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67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

ドーハムを彷彿させるカーメルのバラードプレイ

2013-06-26 20:09:38 | jazz & vocal

Business Meetin'/Carmel Jones
(Pacific Jazz PJ-53)

 カーメルのパシフィック盤と言えば,何と言っても61年のThe Remarkable Carmel Jones(PJ-29)が有名ですが,このアルバムの続編ともいうべき62年のBusiness Meetin'もいい出来です。カーメルは60年代初頭,西海岸を中心に活躍したブラウニー直系のトランペッターで、このパシフィックエラをほとんどテナーのハロルド・ランドを相方に迎えて録音されています。本日は、西海岸注目のこのトランぺッターのパシフィック3枚目のリーダーアルバムをアップいたします。

 このアルバムはある意味,前作Remarkableの続編と言えるアルバムで,前作とほとんど同じメンバーのクインテットとGerald Wilkinsのアレンジによるサックスセクションを含むやや大きめの編成の演奏がおさめられています。やはり,クインテットの演奏が注目度が高いと思います。メンバーはCarmel Jones(tp). Harold Land(ts),Frank Strazzeri(p), Gary Peacock(b), Donald Dean(ds)のクインテットです。カーメルのラッパは一聴したところブラウニー直系なのですが,B-3のバラード"Beautiful Love"ではむしろドーハムを彷彿させるウォームなトーンで迫ります。ランドの堂々たるプレイは言うに及ばず,ファンキーなStrazzeriのピアノ,以外にも端正なプレイを聴かせるピーコックのベースも拾い物的好演だと思います。

 所有盤はパシフィックのブラックラベル,シルバーロゴのモノラルオリジナルです。Remarkableと揃えて楽しみたい一枚ですね。


地味~・ヒースは過小評価ですが,これ良いですよ!

2013-06-22 13:14:35 | jazz & vocal

On The Trail/Jimmy Heath
(Riverside 9486, reissue)

 ジャズ界に於いて,兄弟プレイヤーは結構ありますがジョーンズ兄弟と並んで有名なのがヒーズ兄弟ではないでしょうか。パーシー,ジミー、アルバートの3人,ジョーンズブラザーズに比べるとやや地味な印象がありますが,やはり3人ともモダンジャズの歴史においてはかなり重要な役割を果たしているのではないでしょうか?本日の主役はこのヒース兄弟の真ん中,JIMMY HEATHです。印象が薄いので「地味~・ヒース」なんて書いてしまいましたが,作編曲の手腕も有名ですし,サックスプレイヤーとしても古くから活躍している逸材です。ブルーノートのマイルスとかJJの録音にも頻繁に登用されていますから、実力的にも十分なのでしょうね。本日はJimmy HeathのRiverside盤をアップいたします。

 録音は64年, とにかくメンバーが出色です。Jimmy Heath(ts), Kenny Burrell(g), Wynton Kelly(p), Paul Chambers(b), Albert Heath(ds)のクインテットです。A-1のタイトル曲は意表をつく選曲ですよね。"On The Trail", このゆったり感が最高にリラックスできます。 同年3月にケリーが発表した"It's All Right"でも取り上げられていた曲ですよね。バレル,チェンバースはこのときも録音に参加していますよね。おそらくヒースがこれに触発されたのではなんて想像しても楽しいですよね。ヒースのサックスは結構硬質でコルトレーンを思わせる雰囲気を感じるのは自分だけでしょうか?"Vanity", "I Should Care"のバラードも良いですが、B-1のヒースのオリジナル,Gingerbread Boy"がすばらしい!ケリー,バレルの好調度が伝わって来る演奏ですよね。

 地味な印象故,過小評価のサックス奏者Jimmy Heathを代表する一枚と言っても過言ではないでしょう!所有盤はウェイブの再発ですが,米盤はターコイズのRIVERSIDE盤しか見たことがないですが,マイク&リール盤って存在するのでしょうか???


