【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え/真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280)/
(2023年12月03日[日])
ん? 『めざまし8』の《アナウンサーが謝罪》?? 元祖・初代大阪「ト」知事自身は謝罪無し??? 意味不明なのですが…。《”うそ”を駆使して「相手を丸め込」む》なんて、得意中の得意でしょうに。いちいち《謝罪》してたらきりがないでしょうね。
魚住昭さん《『最後に思わずYESと言わせる最強の交渉術』(日本文芸社刊)という本がある。橋下徹氏が10年前に書いたものだ。「黒を白といわせる」レトリックや”うそ”を駆使して「相手を丸め込」む方法をかなり詳しく記している。相手を思い通り動かすには〈合法的に脅す〉〈利益を与える〉〈ひたすらお願いする〉の3通りしかない。なかでも有効なのが〈利益を与える〉で、とくに〈仮想の利益〉が重要なのだそうだ》。
『●『最後に思わずYESと言わせる最強の交渉術』を
持つ人達は反省してくれるでしょうか?』
『●お維「ト」知事…《口利きビジネス…ついこの間まで地方自治体の首長を
務めた人物が、こんなビジネスに手を染めることが許されるはず》もなく』
デタラメの限りを尽くすお維。「第2自民党」を目指す党だけあって、カルト協会とヅボヅボな「利権」党なみに、「政治とカネ」問題山積でしょうに。(あまりにたくさんあり過ぎますがね)一番酷いのが、お維の政治家自身で自身の政治団体に寄付することかな。「セルフ領収書」。《法の抜け道を利用しながら政党交付金の残りを返還せずに基金としてため込んだり、文通費を関連団体に寄付してマネーロンダリングしたりとやりたい放題》(適菜収さん)。《そもそも、「文通費」問題は維新が「国会の非常識」などと鬼の首をとったように騒ぎ立ててきたが、キャンペーンの先頭に立っていた吉村洋文・大阪府知事自身が衆院議員を辞職した際、在職期間たった1日で満額100万円を受け取っていた事実が発覚。さらに、維新がHPで公開していた文通費の使途報告書を見ると、議員が自分が代表を務める政党支部や資金管理団体に寄付するという「セルフ領収書」が平然と横行していたことが判明した》(リテラ)。
リテラの記事【橋下徹の「政治と金」めぐる“維新アゲ”発言の「デマ」に抗議殺到、『めざまし8』が謝罪! 語られなかった維新の金まみれ実態】(https://lite-ra.com/2023/11/post-6308.html)。《東京地検特捜部が捜査を進めている自民党の5派閥によるパーティー収入の過少申告をはじめ、関心が高まっている「政治とカネ」問題。そんななか、橋下徹氏が「政治とカネ」問題にかんしてテレビで「デマ」を飛ばし、アナウンサーが謝罪する事態となった》。
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【https://lite-ra.com/2023/11/post-6308.html】
橋下徹の「政治と金」めぐる“維新アゲ”発言の「デマ」に抗議殺到、『めざまし8』が謝罪! 語られなかった維新の金まみれ実態
2023.11.30 09:54
(『めざまし8』公式HPより)
東京地検特捜部が捜査を進めている自民党の5派閥によるパーティー収入の過少申告をはじめ、関心が高まっている「政治とカネ」問題。そんななか、橋下徹氏が「政治とカネ」問題にかんしてテレビで「デマ」を飛ばし、アナウンサーが謝罪する事態となった。
デマ発言があったのは、11月27日放送の『めざまし8』(フジテレビ)。番組では岸田文雄首相が2021年に日本医師連盟から1400万円の献金を受けていたことを取り上げたのだが、その際、コメンテーターの橋下氏は、政党交付金があるにもかわわらず政治家が企業・団体から献金を受け取っている実態について批判。つづけて、こう発言したのだ。
「ただ、これね、野党は追及、なかなかやりにくいんです。というのは、野党も企業・団体献金もらってるからなんです」
「日本維新の会は企業・団体献金を禁止するというのをやっているので……だから、質問できるんですね」
「ただ、パーティ券は買ってもらってるはずなので、そこを突かれると維新も……。だから、企業・団体から一切お金をもらってませんという野党はないんです」
橋下氏は「企業・団体から一切お金をもらっていない野党はない」と断言したのだが、これは大嘘。日本共産党は政党交付金を受け取っていないだけではなく、企業・団体献金を禁じ、政治資金パーティも開いていない。こんなことは元政治家、国政政党の元党首であれば必ず知っているはずだ。
当然、このデマ発言には抗議が殺到。翌28日の放送で小室瑛莉子アナウンサーが「昨日、政治資金にかんするニュースをお伝えした際、『企業・団体から献金を受け取っていない野党はない』という趣旨の発言がありましたが、企業・団体献金を受け取っていない野党もあります」と訂正し、謝罪した。ところが、橋下氏本人の旧Twitter(現X)では、30日20時時点で訂正・謝罪はない。
自身や維新への批判には猛反論するのに、公共の電波で誤情報を垂れ流しても謝罪・訂正もせずにスルーを決め込む──。あまりに無責任な態度だが、問題は「デマ」を口にしたことだけではない。
橋下氏は「維新は企業・団体献金を禁止しているから(団体献金の問題を)質問できる」と発言し、あたかも維新は「政治とカネ」にクリーンであるかのように印象づけたが、実態はまったく逆だからだ。
■パーティ1回で1000万の利益も…政治資金パーティでボロ儲けする維新幹部たち 政策活動費も闇のまま
まず、橋下氏も口にせざるを得なかったように、維新は企業・団体献金を禁じる一方で、維新の幹部連中は1回1000万円以上の大規模政治資金パーティを開いている。
たとえば、藤田文武幹事長は2022年11月23日に「藤田文武を応援する会」を開催。本人がSNSに投稿した写真には、吉村洋文知事や国際政治学者の三浦瑠麗氏も駆けつけるなど大盛況だったようだが、2022年分の政治資金収支報告書を確認すると、この日だけで1518万円の収入を得ている。会場費や食事代などの支出は510万9825円だったため、利益は1007万8215円(利益率66.3%)にものぼる。
また、遠藤敬・国対委員長も、2022年12月12日に「議員活動10周年記念パーティ」を開催し、1227万9615円の収入に対して支出は263万8640円。964万975円の利益を得ている(利益率78.5%)ことになる。
さらに、維新が「身を切る改革」「徹底した透明化」と豪語しながら、完全に言行不一致となっているのが、「政策活動費」の問題だ。
維新の党支部「日本維新の会国会議員団」は例年、維新の幹部ら個人に対し、使途の報告義務がない「政策活動費」を支出。なかでも突出して「政策活動費」を支出してきたのが維新の代表である馬場伸幸氏で、2016年から2021年のあいだに馬場氏に支出された「政策活動費」は約2億4300万円にものぼる。
この「政策活動費」について、2021年12月に当時、日本維新の会代表だった松井一郎氏は「領収書をもらえない支出もあるが、もらえる支出は領収書を公開する」と表明。会食相手や店名などは非公開にするかたちで、党のホームページでの公開を検討していると述べた。
ところが、この表明から2年経っても、「政策活動費」の使途公開は一切おこなわれていないのだ。
2022年11月に公開された2021年分の収支報告書では、「政策活動費」として馬場代表に5600万円、先日公開の2022年分では藤田文武幹事長に5057万5889万 (??) 円を支出しているが、その使途は相変わらず不明なままなのである。
■馬場代表の2億4300万円使途不明問題報じられ逆ギレした藤田幹事長 自身にも“裏金づくり疑惑”が浮上
しかも、今年8月に「週刊文春」(文藝春秋)が馬場代表の「政治とカネ」問題を報じた際、馬場氏が巨額の「政策活動費」を支出されてきた事実を指摘すると、この報道に対して藤田幹事長は逆ギレ。こんなことを言い出したのだ。
「(政策活動費について)もう、すべて領収書があって、何に使ったかというのはわかるように党内のガバナンスとしてなってますから。だからこれを馬場代表、または党のガバナンスのあり方が杜撰で無茶苦茶であるかのごとく誤った認識のもとで書くということについては、これ、報道のあり方としては僕は明確に間違ってると思うので、そういうものについては抗議していく」
「そういう間違った情報を国民のみなさんも知ることになり、誤解になって正しい判断ができなくなる」
巨額の政治資金が馬場氏に支出され、使途不明金となっている問題について、藤田幹事長は、なんと「何に使ったかは党内でわかるようになっている」と言い出したのである。明言したHPでの領収書の一部公開を反故にしておいて、何をか言わんや、だろう。
そのうえ、「政策活動費」問題に対して逆ギレした藤田幹事長にも、「裏金づくり」疑惑が浮上。藤田氏は2020〜2021年にかけて「文書通信交通滞在費」(現・調査研究広報滞在費)計450万円を、自身が代表・会計責任者を務める政治団体「藤田文武後援会」に寄付。しかし、「藤田文武後援会」の政治資金収支報告書には「藤田文武」からの寄付は計390万円。つまり、60万円分が記載されていない政治資金規正法違反(不記載)の疑いがあると「週刊文春」が報じたのだ。
「週刊文春」から取材を受けた藤田幹事長は、「事務的なミスにより収支報告への記載が漏れ落ちていた」と回答し、訂正をおこなった。だが、藤田氏が寄付した先である後援会の代表・会計責任者は藤田氏自身なのだ。自民党派閥による不記載・裏金づくり問題と同じで、「事務的ミス」であるはずがない。この藤田幹事長の件についても、自民党派閥の不記載問題を告発した上脇博之・神戸学院大学教授が政治資金規正法違反の疑いで今年10月に刑事告発をおこなっている。
そもそも、「文通費」問題は維新が「国会の非常識」などと鬼の首をとったように騒ぎ立ててきたが、キャンペーンの先頭に立っていた吉村洋文・大阪府知事自身が衆院議員を辞職した際、在職期間たった1日で満額100万円を受け取っていた事実が発覚。さらに、維新がHPで公開していた文通費の使途報告書を見ると、議員が自分が代表を務める政党支部や資金管理団体に寄付するという「セルフ領収書」が平然と横行していたことが判明した。
たとえば馬場氏の場合なら、2016年から2021年の6年間の「文通費」の支出総額7200万円のうち、約74%の約5318万円を自らが代表を務める政党支部「衆議院大阪府第17選挙区支部」に寄付していた。藤田幹事長は「政党支部に入るということは全部、収支報告で公開されますから」などと抗弁していたが、金には色がついていないため、政党支部や資金管理団体に流れた文通費が何に使われたのかを確認することはできない。しかも、維新議員の2020年分の政治資金収支報告書を見ると、文通費を横流しした先の政治団体では新興宗教団体への講習会費や飲み食い代、維新の地方支部・議員への会費・寄付に流れていたのである。これぞ「ロンダリング」と言わずなんと言うのか。
■橋下徹は批判殺到の大阪万博「大屋根リング」についてもテレビでデマ垂れ流し、無理やり擁護
このほかにも、「身を切る改革」「徹底した透明化」を掲げながら、自民党と同様、「政治とカネ」の疑惑が絶えることがない維新。これでよく、橋下氏は「維新は企業・団体献金を禁止しているから質問できる」などと宣ったものだ。
しかも、橋下氏が悪質なのは、デマを飛ばすだけではなく、あきらかに維新を持ち上げる「維新の広告塔」でありながら「民間人」「私人」だと強調し、テレビでコメンテーターを務めていることだ。
現に、橋下氏はつい先日も、フジテレビの『日曜報道 THE PRIME』(19日放送)で維新絡みで「デマ」を口にしたばかり。番組では、会場建設費が最大2350億円に膨らみ批判が高まっている大阪・関西万博で350億円もの巨額を費やして建設している「大屋根リング」を取り上げたのだが、橋下氏は「これはいわゆるいま、政治家たちが財政出動で経済対策をしろという、本当に好例なんです。すごい最適例」と擁護。さらに、「この建築技法は清水寺の建築技法と同じなんですよ。あの宮大工の釘を使わない」と述べた。
この「大屋根リングには釘を使わない、清水寺の舞台と同じ」という主張は吉村洋文知事も展開しているものだが、じつはこれが嘘であったことが判明。というのも、24日の衆院予算委員会において、経産省は「(リングには)一部、くぎもボルト等も活用する」と答弁したのだ。
狡猾な橋下氏は時に維新批判を織り交ぜることで「是々非々」のポーズをとってきたが、実際にはデマや嘘を垂れ流し、立憲民主党や共産党といった野党を攻撃するかたちで維新の宣伝・アシスト係を担ってきた。政界への影響力を持ちつづける一方、「私人」だと強調して自分に対する批判を封殺し、さらには政治からは距離を置いたかのように振る舞いながら維新擁護を口にする。──こうして橋下氏は、表と裏の使い分けによって、報道番組やワイドショーに連日のように出演してきたのだ。
当然、これは橋下氏だけの問題ではなく、政治的中立性が疑われる橋下氏を使いつづけているメディアの問題でもある。今回のデマ発言を機に、その責任を厳しく問う必要がある。
(編集部)
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[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]
鶴丸哲雄記者による、西日本新聞のコラム【風向計/「情」で書く新聞記事 鶴丸哲雄】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/628526/)。
《筆者が憧れたのはそこではない。読者からの手紙を基につづられた「窓」というコラムである。黒田さんは「差別」と「戦争」を最も憎んだ。人々の幸福実現が新聞の最大の使命なら、それを最も阻害するのが差別と戦争だからだ。でも大上段で主張を振りかざしても共感は得づらい。そこで「『論』ではなく『情』で新聞記事が書けないか、という気持ちで『窓』という欄を作った」と記している。…あす23日が命日である》。
『●『だまされることの責任』読了(3/3)』
「【佐高信×魚住昭著、『だまされることの責任』】
内橋克人さん…、斎藤貴男さん…、本田靖春さんと「黒田軍団」の
黒田清さん…、久野収さん…。解説は森達也さん。「…実際には、
少年事件は凶悪化もしていないし増加もしていなかった。…戦争の
大義が捏造されたものであることがわかった…侵攻を支持せよ
と主張した多くの人たちは今も何食わぬ顔をして、テレビの
コメンテーター席に座っている。…NHKのETV番組改変問題…
圧力をかけた…すなわち現状は公正ではないとのバイアスをかけた」」
『●『本田靖春/「戦後」を追い続けたジャーナリスト』読了』
「随所に黒田清さん…。筑紫哲也さん…。「黒田さんは2000年、
本田さんは2004年に、そして筑紫哲也さんは2008年に、
まるで五輪開催の年に合わせたように他界されてしまった」…。
鎌田慧さん…。本多勝一さん…」
「斎藤貴男さんの、少し悲壮感漂うエッセイ「囚われだらけの時代に」…
「…文春にはっきりと距離を置かれ始めた。靖国問題や中国脅威論で
勢いづいていた時期の『諸君!』には、ネット右翼もかくやの罵言雑言を
浴びせかけられた。組織も時代も恐ろしいものだと、つくづく思い知った」。
「二〇一〇年五月下旬現在、日本のジャーナリズムはほとんど荒野と化した。
辛うじて生き長らえている雑誌も新聞も、反骨精神とは対極の世界を
志向している」」
《「東京」や「政治部」が幅を利かす全国紙》に負けない、《「現場主義」と「読者目線」を貫いた、昭和のモーレツ新聞人》は、最早、居ないのか…。《人々の幸福実現が新聞の最大の使命》でもなくなってしまったのか…。COVID19人災に至るまでの終始、アベ様の独裁・悪政な8年…凋落したマスメディアやジャーナリズムの《荒野》が果たした役割、犯した罪は如何ほどだろうか…。
『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
権力にオネダリして、そうしていただいたのである」』
『●斎藤貴男さん《私は新聞を愛している。
だから言わずにはいられない。誇張でも何でもなく、正念場…》』
《権力にオネダリして消費税の軽減税率をゲットした経緯もあり、
読者の信頼は地に落ちた…ただ今のまま、ヒトラーのベルリン五輪もどき
の東京五輪でプロパガンダ役を担い、アベ政権が夢見る
“米国とともにある戦争大国”に向けた国威発揚の片棒を担ぎ続ける
のであれば、もはや新聞には存在意義など皆無だと覚悟しておいてほしい》
『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」』
『●《権力にとって、これほど便利で御しやすい低能メディアも、
国民も珍しい…一刻も早く立て直さなければ、本当に危険》』
『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》』
『●《テレビマンも新聞記者も…あなた方が近年、国民を政権の
意向通りに操ることしかしていないことの罪深さを…》』
『●柴田鉄治さん「キナ臭さが一段と増した年」、
マスコミから失われる「ジャーナリズムの義務」…な1年』
『●阿部岳さん《菅氏の会見でも食い下がる記者…。問い続けることが、
あらがうこと。…対話という血管が詰まれば、民主主義が死ぬ》』
『●小池百合子「ト」知事が《圧勝の裏で露骨にメディア選別、批判的な
記者は“排除”》…居ても〝居ないことにされてしまった記者〟ら』
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【https://www.nishinippon.co.jp/item/n/628526/】
風向計
「情」で書く新聞記事 鶴丸哲雄
2020/7/22 11:07
西日本新聞 オピニオン面 鶴丸哲雄
本紙で連載した志布志事件の被害者川畑幸夫(さちお)さんの聞き書き「一歩も退(ひ)かんど」が福岡市の「集広舎」より8月、出版されることになった。寄稿文を誰に頼むか。川畑さんは「ぜひジャーナリストの大谷昭宏さんに」と希望した。
で、大谷さんの事務所に電話すると、女性の優しい声で「大谷の秘書のクロダと申します」。こちらの一方的な依頼を懇切丁寧に聞いてくださった。電話を切る間際、思い切って尋ねてみた。
「ひょっとして、黒田清さんのご縁戚の方ですか」
「はい。黒田清の息子の妻でした。由美子と申します」
やっぱり。大谷さんは読売新聞大阪社会部の記者時代、部長だった黒田さんの一番弟子であった。筆者も記者志望の学生時代、黒田さんの記事にどれほど憧れたか熱く語ると、由美子さんが漏らした。
「黒田が69歳で亡くなって今年でもう20年です。黒田の仕事が人々の記憶から薄れていく中、そう言ってくださり本当にうれしいです」
確かに今の二、三十代の記者に「泣く子も黙る黒田軍団」と言っても「刑事ドラマの話ですか」と返されそうだ。
黒田清さんについて記したい。ざっくり言えば「現場主義」と「読者目線」を貫いた、昭和のモーレツ新聞人だった。「東京」や「政治部」が幅を利かす全国紙という組織の中で、「地方」の大阪で社会部を率いた。旺盛な特ダネ掲載に加え、取材記者が主役のごとく登場する斬新なドキュメント報道でいつしか「軍団」と呼ばれた。
筆者が憧れたのはそこではない。読者からの手紙を基につづられた「窓」というコラムである。黒田さんは「差別」と「戦争」を最も憎んだ。人々の幸福実現が新聞の最大の使命なら、それを最も阻害するのが差別と戦争だからだ。でも大上段で主張を振りかざしても共感は得づらい。そこで「『論』ではなく『情』で新聞記事が書けないか、という気持ちで『窓』という欄を作った」と記している。
さまざまな人が手紙を寄せた。地区の出自を恋人に告げられず苦しむ女性。地区に住む男の子の誕生会には約束した友人が誰も来てくれず、母は「一緒に楽しみにお子様ランチの旗を作ったのに」と嘆いた。そんな手紙の紹介に続けて黒田さんは「強くなってください」「負けるなよ」と、励ましを記した。
黒田さんが涙をにじませ歯がみしつつ、語り掛ける筆致で書いた「情」の記事。たくさん文庫本になっているのでぜひ若い人に読んでほしい。
あす23日が命日である。 (くらし文化部編集委員)
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[※ 《望月衣塑子のジャーナリスト精神に迫る》…森達也監督『i -新聞記者ドキュメント-』(https://i-shimbunkisha.jp/)↑]
リテラの記事【伊藤詩織さんセカンドレイプにも法的措置表明 山口敬之を擁護してきた安倍応援団の醜悪反応 百田尚樹、小川榮太郎、はすみとしこ…】(https://lite-ra.com/2019/12/post-5153.html)。
《「民事で一度ピリオドが打てましたので、次にはこういった方々からの攻撃についての法的措置を考えています。というのはやはり、そういった措置を行わなければどんどん続いてしまう。一番心苦しく思うのは、そういったコメントを、私に対するコメントを見て、他のサバイバーの方も『やっぱり自分が話したら同じように攻撃されるんじゃないか』というような、本当にネガティブな声で性暴力サバイバーたちに向かっているような声を、ウェブに残してしまうこと自体が、本当にいろんな人を沈黙させてしまう理由になると思うので、それは法的措置をとりたいと考えております」》。
『●伊藤詩織さんによる民事裁判「私たちが勝利しました」、
山口敬之氏の高額「反訴」は棄却…なぜ刑事事件で裁けなかった?』
『●山口敬之氏事件…《逮捕寸前までいった事件が、このように
“ブラックボックス”のなかに押し込められてしまった》』
山口敬之氏、伊藤詩織さんの日本外国特派員協会でのそれぞれ記者会見の一部は、下記二つの週刊朝日の記事を。
【伊藤詩織さんを「とても複雑な気持ち」にさせた山口敬之氏の言葉とは? 会見で対峙も】(https://dot.asahi.com/wa/2019121900045.html)、《山口さんの会見では伊藤さんも記者席に座った。「伊藤さんはうそをついている」などと述べる山口さん側の主張をじっと聞いていた。山口さんに直接質問する機会はなかったが、自分の会見後の取材では報道陣に次のように答えた。「今回のことについて悔やむような言葉を使われていたときは、とても複雑な気持ちになりました。私としては、やはりこういったことがなぜ起こってしまったのか、ご自身で向き合ってもらいたい。今後同じようなことが起きないために、性暴力を起こさないように考えていただけたら私はうれしいなと思います」…山口さんと記者の主なやり取りは次の通り。――逮捕状が出たときに取り消しになった。「上級国民扱い」ではないのか。…》。
