安倍晋三氏を支持し支える会

安倍晋三氏を支持、応援し、時にはダメ出しを行い、より良い日本となるように考えて書きます。

ウクライナ戦争で国内左翼の〝ピンボケ〟赤裸々に ゼレンスキー大統領国会演説への注文、現実を理解せず「核シェア」嫌悪も

2022-03-26 11:49:58 | 意見発表

ウクライナ戦争で国内左翼の〝ピンボケ〟赤裸々に ゼレンスキー大統領国会演説への注文、現実を理解せず「核シェア」嫌悪も1/3ページ

 
ロシア軍が破壊したウクライナ・キエフのショッピングセンター(AP)
ロシア軍が破壊したウクライナ・キエフのショッピングセンター(AP)

ウ<iframe id="google_ads_iframe_/6974/ZAKZAK/Rec_Article_0" tabindex="0" title="3rd party ad content" role="region" src="https://beec3a9b3c64705ed9d85671c1f5a580.safeframe.googlesyndication.com/safeframe/1-0-38/html/container.html" name="" width="0" height="301" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" sandbox="allow-forms allow-popups allow-popups-to-escape-sandbox allow-same-origin allow-scripts allow-top-navigation-by-user-activation" data-is-safeframe="true" aria-label="Advertisement" data-google-container-id="d" data-load-complete="true"></iframe>クライナ戦争が、野党を含めた日本の左翼勢力の「無責任さとトンチンカンぶり」を赤裸々に暴露している。

直近の例は、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領による国会演説(23日)をめぐるドタバタだった。

立憲民主党の泉健太代表は16日、演説を希望する大統領の意向が伝わると、自身のツイッターで以下の発信をした。

《ゼレンスキー大統領による日本の国会での演説。他国指導者の国会演説は影響が大きいだけに、オンライン技術論で論ずるのは危険》《私は日本の国民と国益を守りたい。だから国会演説の前に「首脳会談・共同声明」が絶対条件だ。演説内容もあくまで両国合意の範囲にすべき。それが当然だ》

立憲民主党の泉健太代表(共同)
立憲民主党の泉健太代表(共同)

命を賭けて侵略国家と戦っている最中の大統領に対して、よくも言えたものだ。いま日本の岸田文雄首相と首脳会談を開いたり、共同声明をまとめて発言要項を擦り合わせたりしている場合なのか。これほどのピンボケ発言は、ちょっと記憶がない。

翌日になって、《実施が前提の投稿》などと釈明したが、この一言で、泉氏には、国を率いるセンスも能力もないことがはっきりした。

ある民放テレビのキャスターは、現地まで取材に出かけたはいいが、安倍晋三元首相の「核シェアリング(核共有)発言」が報じられた直後のせいか、「日本が核シェアリングなど、とんでもない」とばかりに現地で声を張り上げた。

これも、ウクライナ戦争で「世界が一変した」現実を理解せず、彼らの平和ボケが続いている証拠である。

野党を含めた日本の左翼勢力は、これまで「憲法9条があるから日本は平和でいられる」と、お経のように唱えてきた。「日本は9条が歯止めになるので、他国を攻撃できない。だから戦争にならない」という理屈だ。

ところが、今回の戦争はどうだったのか。

ロシアは一方的にウクライナに侵攻し、核兵器や生物・化学兵器の使用をチラつかせて、国際法を完全に無視した残虐非道な攻撃を続けている。

そんな国が日本の隣に控えているのに、「私たちは攻撃しないから、あなたも攻めないで」などという話が通用するか。通用するわけがないのは、誰でも分かる。

しかも、相手が核保有国だと、米国は武器を供与するだけで、直接対決を避けることも分かった。米国やNATO(北大西洋条約機構)は今後、ロシアが核兵器を使ったとしても、武力介入しないだろう。

そうだとすると、中国が台湾に武力侵攻しても、米軍は来援しない可能性がある。私は来援に悲観的だ。日本は米国と安保条約を結んでいるので、沖縄県・尖閣諸島が攻め込まれたときには、米軍が支援する建前になっている。

