静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

Net Surfing から ・・・・  ≪ まんざい ≫話芸にみる 御国事情 

2024-02-06 13:20:01 | 文芸批評
◆ (まんざい)アレコレ
* ネットニュースの海を漂ってると(中国で日本の漫才にあたる話芸ショーが人気を博している)という記事に目が留まった。「相声(シャンション)」というらしい。
  『清朝後期に生まれたが、革命後は暫く表のメディア出演には至らなかった』とある。清朝は約250年続いたので、後期は西暦で言うなら1750年以降だ。
  中国大陸の歴史からすると発祥は思いのほか現代に近い。 日本の江戸中期にあたる?

* 相声には①単口(一人語り)②対口(二人語り)③群口(三人以上)とあり、①は、一人芸という点で日本の「ボヤキ漫才」「漫談」に近い? 
  ②は今の日本で主流の「掛け合い漫才」 ③は昭和中期に流行った「音曲漫才」に近い? 日本の「音曲漫才」は<俗曲・語りもの・歌謡・曲弾き>とあるが、中国では?

* 上方言語研究家・大阪学芸大学教授・大阪教育大学教授の前田勇氏は日本の漫才を10分類しているそうだが、(まんざい)の起源は平安時代に興った【萬歳】であり、
  新年の祝い門付け芸が面白おかしい話芸や身振り・音曲を伴う芸になった。やがて世の落ち着いた江戸にはいり、上方で生まれた寄席で落語と共に人気を博したという。
   かたや落語は「竹取・今昔・宇治拾遺」などの説話を寺僧が面白おかしい説話として語ったのが起源というから、発祥の歴史は全く違う。

* (まんざい)に似合た芸はアメリカ、韓国にもあるそうだ。そういえば、在米中、コントと漫談を合わせた一人芸を男がナイトクラブでやる映像を観たことがある。
  残念ながら、早口なのと文化背景の差、そしてネイティブアメリカン並のヒアリング力が無いせいか、余り笑えなかった!

★ 落語でも漫談・漫才でも、日本には商業マスメディアに出してもらえないが、体制批判や政治家の物まね芸で辛辣な風刺を続けるグループが今も健在だ。
 はて、現在の中国の「相声」芸人たち。体制風刺など許されるのか? 昨今の言論&思想弾圧から想像するに、まあ、監獄入りを恐れずにできる環境ではないだろな。
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