上非常に問題があることをものすごく軽いノリでしているというのは、非常に今の時代を象徴している出来事だったように思います。
対立関係にある自由主義と民主主義
「立憲的意味での憲法とは、自由主義に基づいて定められた国家の基礎法である」と伊藤塾のテキストに書いてありますね。
先ほど述べたように、みなさんは多数決民主主義が絶対的に正しいと思い込まされており、それを抵抗なく受け入れていますが、それはみなさんが多数派に属しているからです。仮にみなさんが少数派だったとすれば、多数決民主主義というのは絶望的なものでしかないでしょう。憲法の人権保障や自由主義はとりわけ少数派にとって最後の命綱です。多数決民主主義という多数派の横暴に対して闘う手段が自由主義なのです。その意味で、自由主義というのは多数決民主主義と対立関係にあります。
三権分立が実際には十分に機能していないこの国で、憲法に何か現実的な意味があるとしたら、より根源的な価値である自由主義の実現だと思います。そのときには、とりわけ少数派の人権保障というのが一つの試金石になります。しかし最近の最高裁を見ていると、人権保障の観点からも大丈夫かなという疑念が湧いてきます。まるで政治部門を忖度したかのような判決を出したり、憲法違反の疑いのある事案について、判決理由を書かないという方法で当事者の主張を完全に無視したりと、裁判所自身が横暴な権力者になり始めています。
日本国憲法に魂を吹き込むために
いま法律を学ぶみなさんの社会的意義がますます重要になっています。なぜなら、日本国憲法の理念が実現していないという自覚があるのは、法律を勉強している方やその他一部の方だけだからです。多くの方はそういう自覚や認識自体がありません。むしろ、公の場で憲法について議論すること自体を止めさせようとする人たちが現れているくらいです。
最近の裁判所は全くと言っていいほど政治部門に口を出さなくなってきているため、現在の裁判官は政治的部門について判断をする訓練ができていません。判断をすることについて未熟な裁判官が素人同然に政治部門に口を出すくらいならば、むしろ口を出さない方が国民にとっては安全かもしれません。では人権問題のみをしっかりやっていればいいのかというと、それもまた難しいです。なぜならそういう人権問題というのは必ず政治性が入ってきてしまうからです。人権に関係する判断であっても、気に入らなければ保守派は容赦なくプレッシャーをかけてきます。
日本国憲法に70年経っても魂が入らない原因の一つに、そもそも日本人が法律というものをあまり重視していないことがあるのではないかと思います。この国では物事を決めるときに、法律ではなく人情とか根回しとかコンセンサスとかで決めるという国民性があります。今問題になっている吉本興業の問題然り、日大アメフト部の反則タックル問題、日本オリンピック委員会、財務省、厚労省、経産省、防衛省などが抱える問題、全てそうです。しまいには最高裁自身も「法の支配」より「人の支配」に傾きつつあります。
今後みなさんがどういう道を進むことになっても、法律を学んだことはそこで活かされます。日本中に法の支配を浸透させるためには、いろいろな場所に法の支配を理解している人が必要になります。法の支配がこの国に定着していけば、日本国憲法にも少しは魂が入っていくかもしれません。
岡口基一氏(仙台高等裁判所判事)
大分県出身。1990年、東京大学法学部卒業。91年に旧司法試験に合格し、94年4月、浦和地方裁判所判事補となる。東京地方裁判所知的財産権部特例判事補、福岡地方裁判所行橋支部判事、東京高等裁判所判事などを経て、2019年から仙台高等裁判所判事。『要件事実入門 紛争類型別編』(創耕舎、2018年)、『裁判官は劣化しているのか』(羽鳥書店 2019年)、『最高裁に告ぐ』(岩波書店、2019年)など著書多数。
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東京新聞の記事【<91342人 裁判員10年>(2)死刑でよかったのか 37件 重くのしかかる命の判断】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019052002000110.html)。
《判決言い渡しから四年がたったが、「本当にあれでよかったのか」との思いが頭から離れない。死刑執行を伝えるニュースに触れるたびに、「自分も人を殺すのに加担したのではないか」との後悔がぶり返す》。
なぜ〝素人〟裁判官に「死刑のスイッチ」を押させる必要があるのか、さっぱり理解できない。国の意図にまるまま乗せられていないか? 十分な審議時間を要する、死刑が予想されるような重大事件に何の知識も経験ももない〝素人〟裁判官を関わらせる意図が不明だ。国会議員が関わるような重要な刑事事件にこそ、参加させればよいではないか。
沖縄タイムスの【社説[裁判員制度10年]市民の参加促す工夫を】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/422319)によると、《刑事裁判に一般市民の感覚を反映させる目的で導入された裁判員制度が21日で10年となる》。
どこの社説も、裁判員制度に前向き過ぎて、不思議過ぎる。御用広報紙を使い、最高裁がやらせタウンミーティングまで開いて導入した裁判員制度だから?
『●『つぶせ! 裁判員制度』読了』
《政府は、タウンミーティング(TM)という企画を主催し、…この中で、
司法制度改革をテーマにした七回のうち六回までがシナリオ通りの
やらせだったといいます…。…ほとんど、「平成田舎芝居」…》。
「サクラの動員も」。
《産経新聞は、…「裁判員制度全国フォーラム」(最高裁、
産経新聞等の主催)で、一人当たり三〇〇〇円から五〇〇〇円を
支払うことで計二四四人をサクラとして動員したが、…魚住昭氏が
「最高裁が手を染めた『27億円の癒着』」(『月刊現代』平成一九年
四月号)という記事で詳細にレポートしています。…産経新聞としては、
最高裁から出る広告料金でサクラの動員費用を支払って余りある
という計算があるらしい。ここまで来ると最高裁とマスコミの癒着ぶりは
よくわかります》
『●善良な市民には関係ない??
死刑制度存置派驚異の8割の我国では全く揺るがず!?』
『●袴田冤罪事件を機に死刑制度の再考ができない我国』
『●「死刑のスイッチ」を強制する裁判員制度:
「やった人でないと、この苦しみは分からない」』
『●裁判員の心を慮る・・・』
『●シロウト裁判官の地獄…: 「裁判員の経験を
話した親しい友人にこう問われた。「人を殺したのか?」」』
『●NNNドキュメント’13:
『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』』
『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 廃止か?」
…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン』
〝素人〟に《死刑のスイッチ》(森達也さん)を押させるなんて…あまりに残酷だ。
『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい』
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
『●「裁判員制度」の下での「死刑制度」存置支持』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●裁判員制度下で少年死刑判決』
『●裁判員の心を慮る・・・』
『●そのスイッチを押せない』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(1/2)』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(2/2)』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
奇妙な論理の展開。
〝素人〟に裁判官をやらせると、冤罪が無くなるのか? 〝素人〟に《死刑のスイッチ》を押させることが民主主義? 《良き学校》?、冗談じゃない。
東京新聞の記事【市民裁判員10年 民主主義を学ぶために】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019052002000154.html)によると、《<陪審制や参審制でも導入しない限り、わが国の刑事裁判はかなり絶望的である> 裁判官は捜査結果を追認するだけに終わり、それが冤罪(えんざい)の原因になっていると…。「真実を見抜く眼力を持っていると裁判官が考えるのは自信過剰」とも記した…◆人民のための学校だ 十九世紀のフランスの政治思想家トクヴィルは米国の陪審制についてこう記した。<人民の審判力を育成し、その自然的叡智(えいち)をふやすように役立つ(中略)無料の、そして常に公開されている学校のようなものである> 単なる裁判ではなく、民主主義を養う人民の学校であると看破した。日本の裁判員制度もまた同じであろう。長い歴史を持つ陪審と比べ日本はまだ十年だ。民主主義を成熟させる良き学校としたい》。
