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●作られた袴田冤罪事件、理不尽極まる漸くの初の証拠開示

2011年12月23日 00時00分46秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011121202000032.html)。もたもたと、腹立たしくてしょうがない。

 ようやく証拠の開示。初だ。あまりに理不尽ではないか。単なる冤罪ではない。味噌樽に仕込まれた、本人が履くこともできない服など、警察や検察に証拠が捏造された冤罪の疑いが濃い。それを正せなかった裁判所。一体どう責任を取るつもりか! 司法は、「スローな死刑」を待っているとしか思えない。司法関係者は、美談の男冤罪 袴田事件を裁いた元主任裁判官・熊本典道の秘密』を読んでくれ。
 袴田秀子さんによると、精神的にかなり問題が発生しているようだ。絶望感、毎朝が死刑に脅える恐怖で、まともな精神状態でいられるはずがない。しかも、作られた冤罪で・・・。

 asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/1222/TKY201112220265.html)によると、DNAは不一致だったという。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011121202000032.html

袴田事件 録音テープを開示
20111212 夕刊

 一九六六年に静岡県清水市(現静岡市清水区)で一家四人が殺害された袴田事件の第二次再審請求で、静岡地検は十二日、静岡地裁の勧告を受け、袴田巌死刑囚(75)の取り調べを録音したテープや供述調書など百七十六点の証拠を、地裁で開かれた臨時の三者協議で新たに弁護団に開示した。

 弁護団は開示後に記者会見し、警察官が録音の承諾を求める部分などテープの一部を再生した。

 裁判所の勧告に基づく証拠開示は、同事件で初めて。福井の女子中学生殺害事件では、名古屋高裁金沢支部の勧告による証拠開示が再審開始につながったとされ、今回明らかになった証拠も、再審の可否をめぐる地裁の判断に影響を与える可能性がある。

 弁護団の西嶋勝彦団長は会見で「大きな前進」と評価。「証拠を基に論点を補充し一日も早く再審決定をしてもらえるようにしたい」と述べた。

 開示されたのは静岡県警が起訴後の六六年九月二十一日に取り調べ状況を録音したテープ一本と、起訴前後の同年七月四日~九月三十日に作成された供述調書など約三十通のほか、凶器とされた小刀に関する捜査報告書、血が付いているとされたパジャマの血液鑑定書など。

 地検はこれまで、弁護団が請求した捜査報告書など証拠の一部を開示したが、今回の証拠は「再審請求の内容に関連がない」と拒否していた。地裁は今月五日、全てを開示するよう勧告した。


取り調べ一部再生 小さな声「はい」 

 「今日はこれから、きみの話したことを録音しますが、承諾するかね」と質問する警察官。袴田死刑囚は小さい声で「はい、いいです」と答えた。弁護団が十二日、記者会見で再生した録音テープ。確定判決から三十一年、袴田死刑囚が取り調べに臨んだ際の肉声が初めて表に出た。

 「言いたくないことは言わなくていいし、嫌なら言わなくていい」と諭すように話し、録音していいか尋ねる取調官に、袴田死刑囚は「はい」と答えた。再生はされなかったが、この後に犯行を認める供述調書を読み上げたといい、弁護団は「自白の任意性を証明しようとしたのではないか」と録音の狙いを分析している。

 弁護団は開示された現場写真のネガも公開。小川秀世弁護士は「侵入方法の再現実験など、あるべき写真が欠けている警察がいかにいいかげんな捜査をしていたのか分かる」と興奮気味に話した。
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http://www.asahi.com/national/update/1222/TKY201112220265.html

20111222149
袴田事件、弁護側「DNA型不一致」 服の鑑定結果

 静岡県清水市(現静岡市清水区)で1966年にみそ会社専務一家4人を刺殺したなどとして死刑が確定した袴田巌(いわお)死刑囚(75)の第2次再審請求で22日、検察側と弁護側がそれぞれ推薦した鑑定人によるDNA型鑑定の結果が明らかになった。弁護団推薦の鑑定人による鑑定では、袴田死刑囚が犯行時に着ていたとされる「5点の衣類」に付いていた血痕と一致するDNA型は、被害者のものとみられる衣類からは検出できなかったとされた

 一方、検察側が推薦した鑑定人は「5点の衣類」の一つと、被害者のものとみられる衣類の一部から検出されたDNA型は「同一人に由来した可能性を排除できない」との結論を示しており、見解が分かれた。ただ、二つの鑑定とも被害者のものとみられる衣類から検出されたDNA型には血縁関係が認められるとした。

 鑑定結果は、静岡地裁(原田保孝裁判長)が同日、弁護団と静岡地検の双方に通知し、これを受けて弁護団が開示した。弁護団はこれまで「5点の衣類についた血痕は被害者のものではないから、袴田死刑囚がこの服を着て犯行に及んだと認定した確定判決は誤りだ」と主張。弁護側鑑定の結果はこの主張を補強する証拠になる可能性があるが、鑑定結果が異なることから、地裁は今後、鑑定方法などについて慎重に検証することになる。
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