ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

『武士の一分』

2006-12-05 23:23:18 | 映画
一年ぶりにファーストデーに映画を観た。初日の『武士の一分』。城で毒見役を務める三村新之丞。なんでもない役目に辟易していた、ある日、出された貝の毒があたり、一命を取り留めるも失明してしまう。

武士の目が見えなくなるというのは、死んだも同然で、取り乱しうろたえる。そこにひっしと寄り添うのが、妻の加世。壇れいっていう女優さん初めて知ったんだけど、去年まで宝塚にいたのね。彼女に対しての先入観がまったくなかったので、すんなり受け止められた。その点、木村拓哉は、「キムタク」に対するイメージが先行してしまい、不利なんだよなあ。かわいそうだけど。方言を強く出すことで、キムタクを消そうとしてるんだけど、それが逆に、ね。

三村家には、もう一人、中間の徳平がいる。この笹野高史、はまり役。画面に映っていないときも声に存在感があるし、かと思えば、キレた新之丞に怖気ついてしまったり、「吹けば飛ぶよな将棋の駒に」と、あの歌を思い出す味のある人物。おば役の桃井かおりの厚かましさは、杉村春子を髣髴とさせ、面白い。番頭の坂東三津五郎、「表の顔は聖人君子、だがその実態は…」的なことなんだろうけど、せっかく歌舞伎役者なのだから、色気ある敵役でいてほしかった。たちまわりは緊張感あるものだったけど、二人の印象からのっぺりとした感じになっちゃったよな。

「武士の一分」というからには、説明的で野暮なセリフは必要なし。キムタクはキムタク。これが結論。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