また、【裁判員裁判10年 経験者が課題指摘 「貴重な経験できた」「人生を左右は重い」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/201905/CK2019052002000148.html)によると、《判決後の心理的負担を訴える参加者もいた。六十代男性は「判決が下り、被告人とその家族は今どうしているのだろうか、と前橋に来る度に思い出す」と述べた。別の六十代男性は「人の人生を左右するのは重いと感じる」と明かした…前橋地裁では裁判員裁判で一八年十二月末までに百七十六人の被告に判決を下し、千四百三十八人が裁判員、補充裁判員に選任された。裁判員の辞退率は最初の〇九年が48・8%、一〇年は45・6%、一一年は54・1%。〇九年と一〇年は欠格事由に該当するとして呼び出されなかった人などが含まれるため単純比較はできないが、一八年は69・4%と過去最高だった》。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019052002000110.html】
<91342人 裁判員10年>(2)死刑でよかったのか 37件 重くのしかかる命の判断
2019年5月20日 朝刊
【裁判員裁判で死刑判決を受けた人数
(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/images/PK2019052002100053_size0.jpg)】
長い前髪の隙間から見上げる被告の目が、裁判員席をにらんでいるように見えた。でも、全く感情が読み取れない。反省しているのか、いないのか。親子三人が殺傷された強盗殺人事件。裁判官と裁判員の計九人で出した結論は死刑だった。
愛知県小牧市の会社員男性(31)は二〇一五年二月、名古屋地裁で裁判員裁判に参加した。公判は結審まで十回あったが、中国人の被告はほとんど言葉を発しなかった。「命で償って」と極刑を求める遺族と、「より長く罪と向き合って」と無期懲役を望む被害者の元婚約者。「ちゃんと被告から話を聞きたい。時間が足りない」と思いながら判決の日を迎えた。
判決言い渡しから四年がたったが、「本当にあれでよかったのか」との思いが頭から離れない。死刑執行を伝えるニュースに触れるたびに、「自分も人を殺すのに加担したのではないか」との後悔がぶり返す。
裁判員裁判の対象には、殺人など最高刑が死刑の事件が含まれる。最高裁によると今年三月末時点で、全国で三十七件の死刑が言い渡された。死刑求刑事件は「究極の判断が迫られる重大事件こそ、市民の視点を入れるべきだ」として対象になったが、「市民には負担が大きすぎる」との懸念が依然として根強い。
東京都練馬区の不動産業、田口真義さん(43)は一〇年九月、東京地裁であった保護責任者遺棄致死事件の裁判員裁判に携わった。直面したのが、被告の人生を左右する判断を迫られ不安がる裁判員と、「私たちが間違えるわけがない」と言わんばかりの自尊心を見せる裁判官。田口さんは「人は誰だって間違えることはある。重大な事件こそ、市民の慎重な視点が必要」と考える。
ただ、負担の大きさは否めない。裁判員経験者や弁護士でつくる市民団体「裁判員経験者ネットワーク」の牧野茂弁護士は、「死刑を言い渡した市民には、どうしても自責の念が生まれがちだ」と指摘。緩和するために、「死刑の評決要件を全員一致にするなど、条件をより厳しくすることで、苦痛を和らげることが必要だ」と提案する。
強盗殺人罪に問われた中国人の被告は昨年十月、最高裁で死刑が確定した。「いつ執行されるか、恐怖にさらされているんでしょうね」と元裁判員の男性。制度導入後、既に裁判員に裁かれた三人が絞首台に送られている。「彼の刑が執行されても、そのニュースは絶対に聞きたくない」
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【https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51BkZRUDQlL._SX350_BO1,204,203,200_.jpg】
『誘蛾灯 二つの連続不審死事件』(青木理著)読了(2019年1月3日)。講談社+α文庫、2016年1月20日第1刷発行。
【https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51BkZRUDQlL._SX350_BO1,204,203,200_.jpg】
不謹慎ながら、爆笑した青木理さん〝メイン〟の『大竹まこと ゴールデンラジオ』での本書についての爆笑話。お相手は、室井佑月さん。
『大竹まこと ゴールデンラジオ! 2018年10月26日』
【https://youtu.be/9TuWVrAx1TQ】
【http://radio-life.blog.jp/archives/29240779.html】
『●『日本の公安警察』読了(1/2)』
『●『日本の公安警察』読了(2/2)』
『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」』
『●《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的…代用監獄…人質司法》
…さらに、司法取引まで投げ渡す大愚』
『●青木理さん「特定のメディア組織に属してはいても、
記者が本来奉仕すべきは、広い意味での読者や視聴者」』
『●青木理さん『情報隠蔽国家』…「客観的な事実すら隠蔽し…
ねじ曲げて恥じない為政者たちの姿」を報じも…』
『●青木理さん「テロは確かに怖いかもしれないけれど、
国家の治安機関の暴走はテロよりはるかに怖い」』
『●「紛争地での取材やメディア、ジャーナリズムの原則論」…
「政府高官が建前でも原則論を口にできぬ国」』
《彼女たちに騙されていたのは》…、青木理さんも、そうだったのかも。自省も含め、マスコミ報道の在り方への批判…〝ファッションチェック〟など、《かわりに伝えられるのは、愚にもつかない〝情報〟の大洪水だった》(p.489)。
随所に青木さんらしい視点。裁判員裁判への懐疑。黙秘権の理由(p.344)…《検察や警察には強力な捜査権限が付与され、膨大な人員とカネを投じて証拠等を収集し、…一個人にすぎない被疑者、被告人=被訴追者の立場はあまりに弱く、その力の差は圧倒的である。…証明する責任は全面的に訴追機関の側が負い、…立証することが求められる。それができなければ無罪。…「疑わしきは被告人の利益に」の原則である》。その意味で、和歌山毒カレー事件の和歌山地裁判決への疑問(p.346)。林眞須美氏の有罪にも疑問。
黙秘権を批判する裁判員…《黙秘権の意味と重要性…この程度の認識の者たちが裁判員を務め、一段高い法壇から判決を宣告…私は暗澹たる気持ちになってしまう。その発言に適切な疑義を突きつけず、あたかも真っ当なことを言っているかのように垂れ流したメディアも批判されてしかるべきだろう》。素人裁判員に死刑を宣告させる愚策。死刑のスイッチを押させる国策。
死刑制度への疑問など。
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【https://www.amazon.co.jp/dp/4062816393?_encoding=UTF8&isInIframe=0&n=465392&ref_=dp_proddesc_0&s=books&showDetailProductDesc=1#product-description_feature_div】
誘蛾灯 二つの連続不審死事件 (講談社+α文庫)
文庫 – 2016/1/21
青木理 (著)
内容紹介
上田美由紀、35歳。小柄で肥満、鳥取のスナックのホステス。彼女の周りで6人の男が死んだ。この事件の背景には、木嶋佳苗事件とは別の深い闇がある。
――美由紀に騙されていたのは、あなただったかもしれない。
2009年秋、30代の太った女二人が、それぞれ男と関係を持ち、カネを貢がせ、死に追いやっていた――。木嶋佳苗事件との共通項の多さから、世間の話題を集めた鳥取連続不審死事件。筆者は鳥取に通い、上田美由紀と面会し、彼女に騙された男たちに取材を重ね、二つの事件は似て非なるものだと確信する。
鳥取の事件の背景にあったのは、日本の地方をじわじわと覆う闇――人が減り、町が廃れ、仕事を失い、生活が立ちゆかなくなった田舎で生まれる、弱者が弱者を食い物にする状況――だった。
木嶋佳苗が獄中ブログを始めるきっかけとなり、「私の事件を取材してくれていたら…と思い続けたジャーナリスト」と言わしめた一冊が、大幅加筆のうえ、文庫化!
