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67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

初エリントンはこれだったと思います!

2013-12-18 17:49:43 | jazz & vocal

Hi-FI Elligton Uptown/Duke Ellington
(Columbia原盤,CBSソニー20AP1437, jp reissue)

 寒いですね。南国土佐も冷たい雨降りです。おそらく山間部は雪でしょう。昨日からの当直業務で丸一日以上,職場に缶詰状態で雨降りになっていたのも知らないぐらいでした。昨夜は夜中の仕事が多く,ほとんど眠れませんでした。こんな時にはもう考える必要もないジャズってことでモーガンのサイドワインダーなんてのが気分ですが,アルファベット順にはじめた以上,もう少し頑張ってみます。

 でもって今日は"E"。エバンス,エリントン、エリス、アービン,エドワーズなんてのが思い浮かびますが,Betty Rocheのボーカルで愛聴しているA列車を収録した名盤"Hi-FI Elligton Uptown"です。この曲はご存知のようにアレンジャー、ピアノ奏者として1939年に楽団に加わったビリー・ストレイホーンの名曲です。1941年の作品と言いますから,世に出て既に70年を経過しています。現在も,最も有名なジャズ・ナンバーとして知らない人はいませんよね。ここではバンドシンガーのベティ・ローシェの名唱を聴くことができます。"Sweet Georgia Brown"を織り込んだバップスキャットがカッコいいですよね。テナーといえばこの人,ポール・ゴンザルベスの堂々のソロも圧巻です。他の曲でも"The Mooche"や”Perdido"等,重要なエリントンナンバーが取り上げられているのも名盤の証しですね。

 原盤はコロンビアですが,所有盤は例によってCBSソニーがリリースした再発廉価盤です。確か,70年代後半のリリースで金がない時代に何とかエリントンを一枚欲しいなと思い,“マネージャングル”とどっちにするかで迷いに迷った記憶が甦りますね。上目遣いで煙草をくゆらせるデュークを捉えたJay Maiselのジャケ写が渋いです。


ロックジョーのスタンダード集

2013-12-15 23:45:47 | jazz & vocal

"JAWS"/Eddie "Lockjaw" Davis
(Prestige 7154)

 年末でいそがしいですが、毎日アンプに通電するようになってきました。アモンズ,ブルーベック,コリアと来たのでもうお判りと思いますが,A, B, Cと来たので今日は”D”ですね。Dと言えばDavisが真っ先に思い浮かびますよね。大方はマイルスが予想される所ですが,今日はEddie Lockjawの方を行ってみたいと思います。エディー・ロックジョーと聴けばまず頭に浮かぶのがグリフィンとのバトルですよね。それじゃ~ちょっと67camper's Blogらしくないのでユルいオルガン相手の一枚をアップします。

 メンバーはEddie "Lockjaw" Davis(ts), Shirley Scott(org), George Duvivier(b), Arthur Edgehill(ds)の4重奏団です。スコットのオルガントリオでは、ベース奏者を加えているケースがとても多くてスコットのフォーマットの基本とも言える編成ですが,元々はEddie Davis, Scott, Edgehillのトリオが存在し, "Eddie Lockjaw Davis Cookbook(prestige 7141)でここでプレイしているDuvivierが加わったようです。ご存知のようにSonny Clark Trio(Time盤)で知られるベース奏者ですよね。個人的には,生演奏を聴いたことのあるベーシストの一人で思い入れがあります。おそらく1980年頃だったと思いますが新潟イタリア軒で開催されたHank Jones, Duvivier, Shally Manneのトリオのライブでした。少し横道にそれましたが本アルバムでは,一曲のブルースもオリジナルもない構成で8曲全部がスタンダードで占められている所がポイントだと思います。特にB面の”Too close For Comfort"~"Body And Soul"~"But Not For Me"~"Tangerine"と流れるくだりが好きですね。ロックジョーのHawkins~Websterのスタイルを踏襲したサウンド,いいですね。

 所有盤はBergenfield NJのブラックレーベル,シルバーロゴのステレオ盤です。プレステッジのステレオオリジナル盤もいいですよね。Van Gelderの録音、さすがです。


やっぱり違う、これジャズか?でも美しい・・・チックのライブ

2013-12-11 22:06:20 | jazz & vocal

Trio Music, Live In Europe/Chick Corea
(ECM 1310, reissue)

