goo blog サービス終了のお知らせ 

67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

レス・スパンを加えたカルテットが希有な一枚と言えるかも・・・

2013-05-21 21:15:53 | jazz & vocal

Solar/Red Garland
(Jazzland 973, Jp. reissue)

 マイルスオリジナル5重奏団のピアノといえば、ご存知のガーランドです。勿論,マイルスとのレコーディングはどれも素晴らしいものですが,リーダーアルバムの多くはピアノトリオとトランペットとサックスを加えたクインテット編成のものがほとんどです。特に,トリオの編成のものはどれも秀逸な出来でジャズピアノを楽しむには格好の素材としても重要です。そして,これらの多くはプレステッジレーベルに集中している訳ですが,リバーサイド傍系のジャズランドにも4枚のリーダー盤を録音しています。筆頭に挙げられるのは,トリオの"Bright and Breezy"だと思いますが、フルート&ギターのレス・スパンを加えたカルテットの演奏をおさめた本作品はガーランドのリーダーアルバムの中でも異彩を放つ一枚と言えるかも知れません。

 メンバーはLes Spann(g&fl), Red Garland(p), Sam Jones(b), Frank Gant(ds)の4人です。スパンは2曲でフルート,のこり6曲でギターに参戦しています。個人的にはスパンがフルートを吹奏するA-3"Where Are You?". B-2の"The Very Thought Of You"がお気に入りです。ガーランドはいつもの明快なシングルトーンと独特のブロックコードを駆使してブルースでもバラードで何でも来いのリラックスしたプレイを聴かせてくれます。この希有な編成で楽しむ一枚と言えるかも知れませんね。

 所有盤はビクターが廉価盤で発売した1500円盤です。ジャズランドと言うだけでガーランド盤の中では軽視されがちですが、なかなか濃い中味を持った一枚ですね。


モンクとグリフィンが燃える”リズマニング”が最高だ!

2013-05-18 09:36:10 | jazz & vocal

Thelonious In Action/Thelonious Monk
(Riverside RS1190)

 ハーレムのミントンズプレイハウスと並び,モンクのキャリアにとってはファイブスポットはとても重要な拠点であった筈です。1957-58の多くをこのクラブを中心に活躍した事が知られています。このクラブで活躍したユニットはコルトレーン,モンク,ウィルバー・ウェア、シャドウ・ウィルソンのメンバーであったらしいが、このユニットのライブ演奏は聴いた事がありません(記録として残っていないのかも・・・?)。58年春,モンクは新しいメンバーで,このファイブスポットに出演し,ライブパフォーマンスがリバーサイドからアルバムとしてリリースされています。本日はこのライブ録音をアップいたします。

 何と言っても,コルトレーンの後を引き継いだグリフィンが注目です!。メンバーはThelonious Monk(p), Johnny Griffin(ts), Armed Abdul-Malik(b), Roy Haynes(ds)のカルテットです。A-3の”Rhythm-a-ning"はモンクのイントロに続きグリフィンのクネクネテナーのロングソロがfeatureされ、聴きものです。モンクの相方テナーとしては後のレギュラーメンバーとなるチャーリー・ラウズが有名かもしれないが,モンクに対してはやはり「従」の関係であリ,ここでのグリフィンはモンクのメロディにのって個性を爆発させたプレイスタイルが感じられ,対等もしくはそれ以上対決感すら感じさせる好演だと思います。かけ声も聴こえライブの臨場感も抜群ですね。やはり,グリフィン、唯物ではないですね。このグリフィンに続くモンクのシングルトーンの下降フレーズを連発するソロも最高です。他のBlue Monk, Evidence, バンドのテーマに使っているEpistrophyなど、モンクの有名曲を一枚で聴ける好アルバムですね。

 所有盤はブラックマイクアンドリール,シルバーロゴのリバーサイドステレオオリジナルです。再発盤と違い,分解能抜群のジャケ写も魅力ですね。


GW最大の自分へのプレゼント,ケリーブルーのオリジナル

2013-05-11 17:22:02 | jazz & vocal

Kelly Blue/Wynton Kelly(Riverside RLP12-298)

 ダメもとで入札してあった米国オークションで運良く手に入れたウィントン・ケリー最大の人気盤”KELLY BLUE"のオリジナル盤が本日、アメリカから届きました。アベノミクスの影響で円安になり,邦人入札者が少し減ったのか81ドルで落札です。いつもながら米国から送られて来るパッケージを開封する時は独特のワクワク感がありますね。円安になってもアメリカ向いている自分、自他ともに認めるビニルジャンキーです。

 もはや,内容については言うまでもないでしょう。以前に国内盤をアップしてますので,メンバーなどはそのログを参照してくださいね。さてその音は・・・???。A-1のタイトル曲”Kelly Blue"に針をおろした瞬間,チェンバースのベースの太い音に驚愕です。ジャスパーのフルートも甘ささえ感じる芳醇なサウンドです。そして,リーダーのケリーの芯のある音で奏でられるソロ、やっぱりオリジナルモノラルの凄さです。朝日のケリーも本当に凄いです!