2009年秋、当時35歳の木嶋佳苗の周囲で、複数の男性が不審死した事件が話題を集めていた。同時期、別の連続不審死事件が浮上する。現場は鳥取、主役は上田美由紀、スナックのホステスだった。
二つの事件には驚くほど共通点があった。主役はどちらも30代半ばの小柄な肥満体型の女で、亡くなった男たちと肉体関係を持ち、多額のカネを貢がせていた。美由紀に惚れ込んだ男たちのなかには、刑事や新聞記者もいた。
しかし、二つの事件の背景はまったく異なるものだった。佳苗が高級マンションに住み、外車を乗り回し、セレブ相手の料理教室に通い、婚活サイトを利用して男を物色していたのに対し、美由紀は過疎の進む鳥取で5人の子どもとボロ家に住み、場末のスナックでターゲットを探していたのだ。
筆者は、事件現場、スナックに通い、裁判を傍聴する。美由紀に惚れ、貢ぎ、騙された男たちをみつけ、話を聞く。そして、拘置所にいる美由紀とも面会を重ねる。
そうして、木嶋佳苗事件からは決して見えてこない、この事件の深層――地方の貧困との関係があらわになっていく。人が減り、町が廃れ、仕事を失い、生活が立ちゆかなくなる。そこで生まれる、弱者が弱者を食い物にする犯罪。それは、いまの日本社会に覆いかぶさろうとしている闇だ。
内容(「BOOK」データベースより)
上田美由紀、35歳。小柄で肥満、子ども5人を抱える鳥取のスナックのホステス。彼女の周りで6人の男が死んだ。この事件の背景には、木嶋佳苗事件とは別の深い闇がある―。なぜ男たちは騙され、カネを貢ぎ、それでも彼女を愛したのか?美由紀と面会し、取材を続ける筆者のもとに木嶋佳苗からのラブコールが届き、事態は新たな展開を見せる!鳥取連続不審死事件と、首都圏連続不審死事件―彼女たちに騙されていたのは、あなただったかもしれない。
著者について
青木理
1966年、長野県生まれ。ジャーナリスト、ノンフィクションライター。慶應義塾大学卒業後、共同通信社に入社。警視庁公安担当、ソウル特派員などを務めた後、2006年に退社、フリーに。2000年に発表した『日本の公安警察』(講談社現代新書)は公安警察の内実を赤裸々に描き、ベストセラーとなった。主な著書に『絞首刑』(講談社文庫)、『トラオ 徳田虎雄 不随の病院王』(小学館文庫)、『増補版 国策捜査 暴走する特捜検察と餌食にされた人たち』(角川文庫)、、『青木理の抵抗の視線』『ルポ 国家権力』(ともにトランスビュー)、『抵抗の拠点から 朝日新聞「慰安婦報道」の核心』(講談社)など。テレビ、ラジオのコメンテーターとしても活動している。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
青木理
1966年、長野県生まれ。ジャーナリスト、ノンフィクションライター。慶應義塾大学卒業後、共同通信社に入社。警視庁公安担当、ソウル特派員などを務めた後、2006年に退社、フリーに。テレビ、ラジオのコメンテーターとしても活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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【http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000208043】
目次
序章
第1章 太ったホステス
第2章 一人目の男
第3章 二人目の男
第4章 三人目の男
第5章 県警の蹉跌、男たちの蹉跌
第6章 なぜ溺れたのか
第7章 ウソツキだけど可愛い女
第8章 「真犯人」は誰なのか
第9章 「真犯人」の証言
第10章 美由紀との対話
第11章 「みちづれ」
第12章 ラブ・レター
第13章 松江にて―美由紀との対話2
第14章 男のウソと女のウソ
終章 美由紀と佳苗―二つの連続不審死事件
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リテラの記事【オウム死刑囚大量執行は口封じか…検察に全面協力していた井上嘉浩死刑囚の変心、再審請求に怯えていた法務省】(http://lite-ra.com/2018/07/post-4109.html)。
《法務省はこうした井上死刑囚の変化を察知して、井上死刑囚が真実を語る前に、刑の執行を急いだのではないか。そんな疑いが頭をもたげてきたのだ。そして、井上死刑囚だけがクローズアップされないように、複数のオウム死刑囚を一気に執行した…さまざまな謎を残したカルト事件は、事件首謀者たちの“異様な”死刑執行によって歴史の闇へと消え去ろうとしている。いや、国家権力が葬り去ろうとしているのだ》。
『●『A2』読了』
『●『A3(エー・スリー)』読了』
『●『死刑』読了』
『●死刑廃止集会』
『●「死刑制度 国民的な議論を活発に」・・・
「死刑制度存置派驚異の8割の我国」では全くそんな気配なし』
『●「彼を赦したわけではない。
しかし死刑にして問題が解決するわけではない」』
『●ビンラディン氏暗殺再び』
『●光市母子殺害事件最高裁判決: 森達也さんの〝目〟』
『●森達也さん『「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」
と叫ぶ人に訊きたい』書評』
『●「殺すなかれ・・・」・・・「彼らを処刑することが「社会正義」なのだろうか」?』
『●2016年報道の自由度ランキング72位:
「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪』
『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」』
《共謀罪を導入しても、テロが起きる可能性はある。そのときが怖い。
社会がファナチック(狂信的)になり、メディアや社会も一緒になって
「もっと捕まえろ」「もっと取り締まれ」と暴走するのではないか。
オウム事件を取材していた時を思い出す。警察はあらゆる法令を
駆使して信者を根こそぎ捕まえた。当時、幹部が「非常時だから、
国民の皆様も納得してくれる」と話していた》
『●「このまま死刑執行されてオウム事件は終わり、
ということにされていいの」? 真相・全貌は解明されたか?』
【麻原死刑囚の刑執行 地下鉄・松本サリン首謀 元幹部6人も】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201807/CK2018070602000282.html)によると、《幹部六人は、井上嘉浩(よしひろ)死刑囚(48)=大阪拘置所、新実智光死刑囚(54)=同、中川智正死刑囚(55)=広島拘置所、早川紀代秀死刑囚(68)=福岡拘置所、土谷正実死刑囚(53)=東京拘置所、遠藤誠一死刑囚(58)=同。上川陽子法相は同日午後、記者会見し、七人を死刑執行の対象とした理由について「答えを差し控える」と話した》。
TBSの「ニュースバード」によると、ドイツ政府はいち早く、この死刑執行およびニッポンの死刑存置に対して抗議の声明を出した。
かつて「死神」「死に神」と言われた法相が居た。〝素人裁判官〟に《死刑のスイッチ》を強制する制度導入のために、《最高検を頂点とする組織ぐるみで広報活動が行われ、検事正が法被を着たり、検察庁職員が幟を持って街頭キャンペーンをやったり、などというお祭り騒ぎが全国で展開され、挙句の果てには、「サイバンインコ」などという珍妙なキャラクターまで登場して、法務大臣がその「着ぐるみ」を着てみせたりもしました。こうした関係者の滑稽とも思える努力》…。さらに、「『●「死に神」どころか』…ここまでノウテンキだったとは…。被害者・被害者家族への思いなど何もなく、死刑執行への懊悩もなく、単なる思いつき!!、とは恐れ入る」…そんな法相だった。
もう一人、忘れられない法相。飯塚事件での冤罪死刑囚・久間三千年さんを死刑に…「『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」: 無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」』…冤罪者を死刑! 警察・検察・裁判所はどう責任をとるつもりだろうかか? 「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)」、飯塚は麻生太郎氏の「地元」だ。冤罪死刑に係わった者たちは、何の贖罪の気持ちもわかないのだろうか?」
そして、上川陽子法相…何と表現すればいいのだろう。そして、アベ様…。ヒトデナシ。〝Fanatic〟。彼ら自身がカルト。《もはやこの国の総理はカルト教団の教祖のような絶対的存在となっているらしい》。このリテラの記事によると…《「…ある種の司法取引があった可能性が高い」…だが、今回、井上死刑囚もまた死刑を執行されてしまった。すべてのオウム裁判が終結したことで、もう用無しになったということなのか。もしそうならとんでもない話だが、実はもっとグロテスクな裏があるという指摘もある。それは、今回の死刑執行が法務・検察による口封じだった》。アベ様や上川陽子法相による《口封じ》って、唖然とします。
『●《もはやカルトだ》…《もはやこの国の総理はカルト教団の教祖のような
絶対的存在となっているらしい》』
『●斎藤美奈子さん「最低限の了解事項や整合性を放棄…液状化
…国ごと底なし沼に沈んでいくような気分。」』
東京新聞の記事【なぜ凶行、闇のまま 一審途中から沈黙 麻原死刑囚の刑執行】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201807/CK2018070602000272.html)によると、《「全く動かず、普通ではない感じがした」。民主党政権時代に法相を務めた平岡秀夫氏は、就任直後の二〇一一年秋ごろ、東京拘置所で、モニター越しに麻原彰晃死刑囚を見た時の様子を振り返った。この日の死刑執行については「私が見た印象や周囲の情報からすると、執行には違和感がある。私だったら、執行しなかっただろう。どのような経緯で執行されたのか、検証すべきだ」と述べた…弁護団は六人の精神科医に鑑定を依頼し、重篤な拘禁反応などの疑いがある…》。
真相・全貌は解明されていたのか?