【伊藤詩織さんが同じ性被害者に伝えたこと 「一番重要なのは、生き延びること」】(https://dot.asahi.com/aera/2019121900094.html)、《「私が正しかったことが証明されました。うれしかったのは、私のためでなく、公益のためになると認められたこと」…会見での「今後、セカンドレイプを訴える予定はありますか?」という質問に対し…「放っておけば同じようなことが続き、性被害のサバイバーの人たちも同じように攻撃されるのではないかとおびえ、沈黙させられることになるので、どんな結果になろうと、法的措置をとりたいと考えています」…会見後、サバイバーだという女性から、どうすればあなたのように声をあげられますかと問われると、伊藤さんは静かにこう答えた。「一番重要なのは、生き延びること。そうしないと前に進めません。それを優先してください」》。
高裁・最「低」裁への対応に加えて、刑事事件の際の《裁判所は刑事で判断していない。判断したのは検察》(前川喜平さん)。さらには、伊藤さんへのいわれ無き誹謗中傷への厳格な法的措置を検討しているとのこと。
日刊ゲンダイの記事【徹底検証が必要 安倍首相のお友達はなぜ逮捕を免れたのか】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/266486)、《一般常識に照らして当然の判決です。むしろ、民事でしか争われないことが信じられない。…■土壇場で逮捕状が見送られた…上層部からストップがかかったのだ。当時、警視庁刑事部長だった中村格氏は「私が決裁した」と「週刊新潮」の取材に答えている。官邸で菅官房長官の秘書官を長く務めた中村氏は、レイプ事件もみ消しの褒美というわけではないだろうが順調に出世を重ね、昨年は警察庁ナンバー3の官房長に就任。安倍政権が続けば、警察庁長官も視野に入る。…民主主義国家とは、法治国家とは何かを考えさせられる事件だ。決して詩織さんひとりの問題ではない》。
《検察・警察が腐っているという、国政上の重大事件だ》(前川喜平さん)。
日刊ゲンダイの同記事、《「確たる証拠が揃ったから、現場はいけると判断して、逮捕状まで取ったのだろうに、上からストップがかかるのは、よほどの政治案件としか思えません。検察審で不起訴相当の議決に至ったことも、一般常識からして不可解ですが、検察審に出される証拠は検察側の裁量で恣意的に決められるので、シナリオ通りの結論に誘導することもできてしまう。そういう“ブラックボックス”だったものが、今回の民事訴訟である程度は明らかになった。それで地裁が性暴力の事実を認めたことは、庶民感覚としてはまっとうな判断だとは思う。ただ、地裁はたまにマトモな判断をしますが、高裁、最高裁と上にいくほど、政治的になる傾向がある。控訴審が同じ判断をするとは限りません」(…魚住昭氏)》。
《高裁、最高裁と上にいくほど、政治的になる傾向》…良い裁判官に当たることを祈るばかり。
さらに、日刊ゲンダイの同記事、《「…警察も同様で、警備・公安部門を中心とした警察官僚が官房副長官や日本版NSCの局長などに次々抜擢され、官邸中枢に深く食い込んでいる。本来は一定の距離を保つべき政権と警察・検察が近づき過ぎるのは非常に危うい。民主主義国家として極めて不健全な状態と言わざるを得ません」(…青木理氏)》。
『官邸ポリス』と監視社会・警察国家…暗澹とする。
《「セカンドレイプ」の暴力によって、被害者は傷つき、沈黙を強いられ、社会も性被害の問題をタブー化》…に関わった《はすみとしこ氏…杉田水脈衆院議員…花田紀凱編集長…小川榮太郎氏…上念司氏…足立康史衆院議員…和田政宗参院議員…生田よしかつ氏…百田尚樹氏…》ら。《山口氏を“被害者”に仕立て上げて、ましてや「世界中で性被害に苦しむ人たちの苦悩を悪用・侮辱した」などと伊藤さんを毀損するのは、まさに会見のなかで指摘されたように、性被害サバイバーや社会に「沈黙」を強いる恫喝的攻撃》。
伊藤さんは、毅然と、法的措置を検討していると記者会見で表明。《伊藤さんの表明は、この現状に一石を投じ、社会を改善へと向かわせるものになるはずだ》。
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【https://lite-ra.com/2019/12/post-5153.html】
伊藤詩織さんセカンドレイプにも法的措置表明 山口敬之を擁護してきた安倍応援団の醜悪反応 百田尚樹、小川榮太郎、はすみとしこ…
2019.12.20 12:11
(外国特派員協会の記者会見での伊藤詩織さん
(日本外国特派員協会オフィシャルサイト
FCCJchannelチャンネルより))
ジャーナリストの伊藤詩織さんが、元TBS記者・山口敬之氏に“全面勝訴”した東京地裁の判決から一夜明けた19日、山口氏と伊藤さんが都内の外国特派員協会で記者会見を開いた。
午後1時に始まった山口氏の記者会見では、山口氏の代理人である北口雅章弁護士が「伊藤さんは明らかに嘘をついている」「彼女が『Black Box』に書いたことはすべて嘘か妄想」などと“攻撃”。山口氏は「自分は無罪だ」などと主張し、年明けに控訴する意向を示した。
一方、午後3時からの伊藤さんの会見では、質疑応答のなかで山口氏側が「嘘をついている」と主張した部分について明確に反論しつつ、事件の報道後、自身に向けられた「セカンドレイプ」の誹謗中傷について、今後の法的措置を検討していることを明らかにした。
「民事で一度ピリオドが打てましたので、次にはこういった方々からの攻撃についての法的措置を考えています。というのはやはり、そういった措置を行わなければどんどん続いてしまう。一番心苦しく思うのは、そういったコメントを、私に対するコメントを見て、他のサバイバーの方も『やっぱり自分が話したら同じように攻撃されるんじゃないか』というような、本当にネガティブな声で性暴力サバイバーたちに向かっているような声を、ウェブに残してしまうこと自体が、本当にいろんな人を沈黙させてしまう理由になると思うので、それは法的措置をとりたいと考えております」
周知のように、「週刊新潮」(新潮社)がこの問題を報じ、伊藤さんが実名会見を開いて以降、ネット右翼や安倍応援団界隈から「工作員」「売名目的」「左翼の神輿」なる誹謗中傷が展開された。たとえば、ヘイト漫画家のはすみとしこ氏は、「枕営業大失敗!!」などと文言を付して詩織さんを模した女性のイラストを公開。自民党の杉田水脈衆院議員もBBCの取材に「彼女の場合はあきらかに、女としても落ち度がありますよね」と語っている。
なかでももっとも伊藤さんへの「セカンドレイプ」を扇動してきたと言えるのは、花田紀凱編集長率いる雑誌「月刊Hanada」(飛鳥新社)だろう。憲法審査会が山口氏を「不起訴相当」と議決した後、「Hanada」は山口氏をいち早く誌面やネット番組で“復帰”させただけでなく、「性被害者を侮辱した「伊藤詩織」の正体」(小川榮太郎著)なる“バッシング記事”まで展開している。
記事の著者である小川氏といえば、『約束の日 安倍晋三試論』(幻冬舎)という“安倍ヨイショ本”でデビューした自称文芸評論家。「Hanada」記事の中身は、まさに「セカンドレイプ」としか言いようがない代物だった。
小川氏はこのなかで〈伊藤氏は妊娠の事実がないことを確認したにもかかわらず、山口氏に対して執拗に妊娠の可能性を訴え、金銭を取ろうとした〉などと主張。このような誹謗中傷と陰謀論を書き連ねている。
〈誰に唆されたのか知らないが、虚偽を重ねて、あなたに親身になろうとしていた一人の男性を破滅させ、家族に身の置き所をなくさせ、その父親を失意のうちに死に至らしめた。〉
〈性被害者を装い、世界の輿論を虚偽で掻きまわすことで、世界中で真の性被害に苦しむ人たちの苦悩を悪用し、侮辱した。〉
〈あなたの周囲には、山口氏を貶める政治的な理由を持った人たちが群がっている。〉
あらためて言っておくが、東京地裁の判決では、伊藤さんの供述について「供述の重要な部分に変遷が認められない」などとして信用性を認めた一方、性行為に同意していたと主張する山口氏の供述については「重要な部分において不合理な変遷が見られる」「客観的な事情と整合しない点も複数あり信用性に疑念が残る」などと認定。山口氏が伊藤さんに1億3000万円の損害賠償を求めた反訴についても「性犯罪の被害者をめぐる状況を改善しようと被害を公表した行為には、公共性や公益目的があり、内容は真実だと認められる」とし、全面的に退けている。
被害の訴えや証言を「虚偽」と断じ、逆に「一人の男性を破滅させ」などと山口氏を“被害者”に仕立て上げて、ましてや「世界中で性被害に苦しむ人たちの苦悩を悪用・侮辱した」などと伊藤さんを毀損するのは、まさに会見のなかで指摘されたように、性被害サバイバーや社会に「沈黙」を強いる恫喝的攻撃と言わざるを得ない。
■安倍首相御用評論家・小川榮太郎は詩織さんの下着を事細かにあげつらう卑劣攻撃
しかも、「Hanada」の花田編集長は18日の判決後、山口氏の記者会見をセットアップし、山口氏の隣に小川氏も同席。前述の「Hanada」記事を資料として配布したうえ、「リベラルを標榜する権威あるメディアが山口さんを社会的に抹殺した」「伊藤さんの証言はファクトによる土台が実はひとつもなかった」などとまくし立てた。山口氏も「伊藤さんは虚言癖というべき」「伊藤さんは性被害者ではありません」などと発言。さらには「私のところにも性犯罪を受けたのですと言ってご連絡をくださる方が複数おいでで、お目にかかった方もおります」とし、「本当に性被害にあった方は、伊藤さんが本当のことを言っていない、たとえば記者会見の場で笑ったり、上を向いたり、テレビに出演して、あのような表情をすることは絶対にない、と証言してくださった」などと述べた。
一貫して「伊藤詩織さんは嘘つき」「性被害者ではない」などと繰り返す山口氏と小川氏だが、小川氏は19日の伊藤さんの会見後の囲みにも現れ、伊藤さんに「議論」を申し立てた。
その模様を伝えた「Buzzfeed Japan」のレポートによると、「受診カルテとホテルの防犯カメラが公開されておらず、裁判資料の閲覧制限がかかっている」として疑義を呈す小川氏に対し、伊藤さんは「裁判以外の場所で公開すると損害が出かねないので、公開しないという一筆をホテル側に書かされました」などと明確に説明した。
さらに小川氏が「Hanada」のなかで、「関係者の証言によれば」として、伊藤さんが事件当日に着用していた下着のデザインやブランドまで詳述したことに関して、伊藤さんは「一般に公開されていない下着の写真を、小川さんは見ています。山口氏を通して写真を見ていたそうなんですけれど、下着のブランド名と特徴が書かれていたんですよね」と指摘し、「私はやはり女性として、下着を公開したくなかったです。それを公にされた。いろいろとお考えになって書かれてほしい」と述べた。なお、『Black Box』にはこのように書かれている。
〈ようやくベッドからぬけだした私は、パニックで頭が真っ白になったまま、部屋のあちこちに散乱していた服を拾いながら、身に引き寄せた。下着が見つからなかった。返すように言ったが、山口氏は動かなかった。どうしても見つからなかったブラは、山口氏の開いたスーツケースの上にあった。一向にパンツは見つからなかった。すると、山口氏は、
「パンツぐらいお土産にさせてよ」
と言った。
それを聞いた私は全身の力が抜けて崩れ落ち、ペタンと床に座り込んだ。体を支えていることができず、目の前にあったもう一つのベッドにもたれて、身を隠した。〉
意識を失ったなかで性被害にあった後、下着まで持ち帰られそうになったことは、被害者にとって極めておぞましい記憶だろう。にもかかわらず、小川氏は「Hanada」記事のなかで、伊藤さんの下着について〈当日どこまで着替えたのかはわからないが、外形はシンプルでスタイリッシュ、下着はかなり派手めというところであろうか〉などと書いている。下着のデザイン等を公開することは、明らかに公益性がないどころか、性犯罪被害者に対するセクシュアルハラスメント的な行為であり、あたかも“派手な下着を着用していたことから合意があった”とでも誘導するような悪意ある記述と言わざるを得ない。言うまでもないが、性被害者の服装や下着を原因や落ち度として非難するのは典型的なセカンドレイプそのものだ。
小川氏と「Hanada」は今後も山口氏を擁護し、伊藤さんを陥れるような記事を繰り出してくるだろうが、一方で、自らの「セカンドレイプ」の責任をほおかむりし、遁走し始めた連中もいる。
たとえば経済評論家の上念司氏は、伊藤さんの地裁勝訴を受けて18日、Twitterに〈私も山口さんをこれまで擁護してきたことについて責任があるので、アベプラ出演前にコメントしておきます。結論から申し上げて、この判決を受けて山口さんを擁護するのは難しいと思いました〉などと投稿。日本維新の会の足立康史衆院議員も18日に〈山口氏とは、2016年7月東京地検、17年9月検察審査会を経て不起訴が確定したため、その翌月に番組をともにした経緯がありましたが、本判決を踏まえ、当面、同番組への出演は自粛することといたします〉と投稿したが、19日までの両者はツイートからは伊藤さんへの謝罪はない。
■百田尚樹、はすみとしこ、杉田水脈、和田政宗ら極右安倍応援団は判決に…
足立氏が言っている「山口氏と共にした番組」というのは、ネトウヨ御用達のネット番組『報道特注』のことだろう。事件報道前、山口氏はこの『報道特注』の準レギュラーという位置付けで、上念氏や足立氏とも共演していた。そして、2017年9月に伊藤さんが検察審査会に申し立てていた審査について「不起訴相当」の議決がなされた翌10月、山口氏は『報道特注』の「第一回ファンクラブ公開収録」なる企画に参加して“復帰”した。その会で山口氏を出迎えたのが上念氏と足立氏、そして自民党の和田政宗参院議員と、自民党のネット番組のMCも務める生田よしかつ氏だ。
この「第一回ファンクラブ公開収録」で、山口氏が「僕、人前に出るのすごい久しぶりなんで」とあいさつすると、会場からは気持ちの悪い笑いと拍手がわいた。続いて司会の生田氏がこう呼びかけると、詰め掛けた「ファン」は一層大きな拍手を送ったのだった。
「はからずもですけど、今回の公開収録はですね、もちろん足立さんの当選記念と、めでたく日の目をみられるようになった山口さんの"おめでとう会"でもございますので、もう(一度拍手を)お願いします」
確認しておくと、この時点で山口氏は詩織さんと民事で係争中である。そんな人物を「めでたく日の目を見られるになった」とか「おめでとう会」などと言って持ち上げる神経を疑うが、山口氏もこれに乗っかって「もし、知らない方がいたら、ネットなど検索しないでおいていただけると(助かる)」などと話し、会場のグロテスクな笑いを誘っていた。
20日11時現在、和田議員と生田氏はTwitterで伊藤さんの勝訴の件に触れず、山口氏を擁護し「おめでとう会」まで開いたことについて、一切の沈黙を決め込んでいる。BBCの番組で「彼女の場合はあきらかに、女としても落ち度がありますよね」と伊藤さんを貶めていた杉田水脈議員も同様だ。
杉田氏についてさらにいえば、2018年2月には、『日本の病巣を斬る!』なるネット番組(配信は『報道特注』と同じ「文化人放送局」)で、前述のはすみとしこ氏や自民党・長尾敬衆院議員らと共演し、「私はああいう人(詩織さん)がいるおかげで、本当にひどいレイプ被害に遭っている人たちのことが、おろそかになってしまうんじゃないかっていうようなことをね、(BBCに)言いました」などと自慢げに語っていた。さらに、杉田議員から「これね長尾先生、国会でやるでしょ?」と振られた長尾議員も「ハハハ、これね(笑)。おかしいよね」と吐き捨てながら同調するなど、極めて醜悪なやりとりを重ねていた。なお長尾議員も20日現在、伊藤さんの勝訴について完全にだんまりを決め込んでいる。
他方で、イラストで伊藤さんを誹謗中傷し、SNSで〈伊藤詩織嬢は偽物のレイプ被害者〉〈伊藤詩織嬢は、自分のステップアップの為に、「可哀想な性被害者」を演じ、利用する事を今すぐ止めるべきです〉などと投稿していたヘイト漫画家・はすみとしこ氏は、判決後、過去の複数の誹謗中傷イラストを再掲し、〈「山ロ(ヤマロ)沙織〜オシリちゃんシリーズ(計5作品)」の風刺画はフィクションであり、実際の人物や団体とは関係がありません。故に今回の地裁判決により作品を削除する意向は、当方にはございません〉(19日ツイート)などと開き直った。
また、今年8月に〈小川さんの「月刊Hanada」への寄稿、すごく面白い!伊藤詩織氏の主張がめちゃくちゃなのもよくわかる。常識的に見て、強姦は有り得ないと思える。ただ、なんで山口氏はコンドームを付けずにやったんだろうか? 伊藤氏がそれに合意したのかな?〉とツイートし、前述の小川榮太郎氏による伊藤さんへの“バッシング記事”を大絶賛していた百田氏は18日、判決を報じるニュースをリツイートし〈合意のないセックスの賠償金が330万円か。それが高いか安いか妥当かはわからん。けど、合意ないセックスはあかん以前に、全然楽しくないやろと思うが…。〉〈昔の人はいいこと言うなあ。タダほど高いものはない。安物買いの銭失い〉などとツイートし女性蔑視丸出しでお金の問題に矮小化したのに加え、吐き捨てるように〈個人的意見を一言だけ言わせてもらえば、「下品な事件」!〉〈「山口・伊藤」裁判の一審判決について、一言だけ感想を書く。ゴムしてたら、あるいは別の判決が出た可能性もあるのでは……知らんけど〉と投稿するなどしている。
いずれにしても、東京地裁が伊藤さんの主張の信頼性を認め、全面勝訴とも言っていい判決を出したことは当然だが、伊藤さんが「セカンドレイプ」に対し法的処置を考えていると明言したことは、極めて大きな意味を持つはずだ。
日本では、女性が性被害やセクハラ被害を訴えると、必ずと言っていいほど、SNSなどで「ハニートラップだ」とか「売名行為」などというレッテル貼りが行われる。「そんな服を着ているからレイプされてもしかたない」というような、愕然とする言葉すらまかり通るほどだ。そうした「セカンドレイプ」の暴力によって、被害者は傷つき、沈黙を強いられ、社会も性被害の問題をタブー化してしまう。だからこそ、伊藤さんの表明は、この現状に一石を投じ、社会を改善へと向かわせるものになるはずだ。本サイトとして、全面的に支持したい。
(編集部)
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[『「安倍晋三」大研究』(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/510Kb47bYQL._SX338_BO1,204,203,200_.jpg)↑]
『「安倍晋三」大研究』(望月衣塑子&特別取材班[佐々木芳郎]著、KKベストセラーズ)読了(2019年8月13日)。2019年6月5日初版第一刷。税別¥1500。
『●《テンチョンニュース》で決して報じない
《安倍さんが直接関わった疑惑。民主主義の根幹を壊す犯罪行為》』
「山岡俊介さんの『アクセスジャーナル』の記事【<再度紹介>
「安倍首相自宅放火未遂事件の闇」で本紙・山岡インタビューも掲載
(『「安倍晋三」大研究』。望月衣塑子)】…《この疑惑が一過性で過ぎ去った
のは、表面上しかなぞらない安易な安倍首相叩きに終始したことも大きな原因
であると思っている。その点、このインタビュー原稿は、
限られたスペースとはいえ、基本的な奥深い「闇」の部分が説明されている。
目を通していただければ、そう実感してもらえると思う》」
《『安倍三代』…を書き上げた青木理さんは若き日の安倍晋三を評して「恐ろしくつまらない男だった」とし…》(p.83)、それが、今やニッポン国の首相。後半の内田樹さんとの対談でも語られているが、この国のシステムの問題で、アベ様のような政治屋に投票する有権者にも問題あり。
《今回「なぜ安倍さんは〈噓〉をつくのか」という漠然とした疑問からこの本の企画をスタートした…》(p.83)。息吐く様にウソをつくアベ様。
マンガ《一四. 火炎瓶放火未遂事件》(pp.108-109)。
マンガ《一五. タカ派の貴公子として》(pp.110-111)核兵器保有論者。アベ様ときたら、《憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね》…こんな人がニッポン国の首相。この国はあまりに恥ずかし過ぎる。
「『アクセスジャーナル』編集長 山岡俊介氏に訊く! 「昭恵夫人も語る、安倍邸放火未遂事件の真相」とは?」(p.168-198)。
《安倍事務所・秘書が選挙妨害を依頼 !? …大スクープの掲載を止めた共同通信》。《大スクープは「出稿見送り」となった。この経緯については、三年後の二○○六年、月刊『現代』(一二月号)で、ジャーナリストの魚住昭氏と青木理氏がレポート。「これは報道機関の自殺である!」「記事差し止めと「平壌支局」開設のただならぬ関係」「権力にすりよるメディアの腐敗体質を問う」と、古巣である共同通信の安倍政権への「忖度」を糾弾した》(pp.169-170)。アベ様の政で唯一〝うまく行っている〟メディアコントロールの先例の一つ。
《二〇年近く前のこととはいえ、現総理大臣の事務所による公職選挙法違反は、重大な問題…そしてまた、当時もいまも、大手メディアがこのことを報道しない背景には、政治家とメディアの癒着という問題があります》(p.173)。
内田樹さん、《憲政史上最長となるかもしれない総理大臣 …噓をつくことに心理的抵抗のない人物、明らかな失敗であっても決しておのれの非を認めない人物が久しく総理大臣の職位にあって、次第に独裁的な権限を有するに至っていることを座視している日本の有権者たちの方です。いったい何を根拠に、それほど無防備で楽観的にしていられるのか。僕にはこちらのほうが理解が難しい。…安倍首相はいずれどこかの時点で首相の地位を去る。でも、彼を独裁的な権力者にして担ぎ上げた政治体制と国民意識がそのあとも手つかずで残るなら、いずれ第二第三の安倍晋三が出てくることを防ぐ手立てがない》(pp.209-210)。
《ふつうの国の統治者は自国益を最優先するけれど、安倍政権は自国益よりもアメリカの国益のほうを優先する。日本国民から吸い上げた税金をアメリカの軍隊や企業にどんどん注ぎ込む》(p.213)。
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【https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784584139059】
紹介
憲政史上最長も見えてきた安倍政権。閉塞感が続く日本の政治だが、安倍政権のどこが問題なのか? 政治家・安倍晋三とは何者なのか? いま知っておきたい日本の政治で起きていること、日本の未来。
第1章は「まんが・安倍晋三物語」。岸信介の孫に生まれた安倍首相の誕生から第一次内閣辞任までを、特別取材班・佐々木芳郎氏が検証しまとめた物語を、漫画家・ぼうごなつこさんによる描き下ろし(80P超)。続く第2章は安倍話法と安倍史観から政治家・安倍首相を分析。第3章は思想家・内田樹氏と、「安倍晋三はなぜ”嘘”をつくのか?」について激論! 元事務次官・前川喜平氏から籠池泰典氏まで、安倍首相を知る面々にインタビュー。
東京新聞記者・望月衣塑子氏&特別取材班が、安倍政治を徹底的に考えてみた1冊です!
