Roy Eldridge Collates/Roy Eldridge
(Clef MGC-113)
(Clef MGC-113)
このカバーを見ただけで、「うん、これね。」と思われる方は、恐らく相当なジャズレコードマニアだと思います。何を隠そう91年発刊のSJ社の増刊号「ジャズ・レコード・マニア」の表拍子を飾ったレコードジャケットです。この本は、各マイナーレーベルについて結構詳細な解説がなされているコレクター必携の書であると常々思っています。インターネットで調べてもここまでまとまったマイナーレーベルの解説書はないのではと思います。ジャケットデザインはこの時代の作品に多く見られるDavid Stone Martin(DSM)のイラストです。黄色の背景にブルーと黒で描かれたイラストは何とも言えず男の哀愁を感じます。後ろ姿でライトの当たらない背中と後頭部に青く影を付けたイラストが好きでたまりません。個人的DSM最高傑作に押したいカバーです。
演奏は51年録音でA面が"Sweet Lorraine"で始まるクインテットの演奏でこちらがリトルジャズの愛称を欲しいままにしたエルドリッジの好演が聴けます。メンバーはBuddy Tate (ts) Teddy Brannon (p) Clyde Lombardi (b) Charlie Smith (d)でテイトのテナーも聴きものです。B面はオケがバックの演奏でエルドリッジ自体は良いのですが、A面と比較するとややダルな印象は拭えません。エルドリッジはサッチモとディジーの間をつなぐプレイヤーとしてしられており、ここでも渋いボーカルを聴かせてくれます。この時代のジャズメンは本当に良く唄います。こういうプレイヤーのボーカルっていいですよね。
所有盤はクレフ盤ですがジャケに”Clef Records"のデカールが貼付されておりマーキュリーから出たカバーをそのままクレフで使用したのかも知れません。センターラベルはクレフのトランぺッターラベル、もちろんモノ、10インチです。今となってはジャケで有名になった一枚でしょうね。
ストーン・マーチンという人は・・・やっぱり天才ですね!
アップのアルバムは10インチなんですよ。
同じカバーの12インチがあるか否かは知りません。
とにかくこのカバーの色調と影の付け方、構図、どれをとってもDSMの真骨調と言える仕事だとおもいます。自分の一番好きなDSMカバーですね。
これは絵になるなぁ、と思っていたのですが、本当に絵になっていたのですねぇ(笑)、それも50年以上も前に・・。
なんてロマンチックでしょう・・。デビッド・ストーン・マーチンですか、私も昔はイラストレーターになればと言われたほど
絵は好きで見てもきましたが、なんだかすごく嬉しいです。思いもかけない御紹介、ありがとうございます(拍手)
良いでしょ。このカバー。男の哀愁を感じます。
これを見事に表現したDSM、やはりジャズのイラストカバーの最高峰ですよね。
当時のノーグラン、クレフのアルバムは演奏以上にカバーアートとしての魅力に満ちています。既にいくつもアップしていますが、最も好きなカバーがこのエルドリッジです。エルドリッジがマイナーですから、あまり注目されませんが、DSMカバーという観点からは最高峰の一枚と思います。
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