 レーベルはDGがバッチリと両面にエングレーブされたブルーラベル,シルバーのマイク&リールのモノラルオリジナルです。298番ですから、Ninonyno2(ニイノニーノニ)さんのWEBから考えるとモノラルオリジナルに間違いなさそうです。30年目にビクターの国内盤で入手したこの名盤,オリジナルが手許に来るなんて考えても見ませんでした!ウェスのフルハウスとともに是非ともオリジナルモノが欲しかったアルバムです。相次いで,比較的安価で入手できラッキーでした!


忙殺のGW、春たけなわなのに気分は”Blue Spring"

2013-04-29 02:48:23 | jazz & vocal

Blue Spring/Kenny Dorham
(Riverside RLP1139, jp.reissue)

 連休が始まったが,忙しい。久々の忙殺週間となりそうです。というか普通に出勤していれば仕事がそれなりに進むのでしょうが,短時間の出勤と連休中に散りばめられた時間指定の予定に押しつぶされそうです。こんな状況ならGWなどない方がマシなんて愚痴が飛び出しそうです。とはいえ決まった予定を限りなく楽しむためには可能な限り仕事を片付けておくしかないのです。仕事があっての休日なわけですから、多忙な中で楽しい予定を依家に楽しむか!これは就職してからの永遠のテーマでもあります。

 ちょっと愚痴っぽくなりましたが,今日のアップは今の気分を象徴するかのようなドーハムの”Blue Spring"です。ドーハムとしては珍しいフロントラインを重厚にした編成が特徴の一枚です。タイトル通り「春」をテーマに6曲を演奏してくれています。スタンダードはA-2の「春の如く」とB-1の「スプリングイズヒア」のみですが、後の4曲はすべてドーハムのオリジナルでA-1のタイトル曲を含めて全て「春」をタイトルにいれた構成です。前述のように,重厚なフロントラインはKenny Dorham(tp), Cannonball Adderley(as), Cecil Payne(bs), David Amram(frh)の4人でリズムセクションはCedar Walton(p), Paul Chambers(b), Jimmy Cobb(ds, sideA), Philly Joe Jones(ds, sideB)からなるセプテットです。

 所有盤は国内再発盤です。ドーハムの透き通った艶やかなラッパは健在ですが,朗々と鳴るキャノンボールの個性に押され気味な感は否めないとかんじるのは自分だけでしょうか・・・?


「オリジナル」にはいつもメロメロです!

2013-04-17 15:52:22 | jazz & vocal

Full House/Wes Mongomery
(Riverside RLP434)

 このブログに集う方なら,オリジナルといえばアメカジショップの南国「オリジナル」、空冷ワーゲンファンならレアな「オリジナル」パーツが気に懸かるだろうし、ヴィンテージアコギのファンならオリジナルのペグとかブリッジなどにこだわっている方もいるかも知れません。とにかく自分の回りには「オリジナル」と言う言葉が日常茶飯事的に飛び交っています。そしてジャズレコード界でもオリジナル盤と言うのは神格化された強いインパクトをコレクターに与え続けています。そうなると,ジャズを聴き始めた頃の必聴名盤はほとんど国内再発盤なわけですが、高価なオリジナル盤は高嶺の花でなかなかコレクションの対象にもならない訳です。「内容はわかっているし・・・」「同じアルバムをもう一回買うなんて・・・」いつもこんな思いが邪魔してなかなかベーシック100枚に属するアルバムをオリジナルで聴ける機会はありませんよね。

 本日は,長年探し続けてきたオリジナル盤を一枚アップします。勿論,国内盤は所有している訳ですが,何度となくオークションで苦杯をなめてきた一枚です。ウェスのフルハウス!茶色のバックにウェスの黒い両手とギブソンES175?が大写しになったジャケです。ゴリゴリのグリフィンとコロコロケリーが花を添えるウェスの最高傑作!!本日,驚愕とも言える5000円で入手したとあってはアップしないではいられません。すぐにモノラル専用ターンテーブルに載せてみました。何だ!この音圧は!!!「すげぇ~”A-1"Full House"からウェスがぶっ飛ばします。こんな爽快感溢れるジャズ盤もそうあるもんじゃねぇ!A-2のギターソロでちょっとバックグラウンドノイズが感じられますがご愛嬌です。他はTSUBOの特等席で聴いて居る感じに浸れます。やっぱり購入して良かった。