そう言えばケニー・ドリューも生で聴いたよな・・・

2013-06-18 21:19:16 | jazz & vocal

If You Could See Me Now/Kenny Drew
(SteepleChase 15PJ-2005)

 1981年か82年のことだったと思います。ジャッキー・マクリーン・カルテットが来日することになっていた。チケットを買った時には,マクリーン,ケニー・ドリュー,サム・ジョーンズ,ジミー・コブのカルテットであったが、何の理由であったか失念してしまいましたが,マクリーンの新潟公演はかなわず、代役としてシルバーのバンドで活躍したジュニア・クックが入ったカルテットの公演になったことがある。クックの黒いテナーも良かったが,あくまでも代役であり,中心となったのはやはりケニー・ドリュー・トリオの演奏でした。勿論,このトリオだけでも客を呼べるトリオであったし、自分が生で聴いた演奏としては1.2を争うプレイであったと思います。ドリューについては,リバーサイドのトリオ盤とスティープルチェーズのダークビューティーが自分のライブラリーにはあったと記憶しています。本日のアップは人気盤ダークビューティの影に隠れてはいるものの同時期,同メンバーでの録音弟あり2部作として知られる一枚です。

 メンバーはドリュー、ペデルセン、アルバート・ヒース野尾馴染みのトリオです。スタンダード曲が多い選曲が嬉しいですし、やはりドリューを代表するトリオ盤と言っても良いのではないかと思います。特に,ブルーベックの"In Your Own Sweet Way", ダメロンのタイトル曲,エリントンの"Prelude To A Kiss", ロリンズの"Oleo"とジャズメンが書いたナンバーが選ばれているのも興味深いですね。サウンド的にはヒースのドラムがバスバスの音でとられているのが難です(このころのSteeplechaseのヒースの音ですね)が,ドリュー,ペデルセンは息のあったプレイはさすがです。

 所有盤はフォノグラムが出した1500円の廉価盤です。ダークビューティとともにこの時代を代表するトリオ演奏だと思います。


やっと手許に届いた垂涎のテディ・エドワーズ

2013-06-17 20:55:17 | jazz & vocal

Sunset Eyes/Teddy Edwards
(Pacific Jazz PJ-14)

 テディ・エドワーズというサックス奏者,決してジャズの歴史をかえるようなプレイやーではありませんが,個人的には彼のゆったりとしたフレージングやテナー然たる音色が好きでたまりません。どれも有名盤とは言い難いリーダーアルバムはかなりのものがOJCとかで再発されたと記憶していますが,個人的にずっと入手困難でゲット出来なかったものがこのパシフィックの一枚です。先月,縁あってやっと手許にやって来たこの”Sunset Eyes"、内容も満足の一枚でしたのでアップさせていただきます。

 今までも,コンテンポラリー盤などでレギュラーグループについては触れて来たのですがJoe Castro(p), Leroy Vinnegar(b), Billy Higgins(ds)のトリオにリロイの紹介で加わったTeddy Edwards(ts)からなるレギュラーカルテットの息のあったプレイが素晴らしいです。特にB面のSunset Eyes, Teddy's Tune, Takin' Offの演奏は聴き所が多いですよね。ゆったりうねるTeddyのサックスは言わずもがな,Teddy's Tuneのカストロのファンキーなピアノ、Takin' OffのリロイのWalking Bassによるロングソロは一聴に値しますよね。メンバーがリプレイスされたA面も悪くはないですが、やはりレギュラーグループの完成度が高いワンホーンが楽しめるB面が贔屓ですね。

 所有盤はブラックレーベル,シルバーロゴ, 両溝のモノラルオリジナルです。やっと出会えたと言っていい個人的垂涎の一枚です。


パワーアンプのヒューズがとんだ!

2013-06-10 04:53:47 | jazz & vocal

日頃,ジャズレコードを楽しんでいるオーディオですが,ほとんどメインテナンスフリーというか、自分でつつくだけの知識がないことをいつも淋しく思っています。さて,日曜日夜恒例の大河ドラマを見た後、「レコードを聴こうと!」とアンプのスイッチをONにした瞬間、「ボン!」というかなり大きな音が出てパワーアンプの鈍い光が消えてしまいました。大きな音に驚いた長男が「大丈夫かえ?」と部屋に入って来る始末。さてどうしたものか?「また、ペアリングした真空管を購入しないと行けないのか・・・?」と不安にかられ,一本ずつEL34管(4本),プリ管をはずして損傷がないかチェックです。幸い、異常なさそう。

となるとまたしてもヒューズ?。恐る恐るパワーアンプを動かして後面にあるヒューズをとり出してみると案の定,真っ黒です。過電流で焼き切れています。幸い手持ちがあったので差し替えてみると見事復活です(トップ画像)。でもヒューズがどうしてとんだのか・・・?心配のタネです。またいつなるかわかならないし・・・。機械はいつかこわれますが、また悩みのタネが一つ増えた感じです。機械がなければ壊れることはない訳ですが,知識がないくせに道具を揃える,自分の悲しい習性、難儀ですね。


メロディ聴くならやっぱりOSCARだ!