目次
第1章 まんが・安倍晋三物語
~誕生から、第一次安倍内閣総理大臣辞任まで~
人物相関図 政財界に広がる華麗なる安倍家の閨閥
1.未来の大宰相誕生 ~岸信介の孫に生まれて~/2.寂しがりやだった幼年時代/3.強情だった成蹊小学校時代/4.反抗期を迎える中学校時代/5.成蹊高等学校時代 ~安保とおじいちゃま~ /6.成蹊大学へ ~勉強は好きじゃない~/7.アメリカに留学 ~英語に磨きをかける~ /8.社会人デビュー ~神戸製鋼時代~
政治ジャーナリスト 野上忠興氏に訊く!
「安倍晋三とは何者なのか?」
9.政治家への道/10.昭恵夫人との出会い/11.リクルート事件と父の死 /12.拉致問題への取り組み /13.新人議員時代/14.火炎瓶放火未遂事件 /15.タカ派の貴公子として /16.幹事長に抜擢/17.戦後最年少の総理大臣/18.内閣総理大臣を辞任
岸・安倍家三代年表
第 2章 最強首相・安倍晋三を考える
~安倍話法と安倍史観 ~
安倍話法を考える①②③④
「ご飯論法」で論点をずらす/「一」「1」で強調して否定する/Y E S(はい)N O(いいえ)で答えない/「印象操作」は時間稼ぎのテクニック
印象操作 実践編「メディア・コントロール」
大新聞で「印象操作」された元文科省事務次官
interview 元文科省事務次官 前川喜平氏に訊く!
読売新聞報道の舞台裏
安倍史観①②
「戦後レジームからの脱却」を謳う安倍首相の歴史認識/自衛隊と核戦術
『アクセスジャーナル』編集長 山岡俊介氏に訊く!
「昭恵夫人も語る、安倍邸放火未遂事件の真相」とは?
安倍事務所・秘書が選挙妨害を依頼 /大スクープの掲載を止めた共同通信/「これがあるから、わしは捕まらん」/三つの証拠文書があった!/放火未遂事件について赤裸々に語った昭恵夫人/安倍氏は犯人は誰かを知っていた/小山氏と安倍氏は何を話したのか?他
第三章 民主主義と安倍政権
思想家・内田樹氏に訊く!
「安倍晋三はなぜ、〝嘘〟をつくのか?」
日本の政治機構の致命的な欠陥/余人を以って代え難い統治者・安倍晋三/官僚の言い分、メディアの言い分/行政機構の悪魔のしくみ/政治家の資質と立法府の空洞化/安倍マイレージ・システム/教育改革のベクトル ~大学の自治とスクリーニング~ /改憲問題と美しい日本/時間意識の縮減と「嘘」
Special interview 元森友学園理事長・籠池泰典&諄子夫妻に訊く!
「いまだから、話せること」
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東京新聞の記事【<91342人 裁判員10年>(2)死刑でよかったのか 37件 重くのしかかる命の判断】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019052002000110.html)。
《判決言い渡しから四年がたったが、「本当にあれでよかったのか」との思いが頭から離れない。死刑執行を伝えるニュースに触れるたびに、「自分も人を殺すのに加担したのではないか」との後悔がぶり返す》。
なぜ〝素人〟裁判官に「死刑のスイッチ」を押させる必要があるのか、さっぱり理解できない。国の意図にまるまま乗せられていないか? 十分な審議時間を要する、死刑が予想されるような重大事件に何の知識も経験ももない〝素人〟裁判官を関わらせる意図が不明だ。国会議員が関わるような重要な刑事事件にこそ、参加させればよいではないか。
沖縄タイムスの【社説[裁判員制度10年]市民の参加促す工夫を】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/422319)によると、《刑事裁判に一般市民の感覚を反映させる目的で導入された裁判員制度が21日で10年となる》。
どこの社説も、裁判員制度に前向き過ぎて、不思議過ぎる。御用広報紙を使い、最高裁がやらせタウンミーティングまで開いて導入した裁判員制度だから?
『●『つぶせ! 裁判員制度』読了』
《政府は、タウンミーティング(TM)という企画を主催し、…この中で、
司法制度改革をテーマにした七回のうち六回までがシナリオ通りの
やらせだったといいます…。…ほとんど、「平成田舎芝居」…》。
「サクラの動員も」。
《産経新聞は、…「裁判員制度全国フォーラム」(最高裁、
産経新聞等の主催)で、一人当たり三〇〇〇円から五〇〇〇円を
支払うことで計二四四人をサクラとして動員したが、…魚住昭氏が
「最高裁が手を染めた『27億円の癒着』」(『月刊現代』平成一九年
四月号)という記事で詳細にレポートしています。…産経新聞としては、
最高裁から出る広告料金でサクラの動員費用を支払って余りある
という計算があるらしい。ここまで来ると最高裁とマスコミの癒着ぶりは
よくわかります》
『●善良な市民には関係ない??
死刑制度存置派驚異の8割の我国では全く揺るがず!?』
『●袴田冤罪事件を機に死刑制度の再考ができない我国』
『●「死刑のスイッチ」を強制する裁判員制度:
「やった人でないと、この苦しみは分からない」』
『●裁判員の心を慮る・・・』
『●シロウト裁判官の地獄…: 「裁判員の経験を
話した親しい友人にこう問われた。「人を殺したのか?」」』
『●NNNドキュメント’13:
『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』』
『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 廃止か?」
…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン』
〝素人〟に《死刑のスイッチ》(森達也さん)を押させるなんて…あまりに残酷だ。
『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい』
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
『●「裁判員制度」の下での「死刑制度」存置支持』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●裁判員制度下で少年死刑判決』
『●裁判員の心を慮る・・・』
『●そのスイッチを押せない』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(1/2)』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(2/2)』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
奇妙な論理の展開。
〝素人〟に裁判官をやらせると、冤罪が無くなるのか? 〝素人〟に《死刑のスイッチ》を押させることが民主主義? 《良き学校》?、冗談じゃない。
東京新聞の記事【市民裁判員10年 民主主義を学ぶために】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019052002000154.html)によると、《<陪審制や参審制でも導入しない限り、わが国の刑事裁判はかなり絶望的である> 裁判官は捜査結果を追認するだけに終わり、それが冤罪(えんざい)の原因になっていると…。「真実を見抜く眼力を持っていると裁判官が考えるのは自信過剰」とも記した…◆人民のための学校だ 十九世紀のフランスの政治思想家トクヴィルは米国の陪審制についてこう記した。<人民の審判力を育成し、その自然的叡智(えいち)をふやすように役立つ(中略)無料の、そして常に公開されている学校のようなものである> 単なる裁判ではなく、民主主義を養う人民の学校であると看破した。日本の裁判員制度もまた同じであろう。長い歴史を持つ陪審と比べ日本はまだ十年だ。民主主義を成熟させる良き学校としたい》。
また、【裁判員裁判10年 経験者が課題指摘 「貴重な経験できた」「人生を左右は重い」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/201905/CK2019052002000148.html)によると、《判決後の心理的負担を訴える参加者もいた。六十代男性は「判決が下り、被告人とその家族は今どうしているのだろうか、と前橋に来る度に思い出す」と述べた。別の六十代男性は「人の人生を左右するのは重いと感じる」と明かした…前橋地裁では裁判員裁判で一八年十二月末までに百七十六人の被告に判決を下し、千四百三十八人が裁判員、補充裁判員に選任された。裁判員の辞退率は最初の〇九年が48・8%、一〇年は45・6%、一一年は54・1%。〇九年と一〇年は欠格事由に該当するとして呼び出されなかった人などが含まれるため単純比較はできないが、一八年は69・4%と過去最高だった》。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019052002000110.html】
<91342人 裁判員10年>(2)死刑でよかったのか 37件 重くのしかかる命の判断
2019年5月20日 朝刊
【裁判員裁判で死刑判決を受けた人数
(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/images/PK2019052002100053_size0.jpg)】
長い前髪の隙間から見上げる被告の目が、裁判員席をにらんでいるように見えた。でも、全く感情が読み取れない。反省しているのか、いないのか。親子三人が殺傷された強盗殺人事件。裁判官と裁判員の計九人で出した結論は死刑だった。
愛知県小牧市の会社員男性(31)は二〇一五年二月、名古屋地裁で裁判員裁判に参加した。公判は結審まで十回あったが、中国人の被告はほとんど言葉を発しなかった。「命で償って」と極刑を求める遺族と、「より長く罪と向き合って」と無期懲役を望む被害者の元婚約者。「ちゃんと被告から話を聞きたい。時間が足りない」と思いながら判決の日を迎えた。
判決言い渡しから四年がたったが、「本当にあれでよかったのか」との思いが頭から離れない。死刑執行を伝えるニュースに触れるたびに、「自分も人を殺すのに加担したのではないか」との後悔がぶり返す。
裁判員裁判の対象には、殺人など最高刑が死刑の事件が含まれる。最高裁によると今年三月末時点で、全国で三十七件の死刑が言い渡された。死刑求刑事件は「究極の判断が迫られる重大事件こそ、市民の視点を入れるべきだ」として対象になったが、「市民には負担が大きすぎる」との懸念が依然として根強い。
東京都練馬区の不動産業、田口真義さん(43)は一〇年九月、東京地裁であった保護責任者遺棄致死事件の裁判員裁判に携わった。直面したのが、被告の人生を左右する判断を迫られ不安がる裁判員と、「私たちが間違えるわけがない」と言わんばかりの自尊心を見せる裁判官。田口さんは「人は誰だって間違えることはある。重大な事件こそ、市民の慎重な視点が必要」と考える。
ただ、負担の大きさは否めない。裁判員経験者や弁護士でつくる市民団体「裁判員経験者ネットワーク」の牧野茂弁護士は、「死刑を言い渡した市民には、どうしても自責の念が生まれがちだ」と指摘。緩和するために、「死刑の評決要件を全員一致にするなど、条件をより厳しくすることで、苦痛を和らげることが必要だ」と提案する。
強盗殺人罪に問われた中国人の被告は昨年十月、最高裁で死刑が確定した。「いつ執行されるか、恐怖にさらされているんでしょうね」と元裁判員の男性。制度導入後、既に裁判員に裁かれた三人が絞首台に送られている。「彼の刑が執行されても、そのニュースは絶対に聞きたくない」
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[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]
週刊朝日のコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/相手を怒らせてでも突っ込んで聞くのが真のジャーナリスト】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/239789)。
《「権力から敵視されないようなジャーナリストはジャーナリストではない」(佐高信・評論家)…「仲良くしていることが名誉みたいに書いている人が多すぎる」と。…「権力に戦う姿勢が、マスコミには必要」》。
『●失われる「メディアの作法、矜持」…
「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」』
『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」』
『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ』
『●「自由新聞(フライエ プレッセ)!」と「下足番」新聞:
主犯の「A」(A夫妻)が抜けている』
『●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉
=「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」』
『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、
かたや、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…』
『●室井佑月さん、「安倍総理、会食のメンバーを
代えてみたらいかがでしょうか?」…針のムシロで』
「室井佑月さんの素晴らしい提言。《会食している報道人…安倍総理、
会食のメンバーを代えてみたらいかがでしょうか?…たとえば、
玉川徹・テレビ朝日コメンテーター、望月衣塑子・東京新聞記者、
金平茂紀・TBS「報道特集」キャスター、改憲のことを相談したいなら
憲法学者の小林節氏、メディアのあり方を訊きたいなら元経産省官僚の
古賀茂明氏、この国の貧困の実態を知りたいならジャーナリストの
斎藤貴男氏、ほかにも上杉隆氏、青木理氏、大谷昭宏氏、
木村草太氏…》。室井佑月さんご自身や、佐高信さんや魚住昭さん達も
お願いします。そりゃぁ、針のムシロの上で、お食事も進むことでしょう」
『●「紙面や番組ではっきりと「嘘つき」…「最悪の返答」
と批判を浴びせ」る矜持もなく…民主主義の危機』
『●ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、
「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実』
『●「「もりかけ」疑惑が晴れてもいないのに安倍晋三は3選の勢い…
公文書改ざんやメモの発見は何だった」?』
「マスコミには、瓶三さんの報じられない事実
「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」…
《報道の自由を守るには報道しかない》…でも、
《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、今の日本にあるだろうか》?」
「報ずることの重要さ。目加田説子さん《執拗なまでに伝え続けること》。
メディアの矜持を見せて「報道の自由」を行使すべきだし、《権力の監視》
《権力のチェック機能》を発揮し、
《番犬(ウォッチ・ドッグ)ジャーナリズム》に活路を。」
斎藤美奈子さん曰く、《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識》。
ニッポンに、その矜持を持つジャーナリストやメディア、報道機関はどれほど存在するだろう。アベ様に飼いならされ、躾けられた、アベ様の広報機関、アベ様の広報紙、アベ様の広報者に堕していないか?
『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
…《あなたの政治的ポジションを見つけて…》』
《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
それ、常識。》《党派性をもたずに政治参加は無理である。》
『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》』
《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
…専門的には「番犬(ウォッチ・ドッグ)ジャーナリズム」理論という》
《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
成長し、民主主義社会に貢献できるのではないか》
『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
…《今、ジャーナリズムと野党の…》』
《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す》
『●「公平・公正な報道」を求める文書の「こと細かな注文に従うのか」?