死刑執行で、何か問題が解決するのだろうか? 《数々の“真相”が永遠に封印》。
東京新聞の記事【オウム事件の被害者・遺族 「過去にしないで」「もっと話してほしかった」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201807/CK2018070602000271.html)によると、《九四年の松本サリン事件で当初、容疑者扱いされた河野義行さん(68)は四月の本紙の取材に「麻原死刑囚は否認しているが、控訴審もしていない。真実に迫るためには控訴審が必要だったのではないか。(起訴内容が)本当に事実かと疑問が出ても不思議ではない」と述べた。「命は大切なものだから死刑そのものには反対だ」とも話していた》。
つぶやき(https://twitter.com/aritayoshifu/status/1015175418783993857)から:
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有田芳生@aritayoshifu
死刑執行7人(はじめて)。教祖の精神鑑定さえ行わない執行は、事件史に特筆される異常事態です
首相と法相は前夜に宴会でした。壊れものとしての人間。
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「前夜祭」を催し、死刑執行さへも「サーカス」に使う悪辣さ。台風や大雨で避難警報や警告は翌日に予想される中での「前夜祭」。その写真に写る面々のニヤケタ顔と酔い加減…。
日刊ゲンダイの記事【地下鉄サリン事件から23年…オウム麻原彰晃ら7人死刑執行】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/232801)によると、《松本の死刑執行の時期については、かねて安倍政権による“政治利用”の懸念が指摘されてきた。延長国会も大詰めを迎え、「カジノ法案」や「参院定数増法案」などをめぐり与野党対決は必至。一方、サッカーW杯も日本代表の戦いが終わって、世間の耳目が国会に集まるタイミングでの死刑執行。まさか、法務省もモリカケ疑惑を蒸し返されたくない安倍首相の気持ちを忖度したのではないだろうな》…。
正に、非法治国家…放置国家、アベ様独裁王国。取巻き連中や官僚がアベ様御夫妻のご機嫌伺いの過剰な忖度。よく分からないうちに、麻原氏の取巻き連中が過剰な忖度合戦をしていたと思われるオウム事件と構造としては同じではないのか。
当時のマスコミの暴走、再び。2018年7月6日も、テレビが大暴走…「吊るせ」、「殺せ」という煽りにしか見えない。あまりに悍ましい。
アサヒコムの記事【死刑囚写真に次々「執行」シール TV演出に疑問の声も】(https://www.asahi.com/articles/ASL7656K2L76UCVL01H.html?iref=comtop_8_04)によると、《中島岳志・東京工業大教授(日本思想史)は正午前、ツイッターに「いま行われているのは、死刑のショー化・見世物化に他ならない。執行場面だけが不可視化された公開処刑だ」と書き込んだ。番組内での演出にも注目が集まった。フジは、事件に関わった死刑囚の顔写真が並んだパネルを示し、執行が済んだ死刑囚の写真の上に「執行」のシールを貼るなどして状況を説明》。
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【http://lite-ra.com/2018/07/post-4109.html】
オウム死刑囚大量執行は口封じか…検察に全面協力していた井上嘉浩死刑囚の変心、再審請求に怯えていた法務省
2018.07.06
(死刑を執行された麻原彰晃が87年に刊行した
『超能力「秘密のカリキュラム」』 (健康編))
衝撃のニュースが飛び込んできた。一連のオウム事件で首謀者として死刑が確定していたオウム真理教教祖・麻原彰晃(松本智津夫)死刑囚に死刑が執行され、さらに新実智光、早川紀代秀、井上嘉浩、中川智正、遠藤誠一、土谷正実という計7人の死刑囚にも次々と刑が執行されたのだ。1日に7人もの死刑執行は戦後前例がない。
死刑の是非についてはあらためて別稿で論じたいが、それ以前に問題なのは、一連のオウム真理教事件にはいまだ数々の謎が残っており、それが解明されないまま麻原死刑囚らの刑が執行されてしまったことだ。
これについては、被害者遺族からも「疑問や謎をもっと解明してほしかった」という声が上がっているほどだ。
たしかに、政権にとって今年の死刑の執行は最良のタイミングだった。来年には天皇の退位、新天皇の即位と祝賀行事が続く。再来年は東京オリンピックがあり、国際社会の注目も高まるなか死刑を執行すれば国際的に強く批判されることになる。だから“今年中に”ということは既定路線だったはずだ。
しかし、それでも、こんなにすぐに、オウム事件の死刑囚13人中7人を一気に執行するというのは異常としか言いようがない。
しかも、13人の死刑囚のうちなぜこの7人が選ばれたのかもまったく不明だ。たとえば初期の坂本弁護士一家殺害事件の死刑確定囚からはじめたというわけでもなければ、全員が日本最悪のテロ事件である地下鉄サリン事件の確定死刑囚ということでもない。また死刑の確定順かといえば、そうではない。これについて本日午後行われた上川陽子法務大臣の会見でも説明さえなかった。
オウム事件に詳しい複数のジャーナリストや司法記者に訊いても、何が基準かについては、首をひねるばかりだ。「なんとなく知名度の高い受刑者を選んだだけではないのか。国民栄誉賞の人選じゃあるまいし」と語る記者もいたほどだ。
しかし、もしかしたらこうした疑問を解く鍵になるかもしれない事実がひとつだけある。それは、7人のなかに井上死刑囚が含まれていたことだ。
井上死刑囚といえばこれまでの一連のオウム裁判で、検察のシナリオに沿って、検察の都合のいい証言を続けてきた“最重要人物”だ。
たとえば、17年間の逃亡の末逮捕された高橋克也受刑者は地下鉄サリン事件や目黒公証役場事務長拉致監禁致死事件の関与に関して、「サリンとは知らなかった」「被害者の仮谷清志さんに注射を打つことも知らなかった」と主張したのに対し、井上死刑囚は「サリンを撒くから運転手をするように」「仮谷さんが暴れないようにクスリを打って眠らせることを高橋被告に確認した」と有罪の根拠になる重要な証言をしている。だが一方で井上死刑囚は逮捕当時「(仮谷さんの注射について)高橋は知らなかった」とまったく逆の供述をしていたのだ。
さらにこの際、麻酔薬を投与した中川死刑囚から「ポア(殺害)できる薬物を試したら死んだと聞いた」とも証言しているが、中川死刑囚はこれを否定。さらにその場にいた元医師の林郁夫受刑者も「井上証言はあり得ない」と証言している。それだけでなく殺害された仮谷さんの長男でさえ、中川死刑囚の殺害示唆を「信じがたい」と井上証言に疑問を呈したほどだ。
また井上死刑囚は、宗教学者のマンション爆破などが問われた平田信受刑者の裁判においても、事件前に平田受刑者に「これから『やらせ』で爆弾をしかけると言った記憶がある」と事前共謀、計画があったことを証言し、「何も知らなかった」と主張する平田受刑者と対立している。
平田受刑者はともかく、すでに死刑が確定していた中川死刑囚が、殺意を否定するという嘘をつく理由はない。一方の井上死刑囚は、数々のオウム裁判において「これまで誰も知らなかった」新証言を不自然なまでに繰り出し、多くのオウム被告たちを“より重罪”へと導いていったのだ。
■検察のストーリーに乗った証言でオウム信者を重罪に導いてきた井上嘉浩
井上証言のなかでもとくに大きかったのが、地下鉄サリン事件における麻原死刑囚の関与の証拠とされた、いわゆる「リムジン謀議」についての証言だった。
地下鉄サリン事件の2日前の1995年3月18日、麻原死刑囚は都内の飲食店で会食後、井上死刑囚、村井秀夫、遠藤死刑囚ら幹部を乗せたリムジン内で、公証役場事務長拉致をめぐるオウムへの警察の強制捜査を阻止するために地下鉄にサリンを撒くことが提案され、麻原死刑囚もそれに同意したとされる。これが麻原死刑囚の地下鉄サリン事件関与の証拠となったが、しかし、それを証言したのは井上死刑囚だけだった。
逆に、この井上証言がなければ、麻原死刑囚を有罪とする法的根拠はなかったとの見方もある。
数々のオウム裁判で「これまで誰も知らなかった」新証言を不自然なまでに繰り出し、多くのオウム事件の被告たちを“より重罪”へと導いてきた、井上死刑囚。だが、他のオウム被告たちの証言はことごとく食い違っており、検察が公判を維持するために描いたストーリーに無理やり沿っているとしか思えないものだった。