2013-06-09 11:15:33 | jazz & vocal

Oscar Peterson Plays Cole Porter/Oscar Peterson
(Clef MGC-603)

 初めてジャズを認識したのはNHK-FMのジャズフラッシュという番組だったかも知れません。此の中で取り上げられた「Please Request (原題We get Requests)」のドライブ感ありながら原曲のメロディに忠実なジャズ演奏は高校生の自分をグッとこの怪しい,泥沼ワールドに引き込む発端になったことはまぎれもない事実です。いわゆるラジカセでFMを聴いていた訳ですが,何とその心地よいピアノの響きに録音ボタンを押させていましたね。このTDKの白いカセットテープ、今はないですがポリドールが出していた1500円のLPを買うまで、ずっと聴いていたことを思い出します。やっぱり,原曲の美しさを確実に表現してくれるOP, 素晴らしいです。

 だからクレフの時代から,各作曲家別の『Oscar Peterson Plays ~』という企画がある訳で,クレフ時代のこのシリーズ、「背中シリーズ」として知られてますよね。勿論,イラストはDSMです。今日の題材は,コール・ポーターです。本当にヒット曲が多いですよね。ここでも”What Is This Thing Called Love". "Begin The Beguine", "I've got You Under My Skin", "Love For Sale", "I Love You", "Just One Of Those Things", "In The Stlll Of The Night", "Every Time We Say Goodbye"等有名曲目白押しです。この時代ナットキングコールトリオ形式のピアノトリオでOp, Ray Brown, Barney Kesselです。

 所有盤はトランぺッターのクレフ盤です。ドラムなしでもグイグイスウィングするトリオの演奏,気持ちいいです。グランツが裏解説で書いたように,OPのボーカルが聴けるとなお良いのですが・・・。


意表をつく冒頭の”What's New"

2013-06-08 20:39:30 | jazz & vocal

Swing Swang Swingin'/Jackie McLean
(Blue Note 4024, reissue)

 皆さん,ブルーノートのマクリーンにはどんな印象をお持ちですか。泣きのマクリーンと呼ばれる独特のアルトのサウンドは健在ですが,フリーキーなサウンドも混じって来るし,フリーっぽいアプローチもあってプレステッジ時代やサイドメンで参加した1500番台の演奏とは異なった印象を持っているのは自分だけでしょうか?そんな中で本日アップのSwing Swang Swingin'はタイトル通りスウィングすることを念頭においたプレステッジ時代に近いハードバピッシュな演奏で好感が持てます。

 編成もいわゆるワンホーンカルテットのフォーマットで、Jackie McLean(as), Walter Bishop Jr.(p), Jimmy Garrison(b), Art Taylor(ds)のメンバーです。曲もスタンダード中心で意表をつくA-1の”What's New"には驚きです。この曲は,多くのジャズメンが好んで取り上げる曲ですが、なかなかA-1になりえない不思議な曲ですよね。ここからマクリーン節は全開です。他にも"Let's Face the Music And Dance", "Stablemates", "I'll Remember You", "I Love You", "I'll Take Romance"とお馴染みの曲が続きます。マクリーンを代表するスタンダード集と言っても過言ではありませんね。リズムセクションの人選も渋いですね。

 所有盤は再発盤です。オリジナルは高価で手がでませんね。(涙)


絶好調のスタンレーが聴けるおなじみカルテットの好演

2013-06-02 22:31:29 | jazz & vocal

The Soul is Willing/Shirley Scott
(Prestige 7267)

 シャーリー・スコットとスタンレイ・タレンタイン,一体この2人の共演盤と言うのは何枚あるのでしょう?スコット名義はプレステッジ、スタンレイ名義はブルーノートと会社が異なりますが内容が似通ったアルバムをかなりたくさん作っていますよね。それも,3大レーベルの2つで激しく録音していますので、ジャズコレクションの観点から述べるとある意味避けて通れない最強の夫婦なのかもしれませんね。タバキン/トシコなんて何枚出してもかないませんよね。なんたってPRESTIGEとBLUE NOTEな訳ですから・・・。さて本日は,プレステ側からスコット名義のカルテットです。

 メンバーはScott, Turrentineに加えてMajor Holley(b), Grasella Oliphant(ds)からなるカルテットです。演奏,黒いです!タイトル通りのソウルフルな仕上がりはお約束ですが,RVGの太い録音をボリュームあげて聴くと最高に黒さが引き立ちます。タイトル曲A-1からスタンレイが太いテナーで圧倒的にグルーブして行きます。コンピングを入れるスコットとの相性は言わずもがな、抜群です。個人的にはB面が好きなのですが,B-1の"I Feel All Right"はソウルフルな好演,続くSecret Loveは渋いスタンダード。最後の"Remember"はモブレイへの挑戦状とも思える好きな演奏ですね。ジャケもブラックでいい感じです。

 所有盤はシルバー/ブラックのNJ, stereo盤です。RVGの録音でスタンレイのサックスはさらに太く逞しく聴こえますね。


6月はナベサダのボッサで始めよう!