「報道の自由」を行使するのか」?』
「さて、こちらの「注文」主は、血判状を集めて回る「ヤクザまがい」
瓶三親分「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」。選挙妨害という
「不公平・不公正」な選挙をし、公職選挙法違反なアベ瓶三親分が、
「公平・公正な報道」を求める文書の「注文」主」
「「店主」メディアは、「ヤクザまがい」アベ瓶三親分の「公平・公正な報道」を
求める文書の「驚くほど具体的で細かい注文」に従うのか? それとも、
メディアの矜持を見せて「報道の自由」を行使するのか? 《権力の監視》
《権力のチェック機能》《番犬(ウォッチ・ドッグ)ジャーナリズム》が
失われ行くなかで、さて…」
『●浅野健一さん、「口先で…批判…トランプ大統領よりも、
メディアを手なずけている安倍首相のほうが悪質」』
「日刊ゲンダイの記事【巨悪に甘い日本の大メディア 米紙トランプ一斉批判で
露呈】…《とうとう米国内のメディアから集中砲火を浴びたのだが、
日本の大メディアはこの“ケンカの作法”を学ぶ気はないらしい…
■マスコミを懐柔する安倍首相は野放しに》」
『●目加田説子さん「「今」に潜む危機を執拗なまでに伝え続けること
…戦争と平和に関わる報道の重要な使命」』
「記事の最後に、目加田説子さんは《見ないふり知らないふりをする
私たちに、「今」に潜む危機を執拗なまでに伝え続けること。それが、
戦争と平和に関わる報道の重要な使命である》と言います。
《執拗なまでに伝え続けること》…是非、実践しましょう」
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/239789】
室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。
室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
相手を怒らせてでも突っ込んで聞くのが真のジャーナリスト
2018/10/19 06:00
(評論家の佐高信氏(C)日刊ゲンダイ)
「権力から敵視されないようなジャーナリストは
ジャーナリストではない」(佐高信・評論家)
これは14日の「サンデーモーニング」(TBS系)での佐高さんの言葉。
佐高さんは続ける。
「仲良くしていることが名誉みたいに書いている人が多すぎる」と。
だよねぇ。あの方と嬉々として一緒に寿司を食いに行ったり、しゃぶしゃぶを食べに行ったり。それを取材だという輩がいるけれど、聞けるのは相手側が流して欲しい情報だけ。それは取材ではなく、権力者の広報だってーの。
大抵、多くの国民が知りたい疑問は、権力者が答えたくないから嘘をついてごまかしていたり、質問から逃げ回っていたりするもの。
そういうことを、相手を怒らせてでも聞いてくるのが、本物のジャーナリストだとあたしも思う。
会食の席で、相手を怒らせるような突っ込んだ質問をしているとも思えず。覚えめでたく、また次の会食も呼んでもらうのが、この国でのジャーナリストとしてステータスだったら、終わってる。
そうそう、佐高さんはこうも言ってた。
「アメリカの新聞では訴訟費用を積み立てているという。
訴えられるのを覚悟している日本の新聞社はないのでは」
日本の新聞社は、スクープを上げることより、自社だけが特ダネを落としてしまうことを恐れている。だからお太鼓持ちに一生懸命なんだが、何度もいうけど、それで与えられた情報って屁みたいなものじゃ。政府が一斉に情報を流して、それを解説とともに載せるぐらいでいいのでは。一緒に飯を食いに行ってると、解説も権力者寄りになるだろうし。
佐高さんいわく、
「権力に戦う姿勢が、マスコミには必要」
それをしていたらマスゴミなんていわれない。国民は、絶対に正義のマスコミの側につく。
現状、そうなっていないから、権力に媚びなきゃならない。悪循環。
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[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様…日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]
リテラに掲載された山岡俊介さんのスクープ記事。その前編と後編。
【安倍首相宅放火未遂事件「18年目の真実」●山岡俊介(前編)/安倍事務所が暴力団に通じる人物に選挙妨害を依頼していた決定的証拠! 「安倍代議士に選挙妨害を報告」の記述も】(http://lite-ra.com/2018/07/post-4108.html)と、
【安倍首相宅放火未遂事件「18年目の真実」●山岡俊介(後編)/安倍首相は選挙妨害を依頼した前科8犯の男と密室で何を話したのか? 全容が記録された秘書の署名捺印入り文書が】(http://lite-ra.com/2018/07/post-4111.html)。
《厚顔にも3選を狙っている安倍首相。しかし、そのダーティな本質はいくら隠しても隠しおおせるものではない》。
《小山は、安倍事務所が選挙妨害を依頼し、その交渉に安倍首相も関与していたことを裏付ける3通の文書を…》。
アベ様の「ダーティな政治手法」「ダーティな本質」についての山岡俊介さんのスクープ。なぜかマスコミはダンマリ。何故に、何時もの如くバカ騒ぎしないのですか? 過去の話し? でも、決して日本のリーダーにしてはいけない人がその座を奪取してしまったことを、恐ろしく後悔させるスクープなのですが…。《議員辞職》という大見得・啖呵を切ったアベ様、でも、そもそも議員失格で、国会議員のままで居させてはいけなかった。
「秘書が…、秘書が…」な議員ばかり。でも、アベ様御本人が「対応」していた点が重要なポイント…アベ様の「ダーティな政治手法」そのもの。
『●「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます』
「《安倍首相が、多くの犯罪を犯したカルト教団「統一協会」や
ファシスト団体「日本会議」と密接な関係にあることは周知の通り……
もう一つ、安倍首相には表に出してもらいたくない関係があります。
先日、組織のトップが殺人の関与で逮捕された九州最大の
ヤクザ「工藤会」と密接な関係》……。「とある暴力集団」との関係でさえ
ウンザリなのに、「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、
ダークすぎます。ますます国際社会の印象が悪くなる一方です」
『●「暴力団人脈」による「ダーティな政治手法」!?
またしても、アベ様、ダークすぎます』
『●アベ様…「政敵をおとしいれるためには
暴力団関係者とも裏取引するという、ダーティな政治手法」』
『●アベ様の「ダーティな政治手法」スクープ:
「もはや地元の安倍事務所が勝手にやったではすまされない」』
「Youtubeの映像資料【安倍晋三宅放火未遂事件の真相】
(https://www.youtube.com/watch?v=dJWkIDHMRJE&feature=youtu.be)によると…」
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【http://lite-ra.com/2018/07/post-4108.html】
安倍首相宅放火未遂事件「18年目の真実」●山岡俊介(前編)
安倍事務所が暴力団に通じる人物に選挙妨害を依頼していた決定的証拠! 「安倍代議士に選挙妨害を報告」の記述も
2018.07.06
(決定的物証の念書)
嘘と開き直りでモリカケ問題に蓋をして、厚顔にも3選を狙っている安倍首相。しかし、そのダーティな本質はいくら隠しても隠しおおせるものではない。ここにきて、とんでもないスキャンダルが新たに浮上した。それは、リテラでも何度か記事にしてきた安倍首相の地元・下関の自宅が18年前、工藤会系暴力団組長らに放火された事件に関するものだ。
実はこの放火事件には、安倍首相の事務所がこの暴力団組長らと通じ、一緒に逮捕された前科8犯のブローカーに対立候補の選挙妨害を依頼。ところが、安倍サイドが見返りの約束を破ったため怒ったブローカーが暴力団を使って、犯行に及んだという裏があった。
これだけでも大問題のはずだが、根拠が証言にとどまっていたためか、この一件は、休刊した月刊「噂の真相」などごく一部のメディアしか報じていなかった。
ところが、今回、その決定的な物証が出てきたのだ。
決定的な物証とは、当時、安倍事務所とこのブローカーが交わしていた3通の文書。そこには、安倍事務所が選挙妨害工作を依頼していた事実はもちろん、安倍首相自身がこのブローカーと会い、選挙妨害工作の見返りについて密談していたことを示す記述もあった。
つまり、選挙妨害という犯罪をめぐる裏交渉に安倍首相自身が直接、関与していたというわけだ。しかも、相手は暴力団と深いつながりのある人物である。
この文書の存在をスクープしたのは、ジャーナリスト・山岡俊介氏。安倍事務所による選挙妨害事件は、前述したように、休刊した月刊誌「噂の真相」が最初に報じたのだが、そのとき、現地で取材を担当したのが山岡氏だった。山岡氏は「噂の真相」休刊後も、この問題を追い続け、最近になって、出所してきたこのブローカーに直接取材。自らが主宰するウェブメディア「アクセスジャーナル」で報じたのだ。
リテラでは今回、安倍首相の犯罪関与の決定的証拠であるこの文書を公開するとともに(右写真)、改めて山岡氏に疑惑の全貌をレポートしてもらった。
(編集部)
●安倍首相宅を放火した工藤会系暴力団と「安倍先生の支援者」を名乗る男
筆者は、この問題を15年にわたり、取材してきた。そして、この6月、安倍事務所から選挙妨害の依頼を受け実行に及ぶも、裏切られて放火未遂事件を引き起こした主犯、小山佐市に2回にわたりインタビューすることに成功。安倍首相自身が選挙妨害という犯罪に直接関与している物証をつかんだ。
その具体的な内容を紹介する前に、まず事件の背景を説明しておこう。問題の発端は2003年、当時、自民党幹事長だった安倍晋三の地元・下関で、6人の男が福岡県警・山口県警の合同捜査本部に逮捕されたことだった。容疑は、下関にある安倍の自宅に火炎瓶を投げ込み、車庫の車3台を全半焼させたという「放火未遂」容疑。逮捕されたのは、特定危険指定暴力団「工藤会」系暴力団組長と組員、そして、前述の元建設会社社長でブローカーの小山佐市だった。
しかし、この逮捕劇は不可解なことだらけだった。事件が起きたのは3年も前。発生当初から地元では事件が噂になっており、安倍の北朝鮮に対する強行姿勢から北朝鮮関係者の犯行ではないかというデマも流れたが、なぜか当の安倍事務所や山口県警は一切沈黙。新聞やテレビもまったく報じていなかった。
ところが、それから3年経って、いきなり容疑者として暴力団関係者が逮捕されたのだ。しかも、主犯と目される元建設会社社長・小山は前科8犯、地元では公共工事や土地買い占めに暗躍して手数料を稼ぐブローカーとして有名で、「わしは安倍先生の熱心な支援者」と公言している人物だった。
筆者は、事件発覚後、すぐに「噂の真相」編集部の依頼で、下関に入ったのだが、ほどなくとんでもない裏があることがわかった。逮捕前に小山と接触していた地元関係者に取材することができたのだが、この地元関係者が、小山から直接、「あれ(安倍宅への放火事件のこと)はわしが工藤会にやらせた」「選挙妨害を頼んでおきながら、安倍事務所が約束を守らんかったからや」と聞かされていたことを証言したのだ。
■安倍事務所が子飼い市長を当選させるため依頼した選挙妨害と見返りの約束
小山の言っていた「選挙妨害」とは、1999年の下関市長選でのことだった。この市長選では現職市長の江島潔(現・参院議員)と元市長の亀田博(現・下関市市議会副議長)、元国会議員で野党系の古賀敬章(のちに衆院議員、引退)が立候補していた。
このうち、現職市長の江島は父親の代から清和会や安倍家との関係が深く、その後、安倍のバックアップで参院議員になった典型的な子飼い市長。この市長選でも、安倍の秘書が選対本部長をつとめるなど、安倍事務所あげて支援していた。しかし、今回の市長選は野党系の古賀が追い上げており、結果はどう転ぶかわからないといわれていた。
そこで、安倍事務所は工藤会系組長らとともに逮捕された小山に、市長選の対抗馬である古賀を攻撃する怪文書工作を依頼したというのだ。
小山は前述したように、ブローカー的な仕事をしていたうえ、前科8犯で暴力団にも通じている。こんな人物に大物国会議員の事務所が選挙妨害を依頼していたとは信じがたいが、この地元関係者によると、小山は自分にの古賀の選挙妨害を依頼してきた「佐伯」という安倍事務所の秘書の名前も口にしていた。実際、筆者が調べたところ、当時安倍の事務所に佐伯伸之という秘書は実在しており(後に下関市議に、昨年死去)、小山と頻繁に会っていたことが確認された。
そして、市長選では、選挙の半年前、と選挙期間中の2回、古賀を攻撃する怪文書が大量にまかれていたこともわかった。ひとつは、週刊誌に掲載された古賀の女性スキャンダルのコピー、もうひとつは、古賀が市長になったら、下関は朝鮮支配の街になる、など、在日差別、いまでいうヘイトスピーチそのものの内容だった(しかも、古賀は在日でもないし、新井と親戚でもなく、完全なデマだった)。
さらに、別の建設業者への取材で、小山の語っていた「小山と安倍事務所の約束」の中身も明らかになった。下関市では当時、川中地区というところで土地計画整理事業計画が進んでいたのだが、小山は市に大型ショッピングセンターのジャスコを誘致しようとしていた。安倍事務所はこの小山の利権参入計画に協力する約束をしていたのだ。
ところが、小山が逮捕前、地元関係者に語っていたように、市長選で江島市長が当選したというのに、安倍事務所は一向に約束を果たそうとしなかった。小山は依頼してきた佐伯秘書の上司である安倍事務所・筆頭秘書の竹田力にまで直接掛け合い、念書まで取っていたというが、それでも安倍事務所はのらりくらりと小山の要求をかわし続け、挙句は裏切りの姿勢まで見せたという。
そこで、怒った小山は知己の工藤会系暴力団組長に依頼し、安倍の自宅に放火させたのだった。安倍首相の自宅以外も、事務所を含め計5度、関連施設に火炎瓶を投げ込ませた。これが筆者がつかんだ、放火事件の全貌だった。
■「これがあるかぎり絶対に捕まらん」とブローカーが口にしていた念書の存在
放火事件の裏には、安倍事務所のとんでもないスキャンダルが隠されていたわけだが、さらに警察関係者に取材を進めると、この事件は、当初、闇に葬り去られるはずだったことも明らかになった。実際、放火された時点で、安倍サイドは小山が犯人であることは察しがついていたはずだが、警察に捜査を依頼せず、山口県警も地元の名士である安倍を忖度して動こうとしなかった。その結果、小山は3年もつかまらなかった。
それは、おそらく、小山が前述の竹田筆頭秘書がサインしたとする念書をもっていたためだろう。もし事件化して小山が取り調べや法廷で念書を持ち出したら、安倍事務所の選挙妨害が明るみに出かねない、そう考えたのではないか。
実際、小山は前出の地元関係者にこの念書をちらっと見せ、こううそぶいていたという。
「これがあるかぎり絶対に捕まらん」
事件から3年経って、小山や実行犯の工藤会系組長らがいきなり逮捕されることになったのも、安倍の地元の山口県警でなく、福岡県警が暴力団・工藤会の一斉摘発をしている過程で、この事実をつかんだためだった。政治家とは関係のうすい暴力団担当の部署が捜査していたため、しぶる山口県警を押し切って、事件化に踏み切ることができたのだ。一応、メンツを立てるために山口県警と合同捜査ということにしていたが、実質は福岡県警が捜査を仕切っていたという。
だが、経緯はどうあれ、福岡県警が捜査に動いたことで、闇に葬り去られるはずだった安倍宅放火事件は明るみに出た。そして、筆者の取材をもとに、「噂の真相」がトップ特集で、この事件の裏に安倍事務所の選挙妨害依頼があったことを記事化し、大きな話題を呼んだ。
おそらくこれで一気に火がついて、週刊誌はもちろん、新聞やテレビも安倍のことを徹底的に追及するだろう。筆者も「噂の真相」編集部もそう考えていた。
しかし、現実は逆だった。どこのメディアもこの記事を後追いしなかったのである。筆者や編集部には、新聞や週刊誌の問い合わせが何件もきたが、結局、報道したマスコミは皆無だった。
当時、「なぜ記事にしなかったのか」とメディア関係者を問い詰めると、必ず返ってきたのが、「当事者の小山が収監されていて、証言が取れないから」「物証である念書があれば」という答えだった。しかし、他の政治家のケースでは、当事者証言のないまま、記事にしているケースはいくらでもある。実際は、飛ぶ鳥落とす勢いだった安倍晋三に腰が引けたというのが真相だろう。
実際、2006年10月、安倍第1次政権が誕生したタイミングで、「共同通信」がこの件を記事にしようとしたことがあった。共同通信は拘留中の小山氏に面会し証言を取っていたというが、上層部の判断で結局、記事は潰されてしまった。記事がつぶされたいきさつは月刊『現代』(06年12月号)で元共同記者の魚住昭、青木理のふたりが「共同通信が握りつぶした安倍スキャンダル」と題してレポートしている。
しかし、そうはいっても、もっと決定的な証拠を提示しなければ、マスコミが動かないのも事実だった。鍵になるのは、小山自身が「これがあるからワシはつかまらん」といっていた念書の存在だった。念書の現物があれば、マスコミも動くだろう、そう考えた筆者はその後もしつこく取材を続けた。
3年前には、念書にサインしたとされる筆頭秘書の竹田の自宅を2日続けて直撃したこともある。竹田は念書の存在は認めたが、内容は読まなかったとシラを切った。さらに取材を繰り返すつもりだったが、竹田は一昨年に死去し、取材は叶わなくなった。
拘留中の小山にもアプローチしたが、反応はなかった。小山は裁判でも一切、念書のことは持ち出さなかった。そして、懲役13年の実刑判決を受け、刑務所に収監されたため、その後、小山とは連絡を取れなくなってしまった。
■安倍宅放火未遂事件の”主犯”小山佐市への6時間の取材、提示された3通の文書
(念書の重要部分)
もはや万策尽きたか、と絶望に打ちひしがれていたが、今年5月、奇跡としか思えないことが起きた。小山から突然、連絡がきたのである。小山は今年2月、13年の刑期を終えて満期出所。以前からアプローチしていた筆者に「真相を話したい」と連絡があったのだ。
さっそく小山に会って2回にわたり計6時間以上に及ぶ取材を行った。小山はすでに80歳だが、かくしゃくとして、記憶にはよどみがなかった。取材してみて改めて認識したのは、筆者のこれまでの取材内容、「噂の真相」の記事が間違っていなかったことだ。当時、安倍事務所の佐伯秘書から古賀の選挙妨害工作の依頼を受けていたこと、安倍事務所が見返りの約束を反故にしたこと、その約束を書いた念書が存在していることなど、主要な疑惑をすべて認めたのである。
また、怪文書については、「ゴム手袋して何万部もコピーして、自分も部下と車で回って各家に投函した。佐伯秘書も手伝ったことがあった」と語るなど、当事者しか知りえないディテールも語っていた。
ただし、小山がまいたのは、女性スキャンダルのほうだけで、「北朝鮮出身」と差別デマ攻撃を行った怪文書については、「あれはワシやない」と否定した。だが、一方で小山はこうも言っていた。
「とにかく、安倍事務所の佐伯秘書が『古賀は朝鮮人で、当選させたら
下関は朝鮮に支配される』としきりにいっていた。だからワシも協力したんや」
ようするに、安倍事務所の秘書が怪文書と同じ差別デマ、ヘイトを口にしていたというのだ。
しかも、この悪質な選挙妨害は最初から、佐伯秘書の個人的な裁量によるものでなく、安倍事務所や安倍首相も納得ずくのことだったと、小山は言う。
「佐伯に選挙妨害の依頼を受けた時、佐伯では信用できないから
(上司で筆頭秘書の)竹田に電話して確認した。その時、竹田は
“この件は安倍さんも含め安倍事務所全員の総意”と言うたんよ」
もちろん、小山の言うことをすべてうのみにすることはできないし、その証言だけでは、これまでの繰り返しで、マスコミは絶対に記事しないだろう。しかし、今回、小山は、筆者がどうしても現物を入手したかった安倍事務所と小山の間でかわした、小山が「これがあるからわしはつかまらん」と言っていたという「念書」を出してきた。
小山が出してきた文書は計3通。正確には、「念書」ではなく、1通目が「確認書」、2通目は「願書」、3通目はもう一度「確認書」と銘打たれているが、そのすべてに、安倍事務所の筆頭秘書だった竹田力の署名と捺印があった。
小山は筆者が取材していた通り、下関市長選で安倍事務所の推す江島市長が当選したにもかかわらず、一向に「見返りの約束」を果たそうとしないことに業を煮やし、筆頭秘書の竹田にねじ込み、安倍と直接面会して、見返り条件について秘密会談を行っていた。
3通の文書はその過程で決まったことを書面にし、署名捺印したもので、市長選挙から4カ月後の平成11年6月17日、6月22日、7月13日の日付が入っている。
そして、特筆すべきなのは、3通すべてに、安倍首相がこの問題に直接、関与していることを示す記述があったことだ。
たとえば、冒頭に掲載した画像は1通目の文書だが、そこには〈古賀潰しの件(佐伯氏よりの依頼)も安倍代議士に報告し、代議士含め小山会長とお話をさせて頂きたいと思っておりますと言われた事〉との記述があった。これは、古賀潰し=選挙妨害を安倍首相が知っていたというと明らかな証拠だろう。
