BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

止まらない

2020年12月10日 | その他
JRの無人駅が停まらないではなく廃止が止まらない。来年4月のダイヤ改定時の予定だそうだ。大量の18駅で、この大半が
「無人駅叙景」にその姿を留めている。(少なくとも撮影した駅も含めて)そもそも人の姿が見えない寂しい駅ばかりを選んだ
のだから、いずれは廃駅になるのもしょうがないのか。ますますこの作品の百年後の資料的価値が上がるだろう。
そしてあと十年も過ぎれば、路線そのものが廃止路線になっていく。百年も待たなくていいのかもしれないが、上がる価値、それが
悲しい。過って人間の毛細血管のようにあった道内の鉄道路線は、一部を例外にしてことごとくその姿を消す。見事に跡形も無く
消える。駅舎や路線の一部は残せても、鉄路は消えその痕跡さえ消えていく。いちど消えると復活はあり得ない。
10年後に新幹線が札幌に延伸されたとして、それがどんな価値が有るのかアタシには分からんとです。為政者の無責任な価値観が
人々を苦しめる。愚民は愚かな政府しか持てないのは本当だ。亡くなってから、無くなってから泣いても遅いだろうが。
  2020年12月10日〔北海道新聞記事〕