そのため、井上死刑囚と検察との関係をめぐっては、さまざまな疑惑がささやかれてきた。長年オウムの取材を続けてきた公安担当記者の多くもこんな見方を述べていた。
「井上死刑囚の取り調べの過程で、検察はオウムへの帰依や洗脳を捨てさせる一方で、逆に検察への逆洗脳を誘導したとみられています。その後、井上死刑囚は、まるで“検察真理教”となったがごとく、検察にとって有利な証言を繰り返し、“有罪請負人”の役割を果たしてきた。オウム事件は多くの信者が関わり、その役割は物証ではなく彼らの証言に依存せざるを得なかった。そしてその見返りとして、ある種の司法取引があった可能性が高い」
実際、井上死刑囚は、一審ではオウム事件で死刑を求刑された者のなかで唯一、無期懲役の判決を受けている。結局、二審では死刑判決に変わるが、それでも、執行を遅らせる、すぐには執行しないなどというような暗黙の取引があったのではといわれていた。
だが、今回、井上死刑囚もまた死刑を執行されてしまった。すべてのオウム裁判が終結したことで、もう用無しになったということなのか。
もしそうならとんでもない話だが、実はもっとグロテスクな裏があるという指摘もある。それは、今回の死刑執行が法務・検察による口封じだったというものだ。
■井上が再審請求をした日に7人の死刑囚を執行準備のため移送
前述したように、検察のストーリーに沿って、多くのオウム被告たちを“より重罪”へと導いてきた井上証言だが、その証言内容については、根本から再検証すべきではないかという声があがっていた。
とくに大きかったのは、3年前、当の司法からも井上証言に疑問符がつけられたことだ。2015年11月、17年間の逃亡の後逮捕された菊地直子氏は、一審では実刑判決だったものが一転、高裁で無罪となる。その際、一審有罪の根拠となった井上死刑囚の証言の信用性についても、高裁は「(井上証言は)不自然に詳細かつ具体的で、信用できない」として認めなかったのだ。
数々のオウム裁判の方向性を決定づけてきた井上証言の信用性に疑問符がついたことで、司法界やジャーナリストのあいだでも、その他のオウム事件についても再検証が必要ではないか、という声が高まっていた。
そして、井上自身にも大きな姿勢の変化が現れていた。今年3月14日、まるでそういった動きに呼応するように、自らの事件について再審請求をしていたのだ。弁護人によると「死刑を免れたいわけではなく、事実は違うことを明らかにしたい」と語っていたという。
そのため、一部では井上死刑囚が再審で、検察のストーリーに沿って虚偽の証言をしていたことを自ら認め、真実を語るのではないかという声があがっていた。
もちろん、井上死刑囚が再審でこれまでの証言を翻しても判決は変わらない。しかし、もし本当にそんなことになったら、それこそ、麻原死刑囚はじめ、他の死刑判決の信用性が根底からひっくり返り、検察と裁判所はメディアから大きな批判を浴びることになる。また、再審は阻止しても、もし井上死刑囚が本当にそう考えているなら、メディアにそのことを語る可能性もあった。
法務省はこうした井上死刑囚の変化を察知して、井上死刑囚が真実を語る前に、刑の執行を急いだのではないか。そんな疑いが頭をもたげてきたのだ。そして、井上死刑囚だけがクローズアップされないように、複数のオウム死刑囚を一気に執行した。
麻原死刑囚以外の6人の死刑囚が執行準備のために一斉に東京拘置所から各地の拘置所に移送されたのは、井上が再審請求をした3月14日のことだった。これはたんなる偶然だろうか。
もちろん、これらの見方は推測の域を出ない。しかし、タイミングは偶然だったとしても、今回の死刑執行によって、一連のオウム裁判の鍵を握っていた井上が真実を語る機会がつぶされ、井上死刑囚と検察の取引疑惑や、地下鉄サリン事件での「リムジン謀議」をはじめとする数々の“真相”が永遠に封印されてしまったことには変わりはない。
さまざまな謎を残したカルト事件は、事件首謀者たちの“異様な”死刑執行によって歴史の闇へと消え去ろうとしている。いや、国家権力が葬り去ろうとしているのだ。
(編集部)
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西日本新聞の二つの記事【死刑下した裁判官が関与 飯塚事件の再審請求審 識者「公正さ疑問」】(https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/390048/)と、
【飯塚事件再審認めず 福岡高裁 「目撃証言信用できる」】(https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/392137/)。
《福岡県飯塚市で1992年に女児2人が殺害された「飯塚事件」の再審請求を巡り、久間三千年元死刑囚=執行時(70)=を死刑とした一審福岡地裁判決(99年)に関与した柴田寿宏裁判官が、福岡高裁での再審請求即時抗告審の「結審」時に裁判体(裁判官3人で構成)に加わっていたことが分かった。一審や二審の裁判官が再審請求審に関わっても違法ではないとした最高裁判例があるが、識者は「一審判決を書いた裁判官の関与は公正さに欠け、避けるべきだった」と疑問視》。
《「飯塚事件」で、福岡高裁は6日、殺人などの罪で死刑が確定し、執行された久間三千年(みちとし)元死刑囚=執行時(70)=の再審請求を退けた福岡地裁決定を支持し、弁護側の即時抗告を棄却した。岡田信裁判長は、DNA型鑑定の証明力を事実上否定した一方で、目撃証言など他の状況証拠の信用性を認め「元死刑囚が犯人であることが重層的に絞り込まれている」と判断》。
それにしても、滅茶苦茶がまかり通っていないか? しかも、滅茶苦茶な高裁決定。《岡田信裁判長は、DNA型鑑定の証明力を事実上否定》しておきながら、《目撃証言など他の状況証拠の信用性を認め「元死刑囚が犯人であることが重層的に絞り込まれている」と判断》…なんてあり得ない論理。物証も無く、判決後2年で「死刑」。しかも、久間三千年さんは終始無罪を主張していた。
2008年10月16日に足利事件のDNA再鑑定が決定された時点で、久間三千年さんの死刑は停止されるべきだったはずで…でも、彼/彼女らは知らぬ顔で、無実を主張続けていた久間三千年さんをわずか10日程の後の10月28日に死刑執行。凄い人たちです。良心の欠片も無い。
『●袴田事件…検察=《狼は本音を明かす。
「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」》』
裁判官も含めて《司法》は意地でも非をを認めることはできないでしょうね、だって、「無罪の久間三千年さんを死刑」にしてしまっているのですから。「死刑のスイッチ」は既に押されてしまっています。いまや、取り返しようも無いのです。責任の取りようがない。最「低」裁というアタマも腐敗しきっています。《司法》が非を認めたとたんに、崩壊のスタートですから。決して認めないでしょうね。マスコミもダンマリ。
『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行』
「2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず
……そう、足利事件で誤鑑定であることが分かった時には、既に、
久間さんの死刑が執行されていた。2008年10月16日に
DNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべき
だったのに…。なぜ、急いで死刑執行したのか?、大変に大きな疑問である」
『●NNNドキュメント’13:
『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』』
『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か?
廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン』
『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か?
廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン』
『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」』
「リテラの伊勢崎馨さんによる記事【飯塚事件、なぜ再審を行わない?