 録音が素晴らしいECMの美しいサウンド,ライブだけど黒人ジャズの熱気や憂鬱は全く感じない。普段からケリー,クラーク,トミフラのトリオなどいわゆるモダンジャズの教科書的ピアノトリオばかり聴いていると、このチックのピアノトリオは相当に違った雰囲気ですよね。既存のジャズと言う領域を越えたピアノ~ベース~ドラムの3者がおりなす音の会話,むしろクラシック的な味わいもありますよね。これがやっぱり80年代以降のピアノトリオのあり方なのかも知れません。久々に聴いたチックのトリオの印象です。

 84年ミュンヘンのライブ,余り得意な年代の演奏ではないですが,このメンバーを見たらやっぱり食指が動かされてしまうのはやむおえない所です。チック,ビトウス,ロイ・ヘインズのトリオなのです。もうピーンと来ますよね。Solid Stateのチックの最高傑作とも言える"Now He Sings, Now He Sobs"(68年録音)と同じメンバーです。スタジオ録音とライブという違いこそあれ,トリオのまとまりはさすがです。3者がオリジナルを提供し、スタンダードの"I Hear a Rhapsody"や”Night And Day"を演奏していますが,テーマ以外はほとんどこの有名なスタンダードを演っているとは感じさせない単なるインプロビゼーションのマテリアルという感じです。曲を楽しむよりこの3人の一体となった音のタペストリーを味わうって感じでしょうか?たまには、こういった別の意味でのクールなジャズ?も良いかもです。

 所有盤はECMの再発輸入盤です。此のあたりになると,もはやオリジナルもクソもないですね!


ブルーベックのエリントントリビュートをライブで!

2013-12-10 19:38:16 | jazz & vocal

Newport 1958/The Dave Brubeck Quartet
(Columbia原盤,CBS Sony SONP50418)

「真夏の夜のジャズ」をはじめニューポートジャズフェスティバルは数々の録音がなされアルバム化が進んでますよね。現在から振り返っても,最高のジャズフェスであることには異論の余地はありません。1958年と言えば,いわゆるモダンジャズを牽引して来た重鎮が30才前後で最もパワフルな演奏を繰り広げた時代です。どの録音も熱気あふれる好ライブ盤が多いですね。ブルーベックも然り。本日はエリントンの曲を中心に構成されたニューポートのライブ盤をアップします。

 メンバーはDave Brubeck(p), Paul Desmond(as), Joe Benjamin(b), Joe Morello(ds)のカルテットです。あれれ~と思った方は,相当のブルーベックファンでしょうか?そうです,いつものベーシスト,Gene Wrightがこのあたりではベンジャミンに変わっているのです。A面は"Things Ain't What They Used To Be"から始まります。いつ聴いてもこの曲、名曲ですね。"Jump For Joy", ベンジャミンのロングソロが聴ける"Perdido"とお馴染みの曲が続きます。B面はB-2の"The Duke"がブルーベックのオリジナルですが他の3曲はすべてエリントン尾馴染みのナンバーです。モレロが活躍する"Liberian Suite/Dance No.3"と”C Jam Blues", そして”Flamingo"の4曲です。ブルーベックとエリントンは一見かけ離れた個性だと感じていますが,おそらくはデイブのデュークに対する敬意がこのアルバムを完成させたのであろうことは容易に想像出来ますね。

 所有盤はCBSソニーが再発した国内盤です。カルテットの熱演を捉えたイラストジャケがいかしていますね!


JAZZRADIO.COMって凄くない?!

2013-12-06 01:49:55 | jazz & vocal

 昨日のジーン・アモンズのアップでジャズモード再開となりましたが、事実アナログ(VINYLをオーディオ)で聴くことが少なくなっているのです。真空管のウォーミングアップは面倒くさいし、今は良いのですが放熱の問題もあるし、ターンテーブルにLP盤を載せて針を落とす,こんな作業が煩わしくなっていました。そこへ現れたのがネットラジオのJAZZRADIO.COMです。これが素晴らしいのなんのって・・・。

 元々はこのラジオ局はiTuneのラジオ配信に組み込まれていたものとして認識していましたが,いつの間にかホームページを持ってネット上に配信されていたのです。PCに気の効いたアンプとスピーカーをつないでいれば,結構納得のサウンドで極めて簡便にモダンジャズを楽しむことができます。

 トップ画像がそのホームページ。サブカテゴリーがいっぱいあって、どんなタイプのジャズだって思いのままです。クリック一つで次から次へとGOOD JAZZが楽しめると言う訳です。ストリーミングで配信されますので立ち上がりも速いですし、丁度このログを書いている時にショーターの"Speak No Evil"が配信されていました。このコントロールウィンドウが別ウィンドウとして開きますので見やすいですし,英語のアナウンスもとってもクールです!一度リンクをクリックしてみてください。ジャズファンなら必須です。


