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メイナード・ファーガソンのウエストコーストジャム

2015-03-16 21:15:36 | jazz & vocal

Jam Session / Maynard Ferguson (EmArcy MG36009)

 ロッキーのテーマで知られるハイノートヒッターと言えば、Maynard Fergusonですよね。ファーガソンはカナダ生まれのトランぺッターで、ビッグバンド系のラッパなのでここに集うようなハードバップファンにはやや縁遠い存在かと思います。1928年生まれと言いますからマイルスなどと同年代で結構古い人なのです。元々はケントン楽団のbrass sectionの一角をになっていた訳ですが、1953年のにLAで独立して、周囲のウエストコースターを交えてEmArcyにいくつか吹き込んでいます。本日はその中の一枚、タイトルどおりのジャムセッションです。

 メンバーはウエストの俊英を集めていますが、もともとビックバンドの人だけあって8人編成のオクテットです。Maynard Ferguson(tp), Herb Geller(as), Bob Cooper(ts), Bob Gordon(ts), Milt Bernhart(tb)のフロントに、Claude Williamson(p), John Simmons(b), Max Roach(ds)がリズムセクションとなっています。収録曲はA面は"Our Love Is Here To Stay", B面は"Air Conditioned"の片面一曲構成で各自のソロが存分に楽しめる構成です。冒頭"Our Love~"の豊かな音量でベースをバックにストレートにテーマを吹奏するFergusonのラッパを聞くと涙ものです。つづくCooper, Bernhartも好調そのものです。パウエルマナーで端正にソロを刻むウィリアムソンがつづき、いよいよGellerの登場です。白人アルトでは出色の渋いプレイヤーですよね。ペッパーやウッズほどではないにしろ渋好みのリスナーには結構人気がある筈です。B面の"Air Conditioned"ではローチの正確なタイムキーピングもさることながら、メロディックなドラムは演奏をピシッと決めるのに重要な役割を果たしています。ここでもGellerのアルトが大活躍です。

 何のてらいもないジャムセッションですが、リラクゼーションあふれる展開で肩の凝らない心底楽しめるウエストコーストジャズに仕上がっています。所有盤はEmArcyのオリジナルモノ盤です。コーティングのかかったジャケなのですがEmArcy 独特の白濁劣化が残念です。ゲラーの演奏を聞くだけでも「買い」の一枚ですよね。



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