この文書は他にも様々な疑惑をが裏付ける事実が書かれていた。さらに、2通目、3通目の文書にも、衝撃的な記述がある。その具体的な内容については、後編でお届けしたい。また、興味にある向きは、筆者が主宰している「アクセスジャーナル」も読んでいただければ、幸いだ。
(後編に続く/文中敬称略)
(山岡俊介)
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【http://lite-ra.com/2018/07/post-4111.html】
安倍首相宅放火未遂事件「18年目の真実」●山岡俊介(後編)
安倍首相は選挙妨害を依頼した前科8犯の男と密室で何を話したのか? 全容が記録された秘書の署名捺印入り文書が
2018.07.07
(安倍晋三公式サイトより)
18年前に起きた暴力団組長らによる安倍首相自宅への放火未遂事件。その“主犯”とされた男が初めて口を開いた。
男の名前は小山佐市(80歳)。前科8犯、地元・下関では公共工事に介入するブローカーとして有名だった小山は、1999年の下関市長選で、安倍事務所から依頼を受け、安倍首相子飼いの現職市長を当選させるため、対立候補を攻撃する選挙妨害工作の依頼を受けていた。ところが、安倍事務所が見返りの約束を果たさなかったため、翌2000年に暴力団を使って、犯行に及んだとされる。
小山は2003年に実行犯の工藤会系組長らとともに逮捕されたが、マスコミは当事者の小山が収監されてしまったこと、そして、物証がないことなどを理由に、この問題の裏側にある安倍事務所の選挙妨害事件を全く報道しなかった。
しかし、13年の実刑判決を受け服役していた小山が今年2月に出所。5月になって、この問題をずっと追及し続けているジャーナリスト・山岡俊介の取材に応じたのだ。そして、小山は、安倍事務所が選挙妨害を依頼し、その交渉に安倍首相も関与していたことを裏付ける3通の文書を目の前に出した。3通の文書にはすべて、当時の安倍事務所の筆頭秘書で山口県警警視出身の竹田力の直筆署名、捺印があった。
前編では、山岡が事件の全容を改めてふりかえりながら小山の実際の証言内容をレポートしたが、後編では、問題の核心であるこの3通の文書の詳細について解説する。なお、山岡は自らが主宰する「アクセスジャーナル」でも、この文書の存在を報じているので、あわせて読んでほしい。
(編集部)
●安倍事務所と選挙妨害を依頼したブローカーがかわした3通の文書
筆者の取材に、1999年の下関市長選挙で、安倍事務所の佐伯伸之秘書の依頼を受け、選挙妨害を働いていたことを認めた小山佐市。安倍の推す子飼いの現職・江島潔市長(現・参院議員)を激しく追い上げていた野党系候補・古賀敬章(のちに衆院議員、引退)の怪文書を配布したと語った。
「ゴム手袋して何万部もコピーして、自分も部下と車で回って各家に投函した。
佐伯秘書が作業を手伝ったこともあった」
さらに、小山は、この選挙妨害が佐伯秘書の個人的な裁量によるものでなく、安倍事務所や安倍首相も納得ずくのことだったと証言した。
「佐伯(秘書)に選挙妨害の依頼を受けたとき、佐伯では信用できないから
上司の竹田(筆頭秘書)に電話して確認した。その時、竹田は“この件は
安倍さんも含め安倍事務所全員の総意”と言うたんよ」
安倍首相や安倍事務所が積極的に不正に手を染めていたことを証言したわけだが、しかし、証拠は小山の言葉だけではなかった。小山は筆者に安倍事務所と交わした3通の文書を見せてくれた。
99年4月の選挙で安倍事務所が推す江島市長が当選したにもかかわらず、安倍事務所は小山に約束した「見返り」を実行しようとしなかった。そこで、業を煮やした小山サイドが依頼窓口の佐伯秘書では埒があかないと、上司の筆頭秘書・竹田と交渉。さらに、安倍と小山が直接面会して、見返り条件について秘密会談を行ったのだ。
安倍本人が前科8犯の暴力団と通じているブローカーと秘密会談を持っていたとは驚きだが、3通の文書はその交渉過程で、小山サイドと安倍事務所双方が交渉内容を確認したうえ、署名捺印した記録文書だった。
■1通目の文書ではブローカーの要求に筆頭秘書が「安倍先生共々、最大限の努力」
(決定的物証の念書)
ひとつひとつ解説していこう。1通目は平成11年(99年)6月17日の日付のある「確認書」。前編で画像を公開したものだが、この文書には、小山サイドが安倍事務所に書面で要求を突きつけた上、6月14、15日の2日間にわたって、安倍事務所を訪問して、竹田筆頭秘書に対して回答を要求。それに対して、竹田筆頭秘書が返答した内容が記されていた。
「竹田先生発言内容」という見出しの下に①から⑦まで並んだ項目がそれだ。まず、ひとつめにはこんな記述がある。
〈① 此の度の佐伯氏(安倍事務所含)の一件、謝罪され、謝罪(佐伯氏をクビ)して済む問題ではないと思っておりますと言われた事。〉
この平身低頭ぶりをみるだけでも、安倍事務所が小山に相当な借り、後ろ暗さがあることがよくわかるが、衝撃的なのは前編でも触れた2つめの項目だった。
〈② 古賀潰しの件(佐伯氏よりの依頼)安倍代議士に報告し、代議士含め小山会長とお話をさせて頂きたいと思っておりますと言われた事。〉
「古賀潰しを安倍代議士に報告」、これはつまり江島市長の対立候補である古賀候補への選挙妨害を安倍本人も知っていたことの証明ではないか。小山は選挙妨害の依頼を受けた際、“この件は安倍さんも含め安倍事務所全員の総意”と言われたと証言しているが、その証言の信憑性を裏付けるものと言えるだろう。
そして、こうした背景があるためだろう、③では、安倍と直接、会わせろという小山の要求に対して〈此の度の件(古賀問題含め)安倍代議士と小山会長がお会い出来るよう必ず調整しますとの事〉と、全面的に実現を約束しているのだ。
この文書には、ほかにも、安倍事務所が小山からさまざまな要求をつきつけられている様子がうかがえる。⑤の〈亀田先生の件、(中略)小山会長と一緒に話合いをし、亀田先生の今後を安倍先生共々、最大限の努力をしますとの事。(後略)〉もそうだ。
亀田先生とは、下関市長選の第三の候補者、亀田博・元下関市長(現・下関市市議会副議長)のこと。実は、小山は市長選では、江島ではなく亀田を応援していた。安倍事務所の依頼で古賀への選挙妨害を行ったのは、佐伯秘書から古賀への攻撃が亀田への支援になるかのかのように騙された結果だったという。
だが、市長選で安倍は亀田のことを一切支援せず、自民党は推薦を江島に一本化。結局、亀田は最下位で落選した。その事に腹を立てた小山が、亀田の再就職の世話、さらに亀田の債務の肩代わりを安倍事務所に要求していた。当時、亀田は市長時代に立ち上げた日韓高速フェリーで行政訴訟を起こされ、敗訴。個人で8億5千万円の損害賠償支払いの命令が下されていた(のちに最高裁で逆転勝訴)。
(もっとも、この点については、亀田の名前を利用しだだけとの説もある)。
これに対して、竹田筆頭秘書は〈亀田先生の今後を安倍先生共々、最大限の努力をします〉と回答している。
■2通目は、安倍事務所から前科8犯の男に「安倍代議士と1対1で話し合いを」
さらに文書には、小山の逮捕直後から「安倍事務所が見返りを約束したのに反故にした」と噂されていたあの話も書かれていた。⑥の〈新下関西土地区画整理事業内 都市計画道路 南側変更依頼の件について〉がそれだ。小山は安倍事務所の力を使って市に都市計画道路を変更させ、大型ショッピングセンターのジャスコを誘致しようとしていた。
ただし、この時点では〈中司氏(安倍事務所の事務局長=筆者注)が役所関係交渉したが、現在の所、変更は難しいとの事。〉と安倍事務所が市に働きかけたものの、色よい返事がもらえなかった事がうかがえる。
⑦はもっと露骨だ。小山は、下関新水族館と唐戸市場の土木工事に自分たちを参入させるよう安倍事務所に求めていた。竹田秘書は〈新水族館及び唐戸市場工事につき竹田先生自身、親しい人に状況依頼(五洋・戸田建設)の結果、土木・基礎工事等(鉄骨含む)に関しては、既に下請け業者が決まっているとの事。〉と回答しているが、小山サイドは納得せず、文書には〈上記⑦に関して、寿工務店受発注工事の全て我々(安倍・亀田先生支援者)へ変更(受発注)強く求む。〉と付記されていた。ちなみに寿工務店というのは、江島市政で公共工事を大量に受注するようになった典型的な安倍・江島系企業だ。
そして、この7つの項目の後に、〈以上、上記事項、間違いが生じない為、双方確認の上、署名捺印致します。〉として、〈衆議院議員 安倍晋三事務所 秘書 竹田力〉の直筆サインと捺印が押されていた。
この1通目の文書をみるだけで、安倍事務所側に選挙妨害を小山に依頼したという明らかな認識があり、そのうえで、佐伯秘書が約束したダーティな見返り条件を無下に断れず動いていた事がうかがえる。しかも、その経緯は安倍にも「報告」され、その結果、安倍と小山が直接、話し合う段取りが進んでいたことも記されていた。
実は、平成11年6月22日という日付が書かれた2通目の文書は、その安倍と小山の話し合いの開催を安倍事務所が小山に通知するものだった。
〈有限会社 恵友開発 会長 小山佐市 殿
平成11年7月3日(土)午前10時 下関市東大和町1丁目8番16号 安倍晋三事務所において平成11年5月1.10.11日付け書面及び5月15日付け書面につき、小山会長・安倍代議士(1対1)で話合いする事、勝手ながら決めさせていただきました。大変お忙しい中、お手数おかけいたしますが、安倍事務所へお越し頂けますよう、何卒、宜しくお願い申し上げます。
衆議院議員 安倍晋三事務所 秘書 竹田力 印〉
前科8犯、暴力団とも通じているブローカーに、安倍のほうから1対1で会う、と言ってきたのだ。これも前述したように、安倍サイドにいかに後ろ暗いところがあったかの表れだろう。
■3通目の文書では安倍自身の「最善を尽くしたい」の言葉、選挙妨害の口止めも
そして、2通目の文書どおり、安倍と小山は99年7月3日に下関の安倍事務所で1対1で会っている。
小山は「安倍事務所の奥には防音装置のついてる部屋があってそこで2人きりで密談した」という。いったい何が話しあわれたのか。その記録が3通目の「確認書」だ。
この文書は平成11年7月13日、〈小山佐市殿〉という宛名のあとに、〈別紙 平成11年7月3日付要望書について平成11年7月3日(安倍代議士)・平成11年7月6日(竹田先生)と小山会長と下記話し合いを行いました。本件につき双方一切他言しない事、約束を交わした。〉とあり、4つの項目が並んでいる。
〈①【亀田先生について】
平成11年7月3日 午前10時〜11時45分(安倍事務所)安倍代議士発言『今後、亀田さんの希望あれば、就職について最善を尽くしたい』との事。(後略)〉
〈②【古賀問題について】
この件については、安倍代議士と諸々のお話をされていますが、代議士より小山会長と話合いをする様、指示を受け、本件につき小山会長と話合いを行い、中谷弁護士に話合いのご依頼を致しました。(後略)〉
〈③【新下関ジャスコ出店希望路線変更について】
安倍代議士、本件早急に調査した上、下関の活性・発展の為にも最善を尽くすとの事(竹田先生同)。
この件(都市計画変更)については、現段階では極めて難しい問題でありますが(有)恵友開発より地権者等とのお話合いをされ、基本となる地元・区画整理組合の方々が挙って計画変更したい旨のご意向であれば、行政サイドに要請する様、最大限努力致します。(後略)〉
〈④【税金の無駄遣い・公共事業工事等、他差別について】
〈下関の活性・発展の為、最大限なるご尽力頂きたいとの件、よく判りました。〉
そして、最後にはやはり、1通目、2通目の文書と同様、〈安倍晋三 秘書 竹田力〉のサインと捺印があった(当初は「秘書」の部分が「代理人」になっていたが、二重線で修正されていた)。
この文書を読む限り、安倍首相は小山の要求のほとんどについて、前向きな回答をしている。小山によると、実際の話し合いはもっと突っ込んだ話をしていたらしい。
たとえば、亀田元市長の8億5千万円の損害賠償の肩代わりについても話し合われ、小山は亀田が所有している絵画の買取などを提案したというが、これも安倍は拒否しなかったという。また、ジャスコ出店のための新下関西土地区画整理事業の計画変更については、当初、安倍が難色を示し、「雇用が増えて下関が発展するのに何を言ってるんだと思い、思わず出されたコーヒーカップを投げた」(小山)という一幕もあったらしいが、最終的には、小山が持参したジャスコ計画地図を広げ、道路変更位置を確認。安倍から計画図を預かりたいと言ったという。
そして、安倍は小山に、「竹田(力秘書)に後のことは絶対に最善を尽くす、約束は守らせますので、本日を持って古賀の件は口に出さないで下さい」と懇願、小山も「よく分かりました」と応じ、お互い堅い握手を交わしたのだという。そして、小山が帰るとき、安倍を先頭に竹田筆頭秘書、事務員総出で見送った。
安倍事務所が依頼した違法な選挙妨害をなんとか口封じするために、安倍首相自身が小山の突きつけたグレーな要求に「努力する」「約束は守る」と答えていたのだ。
■安倍との密談した後に、ブローカーを山口県警に逮捕させた安倍事務所
しかし、それから、約1年後の2000年8月、工藤会系暴力団による安倍の自宅や事務所の放火未遂事件が起きた。安倍が直接、協力を約束したにもかかわらず、小山はなぜ、工藤会系暴力団を使って報復に及んだのか?
その裏には、安倍サイドの裏切りがあった。実は小山は、この安倍との密談の翌月、99年8月に下関署に逮捕されているのだ。容疑は驚いたことに、安倍事務所・佐伯秘書に絵画を無理やり買わせたとする300万円の恐喝だった。しかし、小山によると、これはでっち上げ逮捕だったという。
「(選挙のすぐあと)たしかに佐伯はワシに300万円を渡そうとした。しかし、当時ワシはカネに困ってなかったので、断った。そうしたら、今度は知り合いの安倍の後援者である元会社社長が、ワシが当時、コレクションしていた石井薫風という画家を、その社長の女房が大ファンでどうしても彼の絵が欲しいと日参する。最初は佐伯のダミーやろと言って断ったが、あんまりしつこいので、絶対に佐伯とは関係ないなと念押しして譲ってやった。それが、安倍に会ったあと、いきなり佐伯から告訴されて、逮捕されたんや」(同)
実際、下関署に逮捕された小山だったが、その後、検察で起訴猶予になり、釈放されている。また、筆者は小山からこの300万円の領収証のコピーを入手したが、その宛先は佐伯秘書ではなく、小山の証言通り別人だった(日付は選挙翌月の99年5月20日)。
もちろん、小山の主張をすべてうのみにはできないし、この元会社社長がダミーで、元は佐伯秘書か安倍事務所の金だった可能性もある。だが、すくなくとも、安倍事務所が裏切って佐伯に小山を告訴させたことは間違いないだろう。
小山を逮捕した山口県警、下関署は父親の代から安倍の影響力が非常に強いうえ、筆頭秘書の竹田は元山口県警の警視だった人物。おそらく安倍との密談で小山から突きつけられた要求が実現不可能なものだったため、追い詰められた安倍事務所は、佐伯に告訴させ、山口県警に働きかけて、小山を口封じ逮捕させたのではないか。
起訴できなくても逮捕させるだけで小山には脅しになる、山口県警に手を回せば、表沙汰にはならないという計算もあったのだろう。実際、マスコミはこの事件をほとんど報じなかった。
しかし、小山はひるむどころか、協力を約束しながら一転、口封じを図った安倍サイドの裏切りに激怒した。工藤会系暴力団を使った放火未遂事件は、その報復だったのだろう(小山自身は、放火についても明確に指示を出したわけではないと、無罪を主張していたが)。
その怒りは、逮捕されて実刑判決を受け、収監されても変わらなかった。裁判では安倍事務所による選挙妨害依頼の詳細や念書のことは一切語らなかったが、その一方で、小山は獄中からも、安倍に対して、抗議の書面や要求の手紙を送り続けていた。こうした書面や手紙には、今回、紹介した文書よりもさらに生々しい事実も書かれている。筆者が主宰する「アクセスジャーナル」で詳細を紹介しているのでぜひ、読んでいただきたい。
しかし、安倍の側は小山がいくら書面を送ってもなしのつぶて、全く相手にしなくなった。小山が服役している間に一強体制を築き、メディアまで支配した安倍はもはや、小山のことなど恐れる必要はないと考えるようになったのだろう。実際、どのマスコミもこの問題を報道することはなかった。前編でも紹介したように、唯一、この問題を報じようとした共同通信も、途中で潰されてしまった。
■「週刊新潮」のインタビューの直前に突如、姿を消した小山佐市
おそらく、出所した小山が筆者に連絡を取ってきたのは、こうした状況に直面して、安倍に最後の戦いを挑もうとしたのだろう。
実際、小山は筆者の取材だけでなく、筆者の仲介で「週刊新潮」のインタビューにも応じる予定だった。新潮が大々的に取り上げれば、新聞やテレビも動く可能性がある。もしかすると、安倍首相を本格的に追及する機運が生まれるかもしれない、筆者自身、そんな期待を抱いていた。
ところが、事態は急変した。その小山が突如、態度を豹変させ、「週刊新潮」の取材を断り、途中から筆者とも連絡が取れなくなってしまったのだ。いったい、小山になにがあったのかはわからない。まさかとは思うが、安倍サイドに懐柔されて、寝返ってしまったのか。
しかし、筆者は小山の意思とは関係なく、自分の主宰する「アクセスジャーナル」はじめ、オファーのあったメディアで、小山の取材内容や小山から預かった念書、膨大な書面や手紙を公開することにした。
こうした証言や文書は、この国の最高権力者である総理大臣が「選挙妨害」という不正に関与し、暴力団とも通じる前科8犯のブローカーと裏取引をしていた決定的証拠であり、その存在を国民に広く知らしめるのは、ジャーナリズムの責務だと考えたからだ。
しかも、安倍政権はいま国会を延長して、IR法案=カジノ法案を強行採決しようとしている。カジノ法案については、暴力団や反社会的勢力の介入を招く危険性が指摘され、政府与党は「暴力団員の入場禁止」という条項をつくることで「反社会的勢力は排除できる」などと強弁している。
だが、この問題によって、カジノ法案を通そうとしている最高責任者の安倍が平気で、反社会的勢力に通じた人間に選挙妨害を依頼していたのだ。しかも、その選挙妨害のおかげで市長になった江島潔が安倍の後押しで、参院議員になって、いま、カジノ法案を審議する内閣委員会の委員におさまっている。こんな政権が、暴力団、反社会勢力の介入を阻止できるわけがないだろう。
しかし、国民の多くは未だ安倍首相のダーティな本質を知らないでいる。安倍政権の暴挙を食い止めるためにも、一人でも多くの国民にこの事実を知ってもらいたい、そして、そのために小山にマスコミの前で口を開いてもらいたい、と切に願っている。(文中敬称略)
(山岡俊介)
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]
リテラの記事【財務省にも同じ手法を? 安倍首相が17年前、NHKに「忖度による改ざん」をやらせたときの狡猾な手口】(http://lite-ra.com/2018/03/post-3870.html)。
《安倍首相自身にも、公的な組織に直接、圧力をかけて改ざんをさせた“前科”…いかに真実をねじ曲げる改ざんという行為に躊躇がないか。…NHK放送総局長に「勘ぐれ、お前」と忖度強制、放送を改ざんさせた安倍…「NHK番組改変問題」…「ETV2001」の全4回シリーズ『戦争をどう裁くか』の第2回『問われる戦時性暴力』》。
『●有印公文書偽造=決裁文書書き換え…
「行政府の長」と財務相が責任をとるべき大変な犯罪』
『●決裁文書書き換えという犯罪…「最低の官房長官」が
沖縄に向けて言い放った「法治国家」を取り返さねば』
『●「有印公文書偽造=決裁文書書き換え」朝日新聞大スクープ
…その直度にアベ様らのやっていたこと』
『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」からの
この1年間の無駄…泥縄で有耶無耶にするつもり?』
『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」が
公文書「書き換え」という名の「捏造」=犯罪の引き金』
「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」が有印公文書偽造=決裁文書捏造という犯罪の引き金になったようだ。過剰な忖度の切っ掛け、トリガーの重要な一つに。
本リテラの記事タイトルを読んで、真っ先に思い出したのは、まさに、《「NHK番組改変問題」…「ETV2001」の全4回シリーズ『戦争をどう裁くか』の第2回『問われる戦時性暴力』》への、アベ様や故・中川昭一氏ら国会議員によるNHKへの恫喝。そして、2014年11月18日、《TBSの報道番組で、12月10日に施行される特定秘密保護法について…報道がそれで抑圧される、そんな例があったら私は辞める》と大見得・啖呵をきったにもかかわらず…元祖?・有言実行されない啖呵・大見得となったままだ。
以下のリテラの記事の〆の言葉…「NHK番組改変問題」の当事者だった永田浩三氏さんは、《とても他人事とは思えない。だれが好き好んで、現場が自主的に改ざんに手を染めたりするものか》。
《何の得もしない、汚い仕事を押し付けられた現場の人間だけに責任を負わせ、幕引きをはかる。──犠牲者が出ている以上、そんな決着のつけ方は絶対に許されない》!