 自分の所有盤はDeep Grooveがないので、厳密にはオリジナル盤ではないのかもしれないですが,RLP434のリバーサイドのモノラルブルーラベル。これが欲しかったんです。やっぱりオリジナル盤収集、ヤメる訳にはまいりませんなぁ・・・。


豪華なメンバーで綴るインストボッサの名盤

2013-03-28 06:03:38 | jazz & vocal

Rio/Paul Winter
(Columbia CL2315)

 60年代初期から中期にかけて,アメリカのジャズプレイヤーはこぞってブラジルを訪れ,現地で誕生したばかりのボサノバを演るプレイやーと親交を持ちました。代表はゲッツ/ジルベルトでしょうが,ジャズでの知名度は落ちますがサックスプレイヤー,Paul Winterもこのブラジル訪問で一定の成功をおさめたプレイヤーだと思います。

 有名なのは以前にアップしたカルロス・リラのボーカルとの共演”The Sound of Ipanema”でしょうが,本日アップの第二作”リオ”もインストボッサですが注目すべき一枚といえるのではないでしょうか?何と言ってもタイトル副題に"Paul Winter and Luis Bonfa・Roberto Menescal・Luis Eca Brazil's Great Young Musicians"とあるように、共演陣の豪華さはボッサファンの琴線を刺激しまくりです。演奏曲もA-1の”Reza"、Aラスのタイトル曲”Rio", B-1の"Avion(ジェット機のサンバ)", Bラスの”彼女はカリオカ”など名曲揃い,決して出しゃばらないWinterのサックスと物悲しく鳴るボンファのギターがいい味を出しています。今回,オヤッと思ったのがB-2の"Adriana"です。ちょっとデスモンドのテイク5を思わせる5/4拍子の名曲です。とにかく聴き所満載のインストボッサの名盤と言えると思います。

 所有盤は,コロンビアの2eyeモノラルプロモ盤です。もちろん録音もバッチリです。65年録音ですが,モダンジャズにはない斬新なカバーもユルいボサのバらしくていいですね。


エバンスの歌伴代表作の一枚だ!

2013-03-26 22:49:11 | jazz & vocal

The Tony Bennett・Bill Evans Album/Tony Bennett Bill Evans
(Fantasy VIJ-4012, jp.reissue)

 ビル・エバンスといえばインタープレイを主体としたトリオアルバムをいの一番に思い浮かべるモノですが、歌伴に回った時の独特のサポートも捨て難い魅力です。最も有名なのはスウェーデンの歌姫,モニカ・ゼタールンドとの共演でしょうが,このトニー・ベネットとデュオアルバムもインタープレイ的な伴奏が健在で代表作に挙げられる一枚ではないでしょうか?

 ご存知のようにデュオアルバムですので、Tony Bennett(vo), Bill Evans(p)の2人のみです。甘いベネットの声とちょっと硬質でリリシズム溢れるピアノとのコラボレーションはさすがとしか言いようがない。収録曲もスタンダードが多く聴きやすいですし,A面ラストの"Will You Still Be Mine"からB面の得意曲である“My Foolish Heart", "Waltz For Debby”と流れるくだりは納得のパフォーマンスであろうと思われます。CDで聴いてりゃこの3曲は連続で聴けるのも良いですね。ジャケ写は全くいかさないため、中古屋のバーゲン箱では良く見かける一枚だろうと思います。

 75年,バークリーのファンタジースタジオでの録音です。トニー好きにもエバンスファンにとっても注目の一枚何だろうと思います。


64年、パデュー大学でのエロール・ガーナー・トリオ

2013-03-23 20:19:37 | jazz & vocal

Erroll Garner Campus Concert/Erroll Garner
(MGM SE-4361)

 日本でも大学の学園祭ではプロのミュージシャンがライブを行う事は今や当たり前ですが,コレもひょっとしたらアメリカの模倣なのかも知れません。50年代から60年代にかけて,デイブ・ブルーベックのバンドなどは大学生に相当にウケたようですし,ジャズメンが大学に出向き大勢の大学生の聴衆の前で演奏する機会が会ったようです。米国の大学には自前の立派なホールが結構あるようで、92年に留学させていただいたUCLAにもRoyce Hall(下図)という立派なコンサートホールがあって、クラシックのコンサートが行われていたのを思い出します。本日は、ピアノのエロール・ガーナーのインディアナ州パデュー大学ミュージックホールオーデトリアムでの64年のライブ録音をアップいたします。