2013-06-01 17:20:21 | jazz & vocal

jazz & bossa/Sadao Watanabe quartet sextet
(tact jazz-1)

 梅雨の週末,ゆっくりと自宅でレコードでも聴いて過ごすのは至福の時間ですね。時間があるとついつい出かけがちなのですが,こんな時間の使い方は最も贅沢かも知れませんね。さて、夏らしくbossa でも聴いてみようと取り出したのが日本ジャズの牽引車,ナベサダの"JAZZ & BOSSA"です。

 

 ご存知のようにタクト電機と言う会社が出したオリジナル盤です。何やらぶ厚い紙製のレコード袋(いや、内箱と言った方が妥当かも)を備えたブックレット風のカバーを持ったオリジナル盤です。以前から国内再発(これは通常のエンベロップ型のジャケ)でも良いから手に入れようなんて考えていたものが安価でゲット出来ました。メンバーは渡辺貞夫(as, fl)、中牟礼貞則(g),菊池雅章(p)、萩原栄次郎(b)、富樫雅彦(ds),宮田英夫(perc)という今から考えるとよだれが出るような面子ですよね。個人的にはB面のsextetのボッササイドが贔屓です。トップは当時の人気TV番組の「VAN Music Break」のテーマから始まります。この録音は1966年ですが,アイビーのVANが当時のミュージックシーンにまで影響を与えていたのが伺い知れますよね。そしてReza, ジェット機のサンバ,フェリシダード,ブラックオルフェと続く有名曲のオンパレード,最高です。アルトよりもフルート,やっぱりボッサでは最も好まれる管楽器なのかも知れませんね。

 ブックレットの中には「発売元:タクト電機株式会社」<1500円>なんて書いてあります。66年の1500円て、凄い価値でしょう。多分,聖徳太子の千円札,板垣退助の100円札が出回ってた時代だものね。でも、演奏は全然古さを感じさせないよね。ナベサダ,さすがです!


こんなにSWINGしないKELLY, あり得ない!

2013-05-25 06:42:30 | jazz & vocal

 先日,一旦入手したモノラルオリジナルのWynton KellyのKelly an Midnite(night)、いやあ~まいりました!!。勿論,みなさんご存知の大名盤!やや騒々しいフィリージョーのドラムが賛否両論ですが基本的にはケリー節爆発の好アルバムですよね。

 多くのコレクターズの皆さんが経験があると思うのですが,潜在的にビニルは反りが生じる素材でありターンテーブルに載せた時にトーンアームが上下するのは良くある事だと思います。自分も現在6000枚のコレクションがあるのですが,トーンアームの上下動は良く遭遇します。でもこの現象にはレコード針は比較的よく追随するのではと思っています。さて,画像のモノラルオリジナル盤,意気揚々とA面に針を落とすと, 芯のあるケリーのピアノが充分に楽しめる録音です,さすがオリジナルです!でも悲劇はここから始まりました。B面に針を落とすと振幅5mmでトーンアームが横揺れします。「気のせいか?」と思い聴いていましたがどうもおかしいです。針はトレースして行くのですが、音程が不安定で全くSWINGしません。こんな筈は無いともう1台のステレオカートリッジのついたトーレンスで再発ステレオ盤を聴いてみます。ケリーは快調そのものです。モノ盤のトーンアーム横揺れはB面の最初から最後まで続き,見てると気持ち悪く酔いそうです。音は調律出来てないピアノを弾くケリー,吐きそうになります。エンディングのコードなどチョーキングしたギターのようです。滅多にないですが,プレス時のセンターずれです!!!これ,皆さん経験ないでしょう?ご存知のようにメロディ楽器がピアノだけのトリオ盤,それも何度も聞き込んだ一枚だけにすぐに異常に気づきます。シカゴのVee Jay社,プレスもいい加減なものですね。おそらく,このアルバムには他に何枚かセンターずれがあるのではと想像します。

さすがに,レコードショップに連絡し返金してもらいました。Kelly At Midniteのモノラルオリジナルは購入時,注意が必要ですよ!見ただけでは絶対わかりませんから・・・。