『●『創(2009年12月号)』読了(1/2)』
「綿井健陽さん・・・「報道やジャーナリズムに携わる者が、
「言論・報道の自由」という言葉を抵抗手段として公に訴える場合は、
それは対国家、対公権力に向けて使うべきだと私は考えている。
たとえばNHKの「ETV番組改編問題」のときの
安倍晋三や故・中川昭一ら国会議員(当時)の対応、古くは毎日新聞
西山太吉記者(当時)の沖縄返還密約記事での逮捕・有罪、
最近では映画『靖国』上映中止問題のときに国会議員らが試写要求と
文化庁に口出しや取材対象者に接触する行為など、これらは
「言論・報道の自由」の問題として、それこそ良い意味での
〝メディア・スクラム〟でもって対応すべき出来事だった」
『●『官僚とメディア』読了(3/3)』
「朝日新聞の誤報などでは決してない「番組改変が政治的圧力によって
行われた」間違いのない事実(p.150、『国家とメディア』)。
「NHK・・・らが中川昭一・経産相(当時)、
安倍晋三・自民党幹事長代理(当時)内閣総理大臣に呼ばれ、
・・・などと放送中止を求める発言もした」。
「中川はNHKに事前に圧力をかけたことをはっきり認めている。
これだけはっきりしゃべったことを後でひっくり返すのは、
無責任極まりない態度だと言うほかない」(p.167)。
辰濃哲郎記者の〝無断〟録音〝事件〟。「・・・辰濃の名誉は
どうなるのだろう。ことの真相を伏せられ、必要以上の汚名を
着せられたまま退社処分になった彼の人権はどうなるのか」(p.170)」
『●『DAYS JAPAN』
(2014,APR,Vol.11,No.4)の最新号についてのつぶやき』
「斎藤美奈子さん【OUTLOOK 首相の怨念を背負ったNHK会長の迷走】。
「ETV2001 問われる戦時性暴力」番組改悪事件に対する執念が……
「自分と思想信条や歴史認識を同じくする(であろう)人物をトップに
据えておけば、よもや『問われる戦時性暴力』のような番組が
製作されることはあるまい、とでも判断したのだろうか」。でも、
「……せっかく独裁体制を敷いたのに、露骨すぎて逆に権威が失墜。
これじゃ現場への圧力もかけられまい。ご愁傷様である」」
『●それでも自公政権が支持されるのはいったいなぜ? 信じ難い現実・・・』
『●アベ様は「報道がそれで抑圧される、そんな例があったら
私は辞める」と明言・・・ETV番組改編問題は?』
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【http://lite-ra.com/2018/03/post-3870.html】
財務省にも同じ手法を? 安倍首相が17年前、NHKに「忖度による改ざん」をやらせたときの狡猾な手口
2018.03.14
(自民党 HPより)
ようやく佐川宣寿・前国税庁長官の証人喚問を与党がしぶしぶ認めた。辞任させたことをいいことに、つい先日まで「いまは民間人」として国会招致を拒否していたが、今回の佐川氏証人喚問の容認は、高まる世論の反発に自民党が耐えきれなくなった証拠だ。
しかし、佐川氏が国会に出てきても、安倍首相や麻生太郎財務相は「佐川氏が自分の答弁と整合性をとるために文書を書き換えた」というシナリオを徹底して貫き、財務省に「改ざんを指示したのは佐川前理財局長」「政治家からの指示はまったくなかった」「勝手に忖度した」と主張させ、責任をすべて財務省にとらせるつもりなのだろう。
実際、安倍首相は、本日、野党が欠席するなかおこなわれた参院予算委員会の集中審議で、こう言い放った。
「書き換え前の文書を見ていただければ、私も妻も一切かかわっていない
ということは、むしろ明白になっている」
むしろ明白になった──って、どこをどう見ればそんなことになるのだろう。既報の通り【http://lite-ra.com/2018/03/post-3869.html】、書き換え前の文書は、「むしろ」昭恵夫人が森友学園と近畿財務局の取引に深く関与していたことを裏付けるものだ。ところが、安倍首相は「私や妻がかかわっていたら総理も国会議員も辞める」という答弁してしまっており、だからこそ、昭恵夫人の名前を削除せざるをえなかったのだ。
しかも、この改ざんの指示も安倍官邸がおこなっている可能性が高い。財務省をはじめとする官僚経験者らも、もっと上の政治家の指示もなく公文書を大幅に改ざんすることは考えられないと言っているし、実際、加計学園問題では、萩生田光一官房副長官(当時)や和泉洋人首相補佐官ら、安倍首相の名代とも言える官邸幹部が文部科学省に圧力をかけていたことがわかった。
さらに、安倍首相自身にも、公的な組織に直接、圧力をかけて改ざんをさせた“前科”があるのだ。その手口をみれば、安倍晋三という男がいかに真実をねじ曲げる改ざんという行為に躊躇がないか、そして政治権力を使いながらも自分に責任がおよばないよう、いかに狡猾に圧力をかけているのかがよくわかるだろう。
NHK放送総局長に「勘ぐれ、お前」と忖度強制、放送を改ざんさせた安倍
それはいまから17年前、当時、内閣官房副長官だった安倍氏が、放送前のNHKのドキュメンタリー番組に政治的圧力をかけて介入、放送内容を改ざんさせた問題。俗にいう「NHK番組改変問題」である。
問題の番組は、2001年1月30日に放送された「ETV2001」の全4回シリーズ『戦争をどう裁くか』の第2回『問われる戦時性暴力』。この番組では、日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷を取り上げており、慰安婦にされた被害女性や加害兵士の証言をはじめ、研究者や専門家らのコメントが紹介される予定だった。
しかし、同番組をめぐっては、放送3日前の27日の時点から右翼が放送の中止を求めてNHKに抗議をおこない、すでに日本会議のメンバーが国会議員に番組の情報を伝えるなどの動きを見せていた。だが、後述する同番組の統括プロデューサーだった永田浩三氏によれば、〈たとえ政治家がいろいろ言ってきたとしても、それに屈するという気配は、少なくとも二七日の時点ではありませんでした〉(永田氏著書『NHKと政治権力』岩波書店より)と振り返っている。
大きく事態が動いたのは、放送前日の29日夕方だった。この日、国会議員のもとに出向いていたNHK放送総局長と国会議員対策の総責任者である総合企画室担当局長が戻るなり、番組の劇的な改変をスタッフに言い渡すのである。結果、現場のスタッフは上司に逆らえず、番組は改ざんを余儀なくされ、原形を留めないほどに内容は歪められてしまったのだ。
そして、このとき番組に圧力をかけた国会議員というのが、当時の官房副長官だった安倍晋三・自民党幹事長代理と中川昭一経産相であったことを、番組放送から約4年後の2005年1月12日、朝日新聞がスクープとして朝刊一面で大きく報じたのだ。
さらに、朝日のスクープの翌日には、問題の番組の担当デスクで、当時、NHKの現役チーフプロデューサーだった長井暁氏が異例の記者会見を開き、涙を浮かべながら「4年間、悩んできたが、事実を述べる義務があると決断した」と語り、放送総局長らが安倍・中川議員に呼び出されたと認識していること、「政治介入が恒常化している」ことを告発した。
しかも、朝日は安倍らが圧力をかけたことを裏付ける証言をNHK放送総局長から得ていた。圧力をかけられた放送総局長自身が安倍・中川両氏との面会時のようすを仔細に語っており、その録音テープも残されていた。
このテープは後にジャーナリストの魚住昭氏が「月刊現代」(講談社)で明らかにしているのだが、そこには、放送総局長が安倍について語ったこんなセリフが出てくる。
「(安倍)先生はなかなか頭がいい。抽象的な言い方で人を攻めてきて、
いやな奴だなあと思った要素があった。ストレートに言わない要素が
一方であった。「勘ぐれ、お前」みたいな言い方をした部分もある」
「勘ぐれ、お前」──。安倍がNHK放送総局長に語ったというこの言葉は、まさに「忖度」を促す言葉ではないか。
安倍に放送内容を改ざんされたNHKスタッフは「他人事とは思えない」と
この安倍の忖度圧力は裁判でも事実認定されている。NHK番組改変問題は、同番組の取材を受けた市民団体が NHKを相手取って訴訟を起こしているのだが、その控訴審判決文ではこんな事実認定が書かれているのだ。
「制作に携わる者の方針を離れて、国会議員などの発言を必要以上に
重く受け止め、その意図を忖度し、当たり障りのないよう番組を改変した」
いずれにしても、安倍首相が、この頃から政治権力を盾に「忖度」を促す言葉で圧力をかけ、いろんなものを捻じ曲げていたことは間違いない。そして、こうした手法が、後の加計学園問題における「総理のご意向」という言葉を生み出し、森友決裁文書改ざんでは、当時の佐川理財局長に犯罪をはたらかせたということなのだろう。
NHK放送総局長に迫ったときと同じように「勘ぐれ」と一言言えば、人事権を握られている佐川局長はその言葉の意味を瞬時に理解したはずだ。あるいは加計学園問題であきらかになったように、官邸の人間を動かして改ざんを指示した可能性もある。
だからこそ、佐川氏には真実を語ってもらわなくてはならない。近畿財務局の自殺した職員は、本省の指示で文書を書き換えさせられたことを書き記したメモを遺していたとされ、親族には「自分の常識が壊され、心と体がおかしくなった。汚い仕事をやらされた」と語っていたという。上司の命令に従わざるを得なかったこの職員のことを想うと、一体、何が彼を死まで追い詰めたのかをあきらかにしなければならない。そうでなければ、一官僚の判断でとてもできるものではない公文書改ざんという国家を揺るがす大犯罪を引き起こし、ひとりの尊い命を奪った原因をつくり出した人間は、今後もその罪の大きさも自覚しないまま、のうのうと国を歪めつづけるからだ。
ちなみに、NHK番組改変問題では、告発に踏み切った長井氏につづき、裁判では前述した番組の統括プロデューサーだった永田浩三氏も事実を語るなど、番組を改変せざるを得ない状況に追い込まれた現場スタッフが声をあげたが、彼らはその後の人事で現場を外され、NHK放送文化研究所とNHKアーカイブスへの異動を命じられている(前掲書『NHKと政治権力』より)。
何の得もしない、汚い仕事を押し付けられた現場の人間だけに責任を負わせ、幕引きをはかる。──犠牲者が出ている以上、そんな決着のつけ方は絶対に許されない。永田氏は、今回の改ざん事件を受けて、Facebookにこんな文書を寄せている。
〈とても他人事とは思えない。だれが好き好んで、現場が自主的に改ざんに
手を染めたりするものか〉
(編集部)
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リテラの記事【野中広務が語っていた安倍政権への怒り!「安倍首相は東條英機と変わらない」「麻生太郎の差別発言は絶対許さん」】(http://lite-ra.com/2018/01/post-3766.html)。
《この明らかな無視の理由はやはり、野中氏が後年、安倍首相と安倍政権、自民党主流派にとって、煙たい存在だったからだろう。その利権や恫喝的な政治手法への批判が絶えなかった野中氏だが、一方で徹底した護憲の姿勢を貫き、第二次安倍政権以降は、安倍首相の歴史修正主義や平和主義を脅かす戦争政策を徹底的に批判してきた》
リテラの記事タイトルにあるように…いまも国会議員でいることが不思議であり、飯塚というか、ニッポンの恥である、強烈な差別主義者・麻生太郎殿は、野中広務氏の葬儀に焼香に行ったのだろうか?
沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]第2次世界大戦中のポーランドで、将校1万5千人が…】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/202397)によると、《▼晩年は保守リベラル派として、安倍政権を「沖縄の痛みを知らない」と批判。だがアメとムチで揺さぶり、基地容認を迫る手法を始めたのは野中氏らだった ▼それでも野中氏がかつて国会で訴えた「県民を軍靴で踏みにじる結果にならないように」との言葉は生き続けなければならぬ。戦争の痛みを知らない政治はやはり恐ろしい。(磯野直)》。
野中広務氏については、国旗国歌法など、批判も多ったのも事実。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/野中広務の魂継ぐ声出ない自民党】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201801300000150.html)によると、《さて問題は、自民党議員から野中のスピリッツを引き継ぐという声が出てこないことだ。反戦を貫き平和を希求し、弱者に寄り添う。保守政治家の本来の姿だろうと思うが、今の自民党に期待するのは無理なようだ》…本当に。
《保守政治家の本来の姿》からすれば、《自公議員や翼賛野党議員への痛烈批判》するのは当然。
マガジン9のコラム【言葉の海へ 第22回:戦争を生き延びた人たちが去って行く(鈴木耕)】(http://maga9.jp/180214-2/)によると、《戦争を知る者が、次々にこの世から退場していく。野中広務さんのような「反戦保守」もほとんど姿を消した。かつての「戦争を知らない子どもたち」は、戦争を知らないがゆえに「平和の歌を口ずさみながら」歩き続けた。しかし、今の「戦争を知らない政治家たち」は、戦争を知らないがゆえに「戦争こそが平和」だと、あの『1984』の世界を現前させようとしている。これから、ぼくらの国はどこへ向かうのだろう?》…想像するだに恐ろしい。
『●『差別と日本人』読了(1/4)』
『●『差別と日本人』読了(2/4)』
『●『差別と日本人』読了(3/4)』
『●『差別と日本人』読了(4/4)』
『●『野中広務 差別と権力』読了(1/3)』
『●『野中広務 差別と権力』読了(2/3)』
『●『野中広務 差別と権力』読了(3/3)』
『●野中氏の爆弾発言』
『●『本田靖春/「戦後」を追い続けたジャーナリスト』読了』
『●炭坑王一族の末裔による凄まじいまでの暴言・差別意識』
『●呼ぶべき講師は野中広務氏だった・・・
「憲法学者達<<百田尚樹氏」な自民党には無理というもの』
「(江戸川区選出)大西英男衆院議員や(比例近畿)長尾敬衆院議員らは
勉強会に招くべき講師を誤っていた、という指摘。百田尚樹氏ではなく
野中広務氏であるべきだったようだ。今からでも遅くないでしょうが、
ま~、実現することはないでしょう。「憲法学者達<<百田尚樹氏」な
自民党には、無理な話です。脳内の回路が完全に壊れている方々だから」
『●確信犯なナチス擁護…ウルトラ差別主義者・
麻生太郎殿のその体質は野中広務氏による大叱責でも変わらず』
『●野中広務氏「憲法があり、9条があったからだ」・・・・・・
自公議員や翼賛野党議員への痛烈批判』
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【http://lite-ra.com/2018/01/post-3766.html】
野中広務が語っていた安倍政権への怒り!「安倍首相は東條英機と変わらない」「麻生太郎の差別発言は絶対許さん」
2018.01.29
(『野中広務 差別と権力』(講談社文庫))
元衆院議員の野中広務氏が26日、92歳で逝去した。野中氏といえば、小渕、森内閣で官房長官や自民党幹事長などを歴任、その情報収集力や剛腕ぶりから“影の総理”“キングメーカー”とまで称された政治家だ。そのため野党や各界からもその死を惜しむ声が寄せられている。しかし肝心の自民党は元重鎮の死にもかかわらず、ほとんど誰もコメントを発していない。
普通なら真っ先に弔意を表わす立場であるはずの安倍首相や菅義偉官房長官もなぜか、きちんと公に弔意を表した形跡はまったくない。
この明らかな無視の理由はやはり、野中氏が後年、安倍首相と安倍政権、自民党主流派にとって、煙たい存在だったからだろう。
その利権や恫喝的な政治手法への批判が絶えなかった野中氏だが、一方で徹底した護憲の姿勢を貫き、第二次安倍政権以降は、安倍首相の歴史修正主義や平和主義を脅かす戦争政策を徹底的に批判してきた。
たとえば、安倍政権が集団的自衛権容認を閣議決定した2014年、朝日新聞(7月18日)のインタビューで、野中氏は「内閣の解釈で憲法の基本を変えるなんて本末転倒でしょう。絶対にやってはいけない」として、憲法9条堅持と、戦争反対、そして安倍政権がもたらした“害悪”をこう切り捨てている。
「(「自主憲法制定は自民党の党是。手続きを踏めば憲法改正していいという考えか」と問われ)憲法を常に見直す態度は変えてはならない。ただ、すべての条文を同じように扱うべきではない。9条があり、武力行使をしてこなかったから、戦後70年近く平和でおれた。9条は変えてはならないと思う」
「戦争がどれだけ深い傷痕を国内外に残したか、もっと謙虚にあの時代を検証してほしい。『戦後レジームからの脱却』いうてね、歴史を消してしまうようなやり方は間違っている。それは国際社会への復帰につながった東京裁判も否定する。だから安倍さんはA級戦犯が祀られている靖国神社に参るんですよ」
「自衛隊は戦争にいかない前提で入隊した人たちが多いから、実際に行けといわれたら辞める人も多いはず。その次に何がおきるか。国防軍ですよ。いずれ必ず徴兵制がやってくる」
「安倍首相の姿を見ると死んでも死にきれない」と歴史修正主義を批判
こうした危機感の背景には、1925年生まれの野中氏自身の戦争体験があった。戦争の悲惨さを痛感し、その記憶を語り継ぐ重要性を訴えてきた野中氏にとって、先の戦争を肯定し、戦前戦中の再現を狙っている安倍首相の姿勢が我慢できなかったのだろう。
実際、『時事放談』(TBS)2015年2月15日放送では、安倍首相の施政方針演説について、東条英機の類似性まで指摘していた。
「私にしたら私が中学生のころ、昭和16年に東条英機首相が、大政翼賛会の国会で施政方針演説をやっている、あのラジオ放送を耳にしたときの感じと、まったくかわらないんじゃないかという心配を、私は感じました」
「(安倍首相は)重要な部分には触れないで、非常に勇ましいような感じで発言をされますと、国民はついそういう発言に十分な理解ができないまま、支持率に結びついたんじゃないかと考えております」
また、2015年5月24日のやはり『時事放談』に出演した際には、党首討論での安倍首相の発言について「志位さんは過去の戦争のいかに愚かであったかという責任を国民の前でお尋ねになりましたが、安倍総理は具体的に答えようとせず、しかもポツダム宣言すら読んだことのないような」印象だったと批判。「わずかでもあの戦争に参加したことのある経験のある私があの姿を見ておって、死んでも死に切れない気持ち」とまで発言していたのだ。
さらに、野中氏はもうひとつ、安倍政権の差別問題に対する姿勢にも激しい怒りを抱いていた。野中氏が自ら被差別出身であることを公言し、“差別をなくすことが私の政治生命であり使命”との旨をことあるごとに語ってきたのは有名な話だが、安倍政権はまったく逆。むしろ、在日差別や被差別への差別を煽ってきたからだ。
しかも、野中氏は安倍政権の中枢人物から直接、差別発言を受けたことがあった。
2001年の総裁選前、出馬を狙っていた安倍首相の盟友、麻生太郎財務相が所属派閥である大勇会の会合で、やはり出馬の動きのあった野中氏に対して、「野中のような出身者を日本の総理にはできないわなあ」と発言したことが明らかになったのだ。
「野中のような出身者を総理にできない」と発言した麻生に野中は…
この麻生氏の差別発言は会合に出席した複数の議員から野中氏自身の耳に入り、激怒した野中氏が直接、麻生氏に詰め寄るという事件も起きている。
野中氏の実像を追ったルポ『野中広務 差別と権力』(魚住昭/講談社)によれば、事件が起きたのは、麻生の差別発言から約2年が経った2003年9月11日の自民党総務会。この総務会に出席した野中氏がいきなり立ち上がり、当時、政調会長としてこの会合に参加していた麻生氏に向かってこう怒鳴ったという。
「総務大臣に予定されておる麻生政調会長。あなたは大勇会の会合で『野中のような出身者を日本の総理にはできないわなあ』とおっしゃった。そのことを、私は大勇会の三人のメンバーに確認しました。君のような人間がわが党の政策をやり、これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんかできようはずがないんだ。私は絶対に許さん!」
しかし、これはけっして、野中氏の被害妄想でも思い込みでもなかった。実際、2009年になって、米紙ニューヨークタイムズ(1月16日)がアメリカ史上初めてアフリカ系のオバマ大統領が誕生した米国と対比する形で、日本の差別問題を特集したのだが、そこに当時、首相だった麻生氏による野中氏への差別発言の一部始終を掲載している。しかも、NYタイムズ記事には、会合の出席者である亀井久興衆院議員(当時)が実名で登場し、実際に麻生氏が差別発言をしたことを証言していた。
ところが、それでも日本の新聞やテレビは、一切報道しようとしなかった。理由はマスコミが当時、総理だった麻生氏に遠慮したこと、そして差別問題に触れることを恐れたためだった。
しかし、野中氏本人はその後も、講演などでこの麻生の差別発言のことを度々取り上げ、徹底的に批判し続けた。麻生氏については、ヒトラー発言に代表されるように、その後も度々舌禍事件を起こしており、そうした安倍政権に通底する “差別”や“弱者”に対する不認識、いや逆にそれを増長させるような姿勢も野中氏が最後まで声をあげ続けた要因だろう。
そして、こうしたまさに安倍政権の本質をつく野中氏の発言に、安倍首相も麻生財務相も一言も反論できず、沈黙を守るしかなかった。野中氏の死に際して、いまだに大人気ない対応をとっているのも、それだけ安倍首相らが野中氏のことを恐れてきた裏返しだろう。
野中氏の政治手法には批判すべき点もたくさんもあったが、しかし、この政治状況をみていると、野中氏にもっと鋭い安倍批判を続けてもらいたかった、と思わずにはいられない。
(編集部)
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[※ 東京新聞(2017年7月8日)↑]
dot.asahiのコラム【室井佑月「メンバー代え求む」】(https://dot.asahi.com/wa/2017072600014.html)。
《安倍総理と会食しているのは大手報道のお偉いさん。そろそろ、それぞれの社の人間が、それぞれの社のお偉いさんに、会食でどんな話がなされたのか、詳しく訊いて、報道してくれないか? 国民の多くが知りたいと思っていることだし、取材費もかからないし。まさか、ただの友達として、安倍総理とご飯食べてるってことはないよね?》。
《これっていうスクープを取ろうとしているんだよね?》…そうなのか、スクープ狙いだったとは! 新聞社やテレビ局の上層部の方々には、そんな深い考えがあったとは…。
『●「戦没 新聞人の碑」と「対馬丸犠牲者の慰霊碑 小桜の塔」』
『●カラスはやっぱり「黒い」: 「アベ様のNHK」的
「政府が白というものを黒とは言えない」で良いのか?』
『●アベ様の政権の「暴走」許す、批判精神無き、「牙」無きメディア』
『●「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」
・・・・・・アベ様達からして?』
『●失われる「メディアの作法、矜持」…
「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」』
「青木理さん、「権力と距離を置かなくちゃいけないなんていうのは、
かつてはごく当たり前の作法としてメディア内で共有されていた」」
『●詐称『悪魔の証明』が証明…室井佑月さん「さあ、どうする安倍首相。
辻元さんは疑惑を払拭できたぞ」!』
「テレビを中心とした情けなきアベ様宣伝・喧伝者達は、森友問題を
なかったことにして、第二、第三…の問題にフタをしようと躍起なようだ。
権力の監視、権力への批判が責務のジャーナリストやジャーナリズムを、
スシ友やテンプラ友、チュウカ友に、詐称されたのでは敵わない」
『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」』
『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ』
『●「自由新聞(フライエ プレッセ)!」と「下足番」新聞:
主犯の「A」(A夫妻)が抜けている』
『●ジャーナリズムの劣化、そして、アベ様政権の力の源泉
=「内閣人事局制度を始めとする「政治主導」改革」』
『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、
かたや、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…』
そして、室井佑月さんの素晴らしい提言。《会食している報道人…安倍総理、会食のメンバーを代えてみたらいかがでしょうか?…たとえば、玉川徹・テレビ朝日コメンテーター、望月衣塑子・東京新聞記者、金平茂紀・TBS「報道特集」キャスター、改憲のことを相談したいなら憲法学者の小林節氏、メディアのあり方を訊きたいなら元経産省官僚の古賀茂明氏、この国の貧困の実態を知りたいならジャーナリストの斎藤貴男氏、ほかにも上杉隆氏、青木理氏、大谷昭宏氏、木村草太氏…》。室井佑月さんご自身や、佐高信さんや魚住昭さん達もお願いします。
そりゃぁ、針のムシロの上で、お食事も進むことでしょう。
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【https://dot.asahi.com/wa/2017072600014.html】
室井佑月「メンバー代え求む」
更新 2017/7/27 07:00
(一体会食でどんな話がなされたのだろう?(※写真はイメージ))
作家・室井佑月氏は、先日行われた安倍総理と会食に参加したメンバーについて、違和感を覚えると指摘する。
* * *
7月13日、朝日新聞デジタルの首相動静によると、その日の安倍総理は、
<(午後)6時49分、東京・紀尾井町のホテル「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」。レストラン「WASHOKU 蒼天」で曽我豪・朝日新聞編集委員、山田孝男・毎日新聞特別編集委員、小田尚・読売新聞グループ本社論説主幹、石川一郎・BSジャパン社長、島田敏男・NHK解説副委員長、粕谷賢之・日本テレビ報道解説委員長、田崎史郎・時事通信特別解説委員と食事。10時10分、東京・富ケ谷の自宅>であった。
時事通信が7~10日に実施した世論調査で、安倍内閣の支持率が29.9%と、ついに30%を切ってしまったから、そのことについて相談でもしてたんかな?