Royce Hall(UCLA)

 多くの学生さんを目の前にして,ピアノに向かいガーナー節を連発するトリオは,Erroll Garner(p), Eddie Calhoun(b), Kelly Martin(ds)と言う面子です。演奏曲はパデュー大学のある"indiana"から始まります。"Stardust"や“MyFunny Valentine"
などスタンダードの多い選曲は学生にとってもうれしいし、自分のような唄モノ好きには堪えられませんね。白眉は"Lulu’s Back In Town"のガーナーのピアノです。左スピーカーから飛び出してくるような録音は良いと言っていいのか悪いのか,この曲のガーナーのピアノは抜きん出て艶っぽく群を抜いてます。

 60年代の大学の雰囲気を捉えたジャケ写も素晴らしいです。まるで"Take Ivy"のワンカットのようです。所有盤はMGMのステレオオリジナルです。余り話題に上るアルバムではないですが聴衆と一体になった大学ライブの雰囲気が楽しめます。


レムの共演なら放っておけないよね!

2013-03-18 23:38:57 | jazz & vocal

Take Care Of Business/Oliver Nelson
(New JAZZ 8233)

 オリバー・ネルソン=「ブルースの真実」なる公式は、ある意味ジャズファンの中では常識だと思います。昔,スウィングジャーナルに「名盤/うら名盤」なる企画があったと思いますが、実際この書物のOliver Nelsonの項目で「うら名盤」の選にはもれていますが,個人的には是非選出してもらいたかったアルバムが本アルバムです。恐らく,もれた原因はオルガンとの共演かななんて勝手に想像しているのですが,New Jazzというのも良いですし、ジャケのカッコ良さ、メンバーにレム・ウィンチェスターが入っている点など個人的にはポイントが高いのです。

 あらためてメンバーを見てみると,Oliver Nelson(ts), Johnny Hammond Smith(org), Lem Winchester(vib), George Tucker(b), Roy Haynes(ds)の五重奏団です。レムとネルソンはMoodsville盤でも共演し、いい味を出していた事を考えるとオルガンのバッキングだろうと関係ありませんね。A-1の"Trane Whistle"を聴けばネルソンは作編曲の才能ばかりが取り沙汰されますがテナー奏者としての魅力も全く疑いありません。レムとの共演となるとやはり放っておけませんね。この曲はコルトレーンへのtributeですし、続くA-2にロリンズの”Doxy"が選ばれているのも京美深いですよね。そういえばネルソンのテナー,トレーン的に聴こえたり,ロリンズ風に聴こえる部分もあって、この両巨頭をアイドルにしていたのかも知れませんね。

 所有盤はパープルラベル、両溝のモノラルオリジナル盤です。音質も言う事なし!ニコッと愛嬌のある笑顔を作ってフロントカバーにおさまったネルソンも好印象ですよね。New Jazzらしいカッコいいカバーだと思いませんか?


心地よいスウィング感はジョーならではだ!

2013-03-16 15:41:46 | jazz & vocal

Jo Jones Trio/Jo Jones
(Everest DBR1023, FSR reissue)

 ドラムのリーダーアルバムというと,とかく実験的なパーカッシブなパートが延々と続いたりして興ざめのアルバムが存在するのも事実です。ブレイキーやローチよりもジャズシーンでの登場が早いベイシーのリズムを支えた名手ジョー・ジョーンズの本日アップのアルバムはそんな心配は全く払拭させてくれるスィンギーでたのしいアルバムです。本日はこのEVEREST盤をアップしますね。

 録音は59年。メンバーはRay Bryant(p), Tommy Bryant(b), Jo Jones(ds)のピアノトリオです。ピアノトリオと言うには,この時期調子の良かったレイが主役を避けているかのような演奏ですし、ジョーのドラムの音がかなり大きく録られているのが特徴です。素晴らしいブラッシュワークとレガート打法が楽しめますので,うるさいと感じる人は少ないと思います。こんなにスウィンギーに叩かれるとついホロッとなってしまいますよね。演奏曲も中間派らしい選曲で"Sweet Georgia Brown", "My Blue Heaven", "Greensleeves", "When Your Love Has Gone", "Embraceable You"と渋い曲が並んでいるのもグッドですね。楽しめる一枚です。

 所有盤は悪名高いFSRの再発盤ですが,オリジナルもこんなにドラムの音が大きく録音されているんだろうか???