あびこ雅浩の日記

仙台市議会議員あびこ雅浩の活動日記。

東京で環境問題の研修を受けてきました

2012-07-12 | 国際・政治

公益財団法人日本生態系協会が主催する第12回「日本をリードする議員のための政策塾」に行ってきました。

003_2 場所は東京駅八重洲口の会議研修用ビル。約70名の自治体議員が参加。講義1は同協会総務部長による「チェルノブイリ視察報告」、講義2は同協会池谷奉文会長による「自然と共存した持続可能な国づくりとは」でした。

講義1では、四月に福島県内自治体議員とチェルノブイリ視察を行ない、事故から26年が経過した現地の状況について多くの写真とともに紹介。除染を早々と断念、炉の直近は8.4マイクロシ―ベルト、事故後炉をコンクリートで閉じ込めたが耐余年数30年が近づきドーム状の石棺で封鎖する計画、炉の周辺には1000箇所のホットスポット、市役所庁舎や遊園地、住宅地など事故後廃墟となった町の姿、発電所から半径30㌔圏内は立ち入り禁止区域、一万人以上が強制移住、区域内では廃炉作業と森林火災管理に四千人近い労働者、居住禁止区域に高齢者90人以上が居住し政府は黙認、ウクライナと日本は事故対応に関する政府間協定を結び専門家交流、除染作業、農業復活などの協力をおこなっていく。

放射能の封じ込めコストは莫大であり長い年月を要するものであり、国民の理解を得るには徹底した事故の情報公開が必要であることが強調されました。

006 講義2では、国土の生態系を無視した森林政策、河川、道路、公園管理の状況を池谷氏の視点により解説し、ドイツなどの環境保全先進国の事例を多数紹介。

人口減社会への懸念の一方で日本国の生態系の観点からは人口7000万人程度が望ましいこと、原発の問題はそもそも廃棄物の処理ができない資源循環できないものであることが問題、廃止を決めたドイツを礼賛、まちづくりは公共交通機関と自転車、徒歩による移動が可能なコンパクトなまちに、キューバやブータンに学べ、東京のカラスが増えたのは森に鷹や梟が減ったため、など池谷氏の自論を中心とした講義。理想論先行の聞くには楽しい内容ではありました。

環境省から認定を受けた公益法人でありながら、その長が国の施策や政府の方針を批判する論をもって「政治塾」とする同団体とは何ものなのか、今回の研修の別の学びでした。