シャンテ・シネにて。
『シャル・ウィ・ダンス?』から10年ぶりの周防正行監督作品。なんと長かったことか。今作も楽しみにしていた。痴漢冤罪をテーマに日本の刑事裁判制度の現実を描く。
オダギリジョーを3割引にしたような感じの加瀬亮が演ずる主人公は、就職の面接に向かうために乗っていた電車で、女子中学生に痴漢をされたと疑いを掛けられる。そこから警察署にに送られ大変な目に遭ってしまう。日本においては「疑い」というのは、「断定」と同じ意味を持っているようで、まるで刑務所で服役のしているような日々を送るハメに。そりゃホリエモンも怒るわけだ。
そんな中、周りの人間が必死になって彼を支える。中でも前作の主人公で、今回は弁護士の役所広司がいい。警察や検察によって、不安な心境に持っていかれる観客に安心感を与えてくれる。それと母親役のもたいまさこ。第一回公判で、主人公と目を合わせた瞬間、僅かながらに笑みを浮かべる。おかあちゃ~ん!
だけど、人間の記憶の曖昧さや思惑の云々を見ていると、実際どうだったのか、事実はどうだったのか、とても微妙になってくる。主人公がやってないと言っているから、鵜呑みにしてないか、そんな考え方もさせるような余地さえも周防さんは残しているのだろう。裁判のことから、さらに一歩踏み込んだところで、考えさせられた。笑いもキチンと押さえてるし、よくよくできた作品。
そして、ボクは今日も両手で吊り革を握っている。
『シャル・ウィ・ダンス?』から10年ぶりの周防正行監督作品。なんと長かったことか。今作も楽しみにしていた。痴漢冤罪をテーマに日本の刑事裁判制度の現実を描く。
オダギリジョーを3割引にしたような感じの加瀬亮が演ずる主人公は、就職の面接に向かうために乗っていた電車で、女子中学生に痴漢をされたと疑いを掛けられる。そこから警察署にに送られ大変な目に遭ってしまう。日本においては「疑い」というのは、「断定」と同じ意味を持っているようで、まるで刑務所で服役のしているような日々を送るハメに。そりゃホリエモンも怒るわけだ。
そんな中、周りの人間が必死になって彼を支える。中でも前作の主人公で、今回は弁護士の役所広司がいい。警察や検察によって、不安な心境に持っていかれる観客に安心感を与えてくれる。それと母親役のもたいまさこ。第一回公判で、主人公と目を合わせた瞬間、僅かながらに笑みを浮かべる。おかあちゃ~ん!
だけど、人間の記憶の曖昧さや思惑の云々を見ていると、実際どうだったのか、事実はどうだったのか、とても微妙になってくる。主人公がやってないと言っているから、鵜呑みにしてないか、そんな考え方もさせるような余地さえも周防さんは残しているのだろう。裁判のことから、さらに一歩踏み込んだところで、考えさせられた。笑いもキチンと押さえてるし、よくよくできた作品。
そして、ボクは今日も両手で吊り革を握っている。
あの人はデビュー作の小津安二郎のパロディからそうだけど、自分の撮りたいものを撮るね。
ファンシイダンスみたいなセリフの言い回しや独特の間も好きだけど、
>さらに一歩踏み込んだところで、考えさせられた
こういう部分も好き。
Shall We~での社交ダンスをやっているのが妻にばれて、「ダンスはやめる」って役所広司が言う夫婦の会話シーンは深いと思う。
それを自然に見せるのがいい。
やっぱり周防作品は小津安二郎とか蓮實重彦の影響が強いのかな。
満員電車のシーン?
この間久米宏のラジオで、母校の立教大学で蓮見重彦の講義を受けたことが大きいって言ってた。
映像そのものを観ることの大切さとか。
そうですかねえ
顔はちょっとは似てるとこもあるかもしれないけど
正直、スクラップ・ヘヴンっていう映画の演技は
オダジョー喰らっちまったかと思ったけどなあ
ぜひ、見てみてください