DNA鑑定の捏造、警察による見込み捜査の疑いも浮上…やっぱり冤罪だ!】」
《冤罪が強く疑われながら死刑が執行されてしまったのが、1992年に
福岡県で起こった「飯塚事件」である。そして、この飯塚事件にスポットをあて、
冤罪疑惑に切り込んだドキュメンタリー番組が放送され、ネット上で話題を
呼んだ。3日深夜に日本テレビで放送された
『死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻』だ》
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【https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/390048/】
死刑下した裁判官が関与 飯塚事件の再審請求審 識者「公正さ疑問」
2018年01月30日 06時00分
福岡県飯塚市で1992年に女児2人が殺害された「飯塚事件」の再審請求を巡り、久間三千年(みちとし)元死刑囚=執行時(70)=を死刑とした一審福岡地裁判決(99年)に関与した柴田寿宏裁判官が、福岡高裁での再審請求即時抗告審の「結審」時に裁判体(裁判官3人で構成)に加わっていたことが分かった。一審や二審の裁判官が再審請求審に関わっても違法ではないとした最高裁判例があるが、識者は「一審判決を書いた裁判官の関与は公正さに欠け、避けるべきだった」と疑問視している。
即時抗告審の決定は2月6日に出される予定。
柴田裁判官は95年2月に始まった飯塚事件の一審の審理に96年5月から加わり、99年9月に死刑判決を出した裁判官3人のうちの1人。福岡高裁によると、2017年4月に高裁に赴任し、飯塚事件の即時抗告審を担当する第2刑事部に5月末まで所属した。6月から職務代行裁判官として那覇地裁で勤務、9月にそのまま同地裁へ異動した。
関係者によると、第2刑事部時代の昨年5月18日には検察側、弁護側との最終の3者協議に他の裁判官2人と共に出席。弁護団共同代表の徳田靖之弁護士が20分にわたり、有罪判決の根拠となった目撃証言などに信用性はないとする最後の意見陳述を行い、同日、岡田信裁判長が手続き終了を表明して事実上結審した。
再審請求の審理は通常の公判とは違い非公開で実施。裁判体は3者協議で検察、弁護側双方から意見を聞いたり、証拠開示を勧告したりして、最終的な再審開始の可否を判断する。
刑事訴訟法は一審や二審の公判を担当した裁判官が上級審の審理に関与することを禁じている。最高裁は59年、再審請求審はこの規定の対象外としたが、神奈川大の白取祐司教授(刑事訴訟法)は「75年の最高裁『白鳥決定』は、疑わしきは被告人の利益にという刑事裁判の鉄則は再審請求にも適用されると判断し、再審は無辜(むこ)の救済制度として生まれ変わった。59年の古い判例は見直されるべきだ」と指摘。今回のケースも「一審判決に関わった裁判官の心証は白紙でなく、再審請求審で中立公正な判断はできない」と批判した。
福岡高裁は取材に対し、柴田裁判官の具体的な関与や審理の公正さへの影響について「個別の事件についてコメントしない」と回答。第2刑事部を2カ月で離れたことは「那覇地裁の裁判長の健康上の理由に伴うもの」と説明した。
◆飯塚事件 1992年、福岡県飯塚市で小学1年の女児2人=ともに当時(7)=が行方不明になり、同県甘木市(現朝倉市)の山中で遺体が見つかった。94年に殺人などの容疑で逮捕された久間三千年元死刑囚は無罪を主張。DNA型鑑定が有罪認定の根拠の一つとなり、2006年に死刑が確定、08年に執行された。元死刑囚の妻が09年に再審請求。福岡地裁は14年、DNA型鑑定は「直ちに有罪認定の根拠とすることはできない」としつつ「他の状況証拠で高度な立証がなされている」と請求を棄却。弁護側が福岡高裁に即時抗告した。
=2018/01/30付 西日本新聞朝刊=
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【https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/392137/】
飯塚事件再審認めず 福岡高裁 「目撃証言信用できる」
2018年02月07日 06時00分
福岡県飯塚市で1992年に女児2人が殺害された「飯塚事件」で、福岡高裁は6日、殺人などの罪で死刑が確定し、執行された久間三千年(みちとし)元死刑囚=執行時(70)=の再審請求を退けた福岡地裁決定を支持し、弁護側の即時抗告を棄却した。岡田信裁判長は、DNA型鑑定の証明力を事実上否定した一方で、目撃証言など他の状況証拠の信用性を認め「元死刑囚が犯人であることが重層的に絞り込まれている」と判断した。弁護側は最高裁に特別抗告する方針。
久間元死刑囚は捜査段階から一貫して無罪を主張。犯行を裏付ける直接的な証拠がない中、高裁は確定判決や地裁決定と同様に(1)被害者の所持品の遺棄現場で目撃された不審車と元死刑囚の車の特徴が一致(2)元死刑囚の車のシート繊維と、女児の服に付着した繊維の鑑定結果が符合(3)元死刑囚の車から被害者と同じ血液型の血痕と尿痕を検出-などの状況証拠を踏まえ「元死刑囚以外に、こうした事実関係のすべてを説明できる者が存在する可能性は抽象的なものにとどまる」とした。
弁護側が「警察官の誘導があった」と主張した目撃証言については「誘導はうかがわれず信用性は揺るがない」と退けた。
再審無罪となった「足利事件」と同じ「MCT118法」が使われたDNA型鑑定については「犯人と元死刑囚の型が一致したとも一致しないとも認めることはできない」と判断した上で「DNA型鑑定を除いても高度の立証がなされている」と結論付けた。
■適正、妥当な決定
福岡高検の秋山実次席検事の話 即時抗告審においても検察官の主張が認められたもので、適正、妥当な決定であると考える。
■死刑判決の裁判官関与「憲法違反」 弁護団、特別抗告へ
飯塚事件の再審開始を認めなかった福岡高裁決定を受け、会見した弁護団は6日、一審の死刑判決に関わった柴田寿宏裁判官が再審請求即時抗告審にも一時関与した問題について「公平な裁判を保障した憲法に違反する可能性がある」と指摘、特別抗告の理由とする方針を明らかにした。
弁護団の徳田靖之共同代表によると、昨年5月に高裁で開かれた弁護側、検察側、高裁による最終の3者協議に柴田裁判官は名乗らずに出席したという。「公正でも適正でもない。その場で分かっていれば審理から外れるように求めていた」と批判。今回の決定について「一審の合議内容などが(柴田裁判官から)今回の高裁の裁判体に伝わっていたとすれば信用性が決定的に揺らぐ」と指摘した。
高裁や弁護団によると、柴田裁判官は1999年の福岡地裁の死刑判決を出した裁判官3人のうちの1人。飯塚事件の再審請求を担当する福岡高裁第2刑事部に昨年4月から5月末まで所属し、9月に那覇地裁に異動した。
飯塚事件 1992年2月、福岡県飯塚市で小学1年の女児2人=ともに当時(7)=が行方不明になり、山中で遺体が見つかった。94年に殺人などの容疑で逮捕された久間三千年元死刑囚は一貫して無罪を主張。福岡地裁は99年、DNA型鑑定などを根拠に死刑判決を言い渡し、2006年に最高裁で確定、08年に執行された。09年に妻が再審を請求。福岡地裁が14年に棄却、弁護側が即時抗告した。
=2018/02/07付 西日本新聞朝刊=
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NTVのウェブ頁【NNNドキュメント’17/死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻】(http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/post-63.html)。
マガジン9の記事【雨宮処凛がゆく!/第424回:もし、冤罪で捕まったら〜「死刑執行は正しかったのか」から考える〜の巻】(http://maga9.jp/karin170906/)。
『●NNNドキュメント’13:
『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』』
《あなたは死刑制度に賛成だろうか、それとも反対だろうか。この国では、死刑に賛成する人の割合は約8割だという。それほどの人が「必要」だと思う死刑制度。が、被害者感情などは多く語られても、制度そのものの「欠陥」が語られることはあまりない。…犯人として逮捕されたのが、久間三千年氏。逮捕された彼は一貫して無実を訴えていたものの、06年に死刑が確定し、08年、死刑が執行……石川さん、桜井さん、袴田さん、菅家さんの4人を合わせた獄中生活の期間は、なんと125年である…が、まだ彼らは「まし」な方なのかもしれない――。飯塚事件の番組を見て、思った。なぜなら、久間氏は無実を訴えながらも、既に死刑を執行されてしまっているのだ。これほどに「取り返しのつかないこと」って、他にあるだろうか》。
まず、この二つの記事に関係なく、ブログ主は死刑制度廃止を支持します。
マガ9の雨宮処凛さんの記事にもある通り、死刑存置支持者がなんと8割を超えるニッポン…。ましてや、裁判員裁判制度で「死刑のスイッチ」を押させられる時代だというのに、暢気すぎる。
『●善良な市民には関係ない??
