On The Trail/Jimmy Heath
(Riverside 9486, reissue)
ジャズ界に於いて,兄弟プレイヤーは結構ありますがジョーンズ兄弟と並んで有名なのがヒーズ兄弟ではないでしょうか。パーシー,ジミー、アルバートの3人,ジョーンズブラザーズに比べるとやや地味な印象がありますが,やはり3人ともモダンジャズの歴史においてはかなり重要な役割を果たしているのではないでしょうか?本日の主役はこのヒース兄弟の真ん中,JIMMY HEATHです。印象が薄いので「地味~・ヒース」なんて書いてしまいましたが,作編曲の手腕も有名ですし,サックスプレイヤーとしても古くから活躍している逸材です。ブルーノートのマイルスとかJJの録音にも頻繁に登用されていますから、実力的にも十分なのでしょうね。本日はJimmy HeathのRiverside盤をアップいたします。
録音は64年, とにかくメンバーが出色です。Jimmy Heath(ts), Kenny Burrell(g), Wynton Kelly(p), Paul Chambers(b), Albert Heath(ds)のクインテットです。A-1のタイトル曲は意表をつく選曲ですよね。"On The Trail", このゆったり感が最高にリラックスできます。 同年3月にケリーが発表した"It's All Right"でも取り上げられていた曲ですよね。バレル,チェンバースはこのときも録音に参加していますよね。おそらくヒースがこれに触発されたのではなんて想像しても楽しいですよね。ヒースのサックスは結構硬質でコルトレーンを思わせる雰囲気を感じるのは自分だけでしょうか?"Vanity", "I Should Care"のバラードも良いですが、B-1のヒースのオリジナル,Gingerbread Boy"がすばらしい!ケリー,バレルの好調度が伝わって来る演奏ですよね。
地味な印象故,過小評価のサックス奏者Jimmy Heathを代表する一枚と言っても過言ではないでしょう!所有盤はウェイブの再発ですが,米盤はターコイズのRIVERSIDE盤しか見たことがないですが,マイク&リール盤って存在するのでしょうか???
さて、ヒースの名演というとC.ジョーンズの「JAY HAWK TALK」でのメロディックで少しハードなソロが素晴らしかったです。
この盤は持ってないので探してみますがどちらかと言うとW.ケリーの方に興味があるのですが。
これですね。
http://blog.goo.ne.jp/67camper/e/c9e434062a2e89b7ad308d5de920b68c
ヒース,結構いろんなところでつかわれていますよね。これもコルトレーンっぽいと感じるのは自分だけかなぁ・・・。ピアノはバリー・ハリスでしたっけ?
ディスクユニオンが発刊している「Jazz Perspective」Vol.1にリバーサイドの特集がありマイク&リール盤は477番までと記事があります。
いや~,貴重なコメントです。ってことはこのアルバムにはマイク&リールは存在しないということですね。ターコイズがオリジナルですかねぇ・・・。オリジナリティについては本当に不明点が多いので,誤りにはどんどんコメントいただければと思います。宜しくお願いいたします。
≪コルトレーンを思わせる雰囲気を感じるのは自分だけでしょうか?≫
~camperさん、僕も同感です。特に1961~1963年頃のヒースは・・・その高音域のややメタリックな音色、コードを分解していくようなフレーズ・・・コルトレーン的だと感じます。コルトレーンとジミー・ヒースは同郷(フィラデルフィア)でもあるので、ひょっとしたらある時期、相互に影響しあった・・・のかもしれませんよ。
このアルバム,やはり人気があったのですね。WAVE盤の売れ行きまで,ご存知とはさすがです。
個人的には,ジャズのメインステージにあがってきたのはヒーズの方が一足早かったと理解していたためか,コルトレーン風に吹くサックスは少し奇異な感じがしたのですが,やはり名が売れる前に互いに影響があったのかも知れません。ともにフィラデルフィアンですか!?
昔 どこかで読んだ記憶をたどると「ヒースのテナーはロリンズ風」なんてのがあったようななかったような・・・。答えはここにある!!。「コルトレーン風」が正解ですよね。
bassclefさんが言うように,ウェイブ再発の中では最高の人気盤だったのかも・・・。