相談だったらまだしも、なにかお願いでもあったりして?
妄想だとか、疑いだとかいわれても、この時期にさんざん批判されているこのメンツでの会食なんて、そう思われても仕方なかろ。
安倍総理と会食しているのは大手報道のお偉いさん。そろそろ、それぞれの社の人間が、それぞれの社のお偉いさんに、会食でどんな話がなされたのか、詳しく訊いて、報道してくれないか? 国民の多くが知りたいと思っていることだし、取材費もかからないし。
まさか、ただの友達として、安倍総理とご飯食べてるってことはないよね?
総理大臣に誘われたことを光栄に感じ、ボケボケその場にはせ参じたわけじゃないよね?
会食している報道人は、背広の内ポケットなどにICレコーダーなどを忍ばせ、これっていうスクープを取ろうとしているんだよね?
今、総理にしゃべらせたいことはいっぱいあるでしょ。2020年までとスケジュールを切った改憲について、加計・森友問題について、支持率とご自身の進退について……などなど。
これまでも会食をつづけてきたけど、ただの広報情報だけで、スクープの一つも取れなかったということは、メンバーが悪かったのかも。なに? 指名制だからメンバーは代えられない?
安倍総理、会食のメンバーを代えてみたらいかがでしょうか?
たとえば、玉川徹・テレビ朝日コメンテーター、望月衣塑子・東京新聞記者、金平茂紀・TBS「報道特集」キャスター、改憲のことを相談したいなら憲法学者の小林節氏、メディアのあり方を訊きたいなら元経産省官僚の古賀茂明氏、この国の貧困の実態を知りたいならジャーナリストの斎藤貴男氏、ほかにも上杉隆氏、青木理氏、大谷昭宏氏、木村草太氏。
反対側の質問に答えていくことは、あなた様への国民の理解が深まることになるでしょう。それに、彼らなら、一回食事にいっただけで、あなた様の考えやお言葉を、余すことなく国民に伝えてくれると思います。
ただ「男たちの悪だくみ」をしたいのであったら、しょうがないですが。
※週刊朝日 2017年8月4日号
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[※ 報道特集(2017年7月9日)↑]
日刊ゲンダイの記事【投じた税金4億円 安倍政権「ミサイル避難CM広告」の思惑】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208158)。
アサヒコムのコラム【室井佑月「信じたい」】(https://dot.asahi.com/wa/2017070500021.html)。
《内容は「屋内や地下へ避難」「物陰に隠れる」などトンチンカン。ミサイルがどの方向から飛んでくるのか分からないのに「物陰」をどう判断するのか。相変わらず「竹やりでB―29を撃墜」の発想だ》。
《この国から倫理観が失われつつある。なにしろ、倫理観ゼロの安倍さんが総理だしな。…内容はミサイルが飛んで来たら「屋内に避難」「物陰に隠れる」というトンデモだ。そんなに緊急にミサイルの心配をしなくてはならないのなら、まず全国にある原発をどうにかしなくていいのか? が、そういうことじゃない、きっと。このCMには4億円もの金をかけている。…そんな中、メディアに4億円という金が配られる。それはいったい、どういうことを意味するのか?》。
『●「人道なんてなかった」頃の「戦争できる国」の現実』
《靖国神社にある遊就館の片隅に奇妙な像がある。潜水服姿で
頭には大きなかぶと。両手で長い棒を持ち、身構えている。
先端に付けられているのは機雷である…▼敗戦直前に横須賀や
呉などで部隊が編成され、三千人近くの若者が潜水訓練を受けた。
上陸する米軍の舟艇を水中で待ち構え、竹ざおの先の機雷を
突き上げて自爆する。「伏龍」と名付けられた水際特攻隊である
▼空を飛ぶ夢を失った予科練の少年兵たちは、ひたすら死に
向かう訓練に明け暮れた。》
《「屋内や地下へ避難」「物陰に隠れる」》…竹やりは要らないのですか?
日刊ゲンダイの斎藤貴男さんコラム【二極化・格差社会の真相/今や宣伝機関 “スガ語”で反論した政権ベッタリ新聞の汚点】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207316)によると、《なんだか涙が止まらない。学校法人加計学園の獣医学部新設問題をめぐる「総理のご意向」問題を暴露した前川喜平・前文部科学事務次官の“出会い系バー”通いを記事化した読売新聞が、その報道姿勢を問う世評に対する反論というか、弁明を6月3日付朝刊に、社会部長名で掲載した件だ》。
こういうところに現れるのでしょう、マスコミによる忖度。
『●「政権批判を封じ込めるかのごとく…
「政府広報予算」をドーンと弾んで」もらったマスコミ…最早「広報」』
『●アベ様の秋と『官僚たちの夏』: 「「総理のご意向」を
理由に行政が歪められたことは紛れもない事実」』
『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ』
『●望月衣塑子東京新聞社会部記者
「会見場は勝負しなければいけない場所、非常に重要な場所」』
《このCMには4億円もの金をかけている。…そんな中、メディアに4億円という金が配られる。それはいったい、どういうことを意味するのか?》。巨大なCM費、それは、第三、第四の「下足番」メディアのための賄賂。
『●「一方で北朝鮮の危機を煽りながら、
平然と大飯原発を再稼働を推し進める」…二人の「裸の王様」』
消費税増税のための賄賂…軽減税率という「お零れ」。構造はこれと同じだ。
『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」』
また、裁判員制度を無理やり導入するために、最「低」裁がばら撒いたワイロも同様。
『●『つぶせ! 裁判員制度』読了』
《政府は、タウンミーティング(TM)という企画を主催し、…この中で、
司法制度改革をテーマにした七回のうち六回までがシナリオ通りの
やらせだったといいます…。…ほとんど、「平成田舎芝居」…》。
「サクラの動員も」。
《産経新聞は、…「裁判員制度全国フォーラム」(最高裁、
産経新聞等の主催)で、一人当たり三〇〇〇円から五〇〇〇円を
支払うことで計二四四人をサクラとして動員したが、…魚住昭氏が
「最高裁が手を染めた『27億円の癒着』」(『月刊現代』平成一九年
四月号)という記事で詳細にレポートしています。…産経新聞としては、
最高裁から出る広告料金でサクラの動員費用を支払って余りある
という計算があるらしい。ここまで来ると最高裁とマスコミの癒着ぶりは
よくわかります》
『●『官僚とメディア』読了(3/3)』
「「…産経新聞…が最高裁と共催した裁判員制度の
タウンミーティングでサクラを動員…」。保坂展人元議員
(p.182、203)。「次々と明らかになる最高裁のデタラメな契約実態に、
委員席からは驚きと失望のため息が漏れた。国民が「法の番人」として
信頼を寄せてきた最高裁のエリート裁判官たちの正体は、こんなにも
お粗末なものだったのか」。政治評論家の森田実さん。
パックニュース方式。「…産経大阪本社には五段広告三回分の料金として、
八百万円近いカネが入る。サクラに日当を払っても十分儲かる仕組み
なのである」。
「刑事裁判の迅速化と効率化だけが強調され、企業法務に携わる弁護士を
大量に増やすという意図が明確だった。早い話が
小泉政権時代に進められた規制緩和・構造改革路線の司法版である。
そのためか、被告が無罪を主張すると一年でも二年でも身柄を
拘束され続ける「人質司法」や、冤罪の温床とされる代用監獄をなくそうとする
姿勢はまったく見られなかった」」
『●死刑判決よりも、違憲・合憲かを判断させよ』
『●そりゃぁ、東京電力原発人災以降を見ただけでも、
「司法」にも絶望するよな』
「井戸謙一氏と海渡雄一氏がゲスト。
国や電力会社に楯ついて反原発の判決を下した
稀有な裁判官が井戸謙一氏。井戸氏以外の裁判官は、
東京電力原発人災を目の当たりにして、どんな気持ちだろう。
是非聞いてみたい。冷徹に何も感じないほど冷めているだろうか。
無辜の被告に、かつて冤罪死刑判決を出したことで苦しみ抜いた
熊本典道元裁判官のようなまともな感覚を持った裁判官が日本には
どれほどいるのだろうか。市民感覚を取り入れるということで、
最高裁がやらせタウンミーティングまで開いて導入した裁判員制度
だけれども、そんなもので裁判官が変わるほど、司法はまともではない」
『●マスコミと癒着する「司法・最高裁」の堕落ぶり』
『●「政権批判を封じ込めるかのごとく…
「政府広報予算」をドーンと弾んで」もらったマスコミ…最早「広報」』
「報道・ジャーナリズムの自死。シロウト裁判官に「死刑のスイッチ」を
無理強いし、「地獄」を味わわせる裁判員制度
(『最高裁やらせタウンミーティング事件』)の際の最「低」裁と
マスコミとの関係にも同様なことが言え、また、じわじわと復活しつつある、
3.11核発電人災に至るまでの核発電「安全神話」キャンペーンと
マスコミ等との関係にも言えます」
コンナ「裸の王様」に負けたくない。
『●斎藤貴男さん「人間が人間であるために、最後まで抗おう」
と呼びかけ…コンナ「裸の王様」に負けたくない』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208158】
投じた税金4億円 安倍政権「ミサイル避難CM広告」の思惑
2017年6月25日
(ミサイルからの避難を呼びかけるテレビCM(上)と
新聞広告/(C)日刊ゲンダイ)
明らかに無駄な支出だろう。23日、全国の民放43局で「弾道ミサイル落下時の行動」の政府広報CMが始まり、新聞の朝刊各紙にも「Jアラートで緊急情報が流れたら、慌てずに行動を。」と題された広告が掲載された。
やっと静かになった北朝鮮のミサイル危機をあらためて国民にあおってどうするのか。しかも、内容は「屋内や地下へ避難」「物陰に隠れる」などトンチンカン。ミサイルがどの方向から飛んでくるのか分からないのに「物陰」をどう判断するのか。相変わらず「竹やりでB―29を撃墜」の発想だ。
こんなバカバカしいCM・広告に一体いくらの税金を投じたのか。内閣府に問い合わせると、担当者はこう答えた。
「CM制作費と放映費で1億4000万円、新聞広告で1億4000万円、
ウェブ広告で8000万円です」
4億円近いカネをドブに捨てたようなもの。そもそもなぜ、このタイミングでCM・広告を打つ必要があるのか。森友・加計学園問題で内閣支持率の低下が著しい安倍政権が“メディア買収”に動いたとしか思えない。
「政府がミサイル発射時の避難CMや広告を打ち始めたのは、
世論を誘導し、国家予算を軍需産業に割く口実をつくるため。
隣国の脅威をあおることで、政府には自衛隊装備を強化する口実が
できますから」(メディア関係に詳しいジャーナリストの黒薮哲哉氏)
メディア買収か自衛隊装備強化のためか。いずれにしても国民の大事な血税が浪費されたのは間違いない。
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【https://dot.asahi.com/wa/2017070500021.html】
室井佑月「信じたい」
(更新 2017/7/6 11:30)
(「メディアまで私物化されたら、日本の民主主義は死んでしまう。」
(※写真はイメージ))
先日はじまった「弾道ミサイル落下時の行動」という政府のCM。作家の室井佑月氏は、なぜ今それが流されるのか、理由を問う。
* * *
このコラムがみなさんの目に触れる頃には、都議選の結果が出ている。あたしの周辺では、都議選なんて候補者の名前も知らないし興味ない、などといっていた人たちまで「今回は絶対いかなきゃ」といっている。
みんなが口にするのは、このまま安倍一強のままでいたら、この国はどうなってしまうのか?という不安だ。
投票できるのは都民だけだが、きっと全国の多くの人たちも固唾を呑んで見守っている。
今回の結果が、なにかが大きく変わるきっかけになると、あたしは信じたい。
この国から倫理観が失われつつある。なにしろ、倫理観ゼロの安倍さんが総理だしな。
6月23日、前川喜平・前文部科学事務次官が、日本記者クラブで会見をおこなった。
彼は加計学園の獣医学部新設問題をふり返り、あらためて行政が歪められたと訴えた。そして、国家権力とメディアの関係にも踏み込んだ。
読売新聞が、前川さんの出会い系バー出入りを報じたのは、どう考えてもおかしいし、あってはならないことだった。前川さんはすでに私人で、なんら犯罪性はなかった。
前川さんは、国家権力による行政の歪みを告発した人である。
その彼を、いかがわしい信用出来ない人間だと、新聞を使って印象操作したのだ。怖いことだ。
前川さんも、
「読売、官邸のアプローチが連動していると感じた」
といっていた。そして、
「これが私以外にも起きているとするならば、大変なこと。
監視社会化、警察国家化が進行していく危険性があるのではないか」
「権力が私物化されて、第4の権力といわれるメディアまで
私物化されたら、日本の民主主義は死んでしまう。その入り口に
我々は立っているのではという危機意識を持ちました」
と語っていた。
おなじく23日、全国の民放各局で、「弾道ミサイル落下時の行動」という政府のCMがはじまった。なぜ、今、このCMを流す必要があるのだろうか?
内容はミサイルが飛んで来たら「屋内に避難」「物陰に隠れる」というトンデモだ。そんなに緊急にミサイルの心配をしなくてはならないのなら、まず全国にある原発をどうにかしなくていいのか?
が、そういうことじゃない、きっと。このCMには4億円もの金をかけている。
森友・加計学園で、安倍政権の権力の私物化があらわになった。慌てた安倍さんは国会を卑怯な形で閉じる。
そして、国会ではなく一方的に語れる会見で、「指摘があればその都度、真摯に説明責任を果たす」と大嘘をこく。野党が臨時国会開会を要求するために求めた面会まで、拒否し逃げているのが事実である。
そんな中、メディアに4億円という金が配られる。それはいったい、どういうことを意味するのか?
※週刊朝日 2017年7月14日号
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asahi.comの三浦亘記者による記事【長野)「沖縄の怒り知って」 石川さん新著で訴え】(http://www.asahi.com/articles/ASJ6Y3VSQJ6YUOOB001.html)。
《石川文洋さん…写真集「基地で平和はつくれない――石川文洋の見た辺野古」(新日本出版刊)を出版》。
尊敬する「伝説の報道カメラマン」石川文洋さん。《在日沖縄人》として、辺野古破壊についての写真集を出版されたそうです。「沖縄差別」「住民分断」「捨て石」に苦しむ沖縄の皆さんの「怒り」を知る上で重要でしょう。「安倍晋三さん。日本本土にお住まいのみなさん…「第二の加害者」は、あなたたちです。」 …でも、2016年7月参院選では、アベ様やニッポン本土の皆さんにはその自覚は無かったようです。
『●沖縄と報道カメラマン・石川文洋さん』
「沖縄出身の「伝説の」報道カメラマン・石川文洋さんについての、
魚住昭さんによる記事。衆院選でもほとんど話題にならず、
争点にならない沖縄。米国侵略によるベトナム戦争取材で著名な
石川さん、今も続く米軍基地問題、どう感じておられるのだろう?