だが、日米同盟も決して「永遠に不滅」ではない。日本が真に「抑止力の構築」を目指すなら、「独自の核保有」も視野に入れる必要がある。むしろ、それを言わない限り、米国は核シェアリングに前向きにならないだろう。

もはや世界は劇的に変わった。「平和ボケ」から抜け出せない左翼勢力には、ご退場いただくほかない。

 
日本はロシアだけでなく、中国や北朝鮮のような専制主義・独裁国家に周囲を囲まれている。彼らを相手にするのに「他国の善良さに依存した憲法」のままで、平和は守れないことがはっきりした。

プーチン政権が重ねた「嘘」 集団殺害、根拠乏しく

2022-03-02 17:04:07 | 意見発表

プーチン政権が重ねた「嘘」 集団殺害、根拠乏しく

 

 

【モスクワ=石川陽平】ロシアのプーチン政権はウクライナ侵攻を巡り、「噓」を重ね、国際社会を欺いてきた。とくに武力行使の理由に挙げた、ウクライナ東部での同国軍によるロシア系住民の「ジェノサイド(集団殺害)」は根拠に乏しい。ロシアはウクライナと停戦を巡る対話を始めたが、虚偽による情報操作をいとわない姿勢は対話の妨げになりそうだ。

<picture class="picture_p169s49k"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1652752001032022000000-2.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=542&h=508&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=d2645c0b95faf490ba9da016175dd383" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1652752001032022000000-2.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=542&h=508&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=d2645c0b95faf490ba9da016175dd383" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1652752001032022000000-2.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=542&h=508&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=d2645c0b95faf490ba9da016175dd383" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1652752001032022000000-2.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=542&h=508&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=d2645c0b95faf490ba9da016175dd383" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1652752001032022000000-2.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=542&h=508&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=d2645c0b95faf490ba9da016175dd383" media="(min-width: 0px)" /></picture>

「ウクライナの政権により迫害とジェノサイドにさらされてきた人々を保護する」。2月24日、プーチン大統領は軍事作戦開始を表明した緊急演説でウクライナ侵攻の理由をこう説明した。

ロシア系住民が多いウクライナ東部は2014年から親ロ派武装勢力が占領する。ウクライナ軍と親ロ派武装勢力が戦闘してきたが、プーチン氏はここでロシア系住民がウクライナ軍のジェノサイドに遭っているとの主張を繰り返してきた。

ロシアメディアは侵攻の約1週間前、東部地域の秘密の集団墓地とされる写真を公開した。集団殺害の根拠と主張したかったようだ。ロシアのSNS(交流サイト)ではウクライナが住民に化学兵器を使用するのではとの情報が流布した。

ロシアの主張を裏付けることは難しい。ジェノサイドが事実ならば、ウクライナ東部での死者は急増しているはずだが、国連人権高等弁務官事務所によるとウクライナ東部紛争に関連した民間人の死者は21年に25人。紛争が始まった14年(2084人)から年々減少傾向にある。ウクライナは集団殺害を否定し、国際司法裁判所に提訴した。

米アトランティック・カウンシルは2月18日のリポートで、ジェノサイドについて「(ロシア側に)主張を裏づける真剣な努力がみられず、軍事侵攻を正当化するためだけに作られた恐れがある」と指摘した。

米国務省のネッド・プライス報道官も2月16日、集団墓地の報道や化学兵器を巡る噂を「事実無根」と否定、ジェノサイドを巡る虚偽情報が侵攻の口実に使われかねないと警戒していた。ロシアは同24日に侵攻し、米国の懸念が現実になった。

ブリンケン米国務長官は3月1日、国連人権理事会でのビデオ演説で「人権保護と偽ってウクライナへの攻撃を正当化しようとするロシアの試みを拒否する」と述べた。

ロシアは21年10月末に、ウクライナ国境近くへの部隊集結が明らかになって以降、ウクライナ攻撃の意図を「欧米のでっち上げ」などと繰り返し否定してきた

「ウクライナ侵攻はないし、計画もない」。軍事侵攻を発表する1週間前の2月17日、ロシア外務省は欧州安全保障に関する米国への回答文書で明記した。プーチン氏が承認した公式文書だ。