死刑制度存置派驚異の8割の我国では全く揺るがず!?』
『●袴田冤罪事件を機に死刑制度の再考ができない我国』
『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい』
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
『●「裁判員制度」の下での「死刑制度」存置支持』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●裁判員制度下で少年死刑判決』
『●裁判員の心を慮る・・・』
『●そのスイッチを押せない』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(1/2)』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(2/2)』
『●裁判員制度: 被告にとっても憲法違反』
『●裁判員制度を即刻中止に』
『●「死刑のスイッチ」を押すこと: 裁判員のストレス障害』
『●裁判員制度という不始末に最高裁はどのような落し前を?』
『●死刑という制度:
「吊るせ、吊るせ」の合唱で何か状況は変わるのか?』
『●「彼を赦したわけではない。
しかし死刑にして問題が解決するわけではない」』
『●「殺すなかれ・・・」
・・・「彼らを処刑することが「社会正義」なのだろうか」?』
『●「死刑のスイッチ」を強制する裁判員制度:
「やった人でないと、この苦しみは分からない」』
『●裁判員の心を慮る・・・』
『●シロウト裁判官の地獄…: 「裁判員の経験を
話した親しい友人にこう問われた。「人を殺したのか?」」』
さて、飯塚事件の冤罪者・久間三千年さん。取り返しようのない手遅れ…冤罪者を死刑執行しています。終始無実を訴えていたにもかかわらず、「死刑判決からたった2年足らずの死刑囚に執行命令」が出されたこと、さらに、(足利事件について)「2008年10月16日にDNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべきだった」のに、同年10月28日に死刑が実施されたこと…あまりに酷すぎます。「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)」、飯塚は麻生太郎氏の「地元」だ。また、《青木俊氏の小説『潔白』…ちなみにこの本の帯の言葉は「死刑が誤りだった時、国は全力で真実を隠蔽する」》。
久間三千年さんやご家族の皆さんは、一体どれほど無念だったことでしょうか。さらには、被害者やそのご遺族に対しても大変な侮辱行為です。
『●『創(2009年11月号)』読了』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
『●和歌山県警科学捜査研究所の鑑定結果捏造事件と
和歌山毒カレー冤罪事件、そして死刑制度』
『●冤罪で死刑執行、あってはならない!!』
「冤罪で死刑にしてしまった警察や検察、法務大臣、裁判官、
一体どう責任を取るのでしょうか。異例の早さで死刑執行が実施された
久間さん、一体どれほど無念だったことでしょうか。
被害者やそのご遺族に対しても大変な侮辱行為ではないでしょうか?」
『●『冤罪File』(2012年11月号、No.17)についてのつぶやき』
『●死刑存置賛成派と飯塚事件』
『●冤罪(その2/2): せめて補償を』
『●飯塚事件の久間三千年さんと福岡事件の西武雄さん』
『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行』
「2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず
……そう、足利事件で誤鑑定であることが分かった時には、既に、
久間さんの死刑が執行されていた。2008年10月16日に
DNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべき
だったのに…。なぜ、急いで死刑執行したのか?、大変に大きな疑問である」
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
「陶山博生氏(p.43)は飯塚事件で一審担当。久間三千年さんの
「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)である。
大臣任命後1か月後に、死刑判決からたった2年足らずの死刑囚に
執行命令を下すのは極めて異例である。…再申請求の準備…
なぜ久間氏の死刑が先に執行されたのか、全く理解に苦しむ」
『●「官僚司法とその提灯持ちは改革を拒否し続けている」
・・・冷たい司法が続くわけだ』
『●「飯塚事件」「福岡事件」「大崎事件」
・・・・・・に係わる弁護士たちで『九州再審弁護連絡会』発足』
『●足利事件と飯塚事件と、そして「国家は人を殺す」:
谷垣禎一法相「死刑制度は国民から支持」』
「実は菅家氏逮捕後、類似の事件が隣市で起きていた。
著者はある人物を突き止めた。ルパン三世に似た男。
警察に情報を提供したが動かない。なぜか。著者は疑う。
もし真犯人が逮捕されれば、過去のDNA型鑑定の誤りが明白になる。
すると同じ鑑定で死刑が執行された飯塚事件はどうなるか
(警察は「犯人のDNA」は鑑定で全量消費されてしまったと言う。
本当か。DNAは簡単に増幅できる。試料を全量使うことと
半量使うことの間に
質的な差は出ない。慎重な研究者なら原試料の一部を保存しているはずだ)。
著者の推測通りなら、
司法の威信が根幹から揺らぐ。隠蔽された闇は限りなく深い」
『●袴田事件、そして死刑執行後の『飯塚事件』再審
司法の良心を示せるか?』
『●足利事件と飯塚事件との12日間:
死刑執行された久間三千年さんの冤罪は晴らされるか?』
『●「情況証拠のみ」によって「高度に立証」?:
飯塚事件の再審請求棄却と冤罪下での死刑執行と裁判員制度』
『●袴田冤罪事件を機に死刑制度の再考ができない我国』
『●「疑わしきは罰せず」「疑わしきは被告人の利益に」:
今ごろそれを裁判所に訴えねばならないとは・・・』
『●鎌田慧さんインタビュー: 「一人の人間として勇気をふるった名判決」』
『●死刑制度存置: 袴田事件にどう責任?、そして、飯塚事件の絶望感』
「また、袴田さんを有罪にした証拠が否定された最大の要因が48年前の
血痕のDNA鑑定だったことを振り返れば、どんなに昔の事件であっても
後に再鑑定ができるように、試料の保存・適正管理をする仕組みも必要だろう。
袴田事件の再審開始決定が出た4日後に、
死刑執行後の再審請求が棄却された「飯塚事件」では、
試料が使い切られていてDNA再鑑定ができなくなっている」
『●疑わしきは死刑に:
この先も決して翻されることはない冤罪死刑・飯塚事件』
「本件では、久間氏と犯行との結び付きを証明する
直接証拠は存在せず、情況証拠のみによって有罪認定が行われており、
中でも警察庁科学警察研究所が行ったいわゆるMCT118型DNA型鑑定に
よって、被害女児の身体等に付着していた血液から久間氏と一致する
DNA型が検出されたことなどが死刑判決の重要な証拠とされている。」
「……しかし、DNA型鑑定の信用性に疑問が生じている以上、
上記血液から検出されたDNA型と久間氏のDNA型が一致する可能性
というのも科学的な裏付けを伴わない推論に過ぎない。しかも、決定も
指摘するとおり、本件においては再鑑定のための資料が残されておらず、
再鑑定を行う機会が奪われている。それにもかかわらず、決定は、
これらの事情を請求人に不利益に扱ったものであって、
到底容認できないものである」
『●試料が無い!! DNA鑑定も杜撰なら、
証拠保全も杜撰 ~冤罪死刑の飯塚事件~』
『●「飯塚事件」「福岡事件」「大崎事件」
・・・・・・に係わる弁護士たちで『九州再審弁護連絡会』発足』
(※ その②に続く[←ココ])
[※ 報道特集(2017年7月9日)↑]
日刊ゲンダイの記事【投じた税金4億円 安倍政権「ミサイル避難CM広告」の思惑】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208158)。
アサヒコムのコラム【室井佑月「信じたい」】(https://dot.asahi.com/wa/2017070500021.html)。
《内容は「屋内や地下へ避難」「物陰に隠れる」などトンチンカン。ミサイルがどの方向から飛んでくるのか分からないのに「物陰」をどう判断するのか。相変わらず「竹やりでB―29を撃墜」の発想だ》。
《この国から倫理観が失われつつある。なにしろ、倫理観ゼロの安倍さんが総理だしな。…内容はミサイルが飛んで来たら「屋内に避難」「物陰に隠れる」というトンデモだ。そんなに緊急にミサイルの心配をしなくてはならないのなら、まず全国にある原発をどうにかしなくていいのか? が、そういうことじゃない、きっと。このCMには4億円もの金をかけている。…そんな中、メディアに4億円という金が配られる。それはいったい、どういうことを意味するのか?》。
『●「人道なんてなかった」頃の「戦争できる国」の現実』
《靖国神社にある遊就館の片隅に奇妙な像がある。潜水服姿で
頭には大きなかぶと。両手で長い棒を持ち、身構えている。
先端に付けられているのは機雷である…▼敗戦直前に横須賀や
呉などで部隊が編成され、三千人近くの若者が潜水訓練を受けた。
上陸する米軍の舟艇を水中で待ち構え、竹ざおの先の機雷を
突き上げて自爆する。「伏龍」と名付けられた水際特攻隊である
▼空を飛ぶ夢を失った予科練の少年兵たちは、ひたすら死に
向かう訓練に明け暮れた。》
《「屋内や地下へ避難」「物陰に隠れる」》…竹やりは要らないのですか?
