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斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

平均寿命の続き

2015年10月22日 21時48分28秒 | 斎藤秀俊の着眼
高専5年制が昭和37年から発足したこと、近年の途上国で高専を設立する動きがあることを、少し前に平均寿命の観点でお話ししました。

今日の我が国の平均寿命が男女とも80歳を超えていることは周知の事実で、こういう長寿社会にあって、果たして1年でも、2年でも早く技術者を社会に送り出す必要があるのか、高専設立の議論すなわち6334制とは別の学制を作る議論が行われた昭和36年当時の環境とは、平均寿命の論点ではこの議論はすでに成り立たなくなっているように見えます。もちろん、早く技術者を社会に送り出す理由は平均寿命ばかりではないんで、そこは注意。

そうこうしているうちに、ある人から「平均寿命ばかりでなくて健康寿命をも考えなければいけない」と助言を得ました。健康寿命とは、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のことです。つまり、病院にしょっちゅう通う必要がなく、生活できる(働ける)期間。

さて、平成25年における我が国のデータを示します。
男性
平均寿命 80.21歳
健康寿命 71.19歳

女性
平均寿命 86.61歳
健康寿命 74.21歳

なるほど、70歳過ぎると、常勤で働くことが難しくなってくるというわけですか。
さて、今後ですが、平成34年には平均寿命で男性81.15歳 女性87.87歳まで伸びるということで、健康寿命もそれなりに伸びることでしょう。

逆に言えば、これだけ年寄りが増えることにもなり(私は平成34年にはまだ現役の予定)、それをより多くの労働者によって支えるのであれえば、できるだけ若いうちに社会にでてもらったほうがよいということにもなります。つまり、6334制にこだわらない、という真意のひとつが年金問題であったりするのです。
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