ラブロフ外相は17日の記者会見で、ベラルーシとの合同軍事演習について「予定通り終了」と明言したが、終了期限の20日に演習続行が発表された。ロシア軍はベラルーシから首都キエフ方面に侵攻した。

国際的約束も平気で破ってきた。

核兵器放棄の見返りにウクライナの安全を保証するとした1994年の米英とのブダペスト覚書は14年のクリミア併合やウクライナ東部侵攻でほごにした。プーチン氏は「欧米は北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大をしないとの口約束を破った」と反発してきたが、文書での合意はなく根拠に乏しい。

12年に大統領に復帰したプーチン氏は「大国復活」への野望にとりつかれ、ロシアの影響力回復へ策を練った。手段を選ばず、重要決定には様々な「噓」を駆使した。

14年のウクライナ侵攻とクリミア半島併合もそうだ。プーチン氏は併合直前の同年3月の記者会見で「(クリミア併合は)検討されていない」と明言した。クリミアにロシア兵が侵入しているとの記者の指摘に、同じような軍服は「店に行けば買える」とうそぶいた。

ロシアの姿勢は、2月28日に始まったウクライナとの停戦を巡る対話にも影を落とす。ロシア代表団は「前進が可能ないくつかの重要な項目が見つかった」(スルツキー下院外交委員長)として対話の継続を訴えるが、ベラルーシとの合同演習と同じように、前言撤回はいつでも可能だ。

核兵器を巡る発言も信用できない。プーチン氏は2月27日、核抑止力部隊に高い警戒態勢に移行するよう軍幹部に命じ、戦術核利用もちらつかせた威嚇をした。ただ、ロシアの軍事専門家は「核兵器に関して高い警戒態勢という言葉は初めて聞いた」と指摘し、命令そのものがでっち上げだとの見方がある。

北朝鮮などをみても「噓」は強権国家の特徴でもある。プーチン政権は内政でも「欧米の脅威」を煽って情報操作を繰り返す。反体制派ナワリヌイ氏の毒殺未遂事件で欧米がプーチン政権の関与を断定しても、政権は否定した。ロシアは旧ソ連時代から政治工作として虚偽を利用してきた歴史があり、プーチン政権もその系譜に連なる。

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

  • 慎泰俊のアバター
    慎泰俊五常・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役
    <label class="container_c1ishtt6"><label class="container_c1ishtt6">コメントメニュー</label></label>
     
    •  
    分析・考察

    ネットが発達して嘘が発覚しやすくなったからかもしれませんが、最近は西側・非西側に関係なく嘘をついて恥じない国家トップが多くなった気がします。イラク戦争における「大量破壊兵器」もそうですし、その後もトランプ氏やジョンソン氏をはじめとして、西側諸国でも同じような人が目立ちます。 大国らのトップが臆面なく嘘をつくようになるにつれて、小さな国の国家主席らも恥知らずな行動を取ることが増えているように感じます。「あんな発展した大国のリーダーたちが大嘘をついているんだから、自分たちも問題ないだろう」という感じなのでしょうか。悲しいことです。


ロシア暴走、中国の誤算 「全面侵攻ない」と油断 日経新聞

2022-03-01 16:23:21 | 意見発表

ロシア暴走、中国の誤算 「全面侵攻ない」と油断

本社コメンテーター 秋田浩之

 [有料会員限定]
  •  

 

ウクライナに侵攻したロシア軍は首都キエフに迫り、戦争は重大な局面を迎えている。

この暴挙を止められなかった西側諸国が外交・安全保障上、こうむる影響は計り知れない。

しかし、ロシアと結束を深め、準同盟の仲を誇ってきた中国も、決して無傷ではない。プーチン大統領との連帯は、習近平(シー・ジンピン)国家主席を苦しめる重荷になる。

侵略リスク、米機密情報を真に受けず

昨年秋以降、ロシア軍がウクライナ国境に集結し始めてから、中国指導部は一貫してプーチン氏の出方を読み誤ってきた。さすがに全面侵攻はしないだろう、と高をくくっていた形跡が濃い。