いまに始まったことではないが、米兵の犯罪やオスプレイヘリパッド問題…」
『●映画『標的の村』監督・三上智恵さん、
「わずか9時間の歓喜 ~高江工事再開・民意圧殺の朝~」』
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【http://www.asahi.com/articles/ASJ6Y3VSQJ6YUOOB001.html】
長野)「沖縄の怒り知って」 石川さん新著で訴え
三浦亘 2016年7月7日03時00分
(出版した写真集を手にする石川文洋さん=諏訪市上諏訪)
沖縄県出身で、自らを「在日沖縄人」と称する報道写真家、石川文洋さん(78)=諏訪市上諏訪=が、沖縄の米軍普天間飛行場の辺野古移転に反対する運動を克明に追った写真集「基地で平和はつくれない――石川文洋の見た辺野古」(新日本出版刊)を出版した。石川さんは「沖縄人がなぜ、新基地建設に反対しているのか、本土の人に、分かってほしい」と訴えている。
ベトナム戦争の最前線を取材し、その後、朝日新聞カメラマンとして北ベトナムやカンボジアを取材した石川さん。今も現役のフリーカメラマンとして、海外の紛争地で取材する一方、「戦争を防ぐためには、戦争の実態を知らせることが大切」と、各地でスライドを映しながら反戦平和のための講演活動を続けてきた。
写真集は、のどかな砂浜が基地建設予定地のフェンスで分断された1枚で始まり、米海兵隊の水陸両用装甲車の訓練風景などを交えながら、米軍基地前での座り込みや海上をカヌーで抗議する人々など、反基地運動の様々な場面が続く。
沖縄取材のきっかけは、……。
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asahi.comの大久保真紀編集委員の記事【死刑執行、浮かぶあの顔 元裁判員苦悩「殺人行為だ」】(http://www.asahi.com/articles/ASJ4P5GJSJ4PUTIL03F.html)。
《まもなくして、裁判員の経験を話した親しい友人にこう問われた。「人を殺したのか?」》。
『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい』
つくづく、残酷な裁判員制度だ。シロウト裁判官に《死刑のスイッチ》を無理強いして押させ、一体どうしようというのだろう? 最高裁までがグルになり、司法がこんな違憲な制度を推進している。『朝日』のようなマスコミまでが、《くじ引きで選ばれた国民たちが下した選択によって、命が絶たれる。死刑をめぐる状況は新たな局面を迎えた》ので、素人に《人を裁くという経験を通じ、死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい…無残な状況。
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
『●「裁判員制度」の下での「死刑制度」存置支持』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●裁判員制度下で少年死刑判決』
『●裁判員の心を慮る・・・』
『●そのスイッチを押せない』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(1/2)』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(2/2)』
『●裁判員制度: 被告にとっても憲法違反』
『●裁判員制度を即刻中止に』
『●「死刑のスイッチ」を押すこと: 裁判員のストレス障害』
『●裁判員制度という不始末に最高裁はどのような落し前を?』
『●死刑という制度:
「吊るせ、吊るせ」の合唱で何か状況は変わるのか?』
『●「彼を赦したわけではない。
しかし死刑にして問題が解決するわけではない」』
『●「殺すなかれ・・・」
・・・「彼らを処刑することが「社会正義」なのだろうか」?』
『●「死刑のスイッチ」を強制する裁判員制度:
「やった人でないと、この苦しみは分からない」』
この国の司法、正気じゃない、マトモじゃない。マスコミも相まって、裁判員制度についての『最高裁やらせタウンミーティング事件』。
『●『つぶせ! 裁判員制度』読了』
「広報活動の内幕(p.162)。「政府は、タウンミーティング(TM)という
企画を主催し、・・・この中で、司法制度改革をテーマにした七回のうち
六回までがシナリオ通りのやらせだったといいます・・・。/・・・ほとんど、
「平成田舎芝居」・・・」。サクラの動員も(p.164-165)。
「産経新聞は、・・・「裁判員制度全国フォーラム」
(最高裁、産経新聞等の主催)で、一人当たり三〇〇〇円から
五〇〇〇円を支払うことで計二四四人をサクラとして動員したが、・・・
魚住昭氏が「最高裁が手を染めた『27億円の癒着』」(『月刊現代』
平成一九年四月号)という記事で詳細にレポートしています。/
・・・産経新聞としては、最高裁から出る広告料金でサクラの動員費用を
支払って余りあるという計算があるらしい。ここまで来ると
最高裁とマスコミの癒着ぶりはよくわかります」」
『●司法改革の暴走の流れを変えられるか?』
『●『官僚とメディア』読了(3/3)』
「「・・・産経新聞・・・が最高裁と共催した裁判員制度の
タウンミーティングでサクラを動員・・・」(p.180)。保坂展人元議員
(p.182、203)。「次々と明らかになる最高裁のデタラメな契約実態に、
委員席からは驚きと失望のため息が漏れた。国民が「法の番人」として
信頼を寄せてきた最高裁のエリート裁判官たちの正体は、こんなにも
お粗末なものだったのか」(p.203)。政治評論家の森田実さん(p.186)。
パックニュース方式。「・・・産経大阪本社には五段広告三回分の料金として、
八百万円近いカネが入る。サクラに日当を払っても十分儲かる仕組み
なのである」(p.194)。
「刑事裁判の迅速化と効率化だけが強調され、企業法務に携わる弁護士を
大量に増やすという意図が明確だった。早い話が
小泉政権時代に進められた規制緩和・構造改革路線の司法版である。
そのためか、被告が無罪を主張すると一年でも二年でも身柄を
拘束され続ける「人質司法」や、冤罪の温床とされる代用監獄をなくそうとする
姿勢はまったく見られなかった」(p.204)」
『●死刑判決よりも、違憲・合憲かを判断させよ』
『●そりゃぁ、東京電力原発人災以降を見ただけでも、
「司法」にも絶望するよな』
「井戸謙一氏と海渡雄一氏がゲスト。
国や電力会社に楯ついて反原発の判決を下した
稀有な裁判官が井戸謙一氏。井戸氏以外の裁判官は、
東京電力原発人災を目の当たりにして、どんな気持ちだろう。
是非聞いてみたい。冷徹に何も感じないほど冷めているだろうか。
無辜の被告に、かつて冤罪死刑判決を出したことで苦しみ抜いた
熊本典道元裁判官のようなまともな感覚を持った裁判官が日本には
どれほどいるのだろうか。市民感覚を取り入れるということで、
最高裁がやらせタウンミーティングまで開いて導入した裁判員制度
だけれども、そんなもので裁判官が変わるほど、司法はまともではない」
『●マスコミと癒着する「司法・最高裁」の堕落ぶり』
「堕落する司法と堕落するマスコミの癒着に関する興味深い記事。
最高裁判事は、公正であろうとか、中立であろうとか、
身綺麗であろうとか、そういう矜持はないものかね? 裁判員制度導入に
際してのマスコミと共同してのタウンミーティングやらせ事件でも、
恥じないその神経を疑う」
『●和歌山県警科学捜査研究所の鑑定結果捏造事件と
和歌山毒カレー冤罪事件、そして死刑制度』
「裁判員制度になって、我々(私は絶対に拒否します: コレやコレを、
ご参考まで)に「死刑のスイッチ」を押させて、死刑への意識の
ハードルを下げさせ、死刑存置に我々が貢献させられていることを
意識する必要があるのじゃないか?
最高裁がやらせタウンミーティング(TM)までやって、
裁判員制度導入を図った意図を我々は読み取った方がよい」
『●裁判員制度という不始末に最高裁はどのような落し前を?』
『●「絶望の裁判所」: 裁判所の頂点、最高裁からして・・・・・・』
「「元最高裁調査官で明大法科大学院教授の瀬木比呂志氏の著書
「絶望の裁判所」(講談社)が話題だ。本書では、キャリア33年の
ベテラン裁判官だった瀬木氏が、3月末での退官を発表した
最高裁判所長官の竹崎博允氏が主導した司法制度改革の“利権″を
バクロ・・・・・・だが、瀬木氏は、「制度によって刑事裁判が脚光を浴び、
刑事系の裁判官や書記官の増員につながったことにも注目すべきだ」」
・・・・・・裁判員制度についての『最高裁やらせタウンミーティング事件』を
挙げるまでもなく、司法制度改革どころか、司法の腐敗」
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【http://www.asahi.com/articles/ASJ4P5GJSJ4PUTIL03F.html】
死刑執行、浮かぶあの顔 元裁判員苦悩「殺人行為だ」
編集委員・大久保真紀 2016年4月22日09時12分
(「名前と顔を出して話すのは、僕の苦しみも含めて
知ってもらいたいから。裁判員裁判で初めて死刑が執行された
判決にかかわった裁判員としても、責任があるかなと思う」。
米澤敏靖さんはよく足を運ぶという自宅近くの海を見ながら言った
=神奈川県横須賀市、大久保真紀撮影)
「執行されたことは、いまでも信じたくない」――。川崎市でアパートの大家ら3人を刺殺した津田寿美年(すみとし)・元死刑囚(当時63)に昨年暮れ、死刑が執行された。2009年に始まった裁判員制度の対象事件では、初めての執行。5年前、死刑の判断に加わった元裁判員が執行後初めて、重い口を開いた。
「死刑がひとごとではなくなってしまった。一般市民が人の命を奪う判決にかかわるのはきつい」。神奈川県横須賀市在住の元裁判員、米澤敏靖さん(27)は心の内を明かした。
思い出したくないのに、フラッシュバックのようによみがえってくる。4カ月前に東京拘置所で刑を執行された津田元死刑囚の顔だ。「法廷での無表情な顔が、浮かぶんです。最期はどんなことを思ったのだろうかと考えてしまう」
津田元死刑囚に、検察の求刑通り死刑が言い渡されたのは、11年6月17日。米澤さんは当時、大学4年生だった。
「判決は遺族感情や被告の生い立ちを十分に考慮した結果。自分のやったことを反省し、真摯(しんし)に刑を受けてもらいたい」。判決後の会見でそう話した。死刑制度はあった方がいいし、死刑にせざるを得ないケースもあると思っていた。
翌月、津田元死刑囚が控訴を取り下げ、判決が確定。「悩んで出した結果を受け入れてくれた」と感じて、ほっとした。
まもなくして、裁判員の経験を話した親しい友人にこう問われた。
「人を殺したのか?」
………。
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CMLの記事【[CML 033846] 安倍首相と闇社会の関係】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-September/033908.html)。
「安倍首相が、多くの犯罪を犯したカルト教団「統一協会」やファシスト団体「日本会議」と密接な関係にあることは周知の通り・・・・・・もう一つ、安倍首相には表に出してもらいたくない関係があります。先日、組織のトップが殺人の関与で逮捕された九州最大のヤクザ「工藤会」と密接な関係」・・・・・・。「とある暴力集団」との関係でさえウンザリなのに、「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます。ますます国際社会の印象が悪くなる一方です。
『●アベ様のオツムの中身のネタ元:
「憲法改正、愛国心教育、自虐的歴史教育是正、戦後レジーム脱却」』
『● 『朝日』の「誤報」よりも、誰が国際社会の印象を落としているでしょうか?』
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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-September/033908.html】
[CML 033846] 安倍首相と闇社会の関係
・・・・・・
2014年 9月 14日 (日) 11:00:37 JST
・・・・・・・・・です。
安倍首相が、多くの犯罪を犯したカルト教団「統一協会」やファシスト団体「日本会議」と密接な関係にあることは周知の通りです。
もう一つ、安倍首相には表に出してもらいたくない関係があります。
先日、組織のトップが殺人の関与で逮捕された九州最大のヤクザ「工藤会」と密接な関係があることです。
以前から自民党の政治家はヤクザや右翼と深い関係にあることが多いと言われてきました。安倍首相も例外ではありません。
フェイスブックで知りました。
(ここから)
【北九州市の工藤会。暴力団と安倍首相の黒い繋がり】
昨米財務省が「最も暴力的な組織」と言い、全国で唯一に指定されている北九州市の「工藤会」トップが逮捕。その容疑の一つが「がれき反対 「特定危険指定暴力団」 運動で親しくしてた漁協の組合長の殺害」だったという記事を、多くシェアいただきありがとうございました。
【私の知人も殺された衝撃。北九州市の暴力団「工藤会」トップ逮捕】
https://www.facebook.com/murakamisatoko2013/posts/341686622660636
このコメント欄で、「安倍首相と工藤会」についての記事をご紹介いただいたので、こちらにあらためてアップします。
安倍首相の選挙区は山口4区で下関市と長門市です。主たる選挙区の下関市と北九州市とは、関門海峡を挟んで本当に目と鼻の先。もちろんアッキー夫人もこまめに地元をまわっています。昨年は上関原発建設が現実味を帯びており、私も安倍首相が下関入りする際は「安倍さん、山口に原発はいりません」という大きな横断幕を持って立っていたのですが、3度も通報され、さすがにお膝元だと感心しました。(ちなみに通報には何の根拠もありません) 安倍首相の集会など、今日はAKBのコンサートかと思うほど、動員数が大きいです。
この下関市の安倍首相(当時・内閣官房副長官)の自宅や後援会事務所に、2000年に火炎瓶が投げ込まれるという事件が起こりました。当時の安倍首相は「北朝鮮の陰謀」と周囲に語っていました。しかし3年後、逮捕された工藤会の組員が事件の真相を暴露します。
下関市市長選で安倍の子飼いと言われる江島潔氏を勝たせるため、安倍首相の秘書が、対立候補の古賀敬章氏について「「在日朝鮮人』とか『北朝鮮の金正日の手先』などという誹謗中傷の怪文書をバラまけ」との「仕事」を工藤会に依頼していたのです。工藤会が犯行に及んだのは、「報酬が支払われなかった」という理由からでした。
工藤会はもともと、安倍事務所や地元有力企業などに幅広い人脈を持ち、市内の再開発事業にからむ土地買い占めなどに暗躍していました。
そしてこの「火炎瓶事件」のスキャンダルを、共同通信がもみ消したという衝撃の記事も、魚住昭、青木理両より暴露されます。
◆詳細→
http://matome.naver.jp/odai/2137095449002118801
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1306/11/news030.html
下関市には反安倍の親しい議員や友人がたくさんおりますが、地元ではとにかく悪い噂(=真実)ばかりです。
市長になった江島潔についても、安倍首相へ資金を流すための地元献金集めマシンで、愛人がいて下関市にも住んでいない、などなど。
2012年山口知事選では、安倍体制を打倒しようと市民の応援を受けて飯田哲也氏が立候補。私も選挙のお手伝いさせていただきましたが、安倍側が出してきたのは、なんと「当時から病気で余命が心配されていた」元官僚の山本繁太郎氏。山本氏が勝ちましたが、体調悪化・入院でほとんど公務も出来ず、結局2年も経たず亡くなりました。本当に県政を考えたら、候補は出せません。「知事など傀儡でいい」ということが如実にわかる出来事です。その知事補選でも自民の元官僚・村岡嗣政氏が圧勝しています。
他にも、首相と暴力団の関係は数々暴露されています。
2007年、「私や私の秘書が犯人や暴力団と関係があるのであれば、直ちに首相も衆院議員も辞める考えだ」と述べた安倍首相。その後の2012年「山口組の金庫番」で韓国籍の永本壹柱氏と一緒に写真発覚、大問題になりました。
統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟と、安倍晋三ほどダークな政治家はいないのではないでしょうか。
(ここまで)
・・・・・・・・・
福岡県
E-Mail: ・・・・・・・・・
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「郵政民営化は構造改革の本丸」(小泉純一郎前首相)
その現実がここに書かれています・
『伝送便』
http://densobin.ubin-net.jp/
私も編集委員をしています(^^;)
定期購読をお願いします!
購読料は送料込みで1年間4320円です。
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asahi.comの記事【閣議決定は「暴挙」、野中広務氏が批判 集団的自衛権】(http://www.asahi.com/articles/ASG766GKNG76OIPE00L.html?iref=comtop_pickup_04)。
『●『差別と日本人』読了(1/4)』
『●『差別と日本人』読了(2/4)』
『●『差別と日本人』読了(3/4)』
『●『差別と日本人』読了(4/4)』
『●『野中広務 差別と権力』読了(1/3)』
『●『野中広務 差別と権力』読了(2/3)』
『●『野中広務 差別と権力』読了(3/3)』
『●野中氏の爆弾発言』
『●『本田靖春/「戦後」を追い続けたジャーナリスト』読了』
『●炭坑王一族の末裔による凄まじいまでの暴言・差別意識』
野中広務氏が「安倍内閣が集団的自衛権の行使を認めるため、憲法解釈を変える閣議決定をしたことについて、「暴挙」と痛烈に批判・・・・・・「私どもが、あの戦争から69年たった今日を平和で迎えることができたのは、憲法があり、9条があったからだ。解釈を変更しただけで、再び戦争への道を歩むというのは暴挙だ」と批判し、「憲法9条の死守」を訴えた」・・・・・・そうだ。アベ様をはじめ自民党議員の著しい劣化具合が分かろうというものだ。国旗国歌法案については大変に不満ですが、引退後の野中氏を、自民党議員だったとはいえ、高く評価しています。氏自身の『差別と日本人』や魚住昭さんの『野中広務 差別と権力』を通して、高く評価できる議員だったと思います。それと比較して、今の自公議員や翼賛野党議員のなんと低品質なことか・・・・・・。
『●「積極的平和主義」という愚:
『軍隊は人を守らない』『戦争で得たものは憲法だけ』』
『●「積極的平和主義」を愛する公明党の愚:
「軍隊は人を守らない」し、「戦争で得たものは憲法だけ」だ』
『●他人を「非戦闘地域」や戦場に行かせるのならば・・・、
平和憲法を放棄し、壊憲するのならば・・・』
『●戦争屋による憲法違反の「集団的自衛権」閣議決定・・・
「やめろと言わないのは“許した”のと同意」』
『●憲法違反を犯しつつ壊憲する愚な・・・・・・「原理原則の無い国」「悪魔の島」』
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【http://www.asahi.com/articles/ASG766GKNG76OIPE00L.html?iref=comtop_pickup_04】
閣議決定は「暴挙」、野中広務氏が批判 集団的自衛権
黄 2014年7月7日08時04分
(講演で、安倍内閣を批判する野中広務・元自民党幹事長=6日午後、名古屋市西区)
元自民党幹事長の野中広務氏(88)が6日、名古屋市内で講演し、安倍内閣が集団的自衛権の行使を認めるため、憲法解釈を変える閣議決定をしたことについて、「暴挙」と痛烈に批判した。
野中氏は、朝鮮戦争で南北に分断された鉄道の連結などに協力してきたNPO法人「三千里鉄道」(愛知県豊橋市)が開いた集会で、「東北アジアの平和に向けた日本の課題」と題して講演。「私どもが、あの戦争から69年たった今日を平和で迎えることができたのは、憲法があり、9条があったからだ。解釈を変更しただけで、再び戦争への道を歩むというのは暴挙だ」と批判し、「憲法9条の死守」を訴えた。
また、野中氏は「従軍慰安婦」や尖閣諸島問題などで悪化した日韓、日中関係についても言及。「政治家は、植民地化が朝鮮半島に残した爪痕や、戦争が中国に残した傷痕を謙虚に反省して、やっていかなければならない」と指摘した。
そのうえで「近隣諸国と対立したままで、いくら平和を叫んでも、それは空念仏だ。東アジアの友好親善のため、みなさんの力を賜りたい」と話した。
野中氏は1998年の小渕恵三首相と金大中(キムデジュン)・韓国大統領による首脳会談で、日韓パートナーシップをうたった共同宣言を発表した際の官房長官だった。
集会には、金大統領の側近で野中氏とも親交があった林東源(イムドンウォン)・元韓国統一相らも参加。林氏は講演で「日中韓は地理的にも歴史的にも親しく交わるしかない間柄。すみやかに関係改善を目指すべきだ」と述べた。
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