ジャズモード再開は”A"のレコード棚から・・・

2013-12-05 03:21:26 | jazz & vocal

Jammin' With Gene/Gene Ammons
(Prestige 7060. jp.reissue)

 12月にはいって、かなり寒くなってきました。今年も残す所1ヶ月です。8月にエアコンが故障したおかげで,真空管アンプに電源を入れることは自殺行為となり,しばらくジャズから遠ざかっていました。エアコンが直った後も妙に忙しく落ち着いてジャズを聴こうという感じではなく、ギターでも引いていることが多かったような気がします。そろそろ再開ってことで、本日から行ってみたいと思います。

 まずはAの棚から引っ張りだしてきたジーン・アモンズで再開の幕開けとしたいなと思います。愛称JUGで知られるアモンズといえば、ソニー・スティットとのヒの出るようなバトルプレイがまず浮かんできますが,その豪放磊落な逞しいトーンでブローするテナースタイルはアクの強さが災いし過小評価され続けたテナーマンと言えるかも知れません。ルーツは父親,ブギウギピアノのアルバート・ハモンドにあることは明らかですね。本日は、当時のプレステッジオールスターズと共演したジャムセッション盤です。

 録音は1956年,アモンズ(ts), Donald Byrd, Art Farmer(tp), Jackie McLean(as), Mal Waldron(p), Doug Watkins(b), Art Taylor(ds)という当時は新進気鋭,後のハードバップの牽引車となったセクステットです。A面がタイトルチューンの"Jammin' With Gene"とスタンダードの"Will Be Together Again", B面は1曲で”Not Really The Blues"の長尺演奏が収録されています。アモンズのいつものブロースタイルもさることながらバード,ファーマー、マクリーンのホーンプレイヤーの溌剌としたプレイがこの盤の価値を高めているところは疑いもないところだと思います。


今日は渋いスウィングアルバムを一枚・・・

2013-07-17 15:03:31 | jazz & vocal

Swing Softly Sweet Sampson/Edgar Sampson
(Coral CRL 57049)

 何だスィングか~?おもしろくねえな。久々の更新がこれかよ!と思った方はここから先は無視してくださいね。Edgar Sampsonの名前を知っておられる方は相当なジャズ通と推察いたします。この名前は知らずとも"Stompin' At The Savoy"や"Don't Be That Way", "Lullaby In Rhythm", "Blue Lou"なんて曲は皆さん御馴染みの曲ですよね。これって誰の曲,なんて思ったことがありますか?手持ちのこれらの曲のクレジットを見ていただくと,Edgar Sampsonの名前が目に飛び込んで来る筈です。サンプソンはサックス奏者でもありますが,composer & arrangerとしてフリーランスで活躍したジャズメンの一人で,スィングエラの影の仕掛人とも言える重要人物です。本日のアップは,彼の唯一のリーダーアルバムです。余り見かけない一枚と思いますが,SJ社の74年版「幻の名盤読本」にも取り上げられた貴重な一枚です。

 サンプソンはプレイヤーとしての参加はありませんが,脇を固めるプレイヤーが本当に渋いです。Charlie Shavers, Jimmy Nottingham(tp), Tylee Glenn, Lou McGarity(tb), Milt Yaner, Hymie Schertzer(as), Boomie Richman, George Berg(ts), Lou Stein(p), Allen Hanlon(g), Berverly Peer(b), Terry Snyder(ds)、これで皆ではないかもしれないですが,玄人好みの名手が多いですよね。個人的にはB面が最高です。特に"Blue Lou"と"Don't Be That Way"の明るいスウィング感はいつ聴いてもウキウキしてしまいます。本当に良い曲,良いアレンジ,良い演奏という3拍子揃うとは,まさにこんな演奏なのかもしれませんね。

 所有盤はコーラルのバーガンディラベル,もちろんモノラルオリジナル盤です。落とすと割れてしまいそうな瓦せんべいのような硬質な盤です。コーラル盤って、こんな材質の違いを感じるのですが,皆さんどうですか?