習氏は2月4日、プーチン氏を北京に招き、「両国の友情に限界はない。協力上、禁じられた分野もない」とうたった共同声明に署名した。

共同声明では、北大西洋条約機構(NATO)の拡大にも反対し、中国はロシアの安保上の立場に支持を明確にした。

<picture class="picture_p169s49k"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1636225025022022000000-2.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=638&h=1186&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=b3cd71642b8e79c57f49483030c7acb5" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1636225025022022000000-2.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=638&h=1186&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=b3cd71642b8e79c57f49483030c7acb5" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1636225025022022000000-2.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=600&h=1115&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=54d9386fe96da7942f75dd3437559b13" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1636225025022022000000-2.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=600&h=1115&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=54d9386fe96da7942f75dd3437559b13" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1636225025022022000000-2.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=600&h=1115&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=54d9386fe96da7942f75dd3437559b13" media="(min-width: 0px)" /></picture>

この約3週間後、ロシアがウクライナに全面侵攻し、世界の「悪者」になると知っていたら、習氏はロシアとの連帯をここまで格上げしなかったはずだ。

ロシアによる侵攻リスクを、習政権はぎりぎりまで察知できなかった、という見方が中国問題の専門家には多い。

中国の誤算を裏づける根拠がある。米紙ニューヨーク・タイムズによると、米政権は過去約3カ月にわたり、中国側と6回接触して、ロシアの侵攻準備を示す極秘情報を伝えた。ロシアを止めるよう中国に求めるため、異例の措置に踏み切ったのだ。

今年に入ってからはブリンケン国務長官が直接、王毅(ワン・イー)国務委員兼外相に2回、最新情報を伝えたが、中国側は最後まで真に受けなかった。中国は本気で、ロシアは全面侵攻しない、と油断していたようだ。

その傍証として、中国政府は侵攻直後になってから、ウクライナ在住の自国民の退避策にあわてて動き出した。現地には約6000人の中国人が在留しているとされるが、退避のチャーター機派遣を発表したのは、2月25日。全面侵攻が始まった翌日のことだ。

なぜ、習政権はロシアの出方を読み誤ったのか。対立する米国への対抗上、ロシアとの連帯を重視するあまり、プーチン氏を冷徹に観察し、危ない野心に気づくのが遅れてしまったのだろう。

習氏の強権化が極まり、彼に耳の痛い情報が上がりづらくなっていることも、もう一つの原因だ。

中国に詳しい外交筋によると「習氏の機嫌を損ねるのを恐れ、彼の方針に逆行する情報や分析を、側近が上げたがらない」。米政権からもたらされたロシア侵攻説は、まさにこれに当たる。

プーチン氏に交渉解決呼びかけ

こうした読み違いが追い打ちとなり、ロシア侵攻をめぐる中国政府の発言は整合性を欠いている。

2月19日、王外相はミュンヘン安全保障会議にオンラインで出席し、「各国の主権、独立、領土保全は守られるべきだ」と強調。ウクライナも例外ではないと言い切った。

<picture class="picture_p169s49k"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1641466026022022000000-1.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=638&h=425&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=a08692155f367d3f7460e4aa53a7b5f5" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1641466026022022000000-1.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=638&h=425&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=a08692155f367d3f7460e4aa53a7b5f5" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1641466026022022000000-1.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=600&h=399&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=b87233211fd18d5fcd13f9073ac3061f" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1641466026022022000000-1.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=600&h=399&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=b87233211fd18d5fcd13f9073ac3061f" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1641466026022022000000-1.jpg?ixlib=js-2.3.2&w=600&h=399&auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&s=b87233211fd18d5fcd13f9073ac3061f" media="(min-width: 0px)" /></picture>
中国はウクライナとも友好関係を維持してきた(13年、北京で会談した中国の習国家主席㊨とウクライナのヤヌコビッチ大統領)=ロイター

ところが侵攻が始まった2月24日、中国はロシアをかばう姿勢を鮮明にする。中国外務省の華春瑩報道局長は記者会見で、何度聞かれても、ロシアの行為を「侵略」と認めなかった。

