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情報BOX:胡錦濤国家主席の演説要旨
2012年 11月 8日 13:50 JST[北京 8日 ロイター]
8日に開幕した中国共産党第18回党大会で、党総書記の胡錦濤国家主席は政治報告を行い、中国を世界第2の経済大国に押し上げた30年間に及ぶ経済成長をたたえ、将来の展望を示した。
演説の要旨は以下の通り。
<政治改革>
「政治機構の改革は、中国の改革全体の中で重要な部分だ。われわれは、政治機構の改革を実行するため、引き続き積極的かつ穏当に努力し、人民の民主主義をより広範に及ぼし、一層実践していかなくてはならない」
<全般的な挑戦>
「世界や国家、党の現状は引き続き大きな変化の中にあり、これまでにない発展の機会だけでなく、これまでに知られていなかったリスクや挑戦にも直面している」
「われわれは、時代がわれわれに与えた栄光かつ困難な任務を完遂するため、一段と高い目標を持ち、一層努力し、引き続き科学的な方法で発展を追い求め、調和のとれた社会を促進し、人民の生活を改善し続けなければならない」
<反汚職>.
胡主席は、党は汚職撲滅に絶え間ない努力を注ぎ、品位を高め、衰退への警戒を怠ってはいけないと述べた。
「われわれがこの問題にうまく対応できなければ、党にとって致命的な結果となりかねず、ひいては党の崩壊、国家の衰退を引き起こす可能性がある」
<法治>
「決して言葉が法に優先させてはならず、(個人的な)権力が法に取って代わらせてもならない。個人の利益のために法を無視してはならない」
<経済目標>
「中国の発展を、よりバランスが取れ協調的かつ持続可能なものにするとの理念の下、われわれは(2020年までに)国内総生産(GDP)、都市・農村住民の1人当たりの収入それぞれ2010年比で倍増させる」
「われわれは内需を拡大することに注力した戦略をしっかりと維持する。消費者の需要を高める長期的なメカニズムの確立を急ぎ、潜在的な個人消費を引き出し、適切なペースで投資を増やし、国内市場を拡大する」
<経済改革>
「新たな成長モデルへの転換を進め、経済の質や効率を改善する努力をしなければならない」
「西部地域や農村の発展を促すため、われわれは一層の支援を行う」
「引き続き経済システムの改革を進め、内需拡大政策を堅持する」
「引き続き国内企業に対外投資を促す」
「われわれは、雇用を促進し、雇用拡大につながる起業を後押しするため、一段と積極的な政策を実行する」
<政府投資>
「われわれは公有経済をしっかりと強化、発展させるべきであり、さまざまな公有形態を認め、国有企業の形態を深化させ、全てのタイプにおける国有資産の運営メカニズムを改善するべきだ。経済のライフラインを構成し、国家の安全保障にとって死活的に重要な分野における主要産業向けに、一段と国家資本を投じるべきだ」
<金融改革>
「われわれは多層的な資本市場をつくり上げるべきであり、金利と人民元相場を一段と市場原理に基づくものにするため段階的に前進し、時期が来れば資本勘定の下で人民元の交換性を促進するべきだ」
<軍>
「われわれは中国の発展に応じた新たな要求や安全保障戦略に沿うように行動するべきであり、新たな世紀における新たな段階で、軍が歴史的な任務を完全に遂行できるようにするべきだ」
胡主席はまた、中国が新たな段階に向けた積極防衛戦略(軍の準備態勢の拡大・強化)を実行し、幅広い軍の任務を遂行する能力を高めるべきだと指摘。中でも最大の任務は、情報化の時代における局地戦に勝利することだと付け加えた。
<海洋資源>
「われわれは、海洋資源の開発能力を高め、中国の海洋権益を断固として守り、中国を海洋国家としてつくり上げるべきだ」
<台湾>
「いかなる人物、勢力であれ、いかなる方法においても、台湾を中国から引き離すことをわれわれが認めることは決してない」
※
1.「海洋資源の開発能力を高め、中国の海洋権益を断固として守り、中国を海洋国家としてつくり上げるべきだ」と言うことはいいが、外国の領土を中国ために必要だからと撃武力を背景に奪ってはならない。