額縁ジャケのニュージャズのラティーフ

2013-07-10 19:34:16 | jazz & vocal

Into Something/Yusef Lateef
(New Jazz NJLP8272)

 プレステッジ最初の傍系レーベル、ニュージャズは最初は本家の非発表録音をリリースする格好で発足したレーベルですが,ドルフィをはじめとした新しい感覚のジャズを精力的にリリースしたと言う点ではとても重要です。本日アップの,ユセフ・ラティーフ盤もそうですが,マイナーなプレイヤーの録音も多く,白い背景にモノクロ写真を中央下部に配したジャケットデザインが十八番です。ジャズ批評のプレステッジブックとかを参照していただくと8263のマクリーンから8274のディジー・リースまで同じタイプのジャケが続くことに気付かれると思います。このラティーフ盤もこの一連の流れの中でリリースされたものです。

 メンバーはYusef Lateef(ts, fl, oboe), Barry Harris(p), Herman Wright(b), Elvin Jones(ds)のワンホーンカルテットです。例によってラティーフは曲によって楽器を換えながらプレイして行きます。A-1のoboeによるブルース”Rasheed"は息子に捧げたブルースです。こういう曲でのハリスのプレイは最高にブルージーですよね。テナーでプレイするA-2"When You're Smiling", A-4"You've Changed", フルートで勝負するB-1"I'll Remember April"のスタンダードの解釈にもマルチプレイヤーならではの卓越した技量を感じますね。ハリスは終始リリカルにプレイしていますし,「四月の想い出」でのエルビンのラテンリズムのドラミングも捨て難くなかなか聴きどころが多い一枚だと言えるのではないでしょうか?

 所有盤はパーブルレーベル,両溝のニュージャズ、モノラルオリジナル盤です。


リバーサイドのズートはこれしかないですよね!

2013-07-04 22:28:46 | jazz & vocal

Zoot!/Zoot Sims
(Riverside RLP12-228, jp reissue)

 ブルーノート,プレステッジと並ぶモダンジャズ3大レーベルに数えられるリバーサイドというレーベルの初期にはこんな西海岸的なアルバムが録音されているのが興味深いですよね。ズートの録音は,50年代中期には確かにリバーサイド、プレステッジ,BNに一枚づつリーダーアルバムがありますが、レーベルを固定せずにいろんなレーベルにバラバラとリーダーアルバムが分散しているのが特徴かも知れませんね。本日は,ズートとしては余り話題にのぼることのないリバーサイド盤です。

 録音は56年,メンバーはNick Travis(tp), Zoot Sims(as, ts), George Handy(arr, p), Wilbur Ware(b), Osie Johnson(ds)のクインテットです。全7曲,ズートは2曲でアルトサックスを吹きますが,元々,ズートはテナーがメインでマリガンのバンドに入った頃からアルトを吹き出すようになったと言います。個人的にはウォームなサウンドとスィンガーでは抜群のドライブ感を示しバラードではしっとりとした甘いプレイが特徴のテナーが好きですね。良く知られたスタンダードが連続するB面の"Fools Rush In", "Osmosis", "Taking A Chance On Love"の下りが良いですね。Travisのラッパも頑張っていますよね。やはり,Zoot, 駄作はないですね。

 所有盤はビクターが出した国内盤再発です。ズートのアップを捉えたジャケ写がいいですね。パプロじゃ、こうはいかんでしょ!


このラウンドアバウトミッドナイトも捨て難い!

2013-06-28 07:22:16 | jazz & vocal

Miles Davis and The Modern Jazz Giants/Miles Davis
(Prestige 7150)

 マイルスにとってモンクの"Round About Midnight"はパーマネントレパートリーとも言える愛奏曲ですよね。勿論最初に思い浮かべるのはColumbiaの例のサングラスジャケのアルバムです。もう全部のソロフレーズをそらんじてしまうほど、新潟ジャズFLASHで聞き続けたアルバムです。一方,本日アップの"Round About Midnight"はバグスグルーブの続編、"And Modern Jazz Giants"のB-1に収録された演奏です。一般的にこのアルバムはモンクVSマイルスのクリスマス「喧嘩セッション」として知られるおり,A-1の"The Man I Love"があまりにも有名でB面が顧みられることはほとんどないと推察いたします。

 コロンビアが56年9月の録音でありますが,こちらのミッドナイトはクッキン,リラクシンと同時期、すなわち1ヶ月後の演奏です。勿論,メンバーは同じ。Columbia盤のような鮮烈さはないかもしれないですが,改めて聴くとよりテーマが簡素化されたり,コルトレーンがよりパワフルになった印象もあり捨て難い魅力がありますね。この録音以外は,バグスグルーブと同じ54年クリスマスの演奏で,こちらについてはもう語り尽くされていますね。自分としては,このラウンドミッドナイトにも注目して欲しいなってちょっと思ったりしています。

 ご存知のように,未発表の演奏のためリリースが遅いのでBergenfield, NJがオリジナルです。コーティングの効いたジャケもさることながら,オリジナル盤の瑞々しいマイルスのラッパ,やっぱり良いですね!