そのうえで「米国は絶えず緊張を高め、戦争の危険をあおった」と批判。責任の一端が、米国にあるとの見解まで示した。

この発言などを境に、米政権内では中国への反発と失望が広がっている。米ジャーマン・マーシャル財団の中国専門家、ボニー・グレイザー氏は明かす。

「中国がロシアの攻撃を止める可能性は低かったとはいえ、米政権は他の選択肢がなかったため、中国に機密情報の提供まで試みた。しかし、中国政府は米側が中ロ分断を狙っていると解釈し、ロシアに米情報を渡してしまった。ロシアの攻撃を『侵略』と呼ぶのも拒否し、米国を非難した。ワシントンではこの危機をめぐる米中協力に悲観論が強まっている」

ただ、侵攻による死傷者が増え、中国は再び、立場の微調整に追われている。習氏は2月25日、プーチン氏との電話で交渉による解決を呼びかけ、ウクライナの主権にも配慮するよう促した。

かばえば国益に大きな打撃

問題は今後、中国がどこまでロシアを制御し、公正な停戦のために尽力するのかである。ロシアをかばう態度を続けるなら、少なくとも2つの理由で中国の国益は大きく損なわれるに違いない。

第1に、2050年までに最強国となり、米国に代わって世界のリーダーになるという国家目標は、さらに実現が遠のく。中国は内政不干渉と主権尊重の原則を唱え、米国主導の秩序に異を唱えてきた。この原則を踏みにじるロシアに甘い対応を続けたら、各国の信用を得られるはずがない。

第2に、プーチン氏への非難が強まるなか、彼と距離を置かなければ、世界から中国まで「悪者」扱いされる恐れがある。国外だけでなく、ロシア国内でも反戦デモが燃え広がっている。ロシア世論を敵に回せば、長期的な中ロ友好にも火種を残す。

むろん、中国にとってロシアはエネルギーや高度な軍事技術の大切な供給元であり、対米けん制上も役に立つ仲間だ。だが、プーチン氏が侵略者になった以上、彼との蜜月は利益よりマイナスが大きいと判断するときだ。

 
    • 柯 隆のアバター
      柯 隆東京財団政策研究所 主席研究員
       
      ひとこと解説

      勝ち馬に乗ろうとの考えは理解できるが、最低限の正義を無視したら、外交は断交になる。本件について、ロシアの肩を持つのは誰が見ても愚かな選択。歴史上中国は大量の土地をロシア・ソ連に取られた事実を忘れたのか。むろん、アメリカと対立しているから、敵の敵は友達との考えは成立するが、世界主要国を敵に回す神経には理解できない

       (更新)
       

    • 今村卓丸紅 執行役員 経済研究所長
       
      分析・考察

      ロシアのウクライナ侵攻からの控え目な中国をみて、この国も冷戦後の国際秩序を頼りにしてきたのだと思うようになりました。中国が経済発展に利用してきた世界の資本主義と市場経済は民主主義と国際秩序が土台であり相互依存関係にあることは中国も分かっていると思います。西側主導の民主主義と国際秩序には順応せず権威主義と独自の国際秩序を目指しているが、経済発展が優先の今は現状変更への挑戦には時期尚早。そう考えていたであろう中国にはプーチン大統領の侵攻は想定外。無謀で迷惑な挑戦と生じる混乱に焦りつつも、権威主義の仲間でありエネルギー供給元のロシアを敵には回せない。慎重な言葉は中国の立場の難しさの反映だと思います。

       
       
<button class="expandButtonStyle_e10qtstk" data-rn-track="think-expand-button">すべての投稿を表示する (4件)</button>
すべての記事が読み放題 まずは無料体験(初回1カ月)
 
  • 秋田 浩之

秋田 浩之

<button class="buttonStyle_bu8516w small_sb99rld button_b1dj0ukx text_t8dzec6 icon_inxchhe" title="このトピックをフォローする" data-follow-button="" data-popover-target="follow-button" aria-pressed="false" aria-label="このトピックをフォローする"></button>長年、外交・安全保障を取材してきた。東京を拠点とし、北京とワシントンの駐在経験も。北京では鄧小平氏死去、ワシントンではイラク戦争などに遭遇した。著書に「暗流 米中日外交三国志」「乱流 米中日安全保障三国志」。