日刊ゲンダイの斎藤貴男さんコラム【二極化・格差社会の真相/今や宣伝機関 “スガ語”で反論した政権ベッタリ新聞の汚点】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207316)によると、《なんだか涙が止まらない。学校法人加計学園の獣医学部新設問題をめぐる「総理のご意向」問題を暴露した前川喜平・前文部科学事務次官の“出会い系バー”通いを記事化した読売新聞が、その報道姿勢を問う世評に対する反論というか、弁明を6月3日付朝刊に、社会部長名で掲載した件だ》。
こういうところに現れるのでしょう、マスコミによる忖度。
『●「政権批判を封じ込めるかのごとく…
「政府広報予算」をドーンと弾んで」もらったマスコミ…最早「広報」』
『●アベ様の秋と『官僚たちの夏』: 「「総理のご意向」を
理由に行政が歪められたことは紛れもない事実」』
『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ』
『●望月衣塑子東京新聞社会部記者
「会見場は勝負しなければいけない場所、非常に重要な場所」』
《このCMには4億円もの金をかけている。…そんな中、メディアに4億円という金が配られる。それはいったい、どういうことを意味するのか?》。巨大なCM費、それは、第三、第四の「下足番」メディアのための賄賂。
『●「一方で北朝鮮の危機を煽りながら、
平然と大飯原発を再稼働を推し進める」…二人の「裸の王様」』
消費税増税のための賄賂…軽減税率という「お零れ」。構造はこれと同じだ。
『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」』
また、裁判員制度を無理やり導入するために、最「低」裁がばら撒いたワイロも同様。
『●『つぶせ! 裁判員制度』読了』
《政府は、タウンミーティング(TM)という企画を主催し、…この中で、
司法制度改革をテーマにした七回のうち六回までがシナリオ通りの
やらせだったといいます…。…ほとんど、「平成田舎芝居」…》。
「サクラの動員も」。
《産経新聞は、…「裁判員制度全国フォーラム」(最高裁、
産経新聞等の主催)で、一人当たり三〇〇〇円から五〇〇〇円を
支払うことで計二四四人をサクラとして動員したが、…魚住昭氏が
「最高裁が手を染めた『27億円の癒着』」(『月刊現代』平成一九年
四月号)という記事で詳細にレポートしています。…産経新聞としては、
最高裁から出る広告料金でサクラの動員費用を支払って余りある
という計算があるらしい。ここまで来ると最高裁とマスコミの癒着ぶりは
よくわかります》
『●『官僚とメディア』読了(3/3)』
「「…産経新聞…が最高裁と共催した裁判員制度の
タウンミーティングでサクラを動員…」。保坂展人元議員
(p.182、203)。「次々と明らかになる最高裁のデタラメな契約実態に、
委員席からは驚きと失望のため息が漏れた。国民が「法の番人」として
信頼を寄せてきた最高裁のエリート裁判官たちの正体は、こんなにも
お粗末なものだったのか」。政治評論家の森田実さん。
パックニュース方式。「…産経大阪本社には五段広告三回分の料金として、
八百万円近いカネが入る。サクラに日当を払っても十分儲かる仕組み
なのである」。
「刑事裁判の迅速化と効率化だけが強調され、企業法務に携わる弁護士を
大量に増やすという意図が明確だった。早い話が
小泉政権時代に進められた規制緩和・構造改革路線の司法版である。
そのためか、被告が無罪を主張すると一年でも二年でも身柄を
拘束され続ける「人質司法」や、冤罪の温床とされる代用監獄をなくそうとする
姿勢はまったく見られなかった」」
『●死刑判決よりも、違憲・合憲かを判断させよ』
『●そりゃぁ、東京電力原発人災以降を見ただけでも、
「司法」にも絶望するよな』
「井戸謙一氏と海渡雄一氏がゲスト。
国や電力会社に楯ついて反原発の判決を下した
稀有な裁判官が井戸謙一氏。井戸氏以外の裁判官は、
東京電力原発人災を目の当たりにして、どんな気持ちだろう。
是非聞いてみたい。冷徹に何も感じないほど冷めているだろうか。
無辜の被告に、かつて冤罪死刑判決を出したことで苦しみ抜いた
熊本典道元裁判官のようなまともな感覚を持った裁判官が日本には
どれほどいるのだろうか。市民感覚を取り入れるということで、
最高裁がやらせタウンミーティングまで開いて導入した裁判員制度
だけれども、そんなもので裁判官が変わるほど、司法はまともではない」
『●マスコミと癒着する「司法・最高裁」の堕落ぶり』
『●「政権批判を封じ込めるかのごとく…
「政府広報予算」をドーンと弾んで」もらったマスコミ…最早「広報」』
「報道・ジャーナリズムの自死。シロウト裁判官に「死刑のスイッチ」を
無理強いし、「地獄」を味わわせる裁判員制度
(『最高裁やらせタウンミーティング事件』)の際の最「低」裁と
マスコミとの関係にも同様なことが言え、また、じわじわと復活しつつある、
3.11核発電人災に至るまでの核発電「安全神話」キャンペーンと
マスコミ等との関係にも言えます」
コンナ「裸の王様」に負けたくない。
『●斎藤貴男さん「人間が人間であるために、最後まで抗おう」
と呼びかけ…コンナ「裸の王様」に負けたくない』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208158】
投じた税金4億円 安倍政権「ミサイル避難CM広告」の思惑
2017年6月25日
(ミサイルからの避難を呼びかけるテレビCM(上)と
新聞広告/(C)日刊ゲンダイ)
明らかに無駄な支出だろう。23日、全国の民放43局で「弾道ミサイル落下時の行動」の政府広報CMが始まり、新聞の朝刊各紙にも「Jアラートで緊急情報が流れたら、慌てずに行動を。」と題された広告が掲載された。
やっと静かになった北朝鮮のミサイル危機をあらためて国民にあおってどうするのか。しかも、内容は「屋内や地下へ避難」「物陰に隠れる」などトンチンカン。ミサイルがどの方向から飛んでくるのか分からないのに「物陰」をどう判断するのか。相変わらず「竹やりでB―29を撃墜」の発想だ。
こんなバカバカしいCM・広告に一体いくらの税金を投じたのか。内閣府に問い合わせると、担当者はこう答えた。
「CM制作費と放映費で1億4000万円、新聞広告で1億4000万円、
ウェブ広告で8000万円です」
4億円近いカネをドブに捨てたようなもの。そもそもなぜ、このタイミングでCM・広告を打つ必要があるのか。森友・加計学園問題で内閣支持率の低下が著しい安倍政権が“メディア買収”に動いたとしか思えない。
「政府がミサイル発射時の避難CMや広告を打ち始めたのは、
世論を誘導し、国家予算を軍需産業に割く口実をつくるため。
隣国の脅威をあおることで、政府には自衛隊装備を強化する口実が
できますから」(メディア関係に詳しいジャーナリストの黒薮哲哉氏)
メディア買収か自衛隊装備強化のためか。いずれにしても国民の大事な血税が浪費されたのは間違いない。
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【https://dot.asahi.com/wa/2017070500021.html】
室井佑月「信じたい」
(更新 2017/7/6 11:30)
(「メディアまで私物化されたら、日本の民主主義は死んでしまう。」
(※写真はイメージ))
先日はじまった「弾道ミサイル落下時の行動」という政府のCM。作家の室井佑月氏は、なぜ今それが流されるのか、理由を問う。
* * *
このコラムがみなさんの目に触れる頃には、都議選の結果が出ている。あたしの周辺では、都議選なんて候補者の名前も知らないし興味ない、などといっていた人たちまで「今回は絶対いかなきゃ」といっている。
みんなが口にするのは、このまま安倍一強のままでいたら、この国はどうなってしまうのか?という不安だ。
投票できるのは都民だけだが、きっと全国の多くの人たちも固唾を呑んで見守っている。
今回の結果が、なにかが大きく変わるきっかけになると、あたしは信じたい。
この国から倫理観が失われつつある。なにしろ、倫理観ゼロの安倍さんが総理だしな。
6月23日、前川喜平・前文部科学事務次官が、日本記者クラブで会見をおこなった。
彼は加計学園の獣医学部新設問題をふり返り、あらためて行政が歪められたと訴えた。そして、国家権力とメディアの関係にも踏み込んだ。
読売新聞が、前川さんの出会い系バー出入りを報じたのは、どう考えてもおかしいし、あってはならないことだった。前川さんはすでに私人で、なんら犯罪性はなかった。
前川さんは、国家権力による行政の歪みを告発した人である。
その彼を、いかがわしい信用出来ない人間だと、新聞を使って印象操作したのだ。怖いことだ。
前川さんも、
「読売、官邸のアプローチが連動していると感じた」
といっていた。そして、
「これが私以外にも起きているとするならば、大変なこと。
監視社会化、警察国家化が進行していく危険性があるのではないか」
「権力が私物化されて、第4の権力といわれるメディアまで
私物化されたら、日本の民主主義は死んでしまう。その入り口に
我々は立っているのではという危機意識を持ちました」
と語っていた。
おなじく23日、全国の民放各局で、「弾道ミサイル落下時の行動」という政府のCMがはじまった。なぜ、今、このCMを流す必要があるのだろうか?
内容はミサイルが飛んで来たら「屋内に避難」「物陰に隠れる」というトンデモだ。そんなに緊急にミサイルの心配をしなくてはならないのなら、まず全国にある原発をどうにかしなくていいのか?
が、そういうことじゃない、きっと。このCMには4億円もの金をかけている。
森友・加計学園で、安倍政権の権力の私物化があらわになった。慌てた安倍さんは国会を卑怯な形で閉じる。
そして、国会ではなく一方的に語れる会見で、「指摘があればその都度、真摯に説明責任を果たす」と大嘘をこく。野党が臨時国会開会を要求するために求めた面会まで、拒否し逃げているのが事実である。
そんな中、メディアに4億円という金が配られる。それはいったい、どういうことを意味するのか?
※週刊朝日 